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Yamareco

記録ID: 189132
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ハイキング
奥秩父

酒好きなら一度は弥三郎岳 / 甲斐市自然観察路

2012年05月08日(火) [日帰り]
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pasocom その他1人
GPS
05:05
距離
10.1km
登り
684m
下り
698m

コースタイム

08:40 獅子平駐車場出発(標高565m)
09:10 舗装道路から登山道に入る
09:45 太刀の抜き岩に寄り道
10:10 白山展望斜面に寄り道(休憩)-10:20
11:00 ロープウエイ山頂駅(休憩)-11:10
11:25 弥三郎岳山頂(標高1058m)  以上往路所要2時間45分(標高差493m)
11:40 展望岩(断崖)まで
12:00 ロープウエイ駅へ戻る。下山開始。
12:25 白砂山山頂へ寄り道-12:30
13:45 獅子平駐車場へ帰着。  以上復路所要1時間45分(全行程所要5時間05分)

天候 天気/ 快晴〜薄曇り〜曇り 
過去天気図(気象庁) 2012年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道20号線「竜王駅入口交差点」から竜王駅前経由で県道25号+101号線を北上。
国道20号から約10km、所要時間20分で獅子平。
(中央道からなら双葉SAから敷島市街の「中下条」交差点に出て左折でも良い。)
道路左側に「自然観察路利用者用駐車場」(無料・約5台分)がある。
コース状況/
危険箇所等
[登山道]
全行程に渡ってよく整備された安全な道。
一部道が薄い箇所もあるが、テープに注意すれば道迷いする心配もない。
弥三郎岳、白砂山の山頂周辺には断崖絶壁があるので充分注意が必要。

[駐車場]
甲斐市自然観察路利用者専用駐車場となっています。(5〜6台収容:無料)
獅子平集落に向かって車道がありますが、「集落への車両の乗り入れは禁止です。」とのこと。必ず駐車場を利用しましょう。

[コンビニ]
敷島市街の「上町交差点」角にセブンイレブンあり。

[食事・トイレ]
昇仙峡ロープウエイ山頂駅で軽食が食べられます。トイレもあります。

[日帰り入浴]
甲斐市民温泉「志麻の湯」
http://yamanashikotsu.co.jp/kai-onsen/shima.htm
神の湯温泉
http://www.kaminoyu-onsen.com/spa-day.html

