【南ア 小渋川から荒川岳・小河内岳】渡渉よりも道迷いに注意!

- GPS
- 51:05
- 距離
- 38.7km
- 登り
- 4,448m
- 下り
- 3,822m
コースタイム
湯折ゲート07:25→小渋の湯跡?(道間違い30分ロス)→湯折ゲート07:58→七釜橋08:25→08:40第一渡渉地点(朝食&渡渉準備)08:58→高山ノ滝出合09:41→16回目の渡渉10:02→道迷い30分→右岸取付き発見&渡渉10:40→ピンクテープに騙され樹林帯へ入り込み,道迷い20分→ルート復帰11:07→指導標発見11:15→11:25広河原小屋11:52→すごい急登で1時間毎に10分ほど休憩→船窪15:19→16:30大聖寺平16:35→17:00荒川小屋
9月16日(日) 荒川小屋から荒川岳(中岳・前岳),高山裏避難小屋を経て小河内岳へ(避難小屋泊)
荒川小屋05:30→05:52水場05:55→07:06稜線分岐(中岳往復)07:23→荒川前岳07:32→08:25カール下部指導標08:42→09:49水場09:55→10:17高山裏避難小屋(ラーメン昼食&昼寝)11:15→板屋岳12:30→13:03大日影山手前お花畑13:15→15:15小河内岳15:20→15:24小河内岳避難小屋
9月17日(月) 小河内岳から烏帽子岳,三伏峠を経て鳥倉林道登山口に下山
小河内岳避難小屋05:55→烏帽子岳07:08→07:52三伏峠小屋07:55→09:52鳥倉登山口09:58→10:32駐車場ゲート着
| 天候 | 9月15日(土)晴れのち曇り 9月16日(日)快晴 のち晴れ時々曇り 9月17日(月)雨のち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
06:20にバイクで小渋川登山口へ出発。湯折ゲートには07:11に到着。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
◆ 湯折ゲート〜小渋川遡行〜広河原小屋 ・ のっけから道間違いをやらかしました。歩き出す前に登山地図を確認すればよいものを,沢登りなのだから沢沿いを歩くのだろうと,ゲート前にある2本の道のうち,右側の下り道を進んでしまいました。15分ほど歩くと,なにやらポンプ室の跡のような建物のある平坦な場所に出て,行き止まりとなりました。小渋川には高い堰堤が設けられており,登山道はありません。すぐに湯折ゲートに戻りました。30分のロスです。 ・ ゲートに戻ると,左側の道にちゃんと「登山道」の標識がありました。ここを07:58に再スタート。15分ほど歩くと,真っ暗なトンネルを通過。さらに10分で七釜橋に到着。いよいよ小渋川遡行のスタートとなります。 ・ 最初は,沢沿いに設置されたコンクリートのブロックの上を歩きますが,15分ほどでこれも終わり,最初の渡渉地点に到着です。ここでオニギリを1個食べ,登山用ズボンと登山靴をザックにしまい,登山タイツと地下足袋という渡渉スタイルに変身。これで腰まで水に浸かっても大丈夫。ザックの中の衣類など濡れて困るものはすべてビニール袋でパッキング済みであり,カメラも防塵防滴のE−M5なので,少しぐらい水没しても大丈夫。 ・ 私が準備している間に,二人組の登山者がやってきて,さっさと渡渉開始。様子を見ていると,膝下ぐらいの水量で,不安はありません。私もあとを追うように,渡渉を開始しました。 ・ 高山ノ滝出合までは10回ほど渡渉したでしょうか。深いところでは膝上から太もも近くまで潜ったものの,まったく問題なく進みました。先行する二人組はすごいスピードで歩いていき,あっという間に見えなくなりました。 ・ 過去の記録では,ここまで来れば,あとは問題ないという記述が多かったので,ここで安心して気が抜けたのか,このあとでトラブル発生。キタ沢合流地点手前で右岸に上がるはずなのですが,ペンキマークがどこを探してもありません。荷物を下ろして,岩ゴロ帯を20分以上も右往左往してしまいました。渡渉ポイントの先にピンクテープの目印があるのをなんとか見つけ出し,右岸に上がります。ここで約30分のロス。 ・ さらに,薄い踏み跡を進むこと5分。左手の樹林帯の入口にピンクテープの目印。おかしいなと思いつつも,テープに騙されて樹林帯に入ってしまいました。樹林帯の中を地下足袋のおぼつかない足取りで15分ほど登ると行き止まりです。右下の岩ゴロ帯を見下ろすと,なんと岩にペンキマークのルート表示があるではないですか。斜面を慎重に下り,ルートに合流します。ここでまた約20分のロス。 ・ ここからは,ルート表示もずっと続いていたので迷いませんでした。11:15には,広河原小屋を示す標識も見えました。合計80分もタイムロスし,11:23に何とか広河原小屋に到着です。ここで水分とエネルギー補給,登山靴への履き替えで約30分の休憩です。 ◆ 広河原小屋〜大聖寺平〜荒川小屋 ・ 広河原小屋を出ると,いきなり急登となります。標高2,734辰梁臉算平まで,標高差1,274辰療个蠅任后I弦2,490辰僚窪までは,ほとんど展望のない樹林帯を延々と登ります。 ・ 登山道は意外としっかりしており,ハシゴなどもありました。 ただし,後半は倒木が出てきて歩きづらいところがあります。 ・ 1時間毎に10分程度休憩をとりながら,じっくりと登りましたが,きつかったです。酒は缶ビール2本とバーボン,食料は3日分のレトルトやラーメン(具はタマゴ・ネギ・キノコ),フルーツゼリー2個など,相も変わらず山での食事にこだわったおかげで,ザック重量は約20圈スタミナ不足なのだから,軽量化すればよいものを,いつもこうなんです。5垳困蕕擦譴弌いなり楽なんですがね。 ・ 舟窪には15:19に到着。広河原小屋を出て,約3時間半かかりました。 ここからは,荒川前岳西側の崩壊壁が正面に見えて迫力ありますね。 ・ さてこの先,大聖寺平までは標高差は240辰曚匹療个蠅鮖弔垢里澆任垢,足下は歩きにくい岩だらけの道のうえ,周囲は背の低いダケカンバやハイマツが茂っていて,ザックが枝に引っかかり,歩きづらいことこの上ありません。 コースタイム45分とのことでしたが,結局70分を要してヘロヘロで大聖寺平に到着。相も変わらぬスタミナ不足ですね。 ・ 大聖寺平では,ドコモの通話が可能です。ここで家人にメールを送信しつつ5分の休憩。ここから本日の目的地荒川小屋までは,約30分ほどのフラットな道を残すのみです。赤石岳から下ってきたテント縦走の単独氏と話を交わし,一緒に小屋に向かいました。 ・ 荒川小屋には,17:00に到着。テント受付(600円)と同時に冷えたプレミアムモルツのロング缶(800円)を購入し,テン場へ。テントは私を含めて9張と余裕です。でもテント設営でアクシデント発生。なんとエアライズ1のポールが折れてしまったのです。困っていると,天の助けか,隣の二人連れの方がアライテントのリペアキットをお持ちで,私に譲ってくださいました。本当に助かりました。それにしてもアライのテントばかりだったのには驚きました。 ◆ 荒川小屋〜荒川前岳〜高山裏避難小屋 ・ 翌朝は快晴でした。04:00に起床し,ネギを加えた「どんべえ」(食べやすく,水分と塩分なども摂れるので,朝食に良く用います)で簡単な朝食をすませ,お世話になった隣の方々に挨拶して05:30に荒川中岳を目指して歩き始めます。 ・ 登山道からは,南側に朝日を受けて黒い影となった富士山が見えました。