早月〜劔岳〜尾根
- GPS
- 13:03
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 2,467m
- 下り
- 2,456m
コースタイム
- 山行
- 11:06
- 休憩
- 1:58
- 合計
- 13:04
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
チェストバッグ
長袖シャツ
長袖インナー
レインウェア
タイツ
帽子
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
ザック
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
サングラス
ラジオ
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
非常食
行動食
保温ボトル
ドンジョイ
トランシーバー(VX-3)
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感想
先週日曜日に黒戸尾根からの甲斐駒ヶ岳を登った。
そのために色々リサーチをしていたら、早月尾根が比較対象で幾度も検索に引っかかった。
日本三大急登に挙げられる黒戸、北アルプス三大急登に挙げられる早月。
何かと比較される2つの急登ルート、比較基準が一元でないと正しく評価できないのではなかろうかということで、直近比較の為に登ることにした。
さて、どちらの方がキツいのか…。
いきなりの回答だ。
どっちもキツいわ!
回答になっていないな。
細かいこと言うと、キツさの質が違った。
黒戸の特徴は、長い、飽きる、メンタルにキツい。
早月の特徴は、変化無くずっと急登、岩場がキビシイ、体力的にキツい。
なんの参考にもならん比較だ。
まぁ、自己満足で登ってるヤマだから仕方がない。
さてさて、今回のヤマをふりかえっていこうか…。
体調が万全でないものの完登できる自信があったので、前日から現地に向かう。
立山インターを降りたのは午後7時30分頃。
自分のヤマ用車両はホンダバモス。
コヤツは燃料タンクが小さく航続距離が短いのがネックだ。
馬場島に向かう前に給油しなければ帰路が不安だ。
インター近くならスタンド幾つかあるだろう、と甘く考えて対向側にあるスタンドはスルーとか、JAは遠慮したいな、などと贅沢を言っていたらその後現れるスタンドは盆休みやら営業終了後やらで、気づけば山道。
馬場島手前15km地点で給油サインが点灯。
明日もスタンド盆休みが多いだろうから、相当戻らなければ給油出来ない。
これはヤバい。
最悪、JAFのお世話になる覚悟で就寝。
2時スタート予定で1時起床。
予想通り暑い。
今回の水分は予備水込で3リットルに加え、パックゼリー250gを2つで3.5リットル相当を用意した。
登山口近辺に「試練と憧れ」の碑があるが、これは完登した者のみに許されるモニュメントなのではないかと思い、とりあえずスルー。
午後には胸を張って記念撮影するぞとモチを高める。
登り始めから強烈な急登だ。
木道階段を上り詰める。
泥濘も随所にあり、のっけから足元はドロドロだ。
一瞬のフラットがあるが、すぐに登り傾向。
その後、楽に思える箇所は皆無であった。
事前に用意したタイムテーブルでは登り7時間、降り6時間の予定。
であれば300m/時で登る必要がある。
当然、登り前半の区間ではそれ以上のペースでなければ、後半のイワイワ区間での減速をカバーできない。
ありがたいことに200m毎に立派な標識があり、ペース確認に役立った。
正直、ヤマプラで作成したタイムテーブルは役に立たない。
表示されるチェックポイントが現地での現状に合っていないのだ。
タイムテーブルとしての用を成していない。
これは、黒戸尾根でも同じ事だった。
結局、GPSのアッセントスピードが一番目安になる。
さて、早月小屋までは急登である以外はフツーの登山道。
何ら問題なく小屋まで到達。
営業していない事は織り込み済みだ。
何も期待していなかったが、ありがたいことに軒先に漬物バケツが置いてあり雨水が溜まっていた。
飲むのはキツいと思われるが、(処理すれば普段小屋で提供される水と同等物だが)手を洗ったり、乾いてしまった冷感タオルを濡らしたりと有り難く利用した。
ここからいよいよ劔への道といった感が出てくる。
森林限界を超えたあたりから、イワイワ感が増してきて楽しくなってくる。
鎖やステップは真新しい物であり、整備されている方々に頭の下がる思いである。
一箇所、ボルトが入れられた岩が崩落していて鎖が支えていた。
鎖のテンションはガチガチで、その強度とボルトの信頼性を証明していた。
随所に「あと〇〇メートルで山頂」的な標識があるが、距離は短く書いてあるが全く進まない。
これぞ高山らしく楽しくなってくる。
私のレコで冗談で「あと〇〇メートル」といった表現に「標高差じゃないよね?」とキャプションを付けるが、あれは半分冗談ではなくて行程を標高で話せるヤマが面白いと感じているからだ。
高みに身体を運ぶことに面白さを感じる。
煙はトモダチだ。
どっかの広告代理店の支店長とは逆だ。(このネタ通じるかな?)
このルートで登ると、劔を逆光で見上げながら登ることになる。
黒くそびえ立つ岩峰は迫力を増し、自分の挑戦を迎えてくれる懐の深い巨人の様に見える。
初めて槍ヶ岳(初3000峰)に登ったときの興奮を思い出す。
威圧感を感じつつも拒まれている感はなく、山が「さぁ、ここまで来てみろよ!」と誘ってきているようだ。
久し振りにゾクゾクする感じを受けながら歩を進める。
いや、歩だけで無く手も進める。
脚だけで行けるルートでは無い。
ふと気付くと登山者の数がエラく増えている。
剣沢からのルートと合流したのだ。
ここからは混雑、渋滞、蜜!の連続だ。
何かと気を使うが、ウマい事避けて先に進む。
程なく山頂に到達。
360度見事な大展望が広がっていた。
自分は山頂で自分を写しこむ記念撮影を滅多にしないのだが、劔岳は別だ。
居合わせた登頂者とカメラマンを交代しながら記念撮影。
レコに挙げはしないが、大切なメモリーとなった。
長居は出来ないので早々に下山に移る。
ここ早月尾根は富山の街が見通しだからか、ほぼ全域でスマホ(ドロ)が通じた。
お陰でktn92さん、graveltrekさん、sansan3氏とライン交信をしながらの山行が出来た。
彼らとのやり取りはモチの維持に役立ちメンタルを支えて貰えた。
普段、単独ばかりの自分だが皆さんとの交流はありがたいと再認識する。
下山は予想通りペースが上がらない。
怪我以前から下山が苦手だったが、怪我後は一層だ。
膝の深屈曲をゆっくりしが出来ないので、今回のように急登=急降では極端にペースが落ちる。
また、盆休み前に痛めた体調不良(一部の方は内容をご存知w)が更に脚を引っ張り休み休みの下山となった。
まぁ、往路は暗くて見えなかった巨木老木を観察しながらであったので結果オーライだった。
まぁまぁ予定通りの下山6時間、〆て13時間のヤマは終わった。
登山口を抜けて駐車場は左方向だが、右に向かう。
胸を張って記念撮影をするためだ。
自分の分身であるチェストバッグにその役を担ってもらおう。
今日も良いヤマだった。
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