[写真]
下の写真のうち主なものは地図上に撮影ポイントが落としてあります。写真番号と合わせてご覧下さい。
花の名前をご存じの方は遠慮無くご指摘下さい。喜んで訂正させていただきます。
01)県道脇のハイカー専用駐車場が起点。
巨大案内板が目印です。
01)県道脇のハイカー専用駐車場が起点。
巨大案内板が目印です。
02)駐車場のすぐ先、
この橋を渡ると獅子平の集落。
02)駐車場のすぐ先、
この橋を渡ると獅子平の集落。
03)オダマキの花が美しい。
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03)オダマキの花が美しい。
スミレの一種?
04)集落の先で獣除けのゲート。
「熊出没」に連れ大いにビビる。
04)集落の先で獣除けのゲート。
「熊出没」に連れ大いにビビる。
クサノオウでしょうか。
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クサノオウでしょうか。
緑が輝いて見えます。
緑が輝いて見えます。
05)これは「ウラシマソウ」。
または「ナンテンショウ」とも言うらしい。
05)これは「ウラシマソウ」。
または「ナンテンショウ」とも言うらしい。
06)倒木あり。
この先にも倒木が何本もありました。
枯れちゃったのでしょうか。
06)倒木あり。
この先にも倒木が何本もありました。
枯れちゃったのでしょうか。
07)「北仙開拓」という昔の開拓地跡の手前。
唯一の木階段です。
07)「北仙開拓」という昔の開拓地跡の手前。
唯一の木階段です。
08)道標はいたる所にあり迷いません。
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08)道標はいたる所にあり迷いません。
高いところあった花。
高いところあった花。
09)緑のトンネル状態です。
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09)緑のトンネル状態です。
10)ツツジの一種?。
色がミツバツツジのようにちょっと紫がかってます。
10)ツツジの一種?。
色がミツバツツジのようにちょっと紫がかってます。
名前不明・・・。
イカリソウのようでもある。
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名前不明・・・。
イカリソウのようでもある。
11)さらに濃い緑の中へ進みます。
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11)さらに濃い緑の中へ進みます。
17)チゴユリかな?。
花は全て谷側を向いている。
17)チゴユリかな?。
花は全て谷側を向いている。
12)太刀の抜き岩入口。
道が複雑に交差してます。
12)太刀の抜き岩入口。
道が複雑に交差してます。
足元の小さな道標で迷わずに抜き岩へ。
足元の小さな道標で迷わずに抜き岩へ。
13)これが「太刀の抜き岩」です。
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13)これが「太刀の抜き岩」です。
14)岩の東側。白砂山の方です。
こちらからは白砂部分は見えません。
14)岩の東側。白砂山の方です。
こちらからは白砂部分は見えません。
岩の南側は甲府盆地。
敷島、竜王市街です。
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岩の南側は甲府盆地。
敷島、竜王市街です。
「フデリンドウ」と察します。
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「フデリンドウ」と察します。
15)周辺地質の説明版。
この奥に白い斜面があります。
15)周辺地質の説明版。
この奥に白い斜面があります。
16)白山展望地への小道はツツジに囲まれてます。
16)白山展望地への小道はツツジに囲まれてます。
17)白砂の先には茅ヶ岳、太刀岡山など。
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17)白砂の先には茅ヶ岳、太刀岡山など。
18)倒木。
倒木とても多いです。
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18)倒木。
倒木とても多いです。
「ヤブヘビイチゴ」。
「ヤブヘビ」??
「ヤブヘビイチゴ」。
「ヤブヘビ」??
これは「ジュウニヒトエ」ということで。
これは「ジュウニヒトエ」ということで。
19)白砂山への分岐近く。
大木が倒れてます。潜って進行。
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19)白砂山への分岐近く。
大木が倒れてます。潜って進行。
「ヤマブキソウ」かな?
「ヤマブキソウ」かな?
20)この大岩を過ぎると最後の急登に。
20)この大岩を過ぎると最後の急登に。
21)壊れた階段を登るとロープウエイ駅の山頂に出る。
迂回路もあります。
21)壊れた階段を登るとロープウエイ駅の山頂に出る。
迂回路もあります。
22)山頂駅の直下できれいなサクラソウ群落。
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22)山頂駅の直下できれいなサクラソウ群落。
23)ロープウエイ駅前のテラスに到着です。
23)ロープウエイ駅前のテラスに到着です。
24)薄曇りですが富士山も見えました。
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24)薄曇りですが富士山も見えました。
25)白砂山。山水画の世界です。
25)白砂山。山水画の世界です。
登って来た道はここです。
帰りに見落としてしまいそう。
登って来た道はここです。
帰りに見落としてしまいそう。
26)「幸せ鈴投げ」はせずに(^^)、弥三郎岳に向かいます。
26)「幸せ鈴投げ」はせずに(^^)、弥三郎岳に向かいます。
27)コンクリートではありません。
天然の花崗岩を削った階段。
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27)コンクリートではありません。
天然の花崗岩を削った階段。
28)この「登山口」から右手の段に登ります。
わずか1分の登山?。
28)この「登山口」から右手の段に登ります。
わずか1分の登山?。
こんな階段です。
でも長さは短い。
こんな階段です。
でも長さは短い。
階段の上に小さな「弥三郎権現」の社がありました。
階段の上に小さな「弥三郎権現」の社がありました。
社の横、最後の花崗岩に掘られた段を登ると・・・
社の横、最後の花崗岩に掘られた段を登ると・・・
29)この頂上!。柵無しの絶壁は怖いです。
風のある日は登頂不可ですね。
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29)この頂上!。柵無しの絶壁は怖いです。
風のある日は登頂不可ですね。
ハシゴを下りて、「非常に危険」な道に進んでみることに。
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ハシゴを下りて、「非常に危険」な道に進んでみることに。
30)断崖に突き当たりました。
眼下に昇仙峡ラインと県営駐車場が見下ろせます。
30)断崖に突き当たりました。
眼下に昇仙峡ラインと県営駐車場が見下ろせます。
31)白砂山への分岐点。行ってみることに。
右に写真19の倒木が写ってますね。
31)白砂山への分岐点。行ってみることに。
右に写真19の倒木が写ってますね。
32)こんな真っ白な世界でした。
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32)こんな真っ白な世界でした。
登って来た弥三郎岳がよく見える。
よく見ると「タコの頭」もわかります。
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登って来た弥三郎岳がよく見える。
よく見ると「タコの頭」もわかります。

