人形山 -五箇山から-
- GPS
- 09:43
- 距離
- 24.3km
- 登り
- 1,602m
- 下り
- 1,601m
コースタイム
- 山行
- 8:59
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 9:44
天候 | 高曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
<林道> 800mくらい車で入れる。 標高430mくらいまで道路に水が流れる状態で雪は路面の半分だけ。積雪が追加しないならあと数日でなくなるだろう。 それ以後登山口まで雪はつながっている。朝はモナカ、帰りはド腐れ雪。10−30cmほど。 計画ではショートカットは書き込んでいたが、とんでもない。斜面に全く雪なし。ひたすら林道を歩く。 <登山口-杉の植林地帯> 登山道そのまま。藪は少なめ。帰りはド腐れ雪なれどまだコントロールしやすくスムーズに滑走。 <1290m小ポコ> 右から巻いてみるが藪多く失敗。帰りは尾根通しとした。 例年の積雪なら普通に巻けるはず。 帰りの登り返しは、それぞれの板を一枚入れ替えて二人共片方普通のスキー(シールなし)、片方ステップソールで登り返してみた。カニよりは楽だと思った。 勿論両方ステップソールなら普通に登行できる。 <〜宮屋敷> 素敵なブナ林。藪多いが登行には支障なし。モナカとハードパック部分との混在だが登りやすい。滑走時は溶けてザラメ様の重い雪。宮屋敷直下だけ良質ザラメで少し楽しめた。楽しみ過ぎてコースを外す。それ以後は雪が重すぎて操作難。 <主稜線> 朝は雪が締まっていたため、主稜線合流時に右から巻いた。 1601mも右から巻いた。 三ヶ辻山の稜線との合流部も雪が締まっていたので右から巻いた。 Nishidenさんによれば新雪ラッセル時は巻くのは困難とのこと。 それ以後はピークまでほぼ尾根通し。 滑走はナイフリッジは右から、他は左から巻いてほとんどカニ歩き無く通過できた。 これも積雪ラッセル時なら困難とのこと。 すでに斜面に縦溝ができているような状態。 1560mの鞍部でシールonして宮屋敷まで登り返し。 shinmonはステップソールの板だったので片シールにtry。良感触。 |
その他周辺情報 | 入浴は間近の五箇山荘と思ったが、国体スキー競技で車がいっぱい。クアガーデン630円。 |
写真
感想
僕は人形山にはこれまで3回登ったが、いずれも利賀村奥大勘場からのスキー登山で、夏冬通じて五箇山側から登ったことはなく、一度登っておきたいと思っていた。記録的寡雪の今シーズン、林道と登山道で山頂までつながっているこのルートなら、積雪の下限がどこであっても激藪になったりせずに登れる。但し林道に車で入れなくなると、行程は大変長い。
林道に車で入れはしたが、入口から800mほどで通行困難となり駐車。ここが標高330m、林道区間は残り6kmだ。概ねスキーで進めるが、単調な2時間の辛抱で中根山荘を経て標高830mの人形山登山口に到着。登山道に入っても1205mの小ピークまでは曲がりも傾斜の変化も少ない単調な登りが続く。傾斜はきつくないので本来楽と言えるのだが、ここでは僕は眠気に苦しんでいて、ハイペースのシンモンさんにいつも以上に大きく遅れを取っていた。1290mピークから1600mの宮屋敷跡の鳥居まではどうにか眠気も取れて、次第に周辺の山も見えて来て、相変わらずシンモンさんを追いかけるが、そう苦しくはなくなった。
鳥居から先は奥大勘場からのルートと合流して稜線歩きとなり、この山の真骨頂の楽しい所となる。進行方向に三ヶ辻山と人形山を眺めながらそれらが次第に近づくのもいい気分だし、剱・立山から槍穂、乗鞍、御嶽までの超大展望がまた素晴らしい。今日はちょっとどんよりした空だが、高曇りで遠くまで良く見えて嬉しかった。
三ヶ辻との分岐点に上がる梯子坂の斜面は、以前にはガチガチながら崩れやすく登りにくいこともあったが、今日は雪がしっかり締まっており、クトー付きスキーで安定して登って行ける。ラッセル雪のときは分岐点である梯子坂乗越に乗り上げてから稜線を人形山頂へと進むのだが、斜面が安定しているので乗越をパスしてトラバースで稜線に抜けられた。そして山頂。北アルプス全貌の眺めが依然としてあるのに加えて、白山連山の眺めがより近く、素晴らしい。
