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Yamareco

記録ID: 196799
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ハイキング
白神山地・岩木山

岩木山追子森山行

2012年05月30日(水) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
02:42
距離
3.5km
登り
648m
下り
6m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

9:45追子森登山口出発--12:20追子森頂上--15:00登山口帰着
天候 晴ときどき曇り
過去天気図(気象庁) 2012年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
弘前市内から自家用車で45分。鰺ヶ沢町上松代より右折登山口に駐車。
コース状況/
危険箇所等
900m付近からところどころ残雪。いつもの年よりも消雪が遅い。登山道からはずれ藪こぎとなり時間がかかってしまった。この時期は下りの道迷いに注意。
トウホクサンショウウオの卵塊
2012年05月30日 10:03撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
5/30 10:03
トウホクサンショウウオの卵塊
トウホクサンショウウオをキャッチ
2012年05月30日 14:43撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
1
5/30 14:43
トウホクサンショウウオをキャッチ
赤沢の冷たい水が安定的に補給されている環境だ。大切にしよう。
2012年05月30日 14:51撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
5/30 14:51
赤沢の冷たい水が安定的に補給されている環境だ。大切にしよう。
追子森山頂より赤沢、山頂方面を望む
2012年05月30日 12:36撮影
5/30 12:36
追子森山頂より赤沢、山頂方面を望む
山頂に咲いていた花1
2012年05月30日 12:28撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
5/30 12:28
山頂に咲いていた花1
山頂に咲いていた花1−1
2012年05月30日 12:30撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
5/30 12:30
山頂に咲いていた花1−1
ブナの若葉が目にまぶしい
2012年05月30日 13:20撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
5/30 13:20
ブナの若葉が目にまぶしい
ブナの若葉が脱ぎ捨てた冬芽の殻が残雪を覆う
2012年05月30日 13:20撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
5/30 13:20
ブナの若葉が脱ぎ捨てた冬芽の殻が残雪を覆う
ツワブキがちょうど咲いていた
2012年05月30日 14:16撮影 by  DMC-FT3, Panasonic
5/30 14:16
ツワブキがちょうど咲いていた
撮影機器:

