すみ沢から大谷ケ丸・ハマイバ丸・大蔵高丸を経て天目山温泉へ
- GPS
- 27:03
- 距離
- 23.9km
- 登り
- 1,773m
- 下り
- 1,395m
コースタイム
- 山行
- 6:22
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 6:47
- 山行
- 2:45
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 3:27
6:50 笹一酒造
7:01 吉久保入口バス停
7:06 稲村神社
7:19 桜森林公園
7:23 寂惝苑入口分岐
7:38 浜立山南陵入口
7:39 浜立尾根の南尾根入口
7:59 道証地蔵
8:16 浜立山分岐
10:12 滝子山・笹子駅分岐
10:24 アモウ沢乗越
11:23 大谷ヶ丸
11:54 米背負峠
12:13 天下石
13:02 ハマイバ丸
6:50 大蔵高丸
7:22 湯ノ沢峠
8:47 湯ノ沢峠登山口
9:46 やまと天目山温泉
天候 | 曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・滝子山・笹子駅分岐〜大谷ヶ丸間は踏み跡が薄く、丁寧にテープと地形を追う必要があります。 ・湯沢峠から湯沢峠登山口へは沢沿いです。道は整備されていない模様で、渡渉点が多く、増水時は苦労します。 |
写真
感想
登山開始地点である笹子駅に着く前に、虫除けを忘れた事に気付いた。駅前に
コンビニも薬屋も無い。梅雨末期に1600mの山中で一泊するというのに。愚図
愚図後悔しながら登山口までの長い道を行った。
地蔵のある登山口はすぐにわかったが、道は地図のように大鹿川に沿っておら
ず、いきなりその支流を登ろうとしている。山旅ロガーで確めようとすると、
地図をキャッシュできていない事に気付いた。既に圏外だ。幸い紙の地形図
は持っている。道はすぐに大鹿川沿いに戻った。
すみ沢沿いの途中まで、沢風に吹かれつつなだらかな坂を登る。沢と別れてか
らは登山地図の通りに難路と迂回路に分かれていた。慣れない山域なので迂回
路を選ぶ。人は少なく、これまでに同じ方角へ行く男性2組と出会っただけだ。
身体が相当鈍っていて、迂回路の急な坂ですねが痛くなってきた。速度が遲く
なりつつも元の道に復帰、沢の水で一息ついた。すみ沢を越えると芒の草原が
広がる。同時に虫も増えた。滝子山山頂はパスするとして、大谷ヶ丸への道は
実線と点線の二つがある。後者は地形図には無い。やはり安全を取って実線を
選んだ。稜線沿いのはずだが、踏み跡は薄く、テープも少ない。気を抜かずに
方位磁針を使った。大谷ヶ丸までは誰にも会わなかった。大谷ヶ丸山頂での昼
食は省略して遅れを取り戻す。
米背負峠・天下石へはなだらかな道で、明るく気持良い。ただ霧が徐々に立ち
こめてきた。ハマイバ丸にはほぼ時間通りに着いたが、越えた頃に遂に本降り
になった。合羽を着ながらこの先の予定を考えた。あと一時間で宿泊地の湯ノ
沢峠だ。上りはほぼ無いだろうが、雨が降り始める様子を見ていると、簡単に
は止まないだろう。身体がくたびれているのもあって、ビバークを決意した。
幸いにもツェルトを張りやすそうな木立が二本並んでいる。急いでツェルトを
張って潜り込んだものの、それが大きな失敗だと気づいたのは翌朝だった。
雨の合間に早めに晩飯にした。アルコールストーブの燃料が中々点火しなかっ
た。今回は鯖缶の上下の板を抜いたものを風防兼五徳として持ってきた。風の
無い雨の中それで焼き肉をやったが、問題なく機能した。深夜には猿がやって
きて喚いていた。雨は未明には止んだようだ。
翌朝起きると東の空に雲海が広がり、濃く赤い朝日が浮んでいた。暫く見とれ
る。朝食は袋ラーメンを煮たが、今度は何度も立ち切えて苦労した。火の揺ら
ぎから微風の向きを知り、そちらに風防の切れ目を向けると消えなくなった。
さて今日は当初の予定通り石丸峠まで進むか、湯ノ沢峠で降りるか。迷った結
果、身体の大事をとって降りる事にした。
ハマイバ丸からは平らな草原が続く。芒にズボンが濡れるので、下だけ合羽を
履いた。登山道は両側がロープに区切られ、植生保護の為何人たりとも立入禁
止との札がいくつも掛けられていた。そういえば昨日泊まったところも、札や
ロープはなかったものの、ロープ用の杭らしきものはあった。そこで漸く立入
禁止のところに泊まった事に気づいた。まあ気候上のビバークと言えなくはな
いし、南方から来た自分が見た限りでは禁止の札はそこまで無かったのだが。
反省しながらも、つかの間の青空の下の高原を楽しんだ。夏の朝に歩く高原は
花盛りで、歩くだけで夢心地だった。但し虫は多い。
湯ノ沢峠に降りて水を沢で汲んだ。ザックを背負って立ち上がろうとしたとこ
ろで、右足がくるぶしの上まで泥に嵌った。あわてて抜こうとしたら左足も嵌っ
た。ハイカットの登山靴の上まで、雪ではなく泥に嵌るとは。
時間をかけて両足を沢で洗い、下りの道を探したが見当たらない。登山地図で
も湯ノ沢峠にあった案内板でもこの水場の先を降りるように描かれているが、
対岸に道は見当たらない。周囲をうろうろして、目の前の沢の先にリボンを
見つけた。この沢自体が登山道なのだ。
この道は整備されていないらしく、更に長い梅雨で沢は広がっているようで、
降りるのに苦労した。リボンやテープを見逃さないのは勿論、流れも踏まえて
沢の両岸や中州をどう進むか判断しなければならない。十回以上は渡渉したと
思う。くたびれて天目山温泉に着いた頃、山上はもう厚い雲に覆われていた。
今回の反省は虫除けと地図ロイドのキャッシングを忘れた事。いずれも登山装
備のチェックリストに入っているが、装備は先週雨で山行を中止したままだと
思い込み、チェックを付けたままで装備の点検をしてしまっていた。立入禁止
を知らずに泊まった事については?次回はやりません。ハマイバ丸周辺も草叢
の中は立入禁止のようです、皆様。
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