雨の雲取山【過去の記録をUP】
- GPS
- 17:08
- 距離
- 32.1km
- 登り
- 2,135m
- 下り
- 2,327m
天候 | 1日目:曇りのち雨 2日目:雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・日陰に残雪があり、氷化していた。ゆっくり歩けば問題無い。 |
写真
感想
今年の5月連休は、休日出勤が決まっており、数日出勤することから、帰省は無しと決めていた。よって長期縦走を考えていた。3000m近辺の高山はとても踏み入れることは出来ないので、2000m位の山となると奥秩父が丁度良かった。奥秩父となるとまずは雲取山となり、縦走となると雲取山から甲武信ヶ岳縦走をやってみたいと思った。色々調べると、このルートは4日間で歩くこととなる。最終日は風呂に入りたいので行動時間を短く設定すると、2日目のCTが10時間となりかなり厳しい設定となる。
どうするか悩んでいる内に、本連休は家族共に帰省しないことが決まった。理由は5/1、2日が学校であること、親戚が来訪するからだ。よって長期縦走は中止、短期となった。短期ならばお約束の鴨沢から雲取山のみとした。ただ、鴨沢からのピストンではつまらないので、少し縦走路を歩いて、丹波(たば)に降りる設定とした。丹波には、温泉があり、バス停もあるので非常に良かった。
日程は5/1〜2とした。前日の4/30は出勤だったので、4/29に買い物をして装備を揃えた。特に目新しい装備は無いが、前回購入したグランドシートを使ってみようと思った。食料については、前回多く持ちすぎたこと、重量の嵩むものを選び失敗したので、今回はフリーズドライ製品を中心として、計画を立てた。しかし、あれもこれも持ってしまったのでやはり多くなりすぎたが、重量のあるものを排除したので前回の22kgよりはだいぶ軽くなった。計量はしなかったが、恐らく18kg位ではないかと思われた。天候については、1週間前の長期予報だと大きな崩れはなかったが、直前になると雨の予報であった。しかも2日目の5/2は大きく崩れる予報であった。
当日、朝起きると雨が降っていた。早くも雨具を着て、自転車で駅に向かう。予定通り、5:22の電車に乗り、武蔵小杉で南武線に乗り換え、立川で青梅線に乗り、8時過ぎに奥多摩駅に着いた。バス定刻まで30分ほどあったが、既にバスは来ていることから、乗っても良いとのことで、早速乗車させていただいた。
バスは定刻通り発車した。乗客の殆どは登山客で立ち客も多くおり、かなり混んでいた。バスは奥多摩湖の湖畔を走って行く。湖畔周辺に山はすっかり春山となっており、新緑の蒼さ、花が咲いており、その風貌が湖畔に映り、非常に綺麗であった。
そして鴨沢には9:40に着いた。鴨沢の駐車場は10台ほど止められる様であったが、既に満車であった。そして準備を整えて出発した。雨は降っておらず、雨具は脱いで歩き始めた。最初は舗装路を歩き、林道をショートカットするように登山道に入る。緩やかな登山道を歩き、小袖の駐車場に着く。小袖の駐車場は30台ほど駐車できる広いものであり、更に多少の空きもあった。GW中にも関わらず、空きがあるのは、恐らく天気が悪いからだろう。駐車場から少し歩くと登山道に入る。緩やかの登山道を歩く。基本的には尾根歩きと言うより、大きな山をトラバースする様に歩いてゆく。
途中から雨が降ってきて、雨具を着る。最初は上着だけ着ていたが、雨足も強くなってきたので、パンツもはいた。お腹も少しすいたので行動食を食べる。相変わらず雨は降り続いるが、気温が低いのであまり蒸れないので、比較的快適だ。
