【秋華作戦】太平山・晃石山・馬不入山・岩船山高勝寺・三毳山
- GPS
- 09:11
- 距離
- 30.1km
- 登り
- 1,056m
- 下り
- 1,052m
コースタイム
天候 | 雲の多い晴れ 暑すぎるほどの暑さではないが、それでも暑いものは暑い。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
復:JR両毛線佐野駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
太平山登山口まで:犬の糞が転がっていたりするので注意。 山域部:所々傾斜が急になるが、概ね歩きやすい。 県道67号線(例幣使街道):歩道が白線でしかないところがある。 国道50号線(佐野バイパス):何も遮るものが無い中、太陽の熱射を浴びる。 登山ポスト:たぶん無い。 下山後の温泉:佐野やすらぎ温泉に行こうと思ったが、時間の都合により佐野厄除け大師の近くにある銭湯おばな湯へ(煙突でわかる)。 飲食店情報:太平山の茶店、みかも山公園南側の道の駅みかも付近等。 |
写真
感想
9月最後の週末は台風が接近しつつあるものの土曜夕方までは晴れが期待できる。
特に甲州方面はよく晴れるようだったが、群馬県伊勢崎市で花火大会があるというので、そちらを観に行くことにする。もっとも、花火を観るためだけに伊勢崎まで行くというのも何だか勿体無い気がしたので、夕方まで軽く一歩きすることとした。
どこが良いかなと考えたときに、伊勢崎と同じJR両毛線沿線で、以前訪れた時に非常に感銘を受けた太平山神社周辺と私の評価しているアニメーション映画『秒速5センチメートル』の舞台となった栃木県岩舟町、ついでに近くにある三毳山も加えて、後は流れで佐野市街へ…と。あ、繋がった。どのくらいかかるかわからんが、まぁ、夕方までには佐野市街に至るだろうさ。人里に近い山は時間やロジスティックスをあまり深く考えなくてもよいから楽だ。
いつもの如く始発でスタート地点に肉薄する。家を出たときには、全天雲が多いように感じたが、栃木に入ると東の空が雲多く、西の空は快晴といった感じ。
スタート地点はJRの大平下駅ではなく、東武の新大平下駅とする。理由は到着が早くなるから。低山とはいっても時間に余裕を持つことが重要であることに変わりはない。特に日没時間が早まる秋においては。
駅を降りると、特段観光地というわけでもないのに中国人が多いようだ。日立の工場があるからかな?しかし、何の違和感も無く普通に暮らしているような長閑な雰囲気だ。
東武の線路とJRの線路を越えると山域がグンと近づく。途中道がずれていたので軌道修正したが、道は客人神社の脇にあり、登山道と言うよりも参道である。脇から入ったところ、草ぼうぼうで、除くとベリッと音がするような年期の入った蜘蛛の巣があるような道だったので、早々に気持ちが萎えそうになったが、それは支流で、その後すぐ合流した本流は綺麗なものである。途中までは石段と山道が並走している。あちこちで響く発破の音を聞きながら歩く。山道に入る前に早くも感じた熱い陽射しも、参道では木漏れ日となり、風も通って快適だ。
太平山神社の下には茶店街と謙信平園地があり、標高300m程度にして関東平野を大パノラマで俯瞰することができる。晴れ渡って空気が澄んでいれば東京都心だって見られるだろう。展望を存分に楽しんで太平山神社に参拝。茶店群はまだやっていなかったが、確か、焼き鳥と玉子焼きと団子が売りだったと思う。茶店も含め太平山神社を存分に楽しむには昼前に来るのがちょうど良いだろう。因みに、車でも上がって来られる。
太平山神社の脇に、さらに上に行く道があり、上っていくと奥宮経由で太平山の山頂に至る。最初と最後が若干急だが、ほとんど歩きやすい道だ。所々岩がゴツゴツしているくらい。山頂の直下が富士浅間神社となっていることから、昔は山頂からも富士山が見えたのだろう。今は草木が育って太平山頂の展望は無い。下にある神社の辺りの方が見えるようだ。
地元の人だろうか。三々五々と歩いている。標高は高くなく、それでいて展望の良い稜線と来れば、格好のハイキングポイントなのだろう。
いくつかピークがあって上ったり下りたりを繰り返すので、段々としんどくなってくるのだが、その分展望は最高である。
晃石山からは暫くの間、下る一方。これでもかというくらい下り。疲れている時など転倒しかねないので要注意だ。その後登り返して桜峠に下る。桜峠も含め、途中で下山するポイントがいくつかある。つまりエスケープできるわけだ。私はもう一足伸ばして馬不入山へ前半最後の一踏ん張り。山頂から断崖絶壁の際立つ岩船山を視認し、満足して下山する。太平から馬不入は特に展望の山だった。
