黒部源流方面
- GPS
- 104:00
- 距離
- 40.7km
- 登り
- 3,250m
- 下り
- 3,013m
コースタイム
13日:鏡平山荘6:00→6:45弓折分岐6:45→8:00双六小屋8:10→9:25双六岳山頂9:35→11:25三俣蓮華岳山頂11:40→12:25三俣山荘
14日:三俣山荘6:00→7:15鷲羽岳山頂7:20→8:05ワリモ岳山頂8:10→8:25ワリモ北分岐8:35→10:00水晶岳山頂10:15→11:30ワリモ北分岐11:40→11:50黒部源流水場12:00→12:55祖父岳山頂13:05→14:30雲の平山荘
15日:雲の平山荘6:00→9:00薬師沢山荘9:15→12:15太郎平小屋
16日:太郎平小屋6:00→7:50三角点8:00→9:05折立登山口
天候 | 5日とも快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
平湯から新穂高登山口までタクシー 6000円 30分 折立から富山までのバスは 3500円 2時間 1日3本しかないので要注意 |
コース状況/ 危険箇所等 |
12日:登山口からわさび平小屋の前まで林道を1時間半近く歩く。真昼の日射をもろに浴びて疲労困憊、熱中症に十分注意が必要。わさび平小屋から鏡平山荘までの小池新道はきつい登りだが、シシウドヶ原まで来ると見晴らし台があって北アルプスに入った実感が湧いてくる。ここまでくれば小屋までトラバースになるので傾斜が緩くなり、コースタイムで行けば1時間15分で山荘に着くはず。 13日:三俣山荘は完全な水不足。小屋の中の水道は全て断水、屋外の蛇口一か所のみ。顔や歯を洗う贅沢は許されません。 双六小屋を過ぎるあたりからややきつい登りになるが、特に危険なヶ所は無い。 14日:小屋からとっかかりの鷲羽岳山頂まではガラ場で少しきついが、ここまで来ると水晶岳山頂直下までは北アルプスの山歩きを満喫するコース。但し水晶岳山頂直下はきつい岩場になるので、ザックストックをを道端にデポして登ったが正解だったと思う。祖父岳山頂から雲ノ平山荘が直下に見えるので真っ直ぐ降りられると思ったが、途中から木道がキャンプ場を大きく迂回するので、がっかりしないように。 15日:昨日の後半からこの日の前半にかけては高原の木道を散歩気分かもしれません。しかし木道の終わりから薬師沢小屋までの降りは、よくぞ無事で降りることができたと神仏に感謝したいくらい今度の旅で最大の難所でした。距離はそんなにないのかもしれませんが、地図上コースタイム1時間半に急坂と赤い字で特筆されているだけのことがあります。特に水分が多いせいでしょう、苔が着いている岩が多く一時も気が抜けません。一度大きな尻もちをついてサングラスが飛ばされてしまいました。ヘルメット着用をお勧めしたいぐらい危険なヶ所です。 16日:太郎小屋の夕食時に富山県警山岳救助隊員の方が宿泊客全員に注意を喚起していました。今回は行きませんでしたが、このシーズンだけで薬師岳の木道で22人の人が骨折などの怪我をして救助隊やヘリの世話になっているそうです。先ず自分の靴がどの程度木道をグリップするか確認の上、小股で一歩一歩ゆっくり歩いてほしいそうです。もう一点は雷雨などの場合、もうすぐ小屋だからと言って雨具やグローブを着用しない人、非常に危険で低体温症にかかる可能性が高いのでやめてください。とのことです。後段については私もグループ登山の際、同行者が指摘の通りになったことを思い出しました。 ゴミと命は必ず持ち帰ることを胸に、折立までは今年2度目で、大きな危険個所が無いのは分かっていましたが慎重に降りました。 |
写真
感想
7月の末に黒部五郎岳を目指しました。天気に恵まれず太郎平小屋に行きと帰りで3泊も宿泊しました。その時に太郎平小屋と黒部五郎小舎とで一緒になったベテラン登山家Mさんから、雲の彼方に時折姿を見せた黒部源流方面の山々について教えて頂き、その雄大な姿にすっかり魅入られてしまいました。長野や松本方面から見る北アルプスはどうしても眼前に立ちはだかる壁のような感じですが、富山方面から見る北アルプスは全く姿が異なります。
少しでも体力が残っているうちに、太郎平から見た山の稜線を歩くことを決意して約2か月後の今回、新穂高からの入山を
結果的には4泊5日の長旅だったにも拘らず全日快晴に恵まれ最高の山歩きができました。
とは言いましても、残念ながら体力不足を感じ、5泊6日の予定を1日縮小し薬師岳登山と高天原の温泉は諦めました。早めに限界を見極めましたので、帰宅後足の筋肉痛に悩まされず結果的には良かったと思っています。薬師岳は来年にでも行けたら行ってみたいと思っています。
体力不足は否めませんが、特に初日の登りはきつく、スタートがお昼過ぎで暑い上に荷物が今までになく重かったので、足が思うように前に出ませんでした。合計5時間半ほどかかった登りですが、途中3時を過ぎた頃若い女性一人と、同年輩の男性2人組に追い越され気が焦るばかりでした。更に30分たった時分に又一人の登山者が追い付いてきて声をかけてくれました。実はこの方のお陰で今回の山旅を無事過ごせた言っても過言だはありません。この方の名前を伺うことができませんでしたが鏡平山荘の方であるのは間違いありません。彼が「もう4時ですが6時までは明るいから兎に角ゆっくり歩いてください。もう暫く行くとトラバースになりますからそこからはどんなにゆっくり歩いても1時間半ぐらいです。焦ると却って足がつったりしますので気を付けてください。山荘は予約があれば遅くなっても結構ですら。」この5分にも満たない一寸したアドバイスがどんなに気を楽させてくれたことか、山歩きの極意を授かった気分でした。あの方に改めてお礼を言いたいのでご存知の方は教えてください。背丈は170センチ強で40〜50歳くらいかなグレイのアンダーにグリーンのTシャツだったような気がします。山荘に着いてからは明日以降の予定コースについてもアドバイスを頂きました。
今回の山旅でもう一つ印象深いのは雲ノ平から薬師沢小屋への降り道です。前の夜からきついとは聞いていましたが、少なくとも私にとっては未体験のきつさでした。山道で怖いと感じたことはそんなにありませんでしたが、今回だけは恐怖を覚えました。急である上に苔によるスリップの危険が一杯です。何回も転びましたが、怪我することなく降りることができたのが不思議なくらいです。幸い一緒に降りてくれた方がいたので、万が一の時はどうにかなったかもしれませんが、この時ばかりは老人単独行の無謀さを感じました。
この時一緒してくれた方ばかりでなく、宿泊で隣り合わせた多くの方から面白く有益な経験談を沢山聴けたのもいい思い出です。兎に角山に来るとスーパーマンのような方が多いのにびっくりします。
最終日太郎平から一緒に降った大阪枚方市の松木さんには、富山まで車に同乗させて頂き大変助かりました。改めてお礼申し上げます。
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