七つ石小屋の分岐に出る。一番の近道は、七つ石小屋を巻くルートであるが、とりあえず七つ石小屋に向かった。七つ石小屋は非常に小さな山小屋であった。テン場があるはずだが見あたらなかった。七つ石山には向かわず、巻いた。
しばらくすると石尾根縦走路に出た。この縦走路は甲武信、更に金峰まで続いており、いつかは歩いてみたい縦走路である。登山道は非常に広く、車でも走れそうな広さである。天気が良ければ非常に快適な登山道と思われた。大きなヘリポートを過ぎると奥多摩小屋に出る。この小屋も小さな小屋であった。テン場は登山道脇にあり、水場は少し離れている様であった。
更に先に進む。このころから疲労が溜まってきており、小さなピークを超えるのが苦しくなってきた。特に右肺下が痛く、何度も立ち止まった。止まると痛く無くなるのだが、歩き始めるとまた痛くなる。途中で行動食を食べて更に進む。
そしてようやく雲取山山頂についた。14:40だった。山頂には避難小屋があった。この小屋は非常に綺麗でトイレもあった。ずっと雨がふっていたので、ほとんど写真が撮れなかったが、ここは写真を撮った。カメラを仕舞い、先に進むとまたもや、雲取山山頂の道標があった。どうやら先ほどの道標は山梨県ので、東京用と埼玉用とで全部で3カ所あった。不思議な所だ。
山頂から雲取小屋に向かうには北斜面を降りる。まだ、雪が残っており、氷化していた。道も非常に荒れており、雨の泥濘と合わせて、非常に歩きにくかった。かなりの急斜面をおりてようやく、雲取山荘についた。15:30くらい。休憩を含む行動時間は5.5時間程度だろう。
テン場の受付を済ませ、テン場に降りる。テン場使用料は300円で安かった。テン場自体もあまり広くなく、登山道脇にテン場はあった。天気が悪かったので5張りほどしかいなかった。小屋から少し離れた場所にテントを張る準備を始めた。風も少しあったのでテント張りは大変だった。雨も降っていたのでペグを打つ手が泥だらけにもなった。
今回グランドシートを使用するつもりで持ってきたが、雨が降っていたので、外には敷かず、テント内に敷いた。
今回解ったことは、ポールを通す前に、ペグを打ってしまうことだった。そうすれば風で飛ばされることは無い。順番としては、まずテントを広げる。ここと思われる場所に4カ所のうち1本だけでいいのでペグを打ってしまう。ポールを通して、テントを広げ、残りのペグを打つ。最後にフライシートを掛けて、張り縄を固定して完成、との手順となる。
あと、張り縄固定はペグでなく、石の方が良さそうだ。張り縄先端をあらかじめ輪っかにしておいて、輪っかに石を入れてきゅっと絞れば完成、って手順。雨の中の設営は出来るだけ素早くやる必要があり、事前に出来ることは準備しておくことが大事だと感じた。
テント内で着替えて、小屋にビールを買いに行った。ビールは500円で普通だった。小屋前には水が掛け流しとなっており、非常に良かった。一番驚いたことはトイレが水洗であることであった。臭いもないし、紙は流せるし、最高であった。テントに戻り、ビールを飲みながら、携帯の電源を入れるとなんとアンテナ3本立っていた。さすがdocomoである。嫁に無事着いたことを知らせるメールを打ち、ゆっくりした。メールの返信があり、嫁達はアウトレットに行っている様で、ヘリーハンセンのジャケットが灰色と青のどちらが良いか、との返信だった。その後電話があり、結局灰色のジャケットを買ったとのことであった。
そしてお湯を沸かし、アルファ米を戻し、カレーを食べた。今回のカレーはレトルトでは無く、軽量化のため、フリーズドライのカレーにした。服部先生のカレーで非常に旨かった。ただ、300円と高価であることが、弱点と言える。しばらくして眠くなったので寝た。
