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Yamareco

記録ID: 2308088
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無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

焼岳 中の湯から(過去レコです)。

2007年08月26日(日) [日帰り]
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onisan その他1人
GPS
--:--
距離
10.1km
登り
951m
下り
976m
天候 晴れ。
過去天気図(気象庁) 2007年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 中の湯の駐車場に停めました。
コース状況/
危険箇所等
 左程の危険個所はありません。
2007年08月26日 07:25撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/26 7:25
目指す焼岳が見えました。
2007年08月26日 09:20撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/26 9:20
目指す焼岳が見えました。
2007年08月26日 09:22撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/26 9:22
2007年08月26日 10:35撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/26 10:35
2007年08月26日 10:40撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/26 10:40
硫黄ガスが吹き出ています。
2007年08月26日 10:45撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/26 10:45
硫黄ガスが吹き出ています。
山頂ですが、何故かこのあとの写真は全てピンボケでした。スンマセン。
2007年08月26日 10:48撮影 by  u780,S780 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/26 10:48
山頂ですが、何故かこのあとの写真は全てピンボケでした。スンマセン。

感想

 2007年8月最後の日曜日の26日に、焼岳に登ることにした。朝4時に出発し、まだ明けやらぬ東海北陸縦貫道を北に向けてひた走る。白鳥の辺りでしらじらと明け出した空は、雲に覆われて嫌な予感を漂わせている。高山西ICを下りて道の駅でトイレ休憩をとり、途中のコンビニで昼食用のオムスビを買い、平湯温泉バス停で朝飯を食べようとするがまだ朝早く営業していない。しかたなく売店でオムスビと牛乳を買い、ベンチに坐って食べる。安房トンネルを出てすぐに左折し、安房峠へのつづら折れの道を登り、中の湯温泉旅館の駐車場に車を停める。見上げればいつの間にか雲はなくなり、青空となっている。
 7時半、予定より30分早く旅館の脇の登山口に入る。安房峠道路の九号カーブを右に見て階段を上がっていくと、10分ほどで車道に出る。そこには10台以上の車がとまっており、道路を渡った所に「焼岳登山道入口」と書いてある。再び登山口に入り、車道を見下ろしながら緩やかな道を登る。車道も見えなくなった頃、錆び付いた車がひっくり返って道端に捨てられているが、こんなところまで捨てるために運ぶことは出来ず、この上の安房峠の道路から転落したものと思われる。鬱蒼とした、風通しの悪い、湿った林の中を息を切らせて40分ほど登ると、ここで休憩せよとばかりに倒木が2本横たわっている。倒木に坐って休憩し、先日買ったばかりのデジカメで写真を撮っている間にも、何人かの人が追い越して行く。長袖シャツを脱ぎ、これを腰に巻きつけて、汗をたっぷりかきながら相変らずの林の中の急坂を登る。40分ほどで再び倒木に坐って休憩、そこでも沢山の人が追い越して行く。登山口からずっと続いていた登りだが、やっと平坦になってひと息付くと、笹原の樹間からちらりと焼岳が姿を見せる。素晴らしい青空の下、ダケカンバの葉がまるで新緑のように輝いている。焼岳を眺めながらハイキング気分で平らな道を歩きながら、ここがリンドウ平だろうと思うがリンドウの花は無い。進むに連れ焼岳がどんどん近づいて来る。団体さんが休んでいる小さな広場を過ぎると、リンドウがちらほらと咲き始める。しばらくして右に中の湯バス停からの道が合流し、再び登りが始まる。木々は無くなり笹の茂る中、石が重なった段差のある道を、赤丸印しや矢印しを探しながらゆっくり登る。ゴツゴツした岩肌の茶色い岩峰の北峰と南峰がそそり立ち、噴煙が上がっている所だけが真っ白になっている。北峰と南峰の鞍部の稜線に人の姿も見え、噴煙まで休まずに登れそうな感じであるが、今までぐんぐん近づいてきた焼岳は、近づくスピードを鈍らせる。2度、3度と休憩を繰り返し、その度に水分をたっぷりと摂り、ゆっくりゆっくりと稜線に近づく。笹も無くなり岩だけとなってアルプスの雰囲気が漂い、振り返れば霞沢岳が壁の如くどっしりと坐り、ギザギザした稜線が厳しさを感じさせる。硫黄の臭いが漂い始め、ようやく稜線に登りつく。と、ここは噴火口を取り巻くトゲトゲした鉢の一角で、底にエメラルドグリーンの水をたたえた火口湖が美しく輝いている。南北の峰はその鉢の取っ手のようにゴツゴツと盛り上がっている。南峰は登山禁止なのでトラバース気味に北峰に向かう。吹き出るガスで茶色の岩肌が白く染められ氷山のように見える。すぐに中尾峠からの道と合流し、左手の噴気孔から吹き出るガスを吸い込まないよう息を止め、段差の大きい岩を這い上がり、ズリズリ滑る砂状の斜面を這い上がって頂上に辿りついた。中の湯温泉旅館の登山口から3時間25分で、充分休憩をとりながら登ったわりには早く登ることが出来た。以前登った時は数m先も見えなかったが、何という幸運、360度素晴らしい景色が広がり、大勢の人が休みながらその景色を楽しんでいる。明神から前穂、そして奥穂へと続く穂高連峰、その左に槍がつんと天を突き、鷲羽、黒部五郎と北アルプスの山々が雄大に連なっている。赤い屋根の西穂山荘から独標まで登山道が続き、手前に新穂高ロープウェイの小さなゴンドラがゆっくりと動いている。双六から続く形の良い笠ヶ岳を正面に眺めながら昼飯とする。風向きが変ると強烈な硫黄の臭いが立ち込める中ではあるが、この素晴らしい景色をじっくり堪能する。新しいデジカメを使いこなせず、頂上で撮った写真から以降は全てピンボケで、この素晴らしい景色を残せず残念無念。11時半、まだ時間も早いので上高地に降りることにし、砂状の急坂をズリズリ滑り、尻餅をつきながら慎重に下る。正面に穂高の山々を、眼下に上高地を見ながら、気分はサウンド オブ ミュージックの世界である。中尾峠で一休みしてから、ピークに登る。ここでも笹の中の噴気孔からガスが噴出している。焼岳小屋に降り立ちトイレ休憩。小屋の前ではおねえちゃんが本を読みながら店番をし、彼女の売り物である冷たいビールがわたしを呼んでいるが、ここはぐっとこらえて再び下り始める。長いハシゴを下り終え、大したことは無かったなと思うも、その先に短いハシゴが何本も待ち構えている。中には真ん中で折れそうな、ちょっと物騒なハシゴもある。土石流のつめ跡を眺めながら、結構な急坂を長々と下る。谷側の笹の中に足を滑らせてこむら返りを起こし、しばし立ち上がれない。そろそろ上高地に着くのではないかと思いつつ、延々と続く下りにうんざりしながら、狭い山道で時々休憩しながら下る。道が平坦になってダケカンバの林の中、もう上高地の一角だろうと思われるがここからがまた長い。やっと上高地の散歩道に出て田代橋まで歩き、タクシーに乗るため帝国ホテルまでもうひと頑張り歩く。中の湯に戻って旅館の温泉で汗を流し、途中、東海北陸道では渋滞に会いながら帰途に着いた。

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