さて、スキー滑降だが、山頂から稜線上を戻って梯子坂乗越下の斜面は堅雪が融けてなくて、でもアイスバーンでもなく、縦溝があるもののまずまず快適。宮屋敷後までシールで戻り、そこからの尾根の滑降は、溶け始めて重くなってきた。そして木が混んで来て藪気味になるとかなり難しくなり、無理やりターンに相当力が要る様になって疲れる。1200mより下では力を込めたターンが続かなくなり、引っかかったりして難儀した。こういうところの捌きはシンモンさんが上手い。さらに下りて杉の植林帯に入ると藪が減るのでなんとかターンが続くようになり、最後は直滑降で登山口に飛び出した。その後の林道は、雪は大分緩んだが案外と滑り、湯谷に下り着くまでは概ね楽々ボブスレー、湯谷沿いは平坦になって漕ぎ、歩き、雪切れ板担ぎもあったが、もう嫌だとは感じずに出発点まで戻ってこられた。
下りの途中、1280mピークへの登り返しで、シンモンさんの波板と片方を交換するトライアルを行った。僕は波板が初体験で、右足が良く滑り、左足が後ろに滑らない状態に最初は戸惑ったが、右を前に蹴り出してその慣性と両ストックの支えとで右が戻らない内に左を前に持って行ってしまうことで結構上手く登って行けるようになった。キックターンはもう少し習熟が要ると感じた。両足波板ならかなり行けるなと感じて欲しくもなって来た。
下り滑降で結構苦労したし、登りも長くて楽ではなかったが、稜線と山頂の眺めは格別であり、人形山に登れて良かった、全体には楽しかったと感じている。シンモンさんまたよろしくお願いします。
先日Nishidenさんが夏道から人形山への山スキーの偵察をしていたので、そろそろ何とかなりそうかなと提案。即決定。
少しはショートカット部分があるのかと思ったが、ずっととぼとぼ林道歩き。
登山道に入ってからはまっすぐで適度な斜度の尾根で、ただただ足を前に出すだけだった。Nishidenさんは睡魔にやられそうになり、自分は変わらない景色に飽き飽き。
ようやく巻きの部分があって目が覚めたが、それも藪に阻まれ落第。帰りは非採用になった。
杉植林からブナ林に変わり、宮屋敷までたどり着いてやっと楽しくなった。
左を見れば剱立山。右に大滝山。眺めが良い。
鳥居にひれ伏してみました(ちょっとお願い事)。
稜線に合流すると、北アルプスがドーン・乗鞍ドーン・御嶽ドーン。
なんて素敵なんでしょう。
さらに三ヶ辻山からの稜線に合流すると白山ドーン。
癒やされました。
奥大勘場から上がってきた先行者さんを追いかけてピークに到達。
360度の大展望の中のんびり昼食をいただきました。
気温はなんと8度。残雪期スキーです。
ピークからシールを剥がして滑走。
スタートはカリカリでしたが、すぐに緩んでそこそこターンできる雪になります。しかしすでに縦溝ができていて注意深く滑走しました。
小ピークはすべてトラバースしてやり過ごし鞍部に滑り込みます。
鞍部でシールonし宮屋敷までトラバースしつつ登り返しました。
この登り返しで片シールを試してみました。ステップソールなのであまり意味はないかもしれませんが。
登り降り、右片斜面、左片斜面。どれも有効で良い方法だなと思いました。
ただステップソールには不要かな(笑)。
宮屋敷直下の斜面は良質ザラメでしたが、徐々に深く重い雪に足が取られるようになり、藪を避けつつ苦しい滑走になりました。
1290mのポコは、ヘッポコ巻きは使わず20m登り返し。
普通はカニ歩きというところですが、ここでNishidenさんのスキーと自分のスキーを1本だけ入れ替えて、片方ステップソール片方普通のスキー(シールなし)で登り返してみました。
カニ歩きよりは楽かなと思いましたが、さてNishidenさんの印象はいかに?
杉植林地に入ってからはまばらな林間と藪となったため、トレースどおりにどんどん滑れるようになり、あっという間に登山口へ。
あとはトレースに乗っかり重い雪を漕ぎながら林道を滑り駐車地に戻りました。
眺めの良い素敵な山でした。Nishidenさん、ご案内ありがとうございました。
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