小秀山(過去レコです)。


- GPS
- --:--
- 距離
- 13.3km
- 登り
- 1,366m
- 下り
- 1,357m
天候 | 晴れ。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2004年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
それなりに危険個所があります。 |
写真
感想
平成16年6月13日は梅雨の晴れ間になるとの予報であったので、頑張って小秀山に登る事にした。小秀山は一度行ってみたいとは思っていたが、西日本一の石鎚山と同じ標高で、往復7時間半もかかるというので躊躇していた。前の日に本屋で山の案内本を立ち読みし、取りあえず登山口までの行き方を頭に入れておいた。また、この登山道は基本的に二つの要素から成り立っており、最初は兜岩迄の尾根登り、次は兜岩から小秀山までの稜線歩きである事も分かった。朝4時半に自宅を出発し、中央道を中津川インターでおり、国道257号線を北上、加子母村に向かった。ラジオでは、台風が低気圧に変わり、関東地方は雨で雷の恐れがあると云っているが、ここら辺りは雲の合間から青い空も見えている。登り口にある乙女渓谷キャンプ場の駐車場にはすでに5台の車が駐めてあった。二の谷と三の谷の二つの登山コースがあるが、二の谷コースは崩壊し通行不能である。夏山のトレーニングにと、大きめのザックにシュラーフ、レインウェアー、アイゼン等、本日は不必要なものも一杯詰め込み、7時丁度いざ出発、林道を歩き始める。何段もの白い滝が流れる乙女渓谷は素晴らしいが、それも束の間、音はすれども木々に遮られて姿は見えない東本谷川に沿って、林道をなだらかに30分程歩くと登山口に至る。「小秀山、三の谷登山口→」と案内があり、造林小屋と朽ちかけた便所がある。登山届けをボックスに入れ、ヒノキの植林の中の登山道に入る。展望はきかず、薄暗く、何の変哲もない登山道をジグザグに30分程登ると、尾根の急坂となる。尾根を直登したりからんだりして登ると、ヒノキの植林は終わりダケカンバの林となる。若葉をつけたダケカンバの林は日射しも入り明るくなり、林の途切れた場所からは笹におおわれたなだらかな白草山を見る事が出来るようになる。緩やかなジグザグの登山道ではあるが、白草山の向こうにまだ雪の残る白山の頂上部分が現れ、登るにつれ別山、それに続く峯々が見え始め、着実に高度を上げているのが実感できる。行く手にトンガリ頭の山が見えるが目指す山ではなく、「鶏岩」と書かれた説明板が立っている。登山口から2時間15分、やっと二の谷ルートとの合流部に着く。二の谷ルートは全く踏み跡もなく、間違っても入り込む事はなさそうである。ここからはロープを伝っての急登が続き、やがてこのコース最大の難所と云われる兜岩に着く。兜岩を廻り込んでよじ登り岩の頂上に出ると、いつの間にか晴れ渡った空の下に抜群の展望が開けている。白草山はすでに眼下となり、その向こうに白山山系が神々しく横たわっている。兜岩からは第一高原、第二高原、第三高原とピークがあり、コメツガの林の中、ぬかるんだ道をアップダウンを繰り返しながら進む。第一高原から下る時、木の根につまづいたのだろうか前のめりに転び、目の前の木の幹に体重をあずけると、朽ちかけたその木はもろくも崩れ、その拍子に右ふくらはぎが伸びきってこむら返りを起こしてしまった。ストレッチをして、以後は慎重に下る。ピークから出ると笹の原が広がる高原状の原に出て、日射しがまばゆい。それぞれの高原には次の高原までの所要時間が記されているが、その倍の時間がかかっており自らの歩みの遅さに愕然とす。イワカガミやシャクナゲの花が咲き、コバイケイソウも一部花をつけ始めている。第三高原に来るとようやく小秀山の頂上が見え、その急坂を登って11時25分、駐車場から4時間25分かかって頂上に到着。谷筋に雪を残した御嶽山が、荒々しい地獄谷を正面にして眼前に鎮座し、北西に白山、東には中央アルプスの山並みがクッキリと見え、南には恵那山の頂上が雲の上からのぞき、360度の眺めが広がる。疲れているのも忘れてしまう程の大展望、裏木曽阿寺山系最高峰小秀山の面目躍如である。兜岩で休んでいた5人組のうち、わたしと同年輩と思われるご婦人4人が上がって来て頂上は賑わしくなる。30分程休んだ後、11時55分頂上をあとにした。途中、先の5人組のうちの唯一の男性がゆっくりと登って来るのに会った。ご婦人達に置いてけぼりを食らったようである。下りとは云え、第三高原、第二高原、第一高原の登りがあり、ブレーキがかかる。兜岩で小休止をとり、ロープのかかる急坂を慎重に下る。ダケカンバの林からヒノキの植林に入ると展望も途切れ、延々とジグザグの道を下る。三の谷の流れの音が聞こえて来ても道はまだまだ続く。慎重に下って来たつもりであったが、何の変哲も無い所でつまづいて転ける。2時40分、三の谷登山口に降り着き、3時10分、頂上から3時間15分かかって駐車場に帰り着いた。2000mに満たない山であるが、標高差は1100m、往復に要した時間は7時間40分であった
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