立山室堂 吹雪 ホワイトアウト。
- GPS
- 32:00
- 距離
- 3.7km
- 登り
- 85m
- 下り
- 79m
コースタイム
2日目:7:36雷鳥荘―8:17エンマ台―8:34ミクリガ池―8:42ホワイトアウト彷徨―9:30室堂ターミナル
天候 | 1日目 快晴。 2日目 吹雪。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
ケーブルカーは団体予約で1本スキップされました。相変わらず、中国語で溢れていました。 帰り:バス乗り場へ発車時刻を確認に行った所、吹雪のため室堂発美女平行きのバスは10時の臨時便のみとなっていました。本日のバスはこの一本で終わりだそうです。そんな事とはつゆ知らず、吹雪の中、もたもた歩き回っていましたが間に合って良かった。並んでいたヒト全員、乗り込むことが出来ましたが、取り残されたヒトもいる事でしょう。バスは先導車に導かれて雪道を下ります。途中、除雪車を3台追い抜きました。道路の積雪は七曲がりまで。大粒の雪に変わり、美女平では雨でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
1日目:室堂から積雪あり、軽アイゼンを装着します。駅から出た辺りにはヒトもいますが、ミクリガ池まで行く人はぐんと少なくなります。ノーアイゼンの観光客はここまで。みくりが池温泉、まだ営業中の筈ですがヒトの気配はありません。エンマ台からの石の階段、所々露出しています。 2日目:あちこち散策する予定でしたが、吹雪、こりゃ駄目だ。どこへも行かずに帰ることにしました。ノートレース、視界の効かない中、竹竿を頼りにズボズボ。石畳の上だろうと思われる所では靴が埋まる程度ですが、外れると膝までスッポリ。鍔無しのストックで突き刺しながら、浅そうな場所を選んで進みます。フードを冠っていますが、それでも横殴りの雪が頬を叩きます。エンマ台に上がると猛烈な風、雪も吹き飛ばされて道にはエビの尻尾。昨年この辺りで見たライチョウは、ハイマツの中でやり過ごしているのでしょう、この嵐では仕方がありません。ミクリガ池を横目に石段を上がり、室堂山荘への分岐に到着。ここからウロウロが始まりました。室堂山荘への道は判りますが、駅への道が判りません。道は雪の下、竹竿も見えず、ただただ真っ白け。適当に見当をつけ、雪原をズボズボ歩き回ります。目を凝らしますが、目指す室堂ターミナルの建物の姿は全く見えません。スマホのマップで方向を合わせ、進みますがホワイトアウト。マップの方向はあちらを指したりこちらを指したり、全くあてになりません。そのうちスマホの電池容量10%と赤表示。こりゃヤバい。もと来た道を戻りますが、足跡はあっと言う間に消されています。あちこちグルグル、やっと竹竿発見。出たところは室堂山荘からターミナルへの道、ホテル立山もぼ〜っと現れ、ほっ。ちなみに、ターミナルで暖かくなったスマホの電池容量は47%と回復していました。 |
写真
感想
この時期、毎年立山に行っています。目的は今季初の雪遊び、白山に沈む夕日、満天の星、モルゲンロート、温泉、冬毛に変わりつつあるライチョウと、盛り沢山です。
今年は雪が遅く、立山室堂のライブヴューカメラで毎日チェックしていました。ようやく室堂も白くなったので前々日に雷鳥荘を予約、行って来ました。天気予報では1日目はお陽さんマーク、2日目は雨マーク、昨年と同様、2日目にはライチョウに会えそうです。
1日目は快晴。春山を思わせるポカポカ陽気、雪を抱いた山々もクッキリ。ベンチに仰向けになり昼寝をむさぼりました。雷鳥荘に泊まるのは5度目、いつもの203号室をひとり占め、いつもの右奥のベッドです。夕方、西の空は黒い雲に覆われ、夕日は見れませんでしたが、赤く染まった光芒「天使の梯子」が綺麗でした。夜、別山乗越の上空に星。でもまん丸お月さんが明るすぎて写真は撮れず。昼。夜・朝と、3回温泉に入りました。
