(過去レコ)野反湖⇔志賀高原


- GPS
- --:--
- 距離
- 31.2km
- 登り
- 2,487m
- 下り
- 2,484m
コースタイム
- 山行
- 11:35
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 12:55
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
梅雨の晴れ間の25日(金)、群馬県北西部の野反湖(のぞりこ)周辺の山を歩く。
前日に、六合村(くにむら)観光協会へTEL、情報を確認する。
「野反湖周辺のツツジはいつが見頃ですか?」
「今週末が見頃です」
下山後、知る人ぞ知る天然の露天風呂に入る予定で、
「尻焼温泉の河原の露天風呂は今、入れますか?」
「ちょっとお待ち下さい。地元の方で、毎日水温を計り、ブログで公開している方がいます。それを見てみますから」
少々の待ち時間の後、
「おとといは21度で無理でした。今日は37度ありますから大丈夫です。入れますね」
よし、これでOK!
花園IC〜渋川伊香保IC高速。
ツツジは野反峠付近が多いらしいので、峠の駐車場に止める。
広い駐車場には東京ナンバーの1BOXが1台。
多分、車中で仮眠してるのだろう。
この時間(真夜中)では、昼前には一周して下山できそうなので、志賀高原に近い赤石山(2109m)まで行って来ようと思う。
相当時間が掛かるが、一周するかどうかは、高沢山まで戻った時点で考えよう。
という訳で、草木も眠る丑三つ時にスタート。
≪野反峠〜高沢山〜赤石山〜高沢山〜白砂山登山口〜八間山(はっけんざん)〜野反峠≫ 野反湖から赤石山まで往復し、ついでに野反湖を一周するのである。
エビ山の標識類は見当たらなかったが、短い区間の下り坂を過ぎてから、草津温泉街の夜景が綺麗。
左手のずっと後方には、山に隠れた渋川市街の上空が明るい。
高沢山の北の三叉路で、カモシカ平・赤石山方面へ向かう。
4時頃から山ラジオでサッカーを聞く。
我々の年代では、サッカーにはプロ野球ほどの関心はないが、W杯となれば特別だ。2−0、2−1、3−1の末、勝利。
平日の未明にも関わらず、TVの視聴率は40%に達したそうだ。
その瞬間、未明の巷(ちまた)では歓喜の渦と化したことだろう。
夜が明け、上空は一点の曇りもない快晴。
左(東)後方に赤城連山、それから時計回りに鋸歯状の榛名山塊、浅間隠山、浅間・黒斑山が朝もやに霞む。
その右は、距離が近くなって草津白根山の各ピーク、志賀高原の横手山(2305m)が大きい。
ルートは高沢山から、大高山〜小高山〜オッタテ峰〜ダン沢ノ頭〜湯ノ沢ノ頭(現地標識なし)を経て、赤石山へと続く。
全区間で北側は木が繁っていて展望はないが、南側は所々で展望が良い。
特に、ダン沢ノ頭の西側は180度の展望があり、秩父山塊の彼方に富士山が見えていた。
赤石山は顕著なピークではないが、小じんまりした岩場の為、樹木に覆われてなく、360度の展望がある。
富士山は勿論、北アは乗鞍岳から雪倉岳まで続く銀嶺の山々、妙高連山、苗場山、佐武流山もよく見えていた。
北東には、志賀高原最高峰の裏岩菅山(2341m)と岩菅山(2295m)が大きい。
岩菅山から烏帽子岳(2230m)まで続く高くて大きな頂稜は、遠くから志賀高原を眺めた際、とてもよく目立つ。
眼下には針葉樹の深緑と落葉樹の新緑の中に、濃いブルーの大沼池が静かなたたずまいを見せている。
長い縦走路を経て辿り着いた赤石山の山頂から眺める悠久の自然に、しばし忘我の境地、感慨無量であった。
高沢山から赤石山までは、最低鞍部のカモシカ平(約1750m)から西へ、平均150m程度の緩やかなアップダウンが続く。
志賀高原山岳遭難協議会と書かれたプレートが随所にあり、登山道は広く刈り払いされている。
平坦な登山道に有りがちなぬかるみもなく、予想以上の快適な縦走路である。
高沢山北の分岐に戻り、北へ進む。
のどが渇いた程度で、疲労感はほとんどない。
三壁山は山地図には標高が記されてないが、現地標示で1974m、野反湖を取り囲む外輪山の最高峰である。
このすぐ北側から野反湖の展望が良くなる。
湖上の彼方には榛名山の山並みを望む。