黄色に色づいたダケカンバの葉っぱが秋の雰囲気を感じさせますが,気温は高く,半袖のTシャツでOK。 ・ 小屋から25分ほど歩くと,水場に到着。夏場に二度ほど立ち寄ったときは,かなり水量があったのですが,現在は渇水のため,残念ながら水が涸れています。この水場はあてにせず,必ず荒川小屋の水場で給水するようにした方が無難です。 ・ さて,水場から先は傾斜がきつくなりますが,その分展望も良くなってきます。目の前には巨大な赤石岳を望み,右手には朝日に照らされた荒川小屋がすでに小さい。途中のお花畑には,鹿の食害を防ぐための防護策が設けられていました。 ・ 稜線分岐には,07:06に到着。ここにザックをデポし,すぐ近くの中岳山頂に向かいます。山頂は少々風が強かったですが,素晴らしい展望でした。北には塩見岳を前景に,北岳や仙丈ヶ岳,甲斐駒ヶ岳など南ア北部の3千メートル峰がすべて見渡せました。すぐ近くには荒川三山の最高峰,悪沢岳が聳えています。南には富士山,西には赤石岳とこれから向かう荒川前岳。すべて三千メートルを超える高峰です。遠方には中央アルプスや北アルプスの山なみ,さらに頸城山塊までが望めるという大展望が広がっていました。 ・ さて大展望を十分堪能したあとは,分岐でザックをひろい,荒川前岳へ。この山頂は西側斜面の浸食崩壊が進み,山頂標識がもうすぐ飲み込まれそうなほどです。登山道は,この崩壊壁のフチを通過するので,かなり気を遣います。特に,写真にある幅30センチほどの刃渡りのようなところは危険です。荒天時は歩きたくないところです。 ・ この先は,岩のガレキで埋め尽くされたカールの大斜面を一気に約400嘆爾蠅泙后この下りは足に来ます。でも,登るよりは良いかな?ここでは,途中,二人の若い男性と中高年の単独女性の三名の方とすれ違いました。高山裏避難小屋から登ってこられたようです。 ・ 指導標のあるカールの底には08:25に到着。ここでエネルギー&水分補給で休憩です。ここから見上げるカールは大迫力。そして上空は吸い込まれるような青空。この素晴らしい天候を山の神様に感謝しました。 ・ 休憩のあとは,高山裏避難小屋を目指します。指導標では90分とありましたが,私の足でもちょうどそのくらいでした。道は南アらしい苔むしたシラビソの森の中のトラバース道。なんとも素敵なプロムナードといった雰囲気です。避難小屋手前20分のところには,水場がありますが,ここも好天続きで水量が少ないです。1.5箸鮑凌紊垢襪里5分かかりました。 ・ 高山裏避難小屋には,10:17に到着。時間は十分あるので,ここでラーメン昼食の大休止。ラーメンを食べたあとはお昼寝が気持ちよかったです。小屋下にも水場があるようですが,かなり離れているとのこと。確認はしていません。 ◆ 高山裏避難小屋〜板屋岳〜小河内岳避難小屋 ・ 高山裏避難小屋から本日の目的地である小河内岳までは,標高差350辰曚匹療个蠅箸覆蠅泙垢,しばらくは樹林帯の中,緩いアップダウンを繰り返しながら徐々に標高を稼ぎ,小河内岳直前に標高差200辰竜淌个箸覆蠅泙后 ・ 避難小屋を11:15に出発。まずは板屋岳を目指します。シラビソやダケカンバの茂る気持ちの良い樹林帯を40分ほど歩いていくと,突然,西側斜面の崩れているところに出ました。さらに,15分ほど行ったところにも同じような崩壊地。この付近は,尾根の西側斜面が崩壊している箇所がいくつもありますので,注意が必要です。 ・ 板屋岳には12:30に到着。樹林帯の中に標識があるだけで,山頂がどこかは分かりませんでした。ここからさらに尾根の東をトラバースするように登山道が続きます。30分ほど歩くと,西側をぐるっと回り込むようにコースがカーブし,大日影山手前のお花畑に出ました。広場のようになっていて休憩適地です。ここで12分ほど休憩です。