初雪の大天井岳 〜燕山荘経由〜
- GPS
- 32:20
- 距離
- 23.5km
- 登り
- 2,314m
- 下り
- 2,340m
コースタイム
駐車場所6:25-6:46中房登山口7:04-7:37第一ベンチ7:41-8:08第二ベンチ8:12-8:44第三ベンチ8:48-9:17富士見ベンチ9:25-9:56合戦小屋10:10-10:27合戦の頭10:33-11:13燕山荘11:40-12:25大下りの頭12:32-13:45大天井岳東分岐13:52-14:20大天荘15:46-15:54大天井岳16:04-16:10大天荘
7日
大天荘7:20-7:26大天井岳7:45-7:50大天荘8:22-8:31大天井岳8:42-8:47大天荘9:00-9:13大天井岳東分岐9:13-10:30大下りの頭10:35-11:27燕山荘12:10-12:40合戦の頭12:40-12:50合戦小屋12:57-13:36第三ベンチ13:43-14:02第二ベンチ14:02-14:19第一ベンチ14:21-14:42中房登山口14:42-14:57駐車場所
天候 | 6日 晴れ のち くもり 夕方から雪が舞う 7日 朝方まで雪が舞い、初冠雪 のち くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
3時に到着した時には、第一、第二、第三駐車場とも普通に停めれるスペースは無し 有明荘から少し下ったところ、登山口から1kmの表示の少し下のスペースに駐車 (無理をすれば各駐車場とも停めれるスペースもあったとは思います) |
コース状況/ 危険箇所等 |
特にありません |
写真
感想
なんだかんだで、今年初のテント泊。
ここ最近毎年行っているお気に入りの大天井岳も今年はまだ。
小屋締めまでわずかということで、ここで行っておかないと今年は行かずに終わってしまいそうということで決行。
連休ということもあり人出が多いのは気になるところでしたが、初日に大天井までとなると少しはましだろうということで強行。
実は、昨年も10月に大天井でテント泊を計画したものの、強風に気持ちが折れ、小屋泊まりとしてしまった苦い思い出があり、今回はリベンジという意味もありました。
天気予報は、まずまず。
なんとかテント泊を実現させ、のんびりと星空を眺めるなど妄想を膨らませ出発しました。
前日の仕事の関係で、出発は夜22時半。
高速を走らせ豊科ICは2時。
最初、連休ということもあり中房まで車で行って駐車スペースがなかったら困るので、穂高駅付近で車を置いて乗り合いバスという手も考えていましたが、これだと仮眠時間がほとんどとれない、ということで中房まで車で向かうことに。
暗闇を車を走らせ、中房に到着したのが3時。
しかし市営の第一、第二、第三の駐車場も満車。
無理やり通路などへ停めれば停められないこともなさそうでしたが、まだそこまでの車もなく、そんな勇気もなく、これはあきらめて穂高まで戻るべきか、とまで考え下り始めましたが、有明荘の少し下。登山口まで1劼良充┐ある近くのくぼみにちょうど車を停めた人がおり、まだ隣にも停められそうということでそこに無事駐車。
15分ほどロスタイムをしましたが、なんと車を停められ落ち着いて仮眠に入ります。
5時過ぎまで仮眠し、軽くご飯を食べ出発準備。
予定していた6時は、大幅に過ぎてしまいましたが、出発。
駐車場より下からのスタートなので、登山口の出発は、予定より1時間遅れとなってしまいましたが、なんとか無事にスタート。
今回の荷物は、テント装備で20圈
車から登山口までで既に疲れています。
中房温泉の登山口までくると人があふれていました。
さすが三連休の初日。
本当に人がいっぱいです。
おそらく思うように歩けないだろうという予想はつきます。
ここからの急登もかなり気が重い感じですが、ともかくゆっくりでもいいから着実に前進ということを心がけ、出発。
さいわい、気温は暑すぎず、太陽も雲に隠れているので、体としては少し楽です。
何度目かのこの道を着実に一歩一歩進みます。
さすがにこの荷物ではゆっくりしか歩けませんので、後ろから来られる方に道を譲ってどんどん抜いてもらいます。
足よりも、肩や腰にくる感じがあるので各ベンチごとに荷物をおろし、肩と足をほぐしながら進みます。
なんとか休憩時間を含めてほぼコースタイムくらい。
いいペースです。
