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Yamareco

記録ID: 2406753
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
八幡平・岩手山・秋田駒

泥濘地獄の先にある天国 大白森

2020年06月21日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
04:47
距離
10.7km
登り
693m
下り
689m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:43
休憩
0:04
合計
4:47
10:19
66
林道駐車場
11:25
11:26
23
11:49
11:52
37
12:29
12:29
49
13:18
13:18
36
13:54
13:54
18
14:12
14:12
54
15:06
林道駐車場
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2020年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
鶴の湯が登山口になりますので温泉利用者の邪魔にならないように駐車しましょう。
鶴の湯の手前100m付近から分岐する林道に入れば少しショートカットすることもできます。こちらは道路脇に駐車スペースがあります。
コース状況/
危険箇所等
これといった危険箇所はありませんが、いつ行っても泥濘んでいるのでスパッツなどを用意しておけばいいかもしれません。数カ所ある急斜面も非常によく滑るので転倒注意です。一帯は熊が多数出没する場所です。ご注意を。
その他周辺情報 登山口にある鶴の湯は有名な秘湯。日帰り入浴可能です。
その他、周辺には乳頭温泉郷・田沢湖温泉郷・水沢温泉郷など温泉施設が多数ありよりどりみどりです。
また山のはちみつ屋さんでははちみつの他、スイーツなどが各種販売されており下山後のお楽しみにどうでしょう。
10時20分、駐車場スタート。
寝坊して遅くなってしまいました。
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10時20分、駐車場スタート。
寝坊して遅くなってしまいました。
明るい林道から鬱蒼とした樹林帯へ入っていきます。
明るい林道から鬱蒼とした樹林帯へ入っていきます。
ここ数日、乾いた日が続いているはずですが、日の射さない森の中はしっとり湿っています。
ここ数日、乾いた日が続いているはずですが、日の射さない森の中はしっとり湿っています。
湧き水が登山道に注がれている場所もあり、全体的に土が緩い印象。
湧き水が登山道に注がれている場所もあり、全体的に土が緩い印象。
湿った急坂を登っていくと一瞬頭上が開放されました。
湿った急坂を登っていくと一瞬頭上が開放されました。
一時間強で鶴の湯分岐です。
我々は直進して大白森を目指しますが、右に行くと6kmの道程を経て乳頭山へ。
一時間強で鶴の湯分岐です。
我々は直進して大白森を目指しますが、右に行くと6kmの道程を経て乳頭山へ。
分岐の先は酷い泥濘が続きます。
道幅すべてが田んぼのようになっていて靴を汚さないで通過するのはかなりの無理ゲー。
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分岐の先は酷い泥濘が続きます。
道幅すべてが田んぼのようになっていて靴を汚さないで通過するのはかなりの無理ゲー。
しかし、その泥濘地帯を抜けると道は一変。木道の快適な登山道となります。
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しかし、その泥濘地帯を抜けると道は一変。木道の快適な登山道となります。
ふいに訪れるピークハントの瞬間。小白森です。
ほとんど真っ平らな山頂のため、道標がなければそれと気が付かないでしょう。
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ふいに訪れるピークハントの瞬間。小白森です。
ほとんど真っ平らな山頂のため、道標がなければそれと気が付かないでしょう。
山頂付近には大きな湿原が広がっています。
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山頂付近には大きな湿原が広がっています。
今まで背にして歩いてきた秋田駒。
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今まで背にして歩いてきた秋田駒。
池塘の周りにはワタスゲの群落。
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池塘の周りにはワタスゲの群落。
なかなかすごい密度であります。
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なかなかすごい密度であります。
今年初のコバイケイソウ。
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今年初のコバイケイソウ。
これまた今年初のハクサンチドリ。
確実に季節は移ろっているようです。
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これまた今年初のハクサンチドリ。
確実に季節は移ろっているようです。
小白森山頂周辺を堪能したので、さらに先へ。大白森へと向かいます。この先は初めて歩く区間。
小白森山頂周辺を堪能したので、さらに先へ。大白森へと向かいます。この先は初めて歩く区間。
小白森と大白森の間の鞍部は再び泥濘地獄。
右足が沈まないうちに左足を出し、左足が沈まないうちに右足を出す作戦で突破(笑
靴は泥だらけになりました。
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小白森と大白森の間の鞍部は再び泥濘地獄。
右足が沈まないうちに左足を出し、左足が沈まないうちに右足を出す作戦で突破(笑
靴は泥だらけになりました。
心を折りにくる泥濘地獄を抜けると再びのご褒美タイムがやってきます。
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心を折りにくる泥濘地獄を抜けると再びのご褒美タイムがやってきます。
小白森よりも遥かに広大な湿原が目の前に広がります。
まさしく雲上の楽園。
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小白森よりも遥かに広大な湿原が目の前に広がります。
まさしく雲上の楽園。
そのおおらかな景色の中にぽつんと目印が立っている場所が大白森の山頂。正直、ここが一番高い場所と言われても目視ではさっぱりわかりませんでした。
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そのおおらかな景色の中にぽつんと目印が立っている場所が大白森の山頂。正直、ここが一番高い場所と言われても目視ではさっぱりわかりませんでした。
遮るもののない山頂は遠望も抜群です。
森吉山が思ったより近くに見えます。
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遮るもののない山頂は遠望も抜群です。
森吉山が思ったより近くに見えます。
秋田駒から乳頭山に続くおおらかな山並み。
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秋田駒から乳頭山に続くおおらかな山並み。
山頂は踏みましたが木道と湿原はさらに先へ続いています。
ちょっと行ってみましょう。
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山頂は踏みましたが木道と湿原はさらに先へ続いています。
ちょっと行ってみましょう。
花や景色を楽しみながら進んでいくと木道が茂みの中に消えていました。
花や景色を楽しみながら進んでいくと木道が茂みの中に消えていました。
そっと茂みの中を覗いてみると…
あ、だめだこれ。また泥濘地獄だわ。
回れ右! 撤収!
そっと茂みの中を覗いてみると…
あ、だめだこれ。また泥濘地獄だわ。
回れ右! 撤収!
再びもと来た道を戻ります。
いや〜、本当にいい景色だわ。
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再びもと来た道を戻ります。
いや〜、本当にいい景色だわ。
池塘のそばで小休止。
ゆっくりとコーヒーなどをいただいて、しばし憩いのひととき。
この角度から三ツ石や岩手山を眺めるのは初めてかも。
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池塘のそばで小休止。
ゆっくりとコーヒーなどをいただいて、しばし憩いのひととき。
この角度から三ツ石や岩手山を眺めるのは初めてかも。
池塘の周りはヒメシャクナゲ祭り。
湿原がほんのりピンクに染まるほど、たくさん咲いていました。
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池塘の周りはヒメシャクナゲ祭り。
湿原がほんのりピンクに染まるほど、たくさん咲いていました。
さて、名残おしいですが帰りますか。今日はスタートが遅かったので順調に下っても3時過ぎ下山ですのでね。あまりのんびりできません。
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さて、名残おしいですが帰りますか。今日はスタートが遅かったので順調に下っても3時過ぎ下山ですのでね。あまりのんびりできません。
最後にもういちど秋田駒を眺めてから下ります。
この天国から、また泥濘地獄に落とされるわけですよ。
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最後にもういちど秋田駒を眺めてから下ります。
この天国から、また泥濘地獄に落とされるわけですよ。
で、泥だらけになりながらも無事に下山です。
楽しかったですが、靴を洗うのが憂鬱(笑
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で、泥だらけになりながらも無事に下山です。
楽しかったですが、靴を洗うのが憂鬱(笑
おまけ。本日出会った鳥さん。
ぴーぴー鳴き声が聞こえていたので見上げると、巣穴から雛鳥が顔をのぞかせていました。何の雛だろう? 無事に育てよ〜。
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おまけ。本日出会った鳥さん。
ぴーぴー鳴き声が聞こえていたので見上げると、巣穴から雛鳥が顔をのぞかせていました。何の雛だろう? 無事に育てよ〜。

