5歳児とゆくなめこ汁とおさむらいの高尾山→小仏城山
- GPS
- 06:47
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 683m
- 下り
- 699m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
かえり:JR相模湖駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
完璧な整備 |
その他周辺情報 | 弁天島温泉 |
写真
感想
おさむらいのホテルに行ってみたい。
最初のやまのぼりでバスから見て「あれなにすごい」となり、前回の景信山→小仏城山のときに閉館時間を過ぎて間に合わなかった、小原宿本陣のことである。
江戸幕府が整備した五街道のひとつ、甲州街道。宿場町が国道20号沿いに偏在するが、小原宿には美しい本陣の建物が完全に残っている。
バスで通ったとき、この本陣のことを「お殿様が旅するときに使った高級ホテルだよ」と説明していた。それ以来、息子はおさむらいのほてるに行きたくて仕方がなかった。
それじゃ、今日はおやまを登ったあと、おさむらいのほてるに行こう。
高尾山から小仏城山の縦走をやってみよう。高尾山は稲荷山コースに挑戦してみよう。
京王線高尾山口駅から、ガチャガチャにへばりつく息子をひきはがしてケーブルカー清滝駅わきの稲荷山コース登山口に進む。
高尾山に登る人のほとんどがコンクリートの1号路、または谷あいの6号路を選ぶので、この稲荷山コースは人が少ない。さらに尾根道ゆえ、陽がよくあたる。
高尾山に登るなら、稲荷山コースが圧倒的におすすめだ。
のぼりはじめてすぐに道は尾根に乗る。明るくてゆるやかで、とても気持ちがいい。気がつくと息子が大きな木の根で演奏会を始めている。今日はのんびりいこう。
ほどなく、稲荷山という小さなピークに到着。あずまやがあるのでひとやすみ、息子はお茶をガブ飲み。
道はいっそうゆるやかになり、息子は遊んでは進み進んでは遊びを繰り返す。陣馬山の尾根道のような登山道なので、遊んでいても邪魔にならないのがいい。ただ時間のことは少し気にしてほしいかな。
道が木道になると、息子は喜んで走り出す。そしてやや急な長い階段をのぼり切ると、高尾山山頂!
やったね、というよりも彼の心は山頂で食べられるソフトクリームにあった。ソフト! ソフト! わかったよー。
満面の笑みでソフトを食べ終わり、なおも超ハイテンションで遊びまわった結果、階段のところに落ちていた納豆を手につけてしまいショックを受ける息子だった。誰かのコンビニ納豆巻きから落ちたやつだねこれ。
さて次はこぼとけ……と思っていたら息子さん、高尾ネイチャーセンターに吸い込まれてしまう。まあいいか。
ムササビの剥製や骨見本に興味津々、高尾の木の実を「これしってる」「これもってる」とじっくり見ていく。双眼鏡を逆に見たり、顔はめして遊んだりして、なんだかもう高尾観光だねこりゃ。
って、おさむらいのホテルに行くんだよ! がんばろう!
こっちは高尾山口のほうじゃないよ、奥高尾になるよ、という警告がたくさんあるほうに歩いていく。
少し行くとよさげな雰囲気の茶屋があって、人々が休んでいる。この場所はもみじ台というらしい。
ここから長い階段をおりていく。公園の散歩道レベルの整備がされた道、自然の中にいる感じはやや薄め。息子は階段のボルトがところどころなくなっていることに興味があるようだ。なんでだよ。
階段をくだりきって、こんどはのぼり。通りがかるハイカーさんたちに「ぼくすごいね」「がんばってね」なんて言葉をたくさんもらう。
ただ整備されきった道に息子はやや飽きていて、電車ごっこしようぜ!的なことを言ってくる。えだのさきっぽもってねー。はいよ。……え、電車って、とうちゃんが電気機関車で、客車の息子をひっぱるのかい! やだよ!
飽き気味の息子をひっぱりつつ進むと、なにやら公園みたいなところに出た。一丁平といって、桜の名所らしい。展望台があるので行ってみる。
とうちゃん機関車は息子客車を切り離し(説得した)、またのぼる。ほどなくして、小仏城山山頂!
