猫又山(富山百山39座目、釜谷山は撤退)
![情報量の目安: B](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_B2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 1,677m
- 下り
- 1,674m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
今回は迷いに迷った。思いついた候補は下記。
1 烏帽子岳、野口五郎岳(月曜日を休みにして二泊三日)
2 白馬岳、清水岳(一泊二日)
3 猫又山、釜谷山(日帰りか一泊二日)
4 剱岳別山尾根(一泊二日)
今シーズンは体がまだなまっていう感じが否めなくてテントを担ぐのが少し不安。
1は体力的に難しい。4はいつかはやりたいのだが今はなんとなく気乗りしない(4は気合が十分でないと下手すれば死ぬ)。
2なら何とかなるかと思ってメインに考えていたが天気予報は富山県が良くて長野県がそこそこだったのと2はお花畑シーズンにとっておきたいというのがあって3の日帰りを選定した。
猫又山から釜谷山までの間は登山道がないので富山百山のガイドブックやネットでいろいろ調べた。
「釜谷山」で検索するとオーソドックスなバリエーション攻略や残雪期の攻略など多彩な情報が得られる。
(例、この方の記録はとても良い)
http://www.gekiyabu.sakura.ne.jp/public/2003/031011kegatuyama/kegatu.htm
5時前にゲートから歩きはじめる。このコースはブナクラ峠までは2年前に歩いている。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1876886928&owner_id=980326
今回は「写真撮影はピークでのみ限定」という個人的縛りをかけてスピードアップを狙う。
途中で明るくなったのでヘッデンをしまい、最終堰堤まで来ると様相が一変している。
このことは事前の予習で知っていたので躊躇なく「立ち入り禁止」の法面工事現場へ入る(議論はあるだろうがこれは仕方ないことかと思う。帰りに作業員がおられたが特に注意されることもなかった)。
工事現場最終地点から登山道に入る。そこから先、ブナクラ峠までは2年前と同じなので道中記は割愛するが、今回のトピックとして脚の早い4人パーティにブナクラ峠まで抜きつ抜かれずだったこと。この中のおひとりがブナクラ峠直下のゴーロ地帯で地図を落とされ、自分が見つけたが「もう先へ行っているだろうから、放っておこうか」と思って少し進んだらブナクラ峠で話し声が聞こえたのであわてて戻り、地図を拾って呼びかけたら反応があったので無事落とし主に届けることができた。
このパーティは峠を右折して赤谷山へ、自分は左折して猫又山に向かう。峠から急斜面を登るのだが恐怖を感じるぐらいだった。足場が安定したところで後ろを振り返ると4人パーティもほぼ自分と同じ標高の向う側尾根を歩いていて面白かった。足元に集中して岩峰の上部まで登る。そこから先はほぼ尾根に忠実な登山道になるのだが、今年の刈払がされていないようで時々藪漕ぎになる。この登山道は長袖と軍手必須だな(自分は強引に半袖と素手で途中まで通したが無理しない方が吉)。
結構ヘビーな尾根歩きが終わったらカール地帯に出た。そこで休憩したのだが絶景を目の前にしたら禁を破って撮影したくなるのが人情、撮影する(というかブナクラ峠でもう禁を破ってしまっていたのが)。
カールでは踏み跡が途中で不明瞭になり高山植物を踏まないようにトラバースする羽目になった。2年前の8月、大猫山から猫又山を抜けてブナクラ谷へ下りる縦走を企図したがこのカールに雪渓があってルートが分からなくなり「大返し」をしたことがある。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1863100550&owner_id=980326
その時のことを踏まえて今回はカールに出て来る登山道の箇所をしつこくチェック。登りの場合はカールの左側に出てくる、降りの場合はカールの右手、少し灌木が密集している地点を目指す。よし覚えた。
大猫山からやってくる登山道との分岐を過ぎ、猫又山の東側斜面につけられた登山道を進み山頂直下で左折して男2女1の3人パーティと入れ替わる形で山頂へ。2回目の猫又山だな。
今回は通過点なので手早く写真撮影。さらに単独の男性登山者がやってくる。「大猫山経由で9時間かかった」と仰っておられた。自分はしばらく休んで釜谷山を目指す。山頂から釜谷山方向へ向いていた踏み跡はそのまま行くと山頂直下の正規登山道に出た。とりあえず山頂直下の正規登山道から釜谷山踏み跡をたどる。なんとなく目を凝らすと踏み跡が判る。藪へ入るときは赤布のマーキングがしてある。とりあえずの目標物は岩峰というか大岩。ルートはその岩の割れ目みたいな箇所を通る。そこからは踏み跡が判然としないので自分は藪と草付の境界あたりを藪につかまりながらトラバース(そうするよりももっと降りて斜度の緩い草付き斜面をトラバースすべきだったな)。そこからまた踏み跡があったので辿っていったら先ほどの3人パーティとすれ違う。「ここから先、踏み跡は明瞭ですか」と尋ねたら「不明瞭です」との返答。このパーティも釜谷山を目指したが時間切れであきらめたとのこと。
自分もここで少し考える。このパーティ、足取りがしっかりしているので相当の実力者ぞろいだろう。そういう人たちがあきらめて戻ってきたのなら自分も「潮時」なのではないか?
