下界と別世界!極寒の赤岳/ 真教寺尾根↑ツルネ東稜↓
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- GPS
- 07:45
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,540m
- 下り
- 1,536m
コースタイム
- 山行
- 7:25
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 7:45
09:30 スキー場リフト降り場横(標高約1880m)
10:20 牛首山(標高2280m)
10:30 扇山(標高約2320m)
12:10 主稜線分岐点(標高約2850m) 以上真教寺尾根上り所要3時間20分(標高差約1300m)
12:25 赤岳山頂着(標高2899m)
(ランチ・休憩10分)
12:35 赤岳山頂発
13:50 ツルネ着(標高約2550m) 以上稜線所要1時間15分
(休憩10分)
14:00 ツルネ東稜下降開始
15:15 出合小屋(標高約1840m)
16:35 美し森ファーム駐車場着 以上ツルネ東稜下り所要2時間35分
合計所要時間7時間45分(最大標高差約1340m)(歩行距離約14.3km)
天候 | 天気/ 晴れ(AM9)〜曇り(AM10-PM4)稜線で一時アラレ 気温/ 10℃(AM9;美し森ファーム)〜0℃(AM10;牛首山) 風 / 一時強風(15-20m/s) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
美し森交差点を過ぎ、約1.2km先で「美し森ファーム」方面に左折。約350mで「たかね荘登山者用駐車場」に到着。 南側に登山者用無料駐車スペース(砂利敷き。約30台分程度)がある。 [ルート図(Mapion)] http://bit.ly/1MiJ3fr --[参考タイム]-------------------------------------- 08:00 双葉SA(スマートIC)入 (中央道) 08:20 長坂IC出 08:45 美し森ファーム(たかね荘)着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
[真教寺尾根登山道] 美し森ファームの無料駐車場と建物の間から入り、約30m先分岐で右に入る。 羽衣の池までは登りにくい丸太の階段を進む。牛首山直前で一時急登だが、その後はダラダラの登りになる。 森林限界付近から急登となり、岩場の急斜面を鎖場の連続。腕力で登る場面も多く、稜線まで緊張が続く。 [ツルネ東稜登山道] バリルートというほど不明瞭な道ではなく、ピンクテープや道標は充実している。路面は岩場なく、全行程で土面で歩きやすいが、急斜面多く、何度か落ち葉で足を滑らせる。 出合小屋からは沢沿いの道で頻繁に渡河したり、砂防ダムをいくつも越えながら進む。雨上がりや積雪期は非常に苦労するだろう。 |
その他周辺情報 | [コンビニ] 「五町田」交差点手前、右側にセブンイレブン。「若林」交差点角にローソン。「高原大橋入口」交差点角にセブンイレブン。 [日帰り入浴] 大泉の「パノラマの湯」 http://panoramanoyu.sakura.ne.jp/ 清里「丘の公園」内「天女の湯」 http://www.okanokouen.com/aqua/onsen.html [写真] 下の写真のうち主なものは地図上に撮影ポイントが落としてあります。 なお、写真は巾1280pxあります。各写真クリック(巾800px)よりも「スライドショーで見る」か「元サイズ」をクリックして頂いた方が大画像になります。 |
写真
感想
できれば今年中に、と思っていた課題が二つ残っていました。
一つは真教寺尾根で赤岳に登ること。この尾根道は二度下降で使いましたが、登ったことがない。登りは長く急な鎖場の連続で八ヶ岳屈指の難コースだとのこと。それを確かめたかったのでした。
そしてもう一つは去年、雪をラッセルしながら途中までしか行けなかった「ツルネ東稜ルート」を歩くこと。これはその後sirius様から下降ルートに使うのが一般的と教えて頂きました。
そこで今回の山行は真教寺尾根で登り、ツルネ東稜ルートで下りるという計画で二つの宿題を一気に片付けようというものでした。
水曜日の朝、天気は最高の青空。これは久しぶりにピーカンレコが書けるかな、と期待して出かけたのですが、八ヶ岳は下界とはまるで別世界であること、この時点では予想だにできませんでした。
周回ルートなので、一番便利そうな「美し森ファーム」の駐車場を利用させていただき、出発。雑事を片付けてからだったので、ちょっと遅めです。
この時点ではまだ青空で赤岳もくっきりでした。
しかし、牛首山を越えたあたりから異常に寒くなり、温度計を見るとなんと0℃です!。持ってきたウエアや帽子、手袋を総動員で着込んで進みますが、空は曇り、上空ですごい風が吹き始めました。その「ゴーゴー」という音のすさまじいこと。
こりゃ稜線までいっても危ないかも。途中撤退はばからしいからこの辺で帰ろうか?などと弱気になります。
それでも「本当にダメと思った時点でやめればいいんだ」と思い直して足を前に進めました。
幸い最大の難所である鎖場まで来た頃には、風はいったん止んだかのようでした。
鎖場はやはり相当な角度と長さで、登るのにかなり難儀します。下るときは何とも思わなかったのに大違い。当たり前か・・・。
約30分の鎖との格闘を終えるとやっと稜線でした。
時間も思わず消費してしまったので、赤岳には行かずツルネ方向に直行でも良かったのですが、やはりここまで来て赤岳に行かない手はないだろうと思い返して向かいます。
しかし、その先はもう下界とは別世界の「氷の世界」と化していました。岩には雪が凍り付き滑りそうです。鎖も素手で掴んだら張り付いてしまうように冷えている。
足元に気をつけながら赤岳に着いてみると、なんということでしょう!。誰もいません。こんなの初めてでした。
風を避けて岩陰でお昼。寒いので10分で切り上げて今度はツルネに向かいます。
稜線は再び体がふらつきそうな強風になりました。絶壁のトラバースが怖い。鎖が手放せません。おまけにバラバラとアラレが落ちてくる始末です。寒い!!
