下ノ廊下(立山室堂〜黒部ダム〜欅平へ)
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- GPS
- 12:21
- 距離
- 37.1km
- 登り
- 4,466m
- 下り
- 6,293m
コースタイム
- 山行
- 2:34
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 2:41
- 山行
- 9:15
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 9:35
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
宇奈月温泉駅の「富山地鉄建設宇奈月駐車場」に1台デポ。 もう1台で立山駅まで向かう。(1時間ちょい) 立山駅からケーブルカーと高原バスを乗り継いで室堂まで。 富山地鉄建設宇奈月駐車場は24時間1200円。2日間停めて2200円だった。 【復路】 欅平駅から黒部峡谷鉄道(トロッコ電車)で宇奈月温泉駅まで1時間半ほど。 そこからデポしておいた車で立山駅まで向かいもう1台を回収。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆室堂〜黒部ダム(ロッジくろよん) ・危険個所なし。 ・一の越〜東一の越〜黒部ダムまでは誰とも会わなかった。(かなりのマイナールート)道はよく整備されている。 ・ロッジくろよんは山小屋というより下界のロッジ。お風呂もあり、ウォシュレット付きトイレ、洗面所など全て完備されている。 ◆ロッジくろよん〜欅平(下ノ廊下) ・黒部ダムから河原に降りるルートが知らないとちょっと面倒。電気バスの黒部ダム駅に入り、乗車ホームを上の方に登っていくと左に登山口への出口がある。 ・崖をくり抜いた歩道は終始危険。特に技術的に難易度が高い箇所はないが長距離、長時間集中し続けなければならない点が他の山とは違って難しいところ。 ・一瞬でも気を抜けば崖の下に真っ逆さま。 ・「水平歩道」と呼ばれるが結構細かいアップダウンが多いので黒部ダムから歩く場合でも「下り」と思わない方が良い。かなり体力が要求される。 |
写真
感想
昨日、今日と二日間でパクと下ノ廊下へ行ってきた。
自分にとってもパクにとってもいつになくマッタリ山行となる。
下ノ廊下はこれまで歩いたことがなく、いつか行きたいと思いつつも歳をとってからでもいいか…と半ばあきらめていた。
そんなところへパクから声がかかった。
車が2台あった方が効率的だし、2人で歩いた方が楽しいし良い写真が撮れるので即答で行こうということに。
天気が良ければ剱岳を絡めてビッグな2日間にしても良かったのだが前週雪が降って時間が読めなかったので大人しく室堂からロッジくろよんに泊まって翌日1日で下ノ廊下を駆け抜ける計画とした。
立山ケーブルカーも高原バスも数年ぶり…地獄軍団では動力を使うことはほぼないのである意味新鮮だ。
パクも冬の立山しか行ったことがないので「普通の」立山は新鮮に映ったようだ。
まずは観光客にまみれて室堂から一の越へと向かう。
さすがに紅葉も終わり登山シーズンのピークは過ぎていたのでガラガラだった。
一の越から御山谷を少し降りて東一の越へと向かう。
ここまで来れば完全貸切。
この時期室堂から黒部ダムまで歩こうなどという人は自分たち以外にいないだろう。
東一の越まで来ると眼下にタンボ平、黒部平、黒部湖の絶景が待っていた。
1日目はたっぷり時間があるので焦らず急がずのんびり歩いていく。
上を見ると定期的にロープウェイが往復している。
下から手を振ったら降り返してくれた。
室堂から3時間かからずに1日目の宿となる「ロッジくろよん」に到着。
まだチェックインには時間が早かったので空身でカメラだけ持って黒部ダムまで散策に出かけた。
翌日下ノ廊下へ降りるルートの確認をしたり、紅葉の写真を撮ったり。
翌日は暗いうちに黒部ダムを歩くことになるのでバッチリ観光を済ませておいた。
ロッジくろよんは山小屋のようで山小屋ではなかった。
お風呂もあるし洗面所やウォシュレットまである。
電源コンセントや歯ブラシまで完備されているので普通に下界の旅館のようだった。
ご飯もおいしくて、もしまた下ノ廊下を歩くことがあれば是非再訪したいと思った。
翌朝は4時半に起床して5時に出発。
当然この時期のこの時間は真っ暗だが暗闇山行は慣れているので問題なし。