ここからは,尾根の先に小河内岳がよく見えました。 ・ 休憩後はまた,樹林帯の中の歩きとなりますが,高度を上げるに従い,周囲の樹木は変化し,いつの間にか背の低いハイマツ帯に入ると,小河内岳山頂へと至る最後の急登となります。 ・ 小河内岳山頂には,15:15に到着しました。 高山裏避難小屋を出発してから4時間ちょうど。重荷でのアップダウンでペースは上がらず,コースタイムを若干オーバーしています。 ・ 山頂で,家人にメールしたあと,山頂直下にある避難小屋へ。小屋は冬支度されていて,1階はすべて閉ざされており,中に入るためには,階段を登って冬期出入り口を利用しなければなりません。また,トイレはすべて板と釘で使用できないように閉ざされていました。でも,小屋の中は新しくて快適。このあと,男性1名女性3名からなるパーティがやってきて,その晩は,合計5名の利用でした。 ・ なお,この日は夕方からガスとなり,周囲の展望は得られませんでした。また,夜半からは強風が吹き,何度も目が覚めましたが,気温は高くダウン350グラムのシュラフでも暑いくらいでした。 ◆ 小河内岳避難小屋〜烏帽子岳〜三伏峠〜鳥倉登山口 ・ 縦走最終日の朝はやや強めの雨となりました。せっかく展望の良い小河内岳避難小屋で夜明けの光景を見ようと思っていたのに,残念です。前夜の強風で何度も目を覚まし,眠りが浅かったせいか寝坊して,起床は05:00を少し回っていました。朝食はお茶漬けと質素ですが,食後はドリップコーヒーにフルーツゼリーのデザート(^^)。 ・ 風景を楽しむこともできないので,食後はさっさと片付けて,05:55に小屋をあとにしました。雨は降り続いていましたが,風はそれほどでもなく,歩くには支障ありませんでした。小屋を出てすぐのハイマツ帯に,つがいと思われる二羽の雷鳥がいました。近づいても逃げようともしません。驚かさないようにそっと脇を通り過ぎます。 ・ 前小河内岳へと続く登山道は,梅雨時のようなしとしと雨。気温は摂氏12度と,暑くもなく寒くもなく,薄手シャツにゴアの雨具でちょうど良い感じ。「こんな穏やかな雨の中の歩きも,たまには良いもんだなあ」などと独り言をつぶやきながら歩きました。 ・ ところが,さらに歩くと,またも西側斜面が崩壊した箇所が出てきました。特に,烏帽子岳山頂手前は大崩壊地。登山道そのものが削られ,新しいルートが上部につくられています。ここは要注意です。特に風の強いときは気をつけましょう。 ・ 烏帽子岳山頂には,07:08に到着。ガスの中展望がないので,そのまま通過。ここから下って三伏峠に向かうと,下の方は晴れ間が見えてきました。鹿除けの防護策のあるお花畑を過ぎ,三伏峠には07:52に到着。まだ数張りのテントがありますが,登山者はまばらでした。ここも写真だけ撮ってさらに下ると,雨はだんだん小やみとなり,ついには青空が。 ・ 鳥倉林道登山口に着いたときには,稜線までくっきり見えてきました。すっかり空は晴れ渡って良い天気。登山口で一緒になったトレラン姿のカップルと駐車場まで一緒に歩き,移動手段がないという二人を,16キロほど離れた下の集落のバス停まで送り届けてから,バイク回収に向かいました。 【小屋情報】 ○広河原小屋 ・ 広河原小屋は,小渋川ルートにおいて貴重な存在です。天候悪化で沢が増水すれば,ここしか避難場所はありません。見た目は古びていますが,中はかなり広く,収容力もあります。板は最近新しいものに張り替えられたようで,皆さんきれいに使われています。ただ,ここに至るまでのルート表示は十分ではないと思います。もう少し,ペンキマークなどがあると,道迷いも減らせると思います(ただ,このコースは慣れている方が多いようで,私以外は,道迷いなどしないかも)。 ○荒川小屋 ・ 荒川小屋は,過去2度ほど立ち寄ったことがあって,その素晴らしいロケーションと快適そうなテン場,たっぷりとあふれ出ている冷たくておいしい水に魅了され,いつかテン泊したいと思っていました。予想に違わぬ,素晴らしい環境でした。トイレも素晴らしくきれい。さらに,利用者のマナーも素晴らしい。私を含めて9組が設営していましたが,午後7時半を過ぎれば,話し声は一切聞かれず,熟睡することができました。また訪れたい,と思ったテントサイトでした。テント利用は一人600円です。ビールはレギュラー600円,ロング800円(プレミアムビールも同料金)。それにしても,南ア南部のテン場はどこもおいしい水が豊富に使え,トイレはきれい,利用者のマナーも良いところばかりですね。南ア南部に通いたくなる大きな理由の一つがこれです。 ○高山裏避難小屋 ・ 高山裏避難小屋は,樹林帯の中にある落ち着いた雰囲気の小屋です。見た目は古いですが,きれいに使われており,居心地は良さそうでした。すでに営業は終了していますが,1階の出入口は自由に出入りでき,別棟のトイレも1カ所のみ使用できます。小屋の水場は確認していませんが,登山道手前20分ほどのところの水場は,水量が少ないです。1.5リットル採水するのに5分を要しました。 ○小河内岳避難小屋 ・ 小河内岳避難小屋は,8月25日で営業を終了しており,冬期避難小屋として1階出入口と窓はふさがれ,開け閉めはできません。外の階段を上がって2階の冬季用出入口を利用します。また,別棟のトイレは,男性用も含めすべて閉鎖され,使用できません。同宿した女性の方たちは困っておられました。管理している東海フォレストのHPにも,その旨情報を載せて欲しいものです。 |
写真
感想
高山ノ滝周辺
荒川岳稜線への登りの途中から望む赤石岳
荒川中岳山頂からの眺め
・ 15日からの三連休はカミさんが出張のため,大学生の息子の食事の世話や柴犬の散歩など,自分が家事をせねばならず,当初は登山をあきらめていました。ところが,この春大学を卒業し,都内の某企業に就職した娘が急遽帰省することとなり,かねてから狙っていた南アルプスのクラシックルート「小渋川遡行」と荒川小屋テン泊,それに小河内岳避難小屋を利用した荒川前岳〜三伏峠縦走を実現することができました。
・ 小渋川遡行は,水量の少ない8月下旬から9月の前半がベストシーズンだろうと,以前からタイミングを探っていたのですが,このところの好天続きで予想どおり水量は少なく,20回に及ぶ渡渉は危なげなく終えることができました。しかし,3度の道迷いには参りました。特に最初の道迷いは,初歩的なミス。30分のロスでした。歩き出す前に地図でルートを確認すれば,間違いは防げたはず。反省。
・ また,そのあとの道迷いは,無理に右岸に上がらず,岩ゴロ帯をそのまま歩いていけば,問題なかったのかもしれません。どなたかアドバイスを書き込んでいただけるとありがたいです。
・ なお,渡渉に際しては,近くのホームセンターに980円で売っていた地下足袋を使用しましたが,これは失敗でした。足裏のゴムが薄く,岩角にあたると痛いうえ,岩の上を歩く際,親指を上に反らせるような動きになったせいか,両足の親指の爪を痛めてしまい,そのあとの登山にも影響が出ました。先を歩いていた二人組はスニーカーを履いていました。一番良いのはフェルトスパイク底の沢シューズなのでしょうが,履き古したスニーカーでも十分なようです。
・ それから,テントのポールが折れたのは初めての経験でした。このテントを使い始めて6シーズン目に入りましたので,そろそろ金属疲労が溜まっていたのだと思います。幸い,同じテントシリーズ用のリペアキットを持参されていた隣のテントの方のご好意で,設営することができました。今後は,必ずリペアキットを持ち歩くようにしようと,肝に銘じました。お隣のテントのお二人には,大変お世話になりました。