感想

甲斐市の獅子平という集落の入口から「甲斐市自然観察路」という登山道があると言うことを最近知りました。
この道を上ると有名な昇仙峡のロープウエイ駅がある羅漢寺山まで登ることが出来るようです。
ひなびた山里から天下の有名観光地まで登るというのはなかなか面白そう・・・。

ということで、さっそく登ってみることにしました。
また、羅漢寺山はまたの名を「弥三郎岳」と呼ぶようですが、これは調べてみるとさらに私の興味をひく話しがあり(後述)、ますます、登る理由が出来てしまいました(^^)。

自然観察路の駐車場は県道の脇、5台程度しか停められない小さなスペース。
すでに先客2台と、なんと道路工事のトラック2台が停まっていました。
残ったスペースに滑り込み、ここから道の反対側の獅子平集落に入ります。

集落は県道からすぐに急傾斜で上って行く道沿いに10軒ほどが肩寄せ合って建っています。
どの家も石垣を組み、きれいな花に囲まれた美しい庭を持っていました。
集落を過ぎるとすぐに獣除けのゲートに到着。脇の扉から林道に進みます。
この辺はまだコンクリート舗装で道巾も車が走れる程度ある。
歩いて行くとだんだん道巾が狭くなり、ついに舗装もなくなって、いよいよ登山道らしくなってきました。

山の中に入ると新緑が濃く、空気が澄んでいるのがわかります。
道は巾1mほどはあり、傾斜は緩くて極めて歩きやすい、よく整備された道でした。
道の足元に咲く小さな野草を愛でながら緑の中をゆっくり進みます。

途中「太刀の抜き岩」という展望スポットに立ち寄り大展望を楽しむことができました。
さらに昇仙峡までのほぼ半分ほど来たところでこの辺の地形の説明が書いてある大きな案内板があり、その奥に100mほど入ると真っ白な砂粒の斜面が!。
斜面の先には茅ヶ岳、太刀岡山が大きく見えます。絶好の展望スポットのここでしばし休憩。

その先、昇仙峡を目指していくと今度は右に「白砂山→」という道標がありましたが、連れがちょっと疲れ気味のためとりあえず立ち寄らずパス。
この辺から道の正面に羅漢寺山らしき大きな山が見え始めます。

そして最後の200mくらいでしょうか、急斜面を九十九折れの道で急登するとロープウエイ駅のテラスに到着しました。
平日のためそれほど観光客はいませんでしたが、「パワースポット」とか怪しげな看板など林立したベタな観光地です(^^)。

ここからはほぼ水平な道を東に進んで弥三郎岳を目指します。
展望台(パノラマ台?)などには目もくれず、一路、手前に見えてきた岩峰を目指すと徒歩15分ほどで弥三郎岳の「登山道入口?」に到着。ちょっとしたハシゴを登ると山頂直下に弥三郎権現の小さな社がありました。

実はこの弥三郎権現にお参りすることこそが今回の目的でした。
それは次のようなお話・・・。

その昔、甲斐国御岳(今の昇仙峡)にある名刹羅漢寺に弥三郎という酒造りの名人が寺男として住んでいました。
この弥三郎は武田家の勝ち戦の祝い酒などを造り、大変重宝がられておりました。が、大の酒飲みで失敗が多く、その非を住職にいさめられて一斗の酒を最後に禁酒を誓い、その夜この頂上より天狗になって消えてしまった。
そして、いつの頃からか、ここは弥三郎岳と呼ばれ、弥三郎権現としてこの頂上の南側絶壁の岩穴に現在も酒の神として本殿が祀られております。