しかしガレ場を下って標高が下がると風も弱くなり、キレット周辺ではおだやかでした。
稜線を1時間15分かかってツルネに到着。寒さのせいもあって疲労激しい。10分休憩して気を取りなおして待望の東稜に下りました。
一部のガイドブックやサイトにはここを「バリルート」のように書いているものもあるようですが、それほどの不明瞭な道ではありません、道はしっかりしているし、テープが非常に充実してます。
道が見えなかったら落ち着いて見回せば必ずテープが見つかりました。
それでも急斜面であることは確かで、ここを登る、それも積雪期となるとかなりの困難がありそうに思えました。
降下開始からちょうど一時間で沢に下りることができ、見回せばラッセルで来たときの風景が思い出されます。「ああ、ここだ、ここだ。こんなところで難儀したんだ。」と。雪があるとないとでは大違いです。
雪も氷もありませんが、出合小屋も地獄谷も砂防ダムもみんななつかしい。
沢沿い(というか沢歩き)の下山はちょっと長くて退屈ですが、これで念願すべてかなったという満足感に浸りながら、充実の山行を終えました。
純粋な走破目的。
>満足感に浸りながら、充実の山行を終えました。
よかったですね!
寒風のあとの夕日を浴びての充足感を私も感じました。
まずは杣添尾根一本追随、と思ってたらまだあと三本
八ヶ岳東協会会長就任お願いします
お見事!冬からの宿題の達成おめでとうございます。
昨日、甲府は昼間晴れていたけど風強かったような、、、
よくぞ、お疲れさまでした。
キレットにツルネ行ってみたいところですので
来年になりそうですが
レコ参考にさせて頂きます。
mmg様からお聞きした「真教寺尾根の鎖場は八ヶ岳最大の難所」というのが今回の登りの発端です。
で、確かにこの鎖場は相当でした(^^)。
かれこれ標高差1000mほども登って、足に来た頃現れるのですからたまりません。
また鎖があるところはまだマシなくらいで、鎖がない、鎖と鎖の間が岩にしがみつくようで辛い。
私の実感では、やはりまずここは下りで体験、心の準備やイメージができたら登りに使ってみる、というくらいが適当な気がします。
ここを登ったら相当な達成感、確かに味わえそうです。
いずれにしろ、来年雪がなくなった頃には、県界尾根やら真教寺尾根やらやりましょう。
前冬、まだ右も左もわからぬままツルネ東稜に突撃、ラッセル地獄にあえなく撤退しましたが、そういうのはどうも心の底にしこりのように残ってしまうようでした。
この夏の間にも行きたかったのですが、他のルートも魅力で遊び回り、結局、真教寺尾根の登りとセットにしてやっと念願果たしたという次第。
両方とも、あまりレコに上がらないコースで自分で歩いたらどういうコースなのだろうと興味がありました。
結果、どちらもとても魅力的な道。
特にツルネ東稜は、その道の細さ、急さ、古ぼけた感じが独特で、他の道では味わえない「大人の隠れ家」的な魅力がありました。
ぜひ一度歩いて見て下さい。
こんばんは。
八ツ、お疲れさまでした。
お写真を見る限り、ほとんど雪が残ってないんですね。
八ツの雪化粧を首をなが〜くして待ってるんですよ。
まだ11月上旬なのでいましばらくは辛抱ですね。
ツルネ東稜の次は「阿弥陀南稜」でしょうか。
pasocomさんなら行けると思うんですが。どうでしょう?
今度の冬は赤岳天狗尾根を出合小屋泊でやります。
帰りはツルネ東稜を下降することになると思います。
この冬も八ツにどっぷり浸かりたいと思います。
コメントありがとうございます。
sirius様のレコをきっかけにした「ツルネ東稜」ついに歩くことができました。もちろん無雪期だからこその走破ですが。
八ヶ岳は毎日自宅から見ていますが、甲府盆地がピーカンでも八ヶ岳の山々には粘り着いているように雲がかかって取れない、という事が多いです。私が出かけたこの日も下界は一日中晴れていたそうです(ただし風が強かったとか)。
今回の山行で地面に雪を見たのは真教寺尾根分岐点から赤岳山頂の間、稜線の北側を歩く文三郎尾根道分岐の周辺だけでした。
しかし、長野側からはアラレを伴った寒風が吹き、ハイマツなどが写真のようになっていましたから、sirius様待望の山全体が雪に覆われるのも時間の問題だと感じました。
そんな積雪期の天狗尾根などは私の力量と想像のはるか範疇外ですので、とにかく無事に歩かれることをお祈りするばかりです。
私の方は、来年の無積雪期には阿弥陀南稜もやってみたいと思っていますが実現しますかどうか・・・。
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