伯耆大山 行者谷滑走!
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- GPS
- 06:50
- 距離
- 8.4km
- 登り
- 962m
- 下り
- 967m
コースタイム
天候 | 快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
「大山」と言えば関東では「おおやま」と呼び丹沢の山を指しますが、西日本では「だいせん」という鳥取県の山を指します。
山陰地方では「山」を「せん」と呼ぶことが多いようです。
氷ノ山(ひょうのせん)とか、蒜山(ひるぜん)とか。
旧国名をつけて「伯耆大山(ほうきだいせん)」とも、「伯耆富士(ほうきふじ)」とも呼ばれたり。
標高は最高峰である剣ヶ峰が1729mと、アルプスや八ヶ岳と比べると、それほど高くはないのですが、海からすくっとせり上がった姿はよく目立ち迫力十分です。
イメージとしては東北の鳥海山に近いですね。
最高峰である剣ヶ峰付近は崩落が激しく、事故が多発していることから立ち入りは禁止されています。
なので、一般的な山頂は弥山(みせん:1709m)とされています。
今年は雪のあるうちに大山をスキーで滑走するという目標を立てていて、先月実行しようとしましたが悪天候のため敵前逃亡(^_^;)
その後、機会を窺っていましたが、4月に入り雨も増え、気温も上がり、雪がどんどん融けだす状況。
天気予報と天気図を日々チェックし、「もう今日がラストチャンスだ」ということでスキーと雪山装備を持って出発しました。
■当初の計画
夏山登山道をスキー担ぎ、あるいはシール登攀で弥山登頂
ドロップインできそうなところから行者谷を滑走し、元谷を下り大山寺へ戻る
■装備
※途中で氷の壁と遭遇することを想定して冬山登山道具も装備
スキー
シール
ストック
兼用靴
ロングゲーター
冬登山靴
12本爪アイゼン
ピッケル ※使用せず
インナーグローブ
アウターグローブ ※使用せず
ニット帽
フェイスマスク ※使用せず
サングラス
水・ポカリ それぞれ500ml
■アプローチ
第二神明→加古川・姫路バイパス→播但有料道路→中国道福崎IC→米子道溝口ICへ。
溝口ICから大山寺の南光河原駐車場まで10kmほど。
神戸から220kmほど。
2時半に出発し、途中朝ご飯を食べて7時前に到着し、7時半にはスタートしたかったのですが、途中眠気に襲われ1時間以上仮眠し、到着は8時になってしまいました。
■行程
(1)夏山登山道 一合目〜六合目避難小屋
夏山登山道の登山口に最も近い南光河原駐車場(無料)に車を停めて、登山届けを出して出発。8:30。
登山口から雪があり、当初はスキーでのシール登攀で。
ただ、ところどころ雪が切れていて、都度、スキーを外し手で持ってクリアするのが面倒くさくなる。
さらに、2合目を過ぎたあたりから斜度が急になってくるので、シール登攀は諦めて、ザックにスキーを付けて担ぎ上げに変更。
さすがに重い…。ザックは12kgぐらいはありそうだ。
これでがんばって六合目まで登るものの、雪が緩く、足がズボッとはまり、かなり歩きにくい。
日ざしもあり、結構もがいたので体が熱くなりました。
それでもがんばって高度を上げていく。
5合目を超えると森林帯を抜けて、視界が開ける。
天気が良く、青空をバックに大山の山頂や北壁が拝めます。
山頂が見えるとやる気が出てきます。
そして、振り返ると海が見える!気持ちいいです。
六合目避難小屋に到着したのが11:05。
ここまで2時間半ほどかかってしまった。※コースタイムは1時間50分。
肩にズシッとスキーがのしかかっているのと、足元の悪さのせいかな。
ここから先もまだまだキツイ登りが続きそうなので、計画変更。
六合目避難小屋にスキー板をデポし、兼用靴を脱いでここから冬登山靴+アイゼンで身軽になって山頂を目指すことにする。
(2)六合目避難小屋〜八合目
体は身軽になったものの、斜度はさらに急に。ここが一番キツイ。
そして、気温が上がってきて、足元はぐじゅぐじゅの雪になって、順調に高度が稼げません。
風も強くなってきたので、グローブとニット帽、アウターシェルを着用。
北壁の斜面を見ると、山の上部は何箇所か横にクラックが入っていて、あの斜面をスキー滑走は危険だなぁと感じる。
行者谷は大丈夫そう。
(3)八合目〜山頂(弥山)
八合目から上は打って変わって緩やかな登りに。
木道がところどころ姿を見せています。
広く雪が積もっているのでどこを歩いてもよく、快適な登りで山頂へ。
山頂到着は12:35。出発から4時間ぐらいで到着しました。
山頂の避難小屋は屋根が見えています。
山頂から見える剣ヶ峰はとてもカッコいい。
距離は500m。標高差は20mほど。30分もあれば行って戻ってこれるですけどね。
まぁ、ここは我慢。
360度の景色を見渡して、ご飯を食べてから六合目避難小屋へ向けて下山開始。
(4)六合目避難小屋〜元谷避難小屋 ※行者谷スキー滑走
六合目避難小屋に到着し、スキー装備に換装。
ここからお楽しみの滑りです。
滑り始めは13:45。
視界がよく、下部に元谷避難小屋の屋根が見えているので安心。
あの屋根を目指して滑り降りればよい。
しかし、時刻も14時が近づき気温がかなり高く、雪はぐさぐさ。
最悪のコンディション。
まともにエッジが効かず、ターンは困難。
スピードも上がらず。
以前、2月に富士山の宝永山からの滑走を思い出しました。
まぁ、それでも大山の北壁の雄大さを眺めながら楽しく元谷避難小屋近くの大堰堤まで無事に滑ってきました。
ここからの北壁が一番美しいね。
時々、ガランガランと音を立てて岩が崩落してきてます。
やっぱり怖い。
(5)元谷避難小屋〜大山寺 ※スキー滑走
今日のスキー滑走ではここが一番難儀しました。
標高も下がってきて雪が少なく、また、林の中なので木が多く、さらに枝や葉がボロボロと落ちている状況。
斜度は緩いものの、木の枝にザックが引っかかったり、雪の上の枝を踏んで前につんのめってコケながら何とか降りてきました。
たぶん、スキーを担いで降りてきたほうが早かったかも知れません。
実は10数年前に大学の友人と秋に大山に登山していました。
まだ、あまり山に興味がなかった頃だったので日本百名山ということも知らず、ただ、関西近辺で一番高い山に登ってみよう!というのがきっかけだったような気がします。
久しぶりに登ってみて、感動しました。
これだけ雄大な山容の山は関西近辺にはないのでは。
神戸から日帰りできるし、四季を通じて登りたくなる山です。
今年はそろそろスキーが出来る時期は終わりですね。
たぶん、今週ぐらいが最後ではないでしょうか。
やはり3月までが適期か。
北側だけでなく、南側にも快適に滑れる斜面があるようなので、来年はそっちも計画してみます。
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