一旦里に下りると、岩舟駅まで案内があるので、これで終了することも可能。しかし、岩舟に来たなら特徴的な山容の岩船山へ。西上州の荒船山に標高では足下にも及ばないが、見た目のインパクトでは十分張り合える。一部崩壊しているのが趣を添えていてよろし。山全体が、まさしく岩舟。同時に霊場でもあり頂上部は天台宗の古刹、高勝寺の敷地となっている。
切り立っているので急な登りがジグザグと続く。此方も展望が良いので、休んでは遠くを眺め、息を鎮める。朱色の立派な山門が現れたら高勝寺だ。参拝の後、ちょうどお勤め中だったので読経を聞きながら境内をウロウロする。最初は通り過ぎた三重塔に戻ると、何やら上の方に行く道が。これは!と思ったら案の定山頂部へ続いていた。昔はピークまで行けたのだろうが、今はフェンスが設けられ行く手を阻む。フェンスの先にもトレースがまだくっきりと残っているので、最近設けたようだ。震災の影響だろうか。
それでも山頂部はちょっとした広場になっていてテーブルもあるのでティータイム・コーヒーブレイクに適していると思われる。もっとも、葷酒山門に入れずだろうが。
霊験の山からの下りは表参道と言うべき階段を、曼珠沙華を愛でつつ下りる。岩舟駅へ向かうのも良いが、まだ時間があるので三毳山へ向かう。途中歩く県道は交通量がある程度ある一方、独立した歩道が無い箇所があるので要注意だ。
三毳山一帯は、古くは万葉集にも詠まれており、今は山域全体が「みかも山公園」となっている。公園とは言え、山に変わりはなく、木段等多いものの、こちらも所々岩が露出している。北面はかたくりの里を称しているが、花のシーズンでもないせいか人気はなく、かたくりの里管理センターも閉まっているようだ。
暑い中延々と歩いてきた後に、標高200m程度とは言え急な上りに脚を上げるのも一苦労。低山を快適に歩くにはもう少し涼しくならないと。北方やアルプスはもう寒いくらいの風が吹いているだろうが、平地は今年最後とばかりに暑さの投げ売り状態だ。アイス食べたい。
山頂はテレビ中継局が幅を効かせていて日陰で休めるスペースは限られているが、数人のパーティーが昼食時ということもあり西方の田園・市街地を眼下に休んでいる。
この後、南に行くにつれて人を見るようになる。どうも南側の方が駐車の便が良いためのようだ。道の駅もあるしね。
三毳神社奥社の前は階段の参道ということもあり、南方の展望が開けている。今回最後の山からの展望を楽しんで階段を降りようとするとハチが出るため通行禁止となっているので迂回路を下る。休憩舎のある広場からはヘアピン道路を縫ったり沿ったりしつつ下っていけば、南口・三毳神社里宮に出る。
その向かい側が道の駅みかもで念願のソフトクリームを食す。地元産の紫芋を使ったアイスは美味かった。
水分を補充し、隣接していた三毳不動尊に参拝の後、佐野市街へ向かう。しかし、ここからが想定よりも長かった。佐野バイパスに出て高速道路を潜ればすぐに市街地だろう、あ、イオンだ、もう市内だなと考えていたところ、目的とする佐野厄よけ大師は2卆莟折の看板。右折した先もあるから、これは結構あるぞ。しかもちょうど一日で一番暑い時間帯。何も遮るものが無いだだっ広い道路に太陽が熱光線をまき散らす。信号待ちは看板の陰でやり過ごす。街中に入ると垣根等のおかげで日陰が増えて助かった。
佐野市街まで想定よりも距離があったことから最後に予定していた佐野やすらぎの湯が怪しくなってきた。いせさき花火大会は18時30分からだから、ゆったりするには15時30分には着きたい。入浴は諦めるか?いや、汗は流したい。駅からバスでも出ているか?来る途中にあったバス停の時刻表を見る限りでは期待薄だ。さてどうするかな、と考えていたら、厄よけ大師へもう少しというところで、おばな湯という銭湯があるではないか。その時点では、まだやすらぎの湯の可能性を模索していたのでスルーしたが、厄よけ大師参拝後、やすらぎの湯まで直線距離でなお2km以上あることから、おばな湯を利用することとした。とにかく汗を流して下着を替えるのが重要だ。
入浴してさっぱりしたところで本日の前座は終了。佐野駅で一歩き後の一杯。入浴を銭湯で済ませたため、予定より早い電車で伊勢崎に向かう。その結果、花火を見るに絶好の場所を占め、1時間1万発の花火を存分に楽しむことができたのだから、最終的にうまい具合に収まったと言えよう。
展望の山、霊験の山、憩いの山を歩き、花火観覧も楽しめて申し分ない一日だった。
〜おしまい〜
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