【冬期山散歩】般若山・釜ノ沢五峰・竜神山・白井指(品函
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- GPS
- 05:57
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 1,191m
- 下り
- 1,191m
コースタイム
天候 | 曇りがちな晴れ 稜線強風 一時雪ちらつく。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:小鹿野町役場〜(西武バス460円)〜西武秩父駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
岩は滑らない質のものだが、落葉は滑る。 文殊峠から先、白井指(品函砲悗惑棒ルート。道標も少ない。荒川(白久駅)方面への道はかろうじて残っているようだが、県道37号に下る道は木々に埋もれ消えつつある模様。 |
写真
感想
今年もまた、秩父地方は小鹿野町の鉄砲祭りへ。
週前半の天気予報では東京方面快晴予想だったこともあり、どこかにいこうかと考えれば、12月の第2日曜は埼玉県小鹿野で鉄砲祭りだ。今年も行くかと電車に乗り込む。車窓からは快晴の青空が見えていたが、秩父に降り立つと雲付きの晴れ。まあ山沿いだから。
所持金が少なかったため西武秩父駅から少し離れたコンビニでお金を下ろし、小走りでバス停へ向かう(西武秩父駅着からバス発出予定時刻までは十数分)。バス停が見えたところでもう一走りしようと駆け出したところ、歩道のブロックに躓き、豪快にこける。右手の平が軽く擦れ若干内出血、左手首から甲にかけて数箇所擦過傷少々出血。傷が大したことなくてよかったが、「本日は特に気をつけるべし」ということだと思い気を引き締める。
それにしても、今年は2回も躓いてこけた。寄る年波には何とやらということか。
傷口を舐めている間にバスは松井田バス停に着き、しばらく後に来た乗合ワゴンに乗り換える。なお、西武バスと小鹿野町営バスのバス停は若干離れているので要注意だ。
32番札所バス停まで来ると、消防車が停まっている。運転手が「昨日から山火事」だという。さて、これは場合によってはとんぼ返りしないといけないパターンだ。さて、どうしようかなあと考えながら法性寺の門前でウロウロしていたら近所に住んでいると思われる女性に話しかけられる。この辺りで山火事は珍しいとのこと。だが、火事の現場は近くではなく、かなり奥の方のようだ。無人の消防車からは逐次無線が漏れてきていたが、その情報では既にほぼ鎮火しているようだ。鎮火したからすぐ行こうというわけではないが、とりあえず奥の院まで行って、後は様子を見ながら歩いていくこととする。
奥の院は法性寺観音堂手前の岩の隙間から入っていく。キープアウトにはなっていない。これでわかった。門前の無人で大音量の無線通話を流す消防車は広報車として置いてあるのだと。この分だと釜ノ沢や中ノ沢等主だった登山口に消防車が置いてありそうだ。山中で消防隊員に出会ったら怒られるのではないかと当初は内心びくびくしていたが、結局、その後消防隊員も焼け跡も見ることはなかった。
奥の院への道を歩くと間もなく龍虎岩等の岩肌にぶち当たる。岩を削って段状にしてあるが、削りが浅いので足が全部乗らない。その上に乾いた落ち葉が乗っているので滑らないよう爪先に最大限の注意を払う。
龍虎岩からは案外早く岩の稜線に出て、西側に伊豆沢を挟んで向こう側の山、その奥の道の駅両神温泉周辺からさらに奥の山々、東側には武甲山、奥武蔵の二子山等から外秩父の山々まで見渡せる。
稜線北端の岩船観音へは岩の上を歩いてストレートに行くか、向かって右(東)側の巻き道を行くかだが、岩は滑りにくい質のものなので、乾いていれば難無く歩いていける。しかし、西側は数十mは切れ落ちており、しかも体を受け止めてくれそうな木も近くに立っていないので落ちた場合は大事になるのは確実。落葉や新雪が3mくらい積もっていれば九死に一生を得られるだろうが、この辺りではそれも望み薄。
来た道を戻って反対側に進むと大日如来の座する奥の院だ。こちらの方が岩船観音よりも高い箇所にあるので若干展望は良い。ぱっと見渡す限りではどこが山火事なのかわからない。無線で鎮火確認をしていたから、もう燻りもほとんどないのかもしれない。しかし、上空ではヘリ音がバリバリ響き、西の空から水桶を吊るしたヘリコプターが東へと飛んでいった。この後、また戻ってきたようなので荒川辺りで水を汲んでいるのだろうか。少なくとも般若山一帯は大丈夫なようだ。
途中、鉄塔や亀ヶ岳展望台付近で展望を楽しみつつ釜ノ沢へ降りていくと、釜ノ沢五峰の方から複数の人の声が聞こえる。消防隊などではなく、明らかにハイカーだ。これで、釜ノ沢五峰の辺りも大丈夫だろうと考え下山後すぐに上り返す。
釜ノ沢五峰は狭い範囲に五つのピークがちょうど良い間隔で並び、その岩岩したピークからは四ノ峰を除き展望が開けており、最後の五峰を抜けた先では両神山をはじめとした奥秩父の山々が何物にも遮られることなく見渡せる。雲はどんどん増えていたが、特に両神山の辺りはどんよりとした黒い雲が垂れ込めている。両神山には何回か行ったが、いつも曇り。一度でよいので晴れの両神山を歩いてみたいものだ。
その後は兎岩を目指す。竜神山など南側の展望が開けている箇所があるが、基本樹林帯。当初の想定ではパッと行ってパッと戻ってくる程度に考えていたのだが、どんどん下っていく。こりゃ戻るのも大変だなと思っていたら、落葉も凄く積もって滑る。特に賽ノ洞窟からの下りは岩の上に乾いた落ち葉が乗っている状態なので非常に注意を要する。やっとついた兎岩は標高自体はそんなに高くないのだろうが、岩が空間に飛び出しているので東方から北方を中心として周囲が良く見える。こちらも岩は滑りにくく、手すりが両側に着いているので両側が切れ落ちているといっても恐れることはない。
文殊峠下降点から文殊峠は近い。近くに長若天体観測所があり、その敷地内から奥秩父の大パノラマを得られる。両神山は相変わらずどんより。
風も出てきたので先に進むこととする。
この後の予定としては、白井指(品函坊侏海蚤膸慂面に下り、四阿屋山を歩いた後に両神温泉に入浴し、さっぱりして飯田八幡へ至る…というつもりだったので、次なる山へ取り付く道を探す。
地図上では文殊峠から伊豆沢側に下っていく道の途中に入っていく道があるはずなのだが、地図を見なくても「ここに道が通っているとは考え難い」とすぐわかる急傾斜が続く。かろうじて道を通せそうな所にも道などはなく、コンクリートの壁になっていたりする。稜線によじ登ろうと思えば上れるのだろうが、上ったところでまともな道に出る保証は無い。風に乗って白いものが舞う。いざとなれば道路を降りていくという道も残されてはいるが…。
こういう時は反対側を確認しようと峠の反対側を確認すると、あった。「品塙喟酳面」とある。早速、間伐されたと思われる倒木の合間を縫ってジグザグに上り尾根に出る。と、尾根に出たとたんに強烈な寒風のお見舞いだ。道は尾根伝いなので、強風を浴びながらの歩き。もう諦めてはいたが、さらに標高の高い四阿屋山ではもっと酷くなったことだろう。
道は木が切られたりしているので手入れはされているのかもしれないが、通る人の少なさがすぐわかる。後になって他のサイトを見たら、ルートファインディングの練習等に歩かれているようだ。このまま歩く人が少ない状態が続けば荒れる一方だろう。標識類は少なくカラーテープも無い。藪と格闘するのに