ただ、予想通りの人の数。
すぐに渋滞が発生したりと思うようには進みませんが、逆にこれがあとあと考えると無理しないペースとなっており、あんまりばてることなく燕山荘まで到着しました。
第三ベンチを過ぎたあたりから、ちらほらと色づいた葉っぱが見え始め、合戦小屋の少し下の紅葉はいつもながらとてもきれいで、皆が写真におさめる美しさでした。
そして、燕から大天井へ続く稜線や常念へ続く稜線も見え、そこに広がる色づいた木々がとてもきれいで圧巻でした。
そして、合戦小屋に到着。
少し前からかなりおなかも空いていたので、家から持参してきたおにぎりを食べ休憩。
夏ならスイカを食べるところですが、残念ながらすでに終了しているので残念。
先も長いので再スタートし、ゆっくりと進みます。
徐々に高度を上げていくと槍の穂先が見えてきました。
合戦尾根の頭では、青空こそありませんでしたが見事な紅葉が広がっており、遠くに見える槍ヶ岳もはっきりと見え、また燕岳の稜線もきれいに見えしばらくここで過ごしたいと思えるくらいの景色に大満足でした。
ここから燕山荘までの道のりは、まるで紅葉狩りとも言わんばかりの紅葉の木々の間を歩いていきます。
前回5月に来た時には当然真っ白の世界でしたし、なんといってもバテバテだっただけに今回は景色を楽しみながら登るという心の余裕もあり、重い荷物でしんどいながらも楽しみながら歩くことができました。
そして、だんだん上がらなくたってきている重い足どりではありますが、なんとか燕山荘に到着。
燕岳も表銀座の稜線も、裏銀座の山々も、槍ヶ岳もくっきり見え最高の景色です。
山肌も紅葉が進み、たくさんの色にあふれ色鮮やかな景色に感動です。
なんとなく勝手にこの景色はずっと続くという根拠のない思い込みもあり、写真もそんなにとらずに、先もあるのでまず休憩というころで燕山荘のベンチで休憩することに。
高山病予防のためにも、ここで何か温かいものを飲んで休憩したいということで、喫茶で抹茶ラテなる甘くて暖かそうなものをチョイス。
コンビニで購入してきた豆大福とともにいただき、至福の時を過ごしました。
周りを見渡せばもうこの燕山荘泊まりであろう人々がケーキを食べたり、ビールを飲んだりしてまったり過ごしており、その姿を見るとうらやましくあまりのんびりしていられないのが寂しく感じたり。
でも、あと3時間頑張ればここよりも素晴らし景色が待っているはずという気持ちを奮い立たせ、再出発。
本日の目的地、大天井岳を目指します。
さすがに稜線に出ると風が冷たく感じますが、歩いているとすぐに熱くなってくるのでよくよく考えたら夏の衣装と同じ。
それでも止まらない限りは特段問題はありません。
重い荷物にあえぎ、なかなか上がらなくなった足を引きずりながらではありますが、稜線歩きで景色を満喫しながら進みます。
そしてこの稜線でライチョウさんを発見。
最近の中ではかなり近くでの遭遇。
そして逃げません。
色も足元からだいぶ白くなってきており、冬が近づいているのを感じるライチョウさんでした。
しばし、撮影タイムののち、先へ進みます。
蛙岩を過ぎ、大下りの頭まで進み休憩。
ここから見える鞍部越しの山肌はまた格別きれいで、ここからの槍ヶ岳の姿もいつもながら存在感のあるものでした。
一息ついた後大下りを下ります。
そして登りかえします。
やはりここまで歩いた疲労と、重い荷物とで思うように全然足は進みませんが、一歩一歩確実に。
そして再びアップダウンの少ない稜線を喜作レリーフまで。
唯一の鎖を過ぎ大天井岳の分岐まで。
ここで最後のひと登りに備え、休憩。
肩に荷物が食い込んでいる感じで、肩がパンパン。
そして足も。
意を決して再出発。
ゆっくりゆっくり進みなんとかひと登りで大天荘前まで。
受付を済ませ、テントの設営場所を探します。
この時点ですでに15張りくらいは立っていました。
それでもまだ余裕はあるので平らなところを探し、設営。
久しぶりの設営で、かなり時間がかかってしまいましたがなんとか出来上がり、テント内を片付け、さぁ山頂へとテントから出てみると、かなりガスが出ていてさっきまではっきり見えていた槍ヶ岳もほとんど見えなくなっていました。
しまった、こんなことなら先に山頂に行くべきだったと思っても時すでに遅し。
おまけにテント内にいるときに何か小雨があたるような音がしていると思っていたら、なんとテントには白いものが。
これはまさか雪?
