難易度高し・檜岳山稜(雨山〜檜岳〜伊勢沢ノ頭)
- GPS
- --:--
- 距離
- 20.6km
- 登り
- 1,460m
- 下り
- 1,456m
コースタイム
7:55 登行開始
9:25 釜場平
10:25 雨山峠
11:05 雨山着
11:35 檜岳(昼食)
12:10 発
12:35 伊勢沢ノ頭
13:10 秦野峠
13:40 林道秦野峠
14:55 寄大橋
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ガイドブックに「成長の森」(育成中の保養林)を通った方が歩きやすいとあったため、それに従ったところ、ミツマタの花が咲き乱れていました。ただ、ルートは袋小路になっていたので、よく分からないまま分岐点まで戻って本来の登山道に復帰。10分程度のロスでしたが、ミツマタの群落を見られたのはむしろラッキーでした。 初めは沢沿いの道が続き、10ヵ所ぐらいは渡渉しなければなりません。小さな丸木橋がかかっているところもありましたが、かなり頼りない代物。上の方では、もろに沢床を歩く場所もあります。看板で何度も警告された通り、雨で増水していたら通れないと思ったほうがいいでしょう。また、沢沿いをはじめ全体的にトレイルが不明瞭な個所が多いので、漫然と歩いているとすぐに迷います。場所によっては地形図と照らし合わせるなどして確認した方がいいでしょう。 崩壊地を鎖などに頼ってトラバースする個所も数地点あり、慣れていないと怖いかも知れません。落石の跡も多く、頭上と足元の両方に気をつけながら歩かなければなりません。切り立ったヤセ尾根も随所に登場。樹木がなければかなり高度感があるだろうと思いました。まさに訓練にはうってつけのルートです。 雨山の直下はかなりの急登。雨山〜檜岳間は開放的なブナ林の広がるなだらかな尾根で快適ですが、檜岳を過ぎると今度は急坂の下りとなります。土がふかふかした黒土なので、ぬかるんでいなくても足を取られます。地面には倒木や枯れ枝も多いのでつまづかないよう気をつけて通りましょう。 林道秦野峠からは約1時間の林道歩き。ところどころ、左手の崖が崩れて大きな岩が道路のど真ん中まで転げだしている個所がありました。雪解けで岩がもろくなっているせいもあるでしょうが、注意が必要です。 |
写真
感想
なかなかのお山でした。多少でも雨が降っていたら、踏み入れてはいけないルートだと思います。両先輩のおかげで無事下山できました。ありがたいことだと存じます。
雨山、檜岳の頂上付近では霜柱が溶けずに残っており、寒い行程が続きました。昼飯のカップラーメンがあっという間に冷めてしまうぐらい、風の強さが印象的でした。
難度の大きさとアクセスのいいことを考えたら、穂高あたりのトレーニングにはうってつけです。ただ、単独行はお勧めしません。かなり道迷いしやすい所でもありますので。ご希望の方がいらしたらお声がけください。帰りに鍋割山経由(鍋焼きうどん食べて)で大倉尾根から戻れば大丈夫でしょう。
のじ拝
不明瞭なトレイル、急流の渡渉、崩壊地のトラバース、鎖場、ヤセ尾根等々、一般登山道として考えられるあらゆる難所が登場し、かなり難易度の高いコース。それだけに面白味もありました。初心者がいきなり単独で入るのはやめた方がいいでしょうが、難所に慣れるための訓練にはうってつけの場所と言えます。
偶然足を踏み入れた場所ではありますが、ミツマタの群落はちょっとした拾い物でした。標高が高いせいか、先週行った幕山(湯河原)で咲いていたアセビがここでは全く咲いていませんでした。雨山から檜岳に至る稜線は明るいブナ林ですが、新緑を楽しむには少し早かったようです。
「季節の収穫はミツマタだけか……」と少々落胆気味でしたが、下山路の秦野峠林道に出てからはフサザクラやキブシの花が見られ、路肩の草むらにはタチツボスミレも咲いていました。今日は冬型の気圧配置で霜柱が立つほどの寒さでしたが、春の胎動は確実に始まっており、山全体がほんのり赤く上気しているようにも見えました。姿は見られなかったけど檜岳の山頂付近ではルリビタキの声も聴けたし、まあ満足すべきかと思い直しました。
山北町の町営温浴施設「さくらの湯」に入浴し新松田駅前で祝杯を上げました。私は運転役なのでノンアルコールで我慢しましたが「たまにはヘルシーにしらふで帰るのも悪くない」と自分に言い聞かせました。ただ、国道246号の渋滞ぶりにはゲンナリしました。
なお、コース状況の欄に下記のように記しましたが、他の方の山行記録を見ると、コシバ沢も伊勢沢ノ頭も指導標はちゃんとあるようですね。見落したのでしょう。
>ちなみに、寄コシバ沢の分岐点(雨山峠方面への主ルートと鍋割峠方面への破線ルートを分ける)はよくわからないまま通り過ぎました。雨山峠の手前にそれらしい個所はありましたが。伊勢沢ノ頭も「たぶんここだろう」というピークはあったものの、標柱などはなかったように思います。
まず地名の読み方から。知っている人は知ってますが、世間的には知られていないので。「寄」は「やどりき」です。「檜岳」は「ひのきだっか」です。付近には、シダンゴ山とかタコチバ山とか不思議な山名が満載です。
このコースは事前の地図読みで、かなり厳しいと予想していました。が、実際に歩いてみると、地図では予想できない危険がたくさん潜んでいました。
スノーマン殿も書いていますが、一般登山道におけるすべての危険な要素がぎっしりと詰まっています。落石と滑りやすい崖上の巻き道を上下同時に注意しながら歩かねばならないなど厳しいものがあります。集中力の持続がポイントでしょうか。
その中でももっとも危険と思われたのは、道迷いです。随所で登山道が不明瞭で、何度も25000図で確認しました。地形と地図を同定する能力と、高度計、コンパスが必要です。何組かの登山者が道迷いから登山道に復帰するのに出会いました。実際に道迷いが起きていたわけです。
初心者だけのパーティー、初心者の単独は道迷いにつながります。勢いだけで乗り切れるコースではありません。また、ルート図を見ていただければわかりますが、アップダウのきつい道を20キロ程度歩きます。体力と技術力が必要な、難易度の高いコースです。
今回は、スノーマン殿の運転に頼りました。ありがとうございました。寄のバス停から、寄大橋まで歩くのはちょっとへこみますので助かりました。
確かに富士急バスの表示などは「やどりき」となっていて、そっちが正式なのだろうと思いますが、地図によっては「やどろぎ」などと表示しているものもあります(昭文社の「山と高原」地図は「やどろぎ」とルビを振っているが地元旅館の名前は「やどりき」と表記)。丹沢に多い「●●ノ頭」の読み方も「かしら」と「あたま」とあるようだし(伊勢沢はどっちかな?)難しいですね。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する