地図にある宮治郎清水はほとんど涸れていた。
キャンプ場へ下り、ログハウスの立ち並ぶ中に調理場があり、水道の蛇口をひねる。
1リットル弱をがぶ飲みし、生き返った心地。
今日持って出た水は500ミリのPB2本のみだった。
未明はやや寒かったが、日中はよく晴れ、大変暑かった。
高沢山と赤石山間にも水場はあったが、寄り道する程でもなかった。
野反湖は標高1517mの人造湖だ。
平日だが、湖岸では数人が釣り糸を垂れている。
白砂山登山口は湖岸の北端。野反峠は南端で、出発点へ戻るには湖岸沿いの遊歩道と八間山(1935m)経由の登山道がある。
当初の予定通り、外輪山を周回することにして八間山へ向かう。
白砂山登山道へ入り、すぐ先のT字路を右折して、1619.8mの展望台へ。ツツジがあちらこちらで咲いているが、密生しているほどではない。
そこから緩やかに下り、車道沿いのよく整備された道を進む。
登山道というより、ハイキング道という感じ。
八間山まで標高差400mばかりだが、なかなか高度が稼げず、時間が掛かる。
下りは緩やかな方がいいが、上りはどちらかと言えば急な方が好きだ。
やや急な登山道らしくなって、本日最後の山頂に辿り着く。
360度の展望で、榛名山の山並みや草津白根山、日光白根山も見えているが、霞が濃い。
岩菅山と白砂山はよく見えている。
すっかり汗だくとなり、上着を脱いでTシャツで軽く食事をするが、アブの襲撃が凄い。
扇子で扇ぎ、アブを吹き飛ばしながら飲み食いする。
幾らか涼しくもあり、一石二鳥だ。
間もなく、白砂山から高年のカップルが下って来て、アブの襲撃は分散された。
八間山は初めて白砂山に登った時、白砂山登山口への下りに歩いたことがある。
今日は初めて歩く野反峠への下りである。
この道ではレンゲツツジやドウダンツツジがいっぱい咲いていた。
レンゲツツジは花びらが大きく、足早に下っていてもほのかな香りがプ〜ンと漂っている。
展望の良い所では、大勢が花を愛でながら休んでいるが、平日なのでほとんどが高齢者ばかり。
無事に野反峠へ下山して、究極の露天風呂・尻焼温泉へ。
この温泉へは、昔々連れ合いと来たことがある。
その後、登山の帰路に1〜2回行ったが、休日だったので駐車場が空いてなく、また、大勢で混んでいる中へ入る気にはなれなかった。
今日は先客が7人。男性6人のうち、5人は年配者。60代後半とおぼしき女性1人、バスタオルを巻いている。
他に女性2人が河原にいて、連れの方が湯から上がるのを待っているようだった。
近くのホテル所有の脱衣所兼浴槽があるが、誰も利用していない。
湯加減は、この時季としてはかなり熱過ぎる。
地元の年配の男性が、上流から太いホースで水を引いたが、1時間や2時間でぬるくなりそうにはない。
砂利で整地された川底に腰を降ろすと、尻が焼けるように、熱いお湯が湧き上がって来る。
上州北部は温泉の宝庫だ。
宝川温泉や万座温泉の温泉談議でひとしきり賑わった後、1人の女性以外は湯から上がる。
胸から下にバスタオルを巻いたその女性は、「私、熱いお湯でも平気なんです」と言っていたが、衆目の面前では上がりにくかったのかも知れない。
地元の男性が、帰りぎわに女性に声を掛けていた。
「もう、隠さなくてもいいよ〜」(アハハハ・・・)
河原にはその女性と私だけ2人が残っていたが、私は湯から出て着替えていた。
了解を得たうえで入浴シーンを撮らせてもらう。
そうすると、女性も「私のカメラでも撮って下さい」。
川向こうの石の上で脱いだ衣類からご自分のカメラを取り出す。
聞けば、東京から1人で泊まり掛けで来たと言う。
良き思い出に残るよう、何枚も撮って上げた。
私が湯から上がってさっさと帰っていたら、女性のカメラには記念写真は残らなかったかも知れない。
名も素性も知らぬ者同士だが、温泉好きとしての小さな一期一会であった。
☆ 参考までに
これからの季節、尻焼温泉の天然風呂は通常では熱過ぎるだろう。また、雨後の増水で入れないこともある。
入りに行かれる方には村役場へ状況の照会をお勧めしたい。
尻焼温泉のブログ=http://happy.ap.teacup.com/shiriyaki/
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