感想

準備に手間取り、追子森登山口を出発したのは9時45分だった。今回の目的は、登山道途中の水たまりに生息していると思われるサンショウウオを確認する事と、追子森山頂までの登山道の様子を見てくる事だ。登山靴はマインドルの夏用になった。GPSの電源を入れ軌跡を取る。背中の20リットルのデイ パックには、予備食、カッパ、水など最小限の携行物に加え、いつもは持参する事がないステンレスの枠に金網が貼ってある直径20センチのフルイが入っている。
出発地点の標高が490m。雪解けの水が小さな流れとなり登山道をぬらしている。標高525mにある水道施設を通り過ぎ、歩きはじめて15分程度で、今日の目的の一つ、標高570m程の地点にあるサンショウウオが生息していると思われる水溜まりに到着した。水 溜まりと行っても、上部にある堰堤から、老朽化してはいるもののまだ役目を果たしているコンクリートの樋を通って常に新鮮な水が赤沢の支流から供給されて いる。この水溜まりの部分でコンクリートの樋は地面に隠れていき、行き場を失った水が、林道に広がって流れているのだ。この付近はほぼ平坦なため、窪地に 水が溜まり続けているうちに、安定した環境が作られ生き物が棲みだしたのだろう。
去年の秋に、ここを訪れた時に、何かいないかとのぞき込んだら、なにやらオタマジャクシのようなものが見えたのだ。まさか秋にオタマジャクシでもあ るまい。よくよく見ると小さな足が見える。ひょっとしたらサンショウウオの子どもかな?と、その解明を春までの宿題にしておいたのだ。そしてもしかしたら 捕獲できるかも知れないと、カネの篩を持参したというわけだ。
ワクワクしながら、恐る恐る水溜まりを覗いてみると、あるある、卵だ。夕べ両生類が載っている原色大図鑑をじっくり読んでおいた。このコイル状の卵はトウホクサンショウウオに違いない。成体を見つけなければ、と水中に目をこらす。落ち葉や枯れ枝の上に泥がかぶさって確認しづらい。どれどれ、更に目をこらすと、いるではないか。体長10〜15センチ程の頭の大きいやつが目の前 1m程先、水中30冂にいる。前足と後ろ足がついている。ちん入者が来たのを知ってか知らずか、落ち葉の上でじっとしているのだ。あせるな、あせるな。 地面に置いたザックからLumixのデジタルカメラを取り出し、水中にカメラを差し込みシャッターを押す。フラッシュが光る、まずい。あれ?動かないぞ。 寝てんのかな〜もう一枚、と3回シャッターを押したところで、もういいかな、とばかり、その生き物はしっぽをくねらせながら、落ち葉の中に潜り込んでいっ た。画像を見ると青みがかった斑点が腹部に拡がり、やはりトウホクサンショウウオらしい。実物を捕まえたいと思い、持参した篩で水際をさらってみたがいなかった。だが良かった。サンショウウオが生息する証拠を手にしたのだから。
よし、これで目標一つ達成。上機嫌でまた歩き始める。確か、岩木山の登山道でサンショウウオを観察できるのは他にはなかったんじゃないかなあ、と他の5本の登山道の様子を思い浮かべる。ん〜赤倉神社の宿坊付近の清水にはいるのかなあ。確かめなければなどと想像を膨らませているうちに、林道から登山道 への分岐点に着いた。
さて、ここからは山モードに気持ちを切り換えよう。時間も10時半を過ぎている。林道には人が歩いた足跡が一人分ついていたが、ここからはついていない。この1週間程で登った者はいないようだ。雪が溶けて、それまで埋もれていて泥まみれのササダケが頭をもたげかかっている踏み跡を歩くのは大変だ。たちまちパンツに泥が跳ねかかる。持参したゴアテックスのカッパを着るが、換気が悪く汗まみれだ。こりゃこの季節は避けるのが無難だなあと反省しながら、と もかくゆっくりでも頂上をめざす。標高880m程までで登山道の踏み跡は消える。ここからは残雪がまだ50センチ程積もっている。ま、かえって歩きやすい なと、登山道筋をはずし、頂上方向めざして直線的に歩く。しかし、残雪は一様でなく、雪が全くない部分も相当あるじゃないか。そうなると笹藪こぎになってしまう。いやはや大変だった。11時30分に雪の上で一休みしエネルギー補給。また、雪と藪こぎを繰り返しながらようやく登山道らしい、笹が折ってある道 筋を見つけた。登山道をたどり、コメツガの巨木の枝をくぐり抜け、ようやう追子森頂上だ。時計を見ると12時20分。あ あ、いつもの場所だ。頂上の巨岩によじ登りほっと一息をつく。頂上の周りには濃いピンクの花が咲いている。これはムラサキヤシオツツジに違いない。こっち も同じツツジだと思うが色が橙色だ。これは何という名前がついているのだろう、調べてみよう。シャッターに納める。スカイラインも雲の晴れ間から見え始め たが、山頂は残念ながら拝む事は出来なかった。曇り空だが風が殆どなかったので15分程も巨岩にとどまり、下山だ。
どんどんおりる。しかし西に降りすぎて、登山道を踏み外し一つ隣の尾根に降りてしまったようだ。歩きやすい残雪を辿った結果だ。これはまずい。尾根の左側眼下には深い沢が走る。ひえ〜。コンパスと地図で現在地点を確認し、尾根の右側を少し下ると小さな堰堤があった。よしよし。登山道から続く林道の終点だ。堰堤を渡り、しっかりした林道を下り、出発地点に戻ったのは15時ちょうどだった。
今回の反省。毎年何度も登っているルートでも、残雪時期はルートを踏み外しやすい。慢心は禁物。

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