記録ID: 2037159
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無雪期ピークハント/縦走
日高山脈
幌尻岳(チロロ林道ルートから錦秋の稜線周回)
2019年09月24日(火) ~
2019年09月25日(水)
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- GPS
- 32:45
- 距離
- 27.4km
- 登り
- 3,037m
- 下り
- 3,032m
コースタイム
1日目
- 山行
- 11:17
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 12:31
距離 16.9km
登り 1,955m
下り 1,629m
2日目
- 山行
- 7:11
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 7:39
距離 10.5km
登り 1,081m
下り 1,408m
1日目の「北戸蔦別岳」が2回あるのは、このピークから道間違いをしてピパイロ岳方面に進んでしまい、途中であまりにも酷い道のために気が付き、引き返したためです。北戸蔦別岳に復帰するまで、約1時間のロスでした。
道間違いの言い訳は、写真欄のコメントにて。反省。
道間違いの言い訳は、写真欄のコメントにて。反省。
天候 | 1日目:小雨→曇り→晴れ 2日目:早朝曇り→晴れ (いずれの日も稜線上は強風。寒風。元台風である熱帯低気圧が北海道上陸・通過をした影響で、北西からの風が吹いていた。) |
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過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
飛行機
9/23(月)熱帯低気圧上陸のため、停滞日。朝、札幌観光をする。午後、登山口へ運転。チロロ林道はダート。凹凸あり。車でのジャブジャブ渡渉も一箇所あり。 9/24(火)幌尻岳ピークハント。幌尻山荘泊。 9/25(水)下山。新千歳空港でレンタカー返却。夜、羽田空港着。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【紅葉状況について】 写真コーナーをご覧ください。 チロロ林道ルートでは、トッタの泉あたりの楓まで下りてきていました。 【コースタイムの長さについて】 平取/新冠/チロロの3コースの中で最長です。 距離もありますが、歩きにくさもその理由です。 軽量化などの工夫をしても、コースタイムの短縮はあまり期待できない区間が多いです。 (新冠ルートは2019年9月現在、災害のため通行止め) 【渡渉について】 登山前夜、大雨が降りました。チロロルート側も川の渡渉が気がかりでしたが、思ったよりも水量は無く、沢靴に履き替えることなく岩を渡れました。一方で2日目早朝、幌尻山荘→北戸蔦別岳へのマイナールートは、沢靴が必要な深さでした。三回は、膝下まで水に浸かりました。沢靴は、モンベルのサワーシューズ。 【秋山の寒風について】 強風での登山でした。稜線に上がると、環境が一変しました。 いちばん冷えたのは2日目の朝、北戸蔦別岳周辺。気温1〜3度。ズボンがはためくほどの風のため、とうぜん体感温度は氷点下。草木に霧氷が少しついていました。 適切な防寒装備を横着すると、命取りになります。 【ハイマツ漕ぎについて】 ヌカビラ岳あたりから始まるブッシュは、幌尻岳山頂ちかくまで断続的に継続します。左右10本ずつのハイマツの固い枝があっては、うまくかき分けないと身体が押し返されてしまうほどです。高さは胸ラッセル並みにもなります。コースタイムを縮められるとは想定しない方が賢明です。特に枝の先端が刺さってきたり、反発で鞭打たれたりで、脛に赤アザが出来ることで悪名高いルートです。私は、雪山ラッセル用の厚手ゲイターを装着しました。レインパンツを重ねるだけでも防御力はマシになりますが、穴が二箇所空きました。 幌尻山荘→北戸蔦別岳の激坂ルートでも、ハイマツラッセルはあります。 【その他】 岩場あり。高低差のある、痩せた尾根歩きあり。泥で滑る急坂あり。 全行程をとおして、油断ならないルートです。 |
その他周辺情報 | 日帰り温泉「沙流川温泉 ひだか高原荘」 (チロロ林道ルートの場合は、この温泉が近場です) また「道の駅 樹海ロード日高」は、食事処やコンビニがあって便利です。 |
写真
未明から長い林道を歩き、まだ薄暗いなか沢沿いを登ります。渡渉は、沢靴いらず。前夜までの大雨で流れは激しかったですが、さすがに9月は雪解け期よりも難易度が低いということでしょうか。
北戸蔦別岳で休憩。天候回復を期待しますが、片側にしか青空が見えません。そしてこれが一つのファクターとなり、ハイマツ帯の道とピンクリボンがはっきり見える、ピパイロ岳方面へ間違って進んでしまいます。実はガスってる下り道の入口があったのに。
顎の高さに達するハイマツの壁。足元を見れば道であることは判別できるのですが。壁+急な下り坂になり、さすがにコレは異様すぎないか?と確認。道間違い。北戸蔦別岳への復帰もあわせて1時間ほどロス。反省。
どうにか15時台に泊地に到着できました。食事無し、寝具は毛布1枚だけ、水もエキノコックスの不安ありなので、重い荷物をここまで運んできました。
明日も何が待ち受けてるか、油断なりません。早く就寝。
明日も何が待ち受けてるか、油断なりません。早く就寝。
2日目、未明。まずは山荘から北戸蔦別岳に帰らなければなりません。いきなり膝下ぐらいの深さで渡渉。沢靴の出番となりました。ヘッデン光だけで対岸の小さなリボンを発見するのは困難でした。やるもんじゃなかったかも。また反省。
ヌカビラ岳から先、沢への長い下りは、疲労困憊ゆえに、あせらず淡々と進みました。昨日よりも明るい時間だったこともあり、紅葉がこのあたりまで下りているのを見て歩きました。…疲れた。
撮影機器:
感想
長年、夢みていた幌尻岳への初登頂でした。
夢でしかなく、自分にはチャレンジする機会は無いな、と長年思っていた山でした。
その思い込みを覆したのは、他の北海道の山を含む、これまでの登山経験。行けるかも、と考え直しました。
沢靴での渡渉も、事前にバリエーションコースで練習しました。
今年初の有休2日を手にして、祝日と合わせ3連休のチャンス到来。
熱帯低気圧(元台風)が直撃しても、その後も強風予報でも、迷わず飛行機に乗りました。
登山届を5パターン書いて、何重にも予防線をはりました。
新千歳空港に着陸して最初にはいった知らせは、明朝の予約バス運休決定。
平取ルートを第一候補に、三連休初日に入山まではしておきたかったのに、いきなり挫折。
初日は札幌を観光し、雨のなか平取に移動してアイヌ集落を歩いたりしてました。待機日。
陽が落ちて、ふたたび連絡が。
2日目もバス運休とのこと。
ここでプランは、チロロ林道ルートに確定。日高町の奥地まで、二時間近くの移動をしました。
チロロ林道ルートは、いわゆる「普通の道」ではないところが多く、また長い、しんどいコースでした。
強風の予報は当たり、北海道の自然環境の厳しさを実感しました。
しかしながら、その苦労のご褒美として、七ツ沼カールを晴空の下で見渡し、念願の登頂を果たすことができました。
残る日本百名山は2座。利尻島と屋久島です。
今年はもう、様々な力を使い果たし、しばらくは地味な山行を淡々とやると思います。
来年の百名山達成をビジョンとして、挑戦のチャンスを探り、地道に研究していきたいところです。
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