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Yamareco

記録ID: 2335062
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無雪期ピークハント/縦走
北陸

荒島岳(過去レコです)。

2002年05月17日(金) ~ 2002年05月18日(土)
 - 拍手
onisan その他3人
GPS
32:00
距離
8.9km
登り
1,236m
下り
1,219m
天候 雨。
アクセス
利用交通機関:
自家用車
 鳩ヶ湯に前泊し、勝原スキー場の駐車場へ。
コース状況/
危険箇所等
 危険個所はありません。
2002年05月18日 17:36撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
5/18 17:36
泊まりました。
2002年05月18日 17:33撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
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5/18 17:33
泊まりました。
酒盛りして過ごしました。
2002年05月18日 17:55撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
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5/18 17:55
酒盛りして過ごしました。
翌朝、三ノ峰をバックに。
2002年05月19日 06:39撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
1
5/19 6:39
翌朝、三ノ峰をバックに。
荒島岳登山口へ。
2002年05月19日 07:25撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
1
5/19 7:25
荒島岳登山口へ。
記念に山頂で。
2002年05月19日 12:17撮影 by  FinePix2700, FUJIFILM
3
5/19 12:17
記念に山頂で。

感想

 平成14年5月17日、豊橋の佐Sさんと東海北陸道美濃インターチェンジで待ち合わせ、Sさんの車で福井県に向かった。前線が九州から1週間かかって中部地方にやって来て昨日までは雨だったが、この前線も北上し、この週末は曇りとの天気予報であった。白鳥から中部縦貫道に入る頃には小雨となった。道はそのまま国道158号線になり、ロックフィル式の九頭龍ダムからしばらく行くと、勝原(かどはら)に到着した。158線を右にそれて打波川沿いの細い道を20分程行くと、本日の宿泊地である鳩ケ湯に着いた。鳩ケ湯温泉の一軒宿は茶色の古びた建物であるが、案内された部屋は広い和室で、窓から新緑の近くの山々を眺むことができた。まだ4時半なので持参のクーラーから日本酒を取り出し、朝スーパーで買った小魚の甘露煮と支那竹を肴に2人だけの宴会が始まった。これ以上飲むと晩飯が食べられなくなるといけないので一風呂浴びることにした。温泉とはいえ実は二十二度の鉱泉を温めているものであるが、少々ヌルリとした感触で温泉らしさを感じる。昔ながらのタイルをひいた最近珍しい懐かしさを感ずる風呂場であった。風呂からあがると隣の部屋に夕食の用意がしてあり、再び宴会が始まった。料理は全て地元で採れたもので、イワナの刺身、イワナの塩焼き、アマゴの煮物、色んな山菜、熊肉の甘露煮など、この建物と周囲の雰囲気にマッチした食べ物であった。宿の主人によれば、ここから三の峰まで4時間、赤兎山まで同じく4時間かかるとの事であった。また、仲居さんはタレントの清水國明さんと同じ高校を出た事などを話して呉れた。イワナの骨酒をしこたま飲み、9時にならないうちに2人とも酔いつぶれて寝てしまった。
 翌朝窓を開けると、谷筋に雪を残した三の峰の姿が目に飛び込んで来た。昨日は天候不良で見えなかったが、今日は良い天気になりそうだと喜び、朝飯をたっぷりと食べ元気をつけて宿を出発した。荒島岳登山基地である勝原スキー場の駐車場はすでに一杯の車でうめられていたが、スペースを見つけ車を置き、しばらくするとN君が愛車を駆ってやってきた。N君は大学の3年後輩で岐阜市で開業しているが、朝5時に起きてやって来たとの事である。もう一人製薬メーカーの若い男をつれて来ていたが、その彼は山登りは始めてのことで、きっとN君に無理矢理連れてこられて迷惑しているのだろうと推測した。8時10分に駐車場を発ち、小雨の降るゲレンデの坂を登り始めた。常日頃、スキー場は上から下へ滑るところであって、登るところではないと云っていたが、リフト2本分のゲレンデを登るはめになってしまった。最初は緩斜面であるが、2本目のリフトは中上級者向きのゲレンデでかなりの勾配である。40分程でリフトの終点に着いたが、其の頃になると雨はやや多くなり、N君はレインウェアーを着た。わたしは晴れる事を期待してズボンのみレインウェアーを着用し、いよいよ登山道に入った。降り続いた雨の影響か、溝状の登山道は泥沼のような状態で、あっという間にズボンの裾は泥だらけになってしまった。スパッツはザックの中に入れてあるのだが、時すでに遅し。連れの3人は先にさっさと泥沼の急な登山道を行ってしまうが、わたしは第5腰椎に気を配りながら、滑らないようにゆっくりと登った。