受付の時に小屋番さんが今日は冷え込むと思いますとは言っていましたが、まさか雪が降るとは。
ともかくまずは山頂ということで、山頂に向かいますが雪雲のせいか槍ヶ岳などの少し離れた山並みは姿を隠してしまっていました。
しばらく粘ってはみますがやはり無理。
証拠写真を撮り、小屋まで戻ります。
ここで、とりあえずの一杯。
今回は宿泊代を節約したので、奮発して生ビール。
自炊に必要な水も確保しテントへ戻ります。
そして、きちんとしたお昼も食べておらずおなかも空いてきたので、インスタントの日清焼そばを作成し、それをつまみにビールで乾杯。
本当なら外で素晴らしい景色を見ながらのんびりと思っていたのですが、あまりの寒さにそんな余裕は全くなく。
テント内で扉を開け、乾杯。
また日の入りのタイミングを狙って山頂へと思ってはいましたが、徐々に雲も増え雪も相変わらず飛んでいる寒い状況。
どう考えても日の入りの見えそうな感じではないので山頂はあきらめ、寒さを紛らわすためにも続いて夕ご飯を作って食べることに。
夕ご飯はアルファ米にインスタントのカレー。
お湯を入れたアルファ米を懐に入れ体も温めながら、ご飯が出来上がるのを待ちます。
そして、持ってきた焼酎をお湯で割り、体の中からも温まります。
出来上がったカレーでご飯を頂き、香辛料たっぷりなカレーで体の中から暖まれるおいしいカレーでした。
しかし、この日の寒さ。
食べて少しするとすぐに体まで冷えてきます。
こうなったらカイロの出番かと思いましたが、一つしかないカイロ。
カイロの使用時間を考えるとあんまり早くから使うと朝方寒くなってしまってはという思いからシュラフに足を突っ込み耐えます。
相変わらず外では雪も降っており、星空どころではありません。
小屋の明かりがいつもに増してあたたかく見えます。
それでも幻想的なテントの明かりを撮影したりししばらく過ごしましたが、寒さもますます進んでいる感じ。
トイレを済ませ、温まるために小屋で売っていたホットの缶紅茶を買い込み、懐に入れそのままシュラフに潜り込み、本を読みテントでの夜の時間を過ごしました。
そしてそのまま眠りにつきました。
以前風の音でなかなか眠れなかった教訓から耳栓をして眠ったことで、次に目覚めた時は1時。
トイレと思ってテントの外へ出たらあたりは真っ白。
完全に雪景色になっていました。
急いでトイレを済ませ戻ってきて慌てて再びシュラフに潜り込みました。
そこからが、またかなり冷え込んできました。
テント内での少しの寝る位置がずれることで、足元が冷たくなったり、そう思い少し上にずれると今度は顔の方が寒くなったり。
ここまで控えていたカイロを導入し、温まることにします。
シュラフの中のズボンのポケットに入れて足元から温めるようにします。
熱を発するもののあたたかさをしみじみと感じながら再び眠りにつきました。
そして、4時前、周りのテントから少し音などもしはじめテントの外を覗いてみますが、やはり見えるのは真っ白な景色。
空も雲で覆われており星はおあずけ。
この日の予定は、昨日来た道を戻るだけで余裕もあり、そんなに早く出発する必要もないので5時くらいまでは寝ようと再びもぐります。
しかし足元の寒さも気になりあまり寝れないので、起きだして朝食準備。
この日の朝食は、インスタントのリゾットとスクランブルエッグ。
テントの中から前室部分のシートをあげ、そこで調理。
雪景色を見ながらの朝食になりました。
相変わらずの白い世界。
もう雪がふっているという訳ではありませんが、地面は石などところどころ見えるまだらな白い世界。そして周りはガスで白。
日の出は期待できずのんびりご飯を食べ、幻想的な世界を写真に撮り、ゆっくり片付けて、ということでどんどん出発していく周りのことは気にせず、マイペースで過ごします。
そのうちガスも晴れてくるかなぁという淡い期待を抱きながら。
一瞬ガスが晴れ、西岳方面が見える瞬間がありましたが、あっという間でご飯を食べている間に見逃してしまい、残念。
テントに張り着いた雪や氷を払い落しながら、テントを撤収しザックにおさめました。
この時時間は7時過ぎ。
やはり慣れないテントで撤収にも時間がかかってるよなぁと、今回スケジュールを詰め込んだ縦走ではないことにホッとしました。
あとは、少しでも天気が回復するのを待ちながら、雪の山頂を見てみようととにかく一度山頂へということで向かいます。
