雪庇の稜線、遙かなる堂津岳
- GPS
- 08:37
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 1,037m
- 下り
- 1,025m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
堂津岳へ最終登りは痩せ尾根の岩場と雪庇ミックス、壁のような雪庇もあり。 この日まだ雪がしまっていたのでピッケル、前歯アイゼンでよじ登りました。 また雪が腐ってくると滑ります、狭い雪庇上の歩きにはピッケルがあれば安心です。 |
写真
感想
以前からGWになったら行ってみたいと思っていた秘境の山「堂津岳」に行ってきた。雪があることで藪漕ぎをしなくて済むし、冬場は登山口への道路が雪で閉ざされる。4月後半の奥裾花自然園の開園で登山口までのアクセスが出来、稜線に雪が残る5月位が最適時期というわけだ。
前日に鬼無里に入って足慣らしに里山「一夜山」に登った。そこから見た堂津岳の長い稜線と山の遠さを痛感していた。 この日の夕方奥裾花観光センターの駐車場に入ってそこでテン泊し、翌日5時前に出発した。すでに2組が出発していた。早い方は3時半に向かわれたようだ。
登山口までは2Kmの舗装道路歩き、自然園の入口の看板の所でチェーンスパイクを装着、先行していたソロの女性に挨拶して登り出した。
ルートは雪の上のトレースを追いかけるのとGPSで確認しながら進んだ。
しばらくは平坦な根開けのブナの森を進む。途中水芭蕉の咲き出した池もあり芽吹きが間近な木々を眺めながら行く、朝日が差し込む頃急登になった。
雪はしまっていて登りやすかった。途中休憩して40分程で稜線にでた。
そこからは遙か遠くに堂津岳が見え、そこまでに張り出した大きな雪庇の道が続く、それは青空と稜線に被さるように一直線に続いていた。見事な景色に見とれ、雪庇上を歩いて行った。
稜線は標高1600mを登ったり下ったりしながら、狭い痩せ尾根の様な場所だったり、広い平原の様な所があったりと様々の景色に目を奪われた。
1時間以上の稜線歩きであれほど遠くに見えた堂津岳がぐっと近づいてきた。
最後に一気に登る急登の手前の広いコル付近で休憩、12本歯のアイゼンとピッケルで先の雪庇の急登の準備をする。
コルから穏やかに登ってからいよいよ雪庇道も急になってきた。いよいよ雪庇が切れた所は土と岩と藪のミックスの痩せ尾根になる、この辺が一番やらしく右手がスパッと切れ落ち滑落したら遙か下方まで流されそう。ちょっと怖いくらいだった。
それが終わると雪庇と雪庇の切れ間が出てきて、痩せ尾根ゆえ雪庇の壁をよじ登らなくてはならない。ここでピッケルと前歯のアイゼンが活躍した。
後方からN君と当初先行したソロの女性がこの場所で立ち止まってしまった。
N君が登って彼女にピッケルを降ろしてそれを使ってなんとか登る事が出来た。
ピッケルを持ってこなかった彼女はここで一度諦めかけていたのだが、登れて良かった。
雪庇の壁を乗り越えるとあとは広い真っ白な山頂部だ。ここからは素晴らしい眺望と長かった行程の達成感でいっぱいだった。
また北峰まで足をのばすと目の前に真っ白な大きな頸城山系が広がり素晴らしかった。天気も最高、風も弱く気持ち良い山頂でしばらく過ごした。
帰りは長い稜線歩きが足腰にかなり堪えた、来るときよりずっと長く感じた。
元気なら奥裾花自然園を見てこようと思ったがもう満腹で充分だった。
ここは早朝雪がしまった頃に少しでも距離を稼いで、雪が腐る時間をなるべく避けて下ってきたいと思った。
静かで素晴らしい眺望に出合え、春山を充分楽しんだ山行だった。
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