先の3人は時々止まって待っていてくれたが、わたしが来るとすぐに登り始めるので休む暇もなく、とは云ってもゆっくりだから疲れもしないので登り続けた。途中雨が本格的になってきたのでレインウェアーを着た。泥沼が終わると新緑のブナ林の中、根っ子が階段状になったり、あるいは立派な人工の階段が設けてある登山道となった。雨とは云え杉林とは違い、ブナ林の中は日が差し込んで明るく、イワウチワや小さなスミレなど高山植物も咲いており、例のごとくSさんは花の写真を撮りながら待っていて呉れた。急な山道をやっとの事で登り切ると、大勢の人が休んでいるちょっとした広場に到着した。中出からの道と佐開からの道が合流しており、シャクナゲは見当たらないがシャクナゲ平と書かれていた。ここでバナナを食べながら小休止をとり、雨も小雨となっていたのでレインウェアーを脱いでザックにつめた。「ここから頂上までは300mちょっとです」とのN君の言葉に励まされ、金華山程度だなと少し気分が楽になった。しかし一旦下りとなり損をした気分になり、鞍部からは虎紐や鎖がついている急な上り道で、おまけに雨で滑りやすくゆっくりゆっくり登って行った。階段も設けられているが所々段差が大きく、一跨ぎで登れない程の所もあり、時には足をつり、その都度ストレッチングを行い登って行った。振り返ると遠くの雲の上に白山を見る事が出来たのが本日唯一の慰めであった。急坂を登ると丘の向こうに頂上と、それに続く登山道を登っている人の姿が見え、あと少しという安心感が生じ元気も出て来た。途中、よたよたと下りてくる我々よりも年輩と思われる男性が「山で転落してあちこち骨折をし、やっとここまで治った」と話していた。色んな人がいるものだ。シャクナゲ平から1時間以上かかって頂上についた時は不整脈が出ているのが感じられた。標高1523mであるのでそれ程高い山ではないが、登り始めが300mもないので実際登るのは1300m程と少々きつかった。誰の心掛けが悪かったのか、土砂降りで風も吹き、濡れた長袖シャツの上に再びレインウェアーをまとった。小さな祠の軒を借り、コンロで湯を沸かし立ったままの昼食となった。先月登った韓国岳よりはまだましだったが眺望は全く得られず、山頂に立つ不粋な反射板だけが目に入った。何の為の反射板か知らないが、せっかくしんどい思いをして登った山の価値はこれだけで半減する、即刻撤去すべきである。中高年男女の30名程の団体が登ってきて急に賑やかになったのを契機に、我々は出発した。下り始めは笹に掴まりながら調子よく、3人に遅れる事もなくついて行く事が出来た。急な坂道を登ってくる2人の子供を連れた若い夫婦に出会った。1人は小学校の低学年、もう1人はまだ小学校に上がっていないと思われる小さな子供で、よくもまあ登って来られたものだと不思議に思ったが、その子供達は極めて意気軒高であった。親は、将来子供達がアルピニストになる事を期待しているに違いないと思った。シャクナゲ平に着くと、かなりの年輩の男性と若い男性のペアーが休んでおり、お年を訊ねると72歳との事でまたまた驚いた。なんでも金沢に住んでいるそうで、白山周辺の山について色々説明して呉れた。シャクナゲ平からも快調なペースで下りて行き、午後1時を過ぎた頃沢山の中高年が登ってくるのに出会った。リーダー格の男性が「90人来ますのでよろしく」と云う。一塊りが登るのを待っていると再び別の一塊りがやって来る。行き交う間に聴くと「バスツアーで朝7時に大坂を出発して来た」との事であった。随分遅れて老婦人が1人よたよたと登って来るのに出会い、そのまた随分後ろから登って来た添乗員とおぼしき若い男に「最後尾の人に付いていってあげないといけないよ」と云うと、「まだ後ろにも人がいるんです」、「これで頂上まで行けるのですか」と聴くと「3時半まで行ける所まで行って、そこで引き返すことになっている」と云う。どういうコンセプトなのか理解出来なかった。しばらくすると今度は高校の名前を書いた大きなザックを担いだ、山岳部と思われる一行が三々五々登ってくるのに出会った。「今からでは頂上まで行けないんじゃないか」と声をかけるといきなり走り出して登り始め、あっけにとられてそれを眺めていた。日帰り登山には似つかわしくない大きなザックで、Sさんが「トレーニングのためきっと水でも入れているに違いない」と云うので聴いてみると、「15圓阿蕕い世隼廚い泙后廚畔峪がかえって来た。大きさの割りにはそれ程でもないが、日帰り登山には必要のない大きさなので、やはりSさんの云う事は正しいのだろう。泥沼の溝状の道を下る時は最悪で、つるつる滑り、2度転倒し、ズボンどころか上着まで泥だらけになってようよの態でリフト終点に辿り着いた。雨はすっかり上がっており、リフト降り場でザックをおろしレインウェアーを脱ぎ、座り込んでコーヒーを飲んだ。しばし休憩の後、急斜面のゲレンデを下り始めたが、泥沼と違い快適であった。ところが緩斜面のコンクリートの道をゆっくり下るのは意外と大変で、駐車場に着いた時にはすでにN君は服を着替え、Sさんは靴を洗い終えていた。駐車場には大型バスが3台停車しており、2台は「大坂」ナンバー、1台は「なにわ」ナンバーであった。こんなにも大勢の人が押し掛けてくる荒島岳だが、もし深田久弥が紹介していなかったら多分我々も登らなかっただろう。天候に恵まれなかったが、腰の状態も悪くならず、まずは満足して帰途についた。和泉村の「平成の湯」で汗を流したが、明るいうちに帰宅する事が出来た。

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