6歳児がママをつれてゆく岩殿山(小菅の湯つき)
- GPS
- 03:46
- 距離
- 6.3km
- 登り
- 418m
- 下り
- 467m
コースタイム
天候 | 曇りときどき晴れ 富士山は無理 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
かえり:富士急バス小菅の湯ゆき→西東京バス奥多摩駅ゆき |
コース状況/ 危険箇所等 |
再整備は完璧。雪のせいなのか登れないくらいドロドロの部分が2箇所ほどあり |
その他周辺情報 | 小菅の湯 畑倉登山口から800メートルほどのところに富士急バス「葛野」バス停がある。ここから小菅の湯ゆき(大月駅発)に乗れば約40分で小菅の湯へ |
写真
感想
2019年末、義実家への里帰りにあわせて軽く山に登り、年明けて正月マラソン1.5キロを走破したところ見事に発熱。伏せっていたところ、同じく山登り&マラソンをこなすもまるで疲れなかった息子から「パパなまけものみたいだね」と言い放たれる、という充実した正月休みを過ごしました。みなさまはいかがでしょうか。
さて今年の初登り。三連休なので妻も参加したいという。
1000メートルクラスの山にするか、と聞いたところ「事実上の参加拒否か」と詰められたのでやさしめの山を……そうだな、岩殿山はどうだろう。
大月市のシンボルにして、スカイツリーと同じ高さの山。うまくいけばPrucodeさんでパンを買ったり、「くらざき」さんのうどんを食べられるかもしれない。
ということで3合分のごはんをおにぎりにし、山頂で飲むスープ用のお湯を用意して出発!
息子は「ことしはじめてのおやまだね!」と電車に乗りつつ早くもワクワクしている。高尾駅でJRに乗り換えて大月へ。
岩殿山山頂への登山道はもともと4本あるのだが、駅からすぐの「強瀬ルート」とそれに次ぐ「東ルート」のふたつは崩落などで山頂まで行けなくなっている。
山頂まで行くには、山の西側から長い道を登る「浅利(西)ルート」、山の北側まで回り込んでから登る「畑倉ルート」、のどちらかを利用する。今回はほかにやりたいこともあるから、短めの畑倉ルートにしよう。
駅を出て踏切を渡り、桂川をこえて岩殿山を巻くようにゆっくりのぼってゆく。天気のよい日はここですでに富士山が見えるのだが、今日はダメ。山頂からも無理そうだね、でもそれはたいしたことじゃない。
アスファルトの道をずっと行くのはわりとつまらない。岩殿山登山口(強瀬ルート)、東ルート登山口をうらめしそうに見ながら親子3人ぞろぞろ歩いてゆく。
30分強ほど歩いて、畑倉登山口に到着。2ルートが健在だった時にはマイナー扱いだったんだろうな、という絶妙な寂れ感が心地よい。
きちんと再整備された登山道を少し進むと、「鬼の岩屋」、岩殿山の巨岩にぽっかり空いた洞窟がある。ぜひとも入り込みたい息子だが、落盤危険立ち入り禁止と書いてあるので全力でとめる。踏み跡が洞窟の中に続いてるからみんな入ってるのかもしれないけど……納得のいかない息子に昆布をあげてなだめる。
小さな祠に山の無事をお祈りして、本格的な山道へ。急斜面に九十九折り、どんどん高度を上げる道になっている。なかなか骨のある道である。
その九十九折の曲がるところ、坂に対して道が同じ方向をむくところで、2ヶ所ほど「どうやってこれ登るんだよ」というくらいにドロドロでズルズルなところがあった。数日前に雪でも降ったのだろうか。
僕も妻も、何度か足をとられてズボンを泥だらけにしていた。息子にいたっては泥に何度もダイブしてしまいキレ気味。しまいにはコースアウトしてやぶの中を登っていってしまった。強いな息子。
意外なくらいに頂上はすぐ見えてきた。最後はとても細かい九十九折、先行するママに追いつくべくショートカットを繰り返す息子。そして最後の坂を登れば、
烽火台。