とりあえず偵察にはなったし今日はここまでにしておこうとすんなり判断。
この時点から「挑む登山」から「楽しむ登山」にシフトチェンジ。じっくりと眺望を楽しむ。
通過してきた大岩によじ登り眺望を楽しむ。目標だった釜谷山が目の前に立ちはだかる。
今回はだめだったが何とかなりそうというめどはついた。必ず登らせていただきますのでよろしく。
大岩で休憩して戻ると3人パーティが眺望の良い草地で休憩中。そこで自分がルートを見失いそうになっていたところパーティの男性にルートを教えてもらう。こんなんで大丈夫か?自分。
斜面をトラバースして山頂直下のコルに到達、そこから山頂方向へ向けて登ると休憩中の男性一人。少しお話をする。石川県の方でこの山がお好きらしい。その男性がおられるところはテントを張るのにちょうどよさげ、一応チェックしておく。
さて、帰ろう、と思ったところにまた若い男性登山者。「大猫山のルートはどこですか」と聞かれた。「下山するときにきょろきょろ左を見ていたら赤ペンキで矢印が書かれている岩があるのでチェックしてください。右側に○印がついた岩も見えるはずです。そこを目指してください」と返答。
下山時間はガスって視界が良くなかった。来た道を戻るだけなので特筆すべきこともない。3人パーティにはブナクラ峠で抜かれ。ゆっくりの男性登山者に戸倉谷で追いついたが最後まで抜きつ抜かれつだった(堰堤からゲートの林道を歩いているときに自転車でさーっと抜かれた。そういう手があったか!)。
下山して車の前にいたら、石川県の男性ソロとルートを訪ねた若い登山者も下山してきた。若い登山者は結局ルートを見つけられなかったようだ。この山は道標が不親切なほど存在しないので仕方ないかと思う。自分も2年前、カールから下のルートが判らずに大猫山ルートを大返しした。今度は大猫山ルートを登りに使ってまた来てほしいものだ。
今回の登山、非常に消耗した。体力の目安としては剱岳日帰りに準じるような感じがする。
ブナクラ谷はワイルドな上に面白味のない登山道なので下山時の「まだか、まだか」感は半端ない。
次回挑戦するときは心して挑むべきと感じた。
備忘
・道中のチェックポイントは次のとおり
ゲート、堰堤工事最終地点、小ブナクラ谷、大ブナクラ谷(斜めに横切る、それなりの距離あり)、大岩と廃道分岐(前後関係忘れた)、偽岩屋、沢道、ミニ滝、ブナクラ谷本流隣接、岩屋、田倉谷、戸倉谷(最終水場)、ブナクラ峠直下ゴーロ地帯、ブナクラ峠、急登終了地点(岩峰)、猫又カール(登山道は谷の右岸から出て来る、山に向かって左側の木々がこんもりしているところ、下山時は右側を意識すること)、分岐、頂上直下(東側の草地を通ってくる)、山頂。
・今回水はブナクラ谷本流隣接地点で汲んだ。戸倉谷の正確な位置が分からなかったためである。「岩屋を過ぎて2番目の渡渉地点が最終水場」と覚えること。
・時期にもよるが水の調達作戦としては、
ゲート前から戸倉谷まではペットボトル1本分の水を水場の都度足して確保して戸倉谷で目的地往復分を汲む、というのが良いと思う。今回は全体で2.5リットル消費した(下山15分前に水切れ)。次回の参考にすること。
・足裏が靴擦れで痛くなった。ソールをきちんとしたものに入れ替える必要ありそう。
・行動食はおにぎり7個、1時間ごとに半分ずつ食べるようにしたらばてなかった。飴類は欲しくなった時に舐めるようにした。
・登山靴に植物屑が入り込んだ。こういう山ではスパッツ必要かも。
・次回やるとしたら日の長い時期に1時間前に行動開始かな。あるいは一泊か?
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する