夜中、風が窓を揺らします。翌朝、窓を開けると雪が飛び込んで来ます。吹雪いています。モルゲンロートどころの話しではありません、山が見えません。吹雪の中ひとりラッセル、横殴りの吹雪が頬を打ち、ふらつきながら進みます。エンマ台では猛烈台風並みの嵐、こんなんではライチョウも出る筈はありません。最後はホワイトアウト。室堂平とは云え、あなどってはいけませんでした。そして危うく、もう一晩室堂に閉じ込められそうになりましたが、運良くこれは回避出来ました。
目的のうち達成出来たのは雪と温泉だけでしたが、赤い「天使の梯子」が見られたのは、思いも掛けぬ立山の神さまからのプレゼントでした。そしてもう一つ良かった事は、泥まみれになっていた登山靴が綺麗になった事でした。
2日間で、両極端な立山室堂を体験する事が出来、ま、良しとするか。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
onisanさん、こんにちは。
室堂での雪中行軍、大変でしたね
初日(13日)は快晴でとても穏やかな日和でした。
私は13日午前に室堂に到着し、その後みくりが池に向かいました。
onisanさんの記録では、みくりが池の写真撮影時刻が10:42、10:55になっています。私の写真では撮影時刻が10:50ですので、池畔ベンチあたりでお会いしているかもです ベンチ付近に年配の方がおられた記憶があります(ちなみに私は水色のソフトシェルにズック姿)。さらにほかの写真の撮影時刻からケーブルもバスもたぶん同じだったようです
14日は荒天予報 になっていましたが、アッという間の積雪でしたね。兎に角、無事に下山できて良かったですね
nksanさん、こんばんは。
ミクリガ池を見下ろすベンチへ着くと、先行者の方お一人。ミクリガ池から上がってこられた二人連れの方と立ち話をされていました。その方がnksanだったようですね。分かっていればお話しできたのに、残念! 立山駅から室堂までご一緒していたようですが、なんとも仕方がありません。
nksanさんのレコ、毎回楽しんで読ませて頂いています。今後とも宜しく!
前日の穏やかさと次の日とでは同じ所?ってほど厳しい天気になりましたね。
山の天気は恐ろしいですね。
ご無事でなによりです。
お疲れ様でした!
天使の梯子素敵!雷鳥さんの足跡かわいいです!
andounouenさん、こんばんは。
天気予報、富山県は雨、と云う事は立山では雪。雪降りは想定通りでしたが、まさかの吹雪。登山靴とストック以外は一応冬山用でしたが、まだ秋、ちょっと舐めていたようです。実は、以前も同じ場所でホワイトアウトになったのですが、その経験が全く生かされていません。ボ〜っと生きてんじゃね~よ! スンマセン。
こんばんは。
天使の梯子 初めて知りました。
素晴らしい瞬間ですね。
shigeさん、こんばんは。
日没、夕焼け、あわよくばサンピラーを期待していましたが、西の空は真っ黒な雲に覆われ今日は無理。ですが、こんな日でも立山の神さんは素晴らしい自然現象を見せて呉れました。
ところでshigeさん、クラジャン、T字尾根、ちょっとやり過ぎ。稀勢の里のようにならないようお気をつけ下さい。
やばかったですね!
立山は42年前の夏にテン泊で行っただけです。
雪景色も綺麗なんでしょうね。
私にはとても雪山は行けそうにもありません。
体力もないし、装備もないし、増してや勇気もありません。
onikenさん、こんばんは。
今暫く山は秋、紅葉・黄葉を楽しませてもらいます。
そして冬、雪の季節が待っています。
本格的な雪山はもう行けませんが、ヒトに迷惑を掛けないよう楽しみたいと思います。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する