(折立)〜黒部五郎岳〜三俣蓮華岳〜(新穂高温泉) 晴、雨、雨、雨…


- GPS
- 75:00
- 距離
- 36.0km
- 登り
- 2,553m
- 下り
- 2,821m
コースタイム
8:20 折立
10:10 三角点
12:30 太郎平小屋 (行動時間 4時間10分)
2日目
5:35 太郎平小屋発
7:35 北ノ俣岳
10:50 黒部五郎岳
12:45 黒部五郎小舎着 (行動時間 6時間50分)
3日目
6:55 黒部五郎小舎発
8:55 三俣蓮華岳
11:00 双六小屋着 (行動時間 4時間5分)
4日目
5:55 双六小屋発
7:35 鏡平山荘
10:10 わさび平小屋 10:40
11:40 新穂高温泉着 (行動時間 5時間45分)
天候 | 1日目(8月12日) 晴れ 2日目(8月13日) 雨(稜線上は強風) 3日目(8月14日) 雨後曇り時々雨 4日目(8月15日) 雨後曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
・東京より 新幹線で越後湯沢にて特急に乗り換え富山へ(駅前のビジネスホテルで前泊) ・富山駅前 6:10 ⇒ 8:00 折立 (富山地鉄バス 3400円) http://www.chitetsu.co.jp/bus_a/summer_busH24.html 【復路】 ・新穂高温泉より 13:31発の直行バスで松本(遅れて15:55着)へ、JRで新宿へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
(登山道) ・このコースは、クサリ場等危険個所はありません。登山道はよく整備されています。 (温泉) ・新穂高温泉のバスターミナル上にある「奥飛騨の湯」に行きました。 わさび平小屋で割引券をもらい700円。 |
写真
http://www.adventure-race.net/Race/cat19/812182012.html
感想
【全 般】
本来の計画は、折立〜黒部五郎岳〜三俣山荘〜鷲羽岳〜裏銀座〜七倉というもの
でしたが、悪天候のため、上記のとおり計画を変更しました。
4日間、晴れたのは初日だけで、残りの3日間は雨の中の行軍となってしまいました。
しかし、高山植物に励まされ、色々な人と出会い、そして仲間と貴重な時間を共有でき、
素晴らし4日間+1日を過ごすことができました。
【雨について】
3日間は雨の中の行動になりました。これほど雨が降るとは想定していなかった
ため、行動中の衣類について対処が不十分でした。
(問題点)以下の二点が上げられます。
’┐賁瓩蠅砲茲覺┐
・汗による上半身の濡れ戻り⇒寒い
・上記+袖口からの浸水による上腕部の濡れ⇒冷たい、寒い
・同様に手袋内への浸水による手の濡れ⇒冷たい
登山靴への浸水
(今後の対応策)
’┐賁瓩蠡从としては、保有しているが 持っていかなかったファイントラック
(メーカー)のフラッドラッシュスキンメッシュ(製品名)のノースリーブシャツ
とインナーグローブを着用すべきでした。また、黒部五郎小舎で一緒になった茨城
の男性は、同じくフラッドラッシュのアームカバーをしていました。
夏、半袖シャツとアームカバーで その上に雨具というのは、きわめて機能的と思いました。
登山靴の浸水対策としては、ゴアテックスのシューズを履くのはもちろんですが、
雨具の下にゴアテックス製のロングスパッツを着けるのは上からの浸水に効果があります。
ただし、長時間の降雨によるつま先部分 上からの浸水が3日目に起こりました。
これに対して、何か効果的な対策はあるでしょうか?
ちなみに、黒部五郎小舎、双六小屋ともに、シューズの乾燥室への持ち込みは
禁止されていました。
【山小屋でのいびきについて】
(問題点)
・他人のいびきがうるさくて眠れない。
(対策案)
1.耳栓をする。
2.いびきをかく人の首を絞める。(冗談です…笑)
3.うーむ、ほかにいい方法はないかなー?