あれ……ここが最高地点らしいけど、頂上感はまるでないな。
そこから少しくだったところにある広場が、岩殿山山頂(扱いの場所)。
富士山は見えないけど、眼下に広がる大月市、その向こうにある菊花山。一気に見渡せる、グレート展望台だ。直下を見ると足がすくむくらい、切り立った岩の上に立っている。
おにぎりにかぶりつき、持ってきたお湯でワンタンを作って食べる息子。こういうところで、しかもみんなで食べるごはんはほんとにおいしいね。
本日のごほうびドリンクであるオランジーナ(のぶどう入りヴァージョン? 妻セレクト)をいただいたら、山をおりよう。
岩殿山のふもとにはPrucodeさんという完全天然酵母&飼っているヤギのミルクでパンを焼いているお店がある。そしてそこにはルッコラちゃんというキュートすぎる子ヤギがいて、息子にとってはその子と再会するのがこの旅の目的となっていた。
そんなわけで、全速力で山をおりてゆく息子。もともと山くだりを得意としていて、無謀なスピードは出さないもののえらい速さを出すことができる。ある種の特技のようなものだろう。
トレランの勢いでおりてゆく息子を、父は追いかけるのがやっと。そうはいっても6歳なので変な転びかたをされたら困る。
ドロドロのところは止まらずに駆け下りれば滑らないよ、とアドバイスしたところ上手に通過する息子。そしてまさにそこでコケて泥だらけになる父。ちなみにこの時点で妻は完全に置き去りである。山の上の方からキャーとかウワーとかの声が聞こえる。ママがんばってねー、と声の応援を送る息子。
かくしてものの17分で烽火台から登山口までおりてきてしまった。なんちゅうタイムだよ。父は汗だくである。
数分後、ワワワワとかドヘーとかの声が近づいてきて、やや泥だらけになった妻が現れた。おつかれさまでございます。
Prucodeさんまではやや下り道で800メートルほど。しかし残念ながらご不在のようで、パンを買う夢は破れる。ヤギたちと柵越しに語り合う息子。ルッコラさんらしき子ヤギもいて、息子は柵の前から動かなくなった。
小菅の湯ゆきバスの時間が迫ってきたので、ヤギさんとおわかれする。ヤギさんたちに時間をすいとられてしまったので今回も「くらざき」さんのうどんは食べられず。返す返すも無念である。
宮古橋バス停から富士急バスに乗り、40分で小菅の湯到着。ここはとてもよい湯があり環境も最高だが、おいそれと行ける場所ではない。妻と息子と3人でここに来るのも今回の旅の目的だった。
小菅の湯のとなりは道の駅、小菅村や周辺の産物が売られていたり、地物野菜を使うイタリアンがあったりと最高である。だが、我々はひとつの致命的なミスを犯していた。
現金がたりない。
小菅の湯も道の駅もクレジットカード不可、ATMこのへんにないですかと聞いたところ「ないですねー」と軽く言われる。奥多摩までのバスは大人ひとり1000円。覚えておきたい、
小菅の湯にバスで来るなら現金をおろしておけ!
我々はビールをあきらめ、さしみこんにゃくだけを買い道の駅をあとにした。
強アルカリの小菅の湯は素晴らしく、0度近くの寒い外気のなかの露天風呂からは一生出たくないレベル。ウノや積み木、積みクッションにハンモックのある休憩所に息子は大満足。
食堂で施設の前の畑で育てた野菜を使ったほうとうをいただく。これがまた美味い。現金が足りず3人で2杯しか食べられなかったけれど満足である。
帰りは西東京バスでJR奥多摩駅まで、そこから各駅停車で都心へ。妻がどんだけ遠いのかと文句を言っていたが聞かないふりで通した。
山にのぼりヤギさんと語らい山あいのいで湯につかりほうとうを食べる。てんこもりの1日にすることができた。息子とふたりで開拓しあとで妻を連れてくるパターン、しばらくこれを続けてみることにしよう。
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