1週間前にも会った天狗さんにまたご挨拶して、ひとやすみしよう。
ここには茶屋がひとつある。ジュース類が売られているのを見つけた息子、がんばったねのごほうびにCCレモンを買えという。最近、炭酸飲料のおいしさを覚えてしまったのである。まあ今日ぐらいはいいか、と買って渡すと瞬時に半分近く飲みきってしまう。いや、そんなにイッキしちゃだめよ!
じゃあパパは名物・なめこ汁をもらおう。陣馬山にも景信山にもなめこ汁はあるけれど、ここ小仏城山のは醤油仕立てなのだ。
オーダーすると大鍋からお椀によそって渡してくれる。これが、他のどこにもない味で本気で美味しい。このためにここに来てもいいくらいのものだ。
きのこ大好きだが食べるの大嫌いな息子は興味ないだろうと思ったが、せっかくだから少し飲んでみたら? と渡すと、「むっ! これは!」みたいな顔をしてぐいぐい飲みはじめる。とうちゃんのなめこ汁、、、
もういっぱいほしいよ! というのでまた茶屋にオーダー。ほくほく顔でいただこうとした瞬間、熱かったようでひっくり返してしまう。すごく悲しそうな顔をする息子を見かねてか、茶屋の人がつぎなおしてくれた。なんという人情、、、
それでは山をくだりましょう。小原宿の閉館は3時半だから、それまでに。
1週間前とおなじルートだから、ひょいひょいおりてゆく息子。峰尾山のベンチでひとやすみしてCCレモンの残りを飲み、さらにおりていくと千木良登山口。2時42分、よしこれなら大丈夫だ。
国道20号を歩き、小原宿本陣へ。それはそれは見事な建物である。真ん中の広間には駕籠が置いてある。これはおとのさまのタクシーだよ、と説明するとさっそく乗り込む息子。そう、昔はおとのさまはこれに乗ってあの小仏峠を越えてきたんだよ。すごくない?
建物中をくまなく探検し、古い電話機を見つけたり昔のトイレに入ったりと、彼はおもしろいものをたくさん見つけていた。
本陣は15時半に閉館、管理人さんが雨戸を閉めはじめた。おとなりの「小原の郷」では、明日「昔まつり」というイベントがあるようだ。地元産の大豆できなこ作りができたりするそうな。息子の友達を誘ってみようか。
国道20号を進み、相模湖東インターを越え、中学校のところで駅のほうに進む。おつかれさま、相模湖駅に到着です。さあ帰ろう……え、なんだかものたりない?
1時間後くらいにホリデー快速富士山が来るし、それまで相模湖に行ってみようか。
駅からまっすぐ降りていく。自動車整備工場やつぶれたボーリング場などを横に見ながら坂道をくだると、相模湖湖畔である。
すごい寒いよ! 人がいないよ!
湖畔には、むかし水の制御に使われていた機構がそのまま置いてあり、上に乗ったりできる。花壇もきれいに整備されている。
けど冬に来るところじゃないね!
アジアからの観光客とおぼしき数人がなにごとか話している。悪徳旅行業者にダマされたとかじゃないよね??
人のいない冬の相模湖畔、70年代まで栄えていたが温泉の枯れてしまった温泉街のようだ。そこにあるものが全体的にものすごく古い。
ゲームセンターに息子が吸い込まれたが、レトロなゲームがせいぞろいしている。染之助染太郎の皿回しゲームとか、初代くらいの電車でGO! とか。息子はなにかやりたいというが、ごめんこんなもんにかけてあげられる100円はとうちゃんもってないよ!
ゲームにかこまれながらひとつもやらせてもらえなかった息子の恨み言を聞きながら、駅に向かうことにする。
湖畔沿いをあるいていく。この季節は閉めていると思われる旅館兼食堂のししおどしに心奪われる息子。いつか池とししおどしのある自宅に住もうね!
遊歩道がだんだんヤブっぽくなってきたので駅方面に向かう。この相模湖畔の街のつくりは少しおもしろい。おまけ散歩のわりにはなかなかいいアドベンチャーになった。
ホリデー快速富士山はやはり激混みだったが、息子としてはこれに乗ることに意義があるのだった。
ソフトになめこ汁にさむらいホテルに相模湖、1日でずいぶん盛りだくさんになったものだ。よいホリデーだったのではないかと思う。
相模湖には夏来てみたい。
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