夜は寒く、テント内で5℃くらいだった。自分の場合、#3シェラフで何とか眠れる程度であった。雨は相変わらず降っており、雨音で何度も目が覚めた。また、テント内の落ちる雨の様な音がしていたので、雨漏りしているので無いかと思った。シェラフの足下をさわると若干湿っていたので雨漏り箇所を探しても無かった。恐らく、テント内で水を沸かしたりしたので、テント内が結露したと思われた。寒さ、結露対策としてシェラフカバーが必要かと思った。
朝になった。雨は相変わらず降っており、本日の7時間行程をこなすのは困難と判断し、鴨沢に下ることにした。そうなれば時間はたっぷりあるので、ゆっくりと支度をした。昨日の残りご飯は雑炊にして食べた。あまりおいしく無かった。雑炊を何とか腹に入れた。装備をザックに入れ、後はテントのみとなった。雨の中の撤収となり、結構苦労した。
まず、ペグを全部抜いてしまったこと。ペグを抜いてしまうとテントが風に流されてしまう。もっと風が強かったらテントが飛ばされて洒落にならない。
順番としては、まず張り縄を外し、フライシートは外す。このまま畳んでしまい、ポールを抜く。ポールを仕舞って、ペグを抜いて、テントを畳んで完了、って感じ。今回持っていった大きなゴミ袋は大活躍だった。
6:30くらいに山荘を出る。雨も降っていて早く降りたいので雲取山山頂には行かず、巻き道を歩いた。巻き道は鬱蒼とした森で雨が良く似合う森であった。途中の沢筋トラバースでは氷化した残雪があり、結構、気を使った。
石尾根に合流する。奥多摩小屋を過ぎ、七つ石小屋を巻き、さらに下る。巻ける場所は全て巻いた。小袖の駐車場まで降りた。足下が泥で汚れていたので、これ以上汚したくないので、舗装路を歩くことにした。途中に水たまりで靴を洗いながら降りた。
鴨沢に10:30位に着いた。バス時間を見ると次発は13:58となっており、まるまる3時間以上待つこととなった。とりあえず足下を綺麗にした後、どうするか迷った。私の前に待っていたカップルがタクシーを探している様で、便乗させてもらおうとしたが、奥多摩湖周辺のタクシー会社は撤退したとのことでタクシーは無いとのことであった。仕方がないので奥多摩湖まで歩くことにした。どのくらい歩くか解らなかったが、3時間は歩かないだろうと思った。
しばらく歩き、奥多摩湖を渡る橋(後で調べたら深山橋という橋だった)の向こうに、食堂らしきものが見えた。そこでゆっくりしようと思い向かった。陣屋を呼ばれるお蕎麦屋だった。陣屋の前にはバス停があり時間を見るとなんと5分後でバスが来るではないか!なんてついている。
バス停の前で待っているとどうゆう訳か、反対車線側にバスが来た。奥多摩湖駅の表示があったので、手を挙げて乗車の意志表示をしたが、そのまま行ってしまった。仕方がないので蕎麦屋で事情を話し、タクシーを呼ぼうとしたが、タクシーは来ないことらしい。バス時間を確認すると、結局、鴨沢13:58発のバスとなった。すると客の一人が奥多摩湖まで乗せてくれるとのことだった。なんてラッキーでしょう。
ビールと蕎麦を頼みむと、サービスで山菜を煮たものを出してくれた。非常に旨かった。乗せていただく方に待たせては悪いので、ビール、蕎麦を速攻で掻き込み、お礼として蕎麦代を出した。
乗せて頂いた方は静岡の清水から来ているとのことで、自分と同年代と思われた。レンタカーでドライブに来ているとのこと。スキーをやるとのことで結構話しは弾んだ。奥多摩湖駅で降ろして頂いて、お礼を言って別れた。15分程度で電車は来て、帰路についた。
今回、雨により予定していた行程は消化できなかったが、色々と体験出来た。テントの張り方、仕舞い方。そして見ず知らずの私に親切にして頂いたこと。蕎麦屋のばーさん、清水のおっさん、皆さん有り難う!
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