比叡山 千日回峰行の道を歩く
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- GPS
- 07:05
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 1,148m
- 下り
- 1,154m
コースタイム
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 7:06
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
今回一番参拝したかった場所です。
9日間、断食、断水、不眠、不臥で不動真言10万回を唱える難行がここで行われていることを思うと感慨深いものがあります。
感想
以前から一度歩いてみたかった比叡山の千日回峰行の道を、念願叶ってようやく歩くことが出来ました。普段大峯の奥駈道を歩かれているmayutsuboさんをお誘いしたら同行頂けるということで、紅葉真っ盛り、人もたくさんの比叡山の誰もいない回峰行の道を、行者様への思いをはせながら歩いてきました。
千日回峰行は7年で行うもので、300日までは1日約30キロ 1年のうち100日間計300日間行う。比叡山の中にある260箇所以上を礼拝して回るという。また300〜700日は1日30キロを1年のうち200日間行う。700日後に堂入りの修業に入る。堂入りは千日回峰行の中で最も難関の修業比叡山無動寺谷の明王堂に9日間こもり、食べす、飲まず、眠らず、横たわらず行う修業。
ルートは行者様の拠点となるお寺によっていろいろあるようですが、今回は無動寺谷の道を歩いてきました。
この日は朝の気温は低いものの風がなく、無動寺までの急な坂道では大量に汗をかきました。綺麗に石組みされた道は危険な場所はないですが、枝道も多く地図は手放せません。延暦寺境内の道ということもあり、所々に石仏が置かれ登山道とはまた違う雰囲気が続きます。
念願だった無動寺の明王堂では中に入ることが出来、残念ながら誰もいなかったのでお話を聞く追ことはできませんでしたが、この場所で九日間の堂入りの修行が行われているのだと思うと感慨深いものがありました。
東塔エリアに入り根本中堂、大講堂、阿弥陀堂と参拝しますが、先の時間が読めずゆっくりはできずで、またいつか東塔、西塔、横川をゆっくりと訪ねてみたいと思いました。
何度か道を間違えながらも西塔エリアに進み、浄土院、にない堂、釈迦堂と、根本中堂のある東塔とは対照的に静かに回ることが出来ました。
ドライブウェイに沿って緩やかな登り下りを繰り返すと京都盆地が一望できる玉体杉に。行者様はここで唯一腰を下ろし、御所に向かって天皇の安寧を祈るのだそうです。この日は快晴で御所も遠くではありますがはっきりと見ることが出来ました。
地蔵峠を過ぎると横川に入ってきます。
ここではまたすごい人の多さに圧倒されました。ブラタモリで紹介されたのもあるのかと思いました。入り口で大根煮が振舞われていて味が良くしみ込んだ熱々の大根にお腹も満たされました。
横川中道、元三大師堂と紅葉が綺麗で、恵心院を最後に日吉大社を目指し誰もいない道を下って行きます。何人かの方とすれ違い、坂本の町の音が良く聞こえるようになったころ三宮神社で琵琶湖の景色を堪能し、日吉大社に下り立ちました。
明け方静かだった坂本は観光や参拝の人でごった返しで、追い出されるように比叡山を後にしました。
今回はmayutsuboさんとご一緒でき、念願の千日回峰行の道を歩くことが出来感謝です。いつもは道がなくて迷ってご迷惑をかけてきましたが、今回は道がたくさんあり過ぎて迷ってしまいご迷惑をおかけしました。
今回higasaさんに誘われて、比叡山の回峰行の道を歩くことになった。
実は回峰行についてはほとんど知らなかった。
以前千日回峰行を成し終えた酒井雄哉さんの本を読んだことはあったのだが、その回峰行がどのようなものであるかは全く知らなかった。
比叡山根本中堂は中学の修学旅行で行ったことがあったが、金閣寺や法隆寺などと比べて印象は薄く、行ったということしか覚えていなかった。
回峰行に思い入れのあるhigasaさんには申し訳なかったが、かなり軽い気持ちで歩いていた。
それでも、けっこう時間がかかりそうということで、ペースは速い。
初めは急登が続いたが玉照院まで1時間15分ほど一気に登り、ちょっと息が上がった。
