ずぶ濡れのザイテングラート☂奥穂登頂は次回持ち越し。。。
- GPS
- 32:00
- 距離
- 35.4km
- 登り
- 1,688m
- 下り
- 1,677m
コースタイム
05:30 上高地バスターミナル
05:52 トイレ&化粧後に出発
06:35 明神
07:14 徳沢(おにぎり朝食約10分休憩)
08:07 横尾
08:55 本谷橋(約10分休憩)
10:37 涸沢ヒュッテ(約45分昼食休憩)
13:21 ‘穂高小屋まで20分’表示箇所
13:44 穂高岳山荘
[2日目]
06:48 穂高岳山荘を出発
08:15 涸沢小屋
09:57 横尾山荘(約20分休憩)
11:05 徳沢
11:37 明神
12:14 上高地バスターミナル(温泉後に14:00発バス乗車)
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
「夏の間に穂高に登りたーい!」と
結構まえから師匠にリクエストしておいた。
「西穂と奥穂どっちがいい?」と聞かれ
すかさず「もちろん奥穂!今の私で登れそうなら…」
日にちの変更等を経てやっと実現。
前回の週末も、夜行バスを利用したので
立て続けに乗ることになる。
師匠はどこでも寝られる特技があるけど
私は音に敏感なのでたぶん眠れないだろう。
それでも、登りたい山がある。
新宿へ向かう途中、私のザックを持ち
あまりの重さに「何コレ?異常だよ」と言われてしまう。
「こんな重いの持って奥穂なんて無理だよ」
えーーこれでも削ったつもりなんだけどなぁ。。。
男の人は身軽でいいなと、この時ほど思ったことはない。
2人とも夕飯がまだだったので、私が家で作ってきた
簡単なハムサンドをバスの中で食べて就寝。
上高地に着くと、化粧の時間だけをもらいすぐ出発。
「平地で時間を稼ぐから急ぐよ」
平地は何とか付いて行けたが
岩場に差し掛かかってもペースの落ちない師匠。
お花があってもこれでは写真どころではない。
ひー!
すると、前を歩く太目の男性を例にとって
「ああいう風にダラダラ歩いてると余計に疲れるからね」
「緩急つけて足を出してみて」
「もうちょっとペース上げられないかな」
「あのツアー客を抜かさないと涸沢泊まりになるよ」
あぁぁ、何て無茶を言うんだろう…
さり気なく鬼軍曹に変身してきてるな…と思いながらも
言われた通りにしてみると、不思議なことに
確かにそのほうが楽だし足が前に出るのだ。
でもこれは私だけの力ではなく、明らかにアミノバイタル効果。
急登で足がスッと出るなんて、飲んでなければ有り得ないこと。
息は上がったけれど、何とかペースが掴めてきた。
なるほど、経験者の言うことは正しい。
所々で涸沢カールがチラリと見える。
写真で見たことがあるだけの、憧れの涸沢ヒュッテ目前。
ブーーーン。あぁ、この音はっ。
モーター音が聞こえるからもうすぐだ。
味が濃くて美味しいカレーを食べる。
風が冷たいけど最高〜。
私には厳しい師匠に「前より体力付いてきたね、余は満足じゃ」
と言われ顔がほころぶ。
日が出たり翳ったりする中、奥穂岳山荘を目指す。
寒いと思って羽織ると暑くなりまた脱いだり。
さきほど抜かしたテンションの高いガイドが引率する団体が
涸沢小屋方面からやって来ているのが見え、
2人とも「抜かれてたまるか」と密かに焦った。
合流地点でガイドが「はい、ここで休憩とりますよぉー」
と言うのを聞いて「やった!」
いよいよ、ザイテングラートに差し掛かるので気を抜けない。
「ここでフラフラしたり疲れるようなら無理だからね」
と釘を刺される。
下から見ていると、とても人間が登れるような場所ではない
と思ってしまうほどの切り立った岩場だ。
そこを、蟻の行進のような色とりどりの豆粒が登っている。
あそこまで行ったら小休止しようと、小さな目標を決め
確実に一歩一歩登って行く。
大勢の登山者で渋滞しているが、譲ったり譲られたりしながら
割とすんなり抜けることができた。
‘ホタカ小屋20分’と書いてある岩が現れた。
こういう表示は本当にありがたい。
いつも思うことだけど、山荘直下が一番キツイな。
あともう少しなんだけど。
気持ちに足が追いついて行かない。
何とか穂高岳山荘に到着したのは13:40頃。
意外といいぺースで登れたことに自分でも驚く。
ここまで来れた喜びを分かち合いながら小屋で休憩。
‘岳’の最終回18巻があり、数人で回し読みしたあげく、泣く。
ここで一つの失敗。
翌日が雨と、この時点で判っていたなら
空身で奥穂山頂へ登っていただろう。
体力はかなり消耗していたけれど
時間的には充分余裕があった。
夜になってから、天気予報で翌日の雨を知らされ
小屋にいた一同は愕然とする。
「小雨だったら登っちゃおうか」と言っていた師匠も
翌朝の大雨を見て、登頂をキッパリ断念。
残念だけど、また来いってことだよね。
山バッヂもちょうど売り切れだったし…(笑)
翌日は吊尾根から重太郎新道に抜ける予定だったが
雨のザイテングラートを降りると聞いて参った。
おっちょこちょいの私が、あんな危険な所を
何事もなく降りられるのか。。。?と考えると気が重くなる。
登ったら降りなければならない。
いつも以上に気を引き締めてがんばるしかない。
降りてすぐ、下方で女性の叫び声がした。
目撃はしていないが、男性が数坦蠅辰燭茲Δ澄
更に降りて行くと、年配男性が頭から血を流して
岩もベッタリと赤く濡れているのを見た。
へっぴり腰になってはいけないと言われていたので
姿勢に注意しながら、慎重かつ大胆に降りる。
平地に辿り着いた時は、心底ホッとした。
体中が汗と雨で冷えて寒い。
恒例の‘アホバカしりとり’をしながら
果てしなく続く林道を歩き続けるが
ここでもまた師匠の足の速いこと。
前を歩く小柄な男性を抜かすと言っては
あっという間に姿が見えなくなってしまった。
バスの時間を16時から14時に変更する都合もあったのだろう。
コーヒーを飲んだだけでは寒気が取れなかったから、
温泉に入る時間があって本当に助かった。
師匠より「また行こうね」の言葉。
今度は、違うルートからの登りを計画している様子。
穂高岳山荘までだったけど、ピストンでも充分な距離を歩いたし
初心者の私が雨の中、無事に戻れたことに満足感がある。
いつになることやらだけど。
絶対に行くよ!待っててね!
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