記録ID: 1983169
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
大キレットに行ってみよう♪(南岳-北穂高岳-涸沢岳縦走)
2019年08月17日(土) ~
2019年08月18日(日)


体力度
8
2~3泊以上が適当
- GPS
- 19:12
- 距離
- 43.9km
- 登り
- 2,531m
- 下り
- 2,531m
コースタイム
1日目
- 山行
- 8:16
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 8:56
距離 22.8km
登り 1,713m
下り 245m
14:13
2日目
- 山行
- 9:08
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 9:47
距離 21.1km
登り 824m
下り 2,292m
15:10
天候 | 1日目 晴れ。ただしガス多し 2日目 快晴!! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
さわんどバスターミナルの駐車場を利用しました。 (600円/日) AM3:40ころに入庫。 バス停から徒歩5分ほどの第2駐車場を利用しました。 空きは5割くらい。 バス停に近い第3駐車場はこの時点でほぼ満車。 (お盆連休などで、前日以前からの継続駐車も多かったと思われます) 【上高地への往路 タクシー相乗り】 当初は始発バスに乗るつもりでしたが、相乗りができるようだったのでタクシーを利用。 (タクシー片道4200円。5人乗りなら840円/人) 5時ちょっと前に上高地BSに到着。 始発よりも30分ほど早く到着できました。 運賃もバスより安く済み、良いことづくめでした。 【さわんどへの復路 シャトルバス】 バスターミナルのチケット券売機で乗車券を購入(片道1250円)。 この日は長い長い行列ができていましたが、バス増発のおかげで、30〜40分ほどの待ち時間で乗車できました。 第2駐車場を利用した場合は、さわんどバスターミナルの手前の、足湯温泉で降りると良いです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【南岳−北穂高岳(大キレット)】 大キレットはおおまかに3つのパートに分解できると思います。 (1)南岳からの下り (2)長谷川ピーク (3)飛騨泣き それぞれのパートの間には、ザックを下ろして休憩できる場所もあるので、水の補給などを確実に。 (1)南岳からの下り 垂直に落ちていくような高度感がありますが、要所にハシゴやクサリがついているし、しっかりと注意して降りれば大丈夫と思います。 格別に難しいポイントはないように思います。 (2)長谷川ピーク 飛騨側と稜線上を交互に登っていくようなイメージでした。 ときに岩壁のトラバース、ときに細い細いヤセた岩稜の上を通過したり。 危険箇所が続きますが、登りに関しては、○マークを外さずにじっくりと進めば大丈夫と思います。 問題は長谷川ピークからの下り。 大キレット全体を通じて、長谷川ピークからの下りが最も危険度が高く、緊張を強いられたところです。 下り始めは、ナイフリッジ状になっている岩場を下ります。 場所によっては足場プレート、クサリ、金属ピンなどがついているので、それらを使いながら慎重に。 飛騨側についたり、信州側についたりしながら進んでいき、最後にナイフリッジからの絶壁を一気に下降。 1000m以上下の谷底にまっすぐに落ちていく凶悪な岩壁です。 ルンゼ状になっているわけでもなく、のっぺりとした平面状の岩を降りていく緊張感は、大キレット中、最大最恐でした。 3点支持の基本を守り、一手一足を丁寧に。 次のホールドまでが長めのところがいくつかあり、小柄な方や女性はちょっと苦労するかもしれません。 下りが終わるとA沢のコル。 次の難所、飛騨泣きの前に、補給などを確実に。 (3)飛騨泣き ○と矢印を絶対に外さないように、体の安定を確保しつつルートの先をよく観察しながら登ります。 信州側に出たり、飛騨側に出たり、と登っていくと、大きな岩が現れます。 ここは渋滞の名所だそうですが、今回は朝が早かったためすれ違いもなく、たっぷりと時間をかけて登ることができました。 ○と矢印に従い、飛騨側に巻くようにしてクリア。 基本通り、ステップを外さないように慎重に登っていけば大丈夫だと思います。 その後道は信州側に戻り、岩の斜面をトラバースして先へ進むと、展望台に出ます。 展望台までくれば、多少気を抜くことが出来ます。 あとは北穂高山荘までもうひと登りですが、難しい箇所はありません。 【北穂高岳−涸沢岳】 大キレットのような、大きく下って大きく登る、というのとは違い、登りと下りを繰り返しながら進みます。 周囲の小屋や涸沢から上がってくる人も多いため、すれ違いが多くなりますが、声を掛け合い、安全第一で。 高度感は相変わらずで、緊張を切らすことはできませんが、丁寧に進めば大丈夫だと思います。 ただし、クサリやピンがないところで垂直に下降しなければならない場面が2,3箇所ありました。 ここは要注意です。 しっかり手がかり足がかりを確認しながら、慌てずに降りましょう。 慌てないためにも、対向者との声がけをしっかりし、時間を作りましょう。 大キレットでも言えることですが、スラブ状の岩が多く滑りやすいです。 登り下りでは岩面のフリクションで体勢維持しようとせず、登山靴をしっかりスタンスに置くよう心がけましょう。 |
その他周辺情報 | 下山後、小梨平にある「小梨の湯」で汗を流してからバスに乗って帰る登山者をたくさん見かけました。 私は利用していませんが、下山後もっとも早く入浴する方法と思います。 |
写真
長谷川ピーク。
長谷川と聞くと長谷川恒男のことかと思うが、そうでないらしい。
昔ここから滑落して奇跡的に助かった登山者の名前だとか。
写真に残ってないけど、ここからA沢のコルまでの下りが、大キレット中最も恐ろしい区間だった。
(なので写真を取る余裕もありませんでしたとさ。笑)
長谷川と聞くと長谷川恒男のことかと思うが、そうでないらしい。
昔ここから滑落して奇跡的に助かった登山者の名前だとか。
写真に残ってないけど、ここからA沢のコルまでの下りが、大キレット中最も恐ろしい区間だった。
(なので写真を取る余裕もありませんでしたとさ。笑)
ザイテングラートを降りていきます。
ザイテンは、下り始め(上部)はザレ気味で、後半(下部)はガレ。
難しいところはないが、後半はガレてたり浮き石が多かったりするので、落石を起こさないことを第一に、ゆっくりと降りる。
ザイテンは、下り始め(上部)はザレ気味で、後半(下部)はガレ。
難しいところはないが、後半はガレてたり浮き石が多かったりするので、落石を起こさないことを第一に、ゆっくりと降りる。
撮影機器:
装備
備考 | ヘルメット必須です。 |
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感想
今夏はジャンダルムをやる予定でしたが、滑落事故が発生してしまいました。
事故が起きた場合、そのルートに事故直後に行くのはなるべく避けるようにしているため、予定を大キレットに変更しました。
事故が起きたルートに行かないからといって、実質的な意味があるわけではありません。
行かずにいれば、ルートの難易度が下がるというものでもありません。(当たり前ですが)
事故で亡くなった方への哀悼として、そのルートにはしばらく立ち入らないようにしています。
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