本来なら270以上の場所で礼拝を行うそうだが、そこまでの時間はない。
主だったところだけで礼拝を行った。
ちょっと道を外せば登れる山頂もいくつかあったが、登ることはしなかった。
今回は山頂を目指す山歩きではない。
道が分かれているところが何か所かあったが、はっきりした道標がない所もあり、普通の登山よりもGPSや地図、コンパスで方向を確認することもあった。
山中を歩いている時はほとんど人に会わなかったが、根本中堂、横川中堂のあたりは多くの参拝者がいた。
特に横川の駐車場では、ガラガラ抽選会が行われて、私はくず湯セットが当たった。
誰にでも大根炊きが振舞われていた。
奥駈でも行われるお接待だろう。
ありがたくいただいた。
日吉大社には我々は奥の院から下ることになった。
急な坂道をゆっくりゆっくり登って来る年輩の女性がいた。
下りでも急な道だ。
この人は下からの往復になるから大変だろう。
特別な想いがあるのだろうか。
坂本に戻ると多くの人や車だった。
紅葉のシーズンの祝日の晴天の土曜日。
多くの人が比叡山にお参りに来たようだ。
熊野修験の奥駈に参加させていただいて、4回に分けて那智山から吉野まで歩いたことがある。(女性は大普賢岳から和佐又ヒュッテに下り、車で五番関に送っていただき男性と合流する。)
その時も初めは普通の登山感覚だった。
だが、通して参加させていただいているうちに気持ちが変わってきた。
大峰の霊気を感じるようになってきた。
今回回峰行の道を歩いてみたが、山の険しさでは大峰のほうがずっと険しく修行の気持ちになる。
だが、この回峰行の道は、270か所ほどの場所で礼拝を行いながら何日も続けて歩くということ、そこに意味があるのではないかと思えた。
そして、たまに視界が開け、琵琶湖が見え、京都御所が見えた時は感無量になったのではないだろうか。
今回、回峰行に誘っていただいたhigasaさんに感謝です。
こういう道があるということを知ることができました。
紅葉真っ盛りの祝日の土曜日なんて人の多そうな時に出かけるなんてことも私にはないことです。
でも、この時だからこその大根やくず湯のお接待に預かり、ありがたい気持ちになれました。
もし機会があったら、もっと多くの礼拝をしながら何日も続けて歩いて、何かを感じ取りたいものです。
合掌
コメント
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回峰行の道、山行お疲れさまです。
ここは明らかに修験道で一般の登山とはまた違った気持ちで歩かれたのでしょうね。
270カ所もの行場があるのも比叡山に特徴ですね。
大峰奥駈は女人禁制で行けないところがあるので迂回されているのですね。何年か先には禁制も解かれることでしょう。
長〜い山行、お疲れさまでした
s_fujiwara さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
修行の道でも、大峰とは全く違う世界ですね。
大峰のほうが自然崇拝的要素が強いように思います。
比叡山は仏教の聖地ですね。
高野山とも違いました。
中学校の修学旅行で行ったことはありましたが、印象に薄かったです。
まあ、中学生が理解するのは難しいかな。
ここを歩かれた行者さんたちからたくさんのパワーをもらえたようで元気です!
ざっと感想で千日回峰行のあらまし拝見しましたが大変そうですね。
僧侶と山は切っても切り離せないのでしょうか。
あちこちで石像見かけますから。
琵琶湖、京都盆地、さぞ壮観でしょう。
何を隠そうまだ比叡山は行ったことがありません。
喧騒な紅葉の京都の寺社とは別世界の千日回峰行の道、京都の近場にもこんな場所あるんですね。
tomhigさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
比叡山にもいろいろな僧侶がいたとは思いますが・・・
焼き討ちでの比叡山のイメージはあまり良くないですしね。
私は中学の修学旅行で、奈良、京都に行った後に比叡山に行きました。
でも、奈良、京都に比べると印象が薄く、なんでこんなところに・・・と思ったものです。
歩いた道は京都との県境になっている部分も多く、京都トレイルになっているようです。
修行僧が見た京都御所、特別な想いがしたでしょうね。
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