これは酒好きな私としては他人事ではない・・・。ぜひ弥三郎権現にお参りしなければ・・・。
という次第です。

社の中には一升瓶が二本供えられており、真ん中にはお賽銭が投げ入れられています。よく見ると賽銭受けは紫水晶(アメジスト)ではありませんか!。さすが水晶の山、昇仙峡です。
これからも肝臓悪くせず楽しくお酒が飲めますように、とよくお願いして、山頂に・・・、
と見上げてみると山頂はまっさらの丸い花崗岩。心細げな鉄の棒が打ち込まれてたるんだ鎖が渡されているだけです。まるでタコの頭です。
その先は青い空しかない、絶壁でした・・・・。
う〜ん・・・、とうなってしばし躊躇しますが、ここは登っておかないと。
と、鎖に掴まって登頂。
足元は意外に滑りませんが、平らなところは全然なく周りは足元見えないくらい切れ落ちてますから怖さはハンパではありません。
ここ、いままで誰も滑落したことないのか?といぶかるくらいです。
南アルプス、金峰山など周囲の展望は最高ですが、どうしてもへっぴり腰になってしまう。お尻がムズムズするので早々に退却します。

弥三郎岳の「登山道入口」の脇に「この先非常に危険」という看板に惹かれて侵入。
しかし思った通りさほど危ない道でもなく、5分ほどで別の断崖の突端に出ました。眼下には昇仙峡の県営駐車場が見えます。当然柵など無いのであまり断崖の近くには行きません。怖いです。

帰途には元気になった連れが白砂山にぜひ立ち寄りたいというので寄り道。
メイン道から10分ほど入ったところで突然白い斜面が現れ驚きます。
ここはミニ日向山(雁ヶ原)状態でした。
北側の展望がよく、ロープウエイ駅や弥三郎岳がよく見えます。「タコの頭」を眺めると「あそこに立ったのか?。あぶねえ!」と今さら実感しました。
ここも岩の上は絶壁ですから子どもなどは厳重に注意が必要ですが、ぜひ立ち寄りたい「お勧めスポット」です。

ここからは駐車場まで約1時間で帰着。
ほとんど無名なコースですが、歩いてみると花あり、山あり、絶壁あり、白砂魔宮ありのバラエティに富んだ良いルート。
昇仙峡観光と組み合わせて県外の方にもお勧めできるハイキングコースでした。

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コメント

こんばんは
前回の苦行にもめげず
奥さま御一緒でなにより
いよいよ、夏に向けて始動ですね。

後半、うす曇りでも
かえって里山の緑はいきいきと感じられます。

最近、仙娥タンも人気なようで(笑)
私も、つい6日10時過ぎに昇仙峡口から行ったのですが
雷雨でずっと手前で敗退してしまいました。
昇仙峡口からだと、かなり、踏み跡薄く迷いそうでした。
道間違えたのかも、里山侮れません。

獅子平の方が道良さそうです。
2012/5/9 21:07
昇仙峡なんて20年ぶりで。
いつもコメントありがとうございます。
5日の燕岳レコ拝見いたしました。
私などとはスケールの違う山の写真に見とれましたが、あまりの違いにコメントのしようもありませんでした(^^)。
その翌日に昇仙峡に行かれたのでしょうか。恐るべきスタミナですね。
「昇仙峡口」とは長橝橋のあたりからでしょうか。
そうだとすると獅子平より大分南で遠いですから、大変だったことでしょう。
昇仙峡には20年以上ぶりに行きましたが、大変な変わりようで驚きました。
もっと驚いたのは、私が小さい頃(おそらく5歳くらい?)に両親に昇仙峡に連れて行かれ、そこで白い砂山に登って斜面がとても怖かった覚えがあるのですが、
これって、たぶん白砂山だったのではないか。という発見でした。
自分でも忘れていたような小さな思い出がそういう風にフラッシュバックするのって人間ておかしなものですね。
2012/5/10 9:50
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