感想

ずっと以前、雨に降られて途中敗退して以来、ご無沙汰になっていた大白森・小白森に行ってきました。一度敗退すると、なかなか足が向かなくなるのがヘロヘロ隊の悪い癖であります。
で、満を持して挑もうと決めた日の朝、不覚にも寝坊しまして(笑
登山開始が10時を回っておりました。一年で最も日が長い今の季節だから入山しますが、あまり褒められたものではありません。
スタートが遅くなったので駐車場には先行者の車がズラリ。熊多発地帯なので他の登山者がいるというのは心強いです。静かな山域なので、登山者ゼロというのも覚悟してきてましたから。とはいえ、結果的にはそのほとんどがタケノコ採りの人たちの車で純然たる「登山者」には数えるほどしかお会いしなかったんですけどね。
さて、このコースですが豪雪地帯だからなのか、山頂に広大な湿原を持っているからなのか、理由は定かではないですが、とにかく全体的に湿っぽいのが特徴です。傾斜がきつい場所でも上からどんどん泥が運ばれてくるらしくヌタヌタ。接地感に乏しく、歩くのに非常に気を使います。さりとて鞍部などの平坦地となると今度は足首まで沈む深い泥濘が待っていて不快指数高し。泥濘地獄が行く手を阻みます。
しかしその分、山頂に出たときの感動は大きく、広大な湿原とそこに咲く花たちには感動しっぱなし。以前来た時は雨でひたすら不快だったのですが、今回その印象は大きく変わりました。もっと登山道の状況が良ければ足繁く通うのに…と思ったほどです。もっとも、登山道があまり良くないので、この静寂が保たれているのだとおもうとむやみに「整備してほしい」とも言い難いものがありますな(笑
帰り際にタケノコ採りに来ていた人とお話させていただいたんですが、その方は前日に入山して熊に遭遇。威嚇されて下山できず、山中に一泊したのだとか。
「会わなくてよかったね。でも、たぶんそのへんにいるよ。」
と脅かされて帰ってきました。
泥濘地獄と熊に守られた雲上の楽園、大白森…でした。

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コメント

クマは見たいけど会いたくないね!
泥濘地獄もかなりの酷さで大変だったね!
でも景色は抜群!
湿原の景色はいつもの登山で見る景色と違って気持ちがいいよね〜
私たちも志賀高原で癒されてきたよ〜(^^♪
2020/6/25 17:23
Re: クマは見たいけど会いたくないね!
志賀高原も良さそうですよね〜。
飲んでみたい地ビールもあるので、今度ぜひ行ってみたいです(笑
熊は…最近連日のように熊の事故のニュースが流れてくるので恐ろしいです…。
2020/6/30 20:36
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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