(過去レコ)カムイエクウチカウシ山(日帰り)
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- GPS
- --:--
- 距離
- 29.4km
- 登り
- 1,579m
- 下り
- 1,582m
コースタイム
- 山行
- 13:15
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 14:35
(機2001年7月28日(土)〜8月4日(土)8日間 飛行機&レンタカー
利尻山、後方羊蹄山、幌尻岳、十勝岳、旭岳、北鎮岳、黒岳
(供2003年7月8日(火)〜7月14日(月)7日間 飛行機&レンタカー
トムラウシ山、雌阿寒岳、羅臼岳、斜里岳、二ペソツ山
(掘2008年7月26日(土)〜8月18日(日)24日間 マイカー
後方羊蹄山(2)、黒岳(2)、北海岳、白雲岳、小泉岳、緑岳、赤岳、旭岳(2)、
北鎮岳(2)、比布岳、永山岳、安足間岳、愛別岳、十勝岳(2)、富良野岳、三段山、
天塩岳、利尻山(2)、礼文岳、二ペソツ山(2)、トムラウシ(2)、化雲岳、石狩岳、後方羊蹄山(3)、樽前山、カムイエクウチカウシ山、雌阿寒岳(2)、阿寒富士、
雄阿寒岳、羅臼岳(2)、斜里岳(2)、芦別岳
(検2013年7月23日(火)〜8月3日(土)12日間 マイカー
夕張岳、硫黄山、南岳、三ツ峰、暑寒別岳、ニセイカウシュッペ山、狩場山、
ペテガリ岳、ニセコアンヌプリ
(后2014年8月30日(土)〜9月2日(火)4日間 飛行機&レンタカー
幌尻岳(2)、余市岳
(此2015年8月30日(日)〜9月4日(金)6日間 マイカー
大千軒岳、後方羊蹄山(4)、神威岳
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【山行記録公開=2019年8月26日】
今回の北海道遠征で最も憧れていたのがカムエク。前回の遠征(2003年7月)ではウェーダーも用意していたが悪天候で行けなかった。その後いつからか、一般車で入れるのが6.5km手前となってしまった。自宅で計画段階の頃、中札内ハイヤーというタクシー会社に電話すると、ゲートを開けて奥まで入りますと言うので、直前になって正式に予約するとゲートまでしか入れませんとのこと。
計画段階で電話した時には何と答えたかと腹立たしくなったが、電話口で喧嘩をしていても仕方ないので歩いて入るしかない。夜が明けたと同時に札内川の渡渉を開始することにしてゲートを真夜中の2時半過ぎにスタート。
土日の二日がかりで登る人が多いだろうと思ったとおり、ゲート前の駐車場には停めきれず、トンネル内に停めている車もあった。
トンネルを出て谷側に三台ほどのスペースがあり、そこに停める。ここからウェーダーで歩き、帰路用の普通の靴は七ノ沢出合の草藪にデポ。札内川の渡渉は順調に進み、全く予想外にも本流は二回の渡渉で済む。コースタイム2時間10分の処、1時間10分で八ノ沢出合のテン場に着く。
八ノ沢が見えた時は、中間にある仲ノ沢ではないかと思ったほど速かった。テントの外にいた中年女性に「ここが八ノ沢出合ですか?」と聞くと、そうですとのこと。
昨日、カムエクに登って下りてきたのか、テント内でのんびりしている人もいる。
出合から少し入った所で5時25分から10分間食事。そこは左側に残雪のあるルンゼの奥だった。滑滝通過は6時40分、三股では三人が休んでいた。今朝八ノ沢出合のテン場を出た人達を次々を追い抜く。滝が連続する所の高巻では猛烈なネマガリタケの藪の中のトラバースや、急斜面の地を這う木の幹を乗り越える所有り。
下山時、そこの所で八ノ沢に出て見たら、シャワー覚悟で滝の岩場を登るルートがあり、ザイルがぶら下がっていた。
7時20分から15分間、最期の水場かも知れないと思い、沢沿いの斜面から湧き出す水を飲んで食事する。そこは最後の水場ではなく、更にその上で8時00分から10分間、今度こそ最後の水場だろうと思い、二ヶ所からとうとうと湧き出す清水で菓子パンを腹に流し込む。実際にはさらに上の八ノ沢カールが最後の水場だった。
カールではびっくりしたことに、東京から来て天塩岳で知り合った単独行のYさんに会う。お互いに「奇遇ですね!」という言葉を交わした。
ペテガリ山荘までタクシーに相乗りして入ろうということで合意し、互いに住所氏名や携帯の電話番号を教え合っていた。
中札内のタクシー会社と同じで、ペテガリ岳でも、計画段階で問い合わせた時はペテガリ山荘まで入りますと言っていたが、実際に予約するとゲートまでしか入れませんという。
まぁ、ペテガリについては山行記録全てがカムイ山荘近くから山越えで入っているものばかりで、実際にタクシーが入ってくれるかどうかは半信半疑だった。
Yさんは八ノ沢カールにテン泊し、カムエクはもう行って来たという。「山頂からの展望はどうでしたか?」と聞くと、「最高でした。」と嬉しそうな表情だった。
山には既にガスが掛かり始めていたので長話をしている場合ではなく、Yさんからも早く行くよう急かされた。
7時間近く掛かり、やっとの思いで遂にカムエクの頂上に立つ。しかし、その時点で幌尻岳は全く見えず、その手前のナメワッカ岳やカムエクから北へ延びる稜線上のピークもガスが消えたり掛かったりしながら次第に掛かりっ放しとなった。
南東のピラミッド峰とその東にある1807m峰も登頂直後は見えていたが、頂上に40分もいた間に周囲全ての山がガスに隠された。残念極まりないが自然現象ばかりはどうすることもできない。
私が登頂時、頂上には誰も先行者がいなく、カールでテン泊した人以外で、八ノ沢でテン泊した人を含め、私がトップで登頂したようだ。私に少し遅れて愛知県からの中年カップルが登って来た。
その御方は「我々の山岳会では初めてのカムエクです」と言って喜んでおられた。
尾根上はハイマツが茂り、ピラミッド峰へは踏み跡は見当たらなかった。行くとすれば残雪期で、無雪期は強烈なハイマツ漕ぎとなるだろう。
下山時、カール内の岩場で横になっている人があり、「体調が悪いのですか?」と声を掛ける。72歳だというその方は、身体がふらふらするし、カムエクは一度登ったことがあるので今回は途中で引き返し、仲間の下山を待っているとのこと。井上靖に似た温厚なご老人で、その方とは20分くらい話をしていた。
幌尻岳にはチロロ林道から登ったことがあると仰っていた。(今年、チロロ林道は土砂崩れで通行不能との事)
八ノ沢出合ではまだ14時前なのにテン泊の用意を済ませた人がいてしばらく話をする。今夜は酒を飲みながら早く寝ると言っていた。
下りではルートが分かりにくく、本流の渡渉が四回あった。七ノ沢出合にはこれから八ノ沢へ向かう単独行が二人。その内の一人から「カールにテントを張ったのですか?」と聞かれ、日帰りですと答えると、こんな早い時間に…と言ってびっくりしていた。
林道をゲートへ向かって歩いていると新潟ナンバーの車が入って来た。その車が林道奥から戻って来た時、振り向くと乗っている人が一人増えていた。ゲートを開けられる立場の人が、カムエクから下山した人を迎えに行ったのだ。
昨日まではずっとビジネスホテルに泊まっていたが、中札内にはビジネスホテルがないので民宿に泊まる。
16時間半も掛かってすっかり疲れ、翌日は短時間で済ませる山へ登ることにした。
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