【記 録】
8月12日
朝、ホテルを出て、吉野家で朝定食を食べ、6:10発のバスで富山駅前を出ました。
折立には8:00頃に到着し、準備を整えて8:20に出発します。
登山道はよく整備されており危険なところはありません。三角点まで来ると展望
が開けます。それほどの急登もありませんし、景色も良く北アルプス西部の入下山
にはおすすめのルートです。
途中、富山駅の売店で買った鱒寿司を食べます。とても美味しかったなぁ。
左に薬師岳を見、背後に有峰湖を見ながら進み、12時30分には太郎兵衛平に到着しました。
小屋の受け付けをして、早速、外で宴会です。酔っ払ったなー。
この日は「トランスジャパンアルプスレース2012」の初日でした。NHKの人たちが
取材をしていました。広場で休んでいると、昨夜0時に日本海岸を出発した選手がや
ってきます。剣岳、立山、薬師岳を通って、わずか十数時間で太郎兵衛平までやっ
てくるとは、まさに超人です。トップで望月選手、2位で宮下選手。お二人とも大勢
の登山者に囲まれて少々困惑気味でしたが、みんなで大声援で見送りしました。
それにしてもこれから中央アルプス、南アルプスを経て太平洋岸まで行くという
のですから大変なことです。勇気と元気をいただいたような気がしました。
この後、翌日にも黒部五郎小舎等で選手に会いましたが、本当にみなさん完走目指
して頑張ってもらいたいものです。
夜、近くで寝ていた人のいびきがうるさくて起きると、携帯電話が入ったポーチ
をどうしたか忘れてしまい、外にベンチに置き忘れたかと探しに行く。と満天の星。
きれい。しかし、ポーチはどこだ? ザックをひっくり返すとちゃんと仕舞ってあ
りました。酔っぱらいはダメだなー。
8月13日
4:30に起床
5:35 出発です。20分ほど歩くと雨が降ってきました。あわてて雨具を着けます。
北ノ俣岳近くで向こうからやってくる人(パーティ)の話を聞くと北ノ俣岳からは
風が強いため、引き返してきたとのこと。先行した夫婦も北ノ俣岳で引き返すという。
しかし、我々は先を進みます。確かに風は強いですが、何とかいけそうです。黒部
五郎岳の最後の登りは強風にあおられ、疲れました。
10:50に黒部五郎岳頂上に到着しましたが、ガスと雨で何も見えません。二十数年前
に来た時もガスで展望は得られなかったことを思い出します。
カールもガスで眺望はなしです。前回はカールはガスはかかっていなくて、素晴
らしい景色を堪能できましたが、今回は通り過ぎるだけです。残念。
黒部五郎小舎には12:45に到着。本当は三俣山荘まで行きたかったのですが、雨で
疲弊したため、今日はここに泊まることにします。
また、昼から酒盛りです。夜は雨音がすごかった。レースの選手たちはどうして
いるのだろうか? 安全第一で行ってもらいたいものです。
8月14日
4:30 朝食
6:55 出発。朝から激しい雨です。天気予報によると明日も天気の回復は望めな
いため、裏銀座に入るのはあきらめ、今日は双六小屋をめざし、明日の天気次第で
下山するかどうか決めることにしました。
6時30分頃に雨が上がったので、出発することにしました。しかし、三俣蓮華岳を
目指して登っている途中で、再び雨になりました。
8:55に三俣蓮華岳に着きましたが、ガスの中です。写真を取って、双六小屋を目
指します。稜線上は風が強いだろうと思い、巻き道ルートを取ります。
双六小屋の手前、双六岳稜線ルートとの分岐で、大きなザックを背負った若い女
性と一緒になりました。今日は雲の平からやってきたとのこと。雨でのテン泊は大
変だった模様です。
11:00双六小屋に到着。宿泊の受け付けをして、カレーライスを食べます。
雨が止んだようなのでS君とI君は、双六岳に行ってくると出かけていき、残った3
人は、また酒盛りです。外で飲んでいると雨が降ってきたので中に入り、また上が
ったようなので外で飲んでいると、また雨で中に入り忙しい宴会になってしまいま
したが、鷲羽岳が一瞬姿を現してくれました。
外で飲んでいると神戸から来たというお年寄りの団体さんが休んでいました。
これから鏡平山荘まで行くとのこと。年齢74歳のおばあさんも大変お元気で明るく
幸せそうでした。(翌日、またお会いできました)
双六小屋の乾燥室は強力で、干した手袋、帽子、シャツ等はあっという間に乾い
ていました。しかし、登山靴は入れてはいけないルールなのは残念。
8月15日
昨夜は男だけの大部屋でしたが、21時ころより、巨大野獣が吠えるようないびき
が始まり、耐えられなくなり部屋の外に出ると、同じ思いだったのか、パーティのI君
とM君も同時に退室してきました。トイレに寄って一階のベンチにI君と座って「こ
れじゃ、絶対寝られないねー」と話していると向かいのベンチに座っていた若い男
性が「同じ部屋の方ですね。私の隣に寝ている人なんですよー。耳栓をしていたの
ですが、全然眠れません」としょげている。M君がやってきて「談話室で仮眠するつ
もり」というので、4人で一緒に談話室で仮眠することにして、部屋に戻って毛布と
枕を取ってくる。
談話室は静かで、聞こえるのは雨の音だけ。雨音っていいなーと思える夜でした。
5:00 朝食(自炊)
5:55 出発。
朝から雨なので、下山することに決定です。
鏡平山荘を経由して、わさび平小屋で大休憩。小屋手前で雨が上がりました。
小屋でコーヒーを飲んだり、トマトを食べたりして鋭気を養い、最後の林道を新穂
高温泉に下山したのでした。
コメント
この記録に関連する登山ルート


ツイから来ました。
2.いびきをかく人の首を絞める。
に一票です
私も先日一部同じルートを歩いて、初回悪天敗退、2回目に好天でした。
雨だとテンション下がりますよね。
私も下着を色々試しましたが、フラッドラッシュスキンメッシュは雨具を着ない濡れ承知の場合と、大汗を常にかいている時には有効ですが、肌との間が常に濡れた状態になるので「寒い」ときには効果無しです。それよりも水分拡散性能が高いアンダーの方が有効だと思います。アンダーウエアで私が購入した中ではパタゴニアとアークテリクスが性能で他を圧倒していると思います。
MATSUさんの記録、装備に関する日記等 いつも拝見させていただいております。
今回もチェックさせていただきました。
http://www.yamareco.com/modules/diary/2340-detail-14680
うーむ、なるほど、パタゴニアのキャプリーン4ですね。一度試してみたいと思います。どうもありがとうございました。
私以外にも雨の日のウエア対策を考えている人は 多くいらっしゃると思いますので、参考になりますね。
しかし、出来ることなら 晴れている時に登りたいですねー
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