前日の偵察のおかげで河原に降りるルートもバッチリで途中2組ほどパスさせてもらい難なく登山道へ降り立った。
紅葉は丁度1,000m〜1,500mくらいが見頃で終始素晴らしい渓谷美を堪能することができた。
下ノ廊下の代名詞となっているコの字にくり抜いた作業道歩きも刺激的で楽しい。
特に難しいところはないのだが、うっかり転んだりしたら漏れなく崖の下に墜落することになるので気が抜けなかった。
阿曽原小屋から登ってきた方達によると自分たちの前に登山者はいなかったようだ。
おかげで多少のすれ違いはあったものの追い越しの必要はなく、比較的マイペースで歩くことができてよかった。
途中から雨も降ってきてテンションが下がったが写真も十分に撮ったので後悔はなし。
最後は欅平駅からトロッコ電車にのって宇奈月駅まで観光客モード。
雨で濡れた体で風を切りながら走ったためめちゃくちゃ寒かったが、宇奈月温泉のポプラで買ったホットコーヒーと肉まんが天に昇るようなおいしさだった。
2度目があるかわからないが、自然を楽しむというより人類の英知と底力を目の当たりにしてとても刺激的だった。
こんばんは。
先日、私も下ノ廊下を歩きましたが、私は人の執念、怖さを感じました。
仕事がら、人の力で自然が変わっていくダム建設現場なども見ているからかもしれません。
私と同じような感想を書かれている方は初めてでしたので、共感を覚え、コメントさせていただきました。
お互い、怪我無く行きましょう。
コメントありがとうございます。
その通りですね、普通の山行と異なり自然そのものというより自然に立ち向かう人の底力、執念をこのルートを歩くことで見せつけられた気がしています。
当時は国策事業で強制力が強かったとはいえ、人間やる気になればほとんどのことはできるんだと改めて気づかされました。
sanchanさん下ノ廊下行って無いのだろうと思ってましたがやっぱりでしたか。
世俗的な事好まないのでこうゆう場所は行かないのだろうな〜って思ってました。
ゆるいと言いながら黒部ダムから一気に欅平抜けてますね。まあそちら様方にはユルいのでしょうけど(汗
ところで阿曽原温泉は?小屋はスルーでも温泉は入らないと!やり直しですね(笑)
kabukiyaさん、こんばんは。
よくご存じの通り、あまり人間臭の強い山行は好まないのですが、このルートだけは特別ですね。
普通なら「自然を壊すなー」と言いたいところですが、ここは人間が自然に立ち向かった歴史が刻まれているような気がします。
阿曽原温泉は泊まりたいんですがどうしても混んでいるイメージがあって、だったらロッジくろよんでのんびり一泊で翌日一気に駆け抜けようということになりました。
次回平日で機会があれば考えたいと思います。
ブログも楽しく拝見させて頂いております。
今回はダムからスタートしていますが、次は欅平から行く事をお薦めします。
このルートは下流から行く方が見所に気付きやすいと思います。
sanchanさんのように歩くのが速い人なら特にかもしれません。
あと、読まれたかもしれませんが高熱隧道を読んでから歩くと尚良いと思います。
こんばんは、地元富山の方なんですね、アドバイスありがとうございます。
ブログも見ていただいているようでありがとうございます。
欅平からのルートも気になりつつ今回はオーソドックスに?上から下ってみました。
高熱隧道もできれば事前に読みたかったのですが間に合いませんでした。
事後になりましたが近いうちに読んでみたいと思います。
富山はその名の通り色んな山がたくさんあって奥深いですね。
まだまだ歩いてみたい山域が目白押しです。
数年前から、黒部川の渓流と燃える紅葉を眺めてみたい思っています。
阿蘇原温泉小屋の露天風呂につかり、欅平へ。・・ただなかなか同行者が見つかりません。70歳を過ぎたら難しいでしょうか?。
登山を嗜む者なら一度は見てみたい、確かに黒部峡谷はそんな場所だと思います。
若いから、とか、歳だからということではなく、ある程度バリエーションルートに慣れているか、体力もそれなりに備わっているかといった点がポイントになると思います。
例えば普段から沢登りやクライミングを楽しまれているような人なら問題ないでしょうが、一般的な登山しか経験がないとするともしかすると厳しいかもしれません。
無責任なコメントは控えさせていただきますが、事故も特筆して多い場所なので慎重に判断されることをお勧めします。
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