・ 初日の道迷いは大いに反省が必要ですが,それにしても,このルートは変化に富んでいて楽しめました。荒川岳からの大展望の素晴らしさはもちろんですが,高山裏避難小屋周辺の苔むした森の中の登山道も,南アらしい魅力に溢れていました。大聖寺平〜荒川岳以外は登山者も少なくて,とても静かな山歩きが楽しめるのも私好みです。小渋川再挑戦を含め,そのうちまた歩いてみたいと思いました。
・ また,今回このルートを歩いたことで,南アルプスは北岳から光岳までの縦走路がつながりました。南アの一般縦走路で歩いていないのは仙塩尾根の前半部分(仙丈ヶ岳〜三峰岳)のみとなりましたので,来年にはこのルートを縦走し,南ア縦走路踏破を達成したいと思います。
2012.09.30 追記
小渋ルートについては,同じ時期に登られた triglavさん の記録及びその後のコメントのやりとりから,岩ゴロ帯の中,キタ沢の出合の先を左にカーブして,避難小屋を目指すのが正解だったようです。
triglavさんの記録 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-225663.html
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rikimaruさん、こんにちは。
蝙蝠岳情報で大変お世話になり、また、昨日恐れ多くもコメント頂戴した者です
小渋川から三伏峠までの大縦走、素晴らしいですね!
ロードバイクのデポを利用した周回作戦含め、非常に有用な情報満載で、自分もこのコースを辿りたくなりました。
とはいえ渡渉は慎重に!ですね。技術と経験を身に着けた後に、いつか挑戦したいと思います。
>荒川小屋は,過去2度ほど立ち寄ったことがあって,その素晴らしいロケーションと快適そうなテン場,たっぷりとあふれ出ている冷たくておいしい水に魅了され,いつかテン泊したいと思っていました。
>また訪れたい,と思ったテントサイトでした。
>南ア南部のテン場はどこもおいしい水が豊富に使え,トイレはきれい,利用者のマナーも良いところばかりですね。南ア南部に通いたくなる大きな理由の一つがこれです。
特にこの部分、まるで自分が書いたのかと勘違いするほどまったく同じ思いを抱いています。
今まで通過ばかりだった荒川小屋にテントで宿泊したいとずっと思っていて、この夏の縦走でやっと実現しました。
小屋環境、利用者マナーに加え、小屋スタッフの方々も本当によい方ばかりで、荒川小屋は南ア南部縦走の思い出を彩る宝物のひとつとなりました。
rikimaruさんの来年の南ア縦走路踏破の記録、楽しみにお待ちしております。
情報豊かな山行記録も、今後も楽しみに拝見させていただきます。
ebi0813 さん,コメントありがとうございます。
今回の縦走は2泊3日の渋いコース(小渋 ^^;)ですので,「大縦走」などとても言えません。
でも,2年ほど前から歩きたかったルートなので,歩き通すことが出来て満足しています。
反省すべき点が数多くあったのですが,次回はこれをふまえて歩きたいと思います。
それはそうと,荒川小屋への同じ思いとのコメントうれしいです。
この小屋が混雑するのも困りますが,これほどの素晴らしい小屋はなかなか無いので。
南アルプスは,これから何度も通いたいエリアですので,縦走ルートを繋げるだけでなく,様々なバリエーションで楽しみたいものですね。
そのうち南アの縦走路でお会いできることを楽しみにしております。
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