時間がたつにつれ積もっていた雪も少なくなってきており、やはり気温がそこまで寒くないことを感じました。
それでも雪で白くなった世界を満喫しながら山頂へ向かい記念撮影。
しかし、景色はほとんど見えません。
20分近く粘りましたが、近くの景色がガスできれる程度。
槍穂は全く問いう感じなので、あきらめ足元の雪のかぶった植物などを写真に撮り、小屋まで戻ります。
帰る前に小屋番の方に挨拶ということでお話をし、帰ろうかなと思ったら、青空が見えてきました。
もしやチャンス、と再度山頂へ向かいますがやはりつくころにはガスの中。
常念方面は時々晴れるタイミングもあるようですが、逆方面は雲がひっかかっている感じで晴れそうにありません。
少し粘りましたが、見えたのは遠くの景色ではなく、5羽のライチョウ。
これで良しとするかと景色は再度、あきらめ小屋まで。
そして本当にそろそろ戻らないとということで、もう一度挨拶をし、中房温泉に向けて出発しました。
この時点で9時。
帰りに燕岳ピストンも考えてはいましたが、出発時間が遅くなったこと、ガスで燕岳の山頂も見えていないこと、重い荷物と寒さに体力を奪われていることなどを考え今回はパスすることに。
そのかわり燕山荘でご飯を食べようと心に決め、燕山荘までの道のりを進みました。
朝からの寒さでかなり着込んでいましたが、歩き始めると徐々に暑くなり始め、衣類の調節が難しい感じでしたが、少しずつ脱ぎながら進みました。
そして、ガスが多く遠くの景色はほとんど見えませんが、近くの紅葉や稜線の紅葉は時々姿を現し、感動させられました。
そんなにアップダウンのある道のりではないですが、披露した体にはこたえる稜線歩きでしたが、時々見える素晴らしい紅葉の景色と、ライチョウさんとに励まされなんとか燕山荘に到着。
あいかわらずガスが多く燕岳は全く見えず、後ろ髪引かれることなく荷物を置き、中の食堂で昼食を食べることにしました。
朝もそれほどたくさん食べたわけではなく時間も経っていたので、かなりおなかもペコペコ。
思わずカツカレーを注文。
揚げたてのカツに大満足しながら、一気に食べてしまい、お腹がいっぱいになりました。
燕山荘を後にし、あとはひたすら下るのみ。
樹林帯に入ってしまうまでは今が最盛期の紅葉の中を進み、そしてまたガスが多いことで幻想的な景色を醸し出していました。
カメラを向けながら進むのでなかなかペースは上がりませんが重い荷物で疲れているのでちょうどいい感じ。
合戦小屋までは、紅葉を満喫しながら進みました。
後は、登山口までひたすら下るのみですが、肩に食い込んだ荷物で方もパンパン、そして、下りで重い体を支えている足もパンパン。
気を抜くと崩れてしまいそうな体を何とか支えながら、一歩一歩慎重に下っていきました。
ベンチも一つ置きに休憩し、肩と足を休ませながらなんとか無事登山口に到着。
あとは、車までの1kmを下ります。
危険なところはありませんが、舗装道の下りもなかなか足にはこたえます。
それでもなんとか無事に車に到着。
ようやく重い荷物から解放されたことにホッとし、温泉を目指しました。
今回も有明荘の日帰り入浴。
疲れと汗をさっぱりと洗い流し、ようやく一息。
ここから連休で渋滞した高速を回避すべく、中津川ICまで下道で、そこから高速でと睡魔と闘いながら自宅へ向かいました。
今回、今年初のテント泊でありながら、初雪に遭遇というテントで過ごすには寒さとの闘いなど厳しい条件ではありましたが、めったにできない貴重な経験でもあり満足できた山行でした。
なんとなく、そろそろ行きそうな予感してました。再来週じゃ、天泊寒いかな?
私も締めに燕岳にいこうかと。
連休は寒かったですね。
でも雷鳥にあえてうらやましい。あんなにガスガスの双六までいって会えませんでした。
また来年かしら
●keronsさん
予感してました?
また今年も行きますねって、写真展に行ったときに小屋番さんに話してたので、やはり約束は守らなければということで
でも、ほんと寒かったですよ〜
こんな雪なら小屋に泊まればよかったって、日が暮れてきたらほんと思いましたよ
再来週だとかなり寒いかな
かなり服を着込むとかすればいいかもしれませんが、今回の経験からすると私には自信はありません
私も最後の締め、できたら燕岳、もちろん小屋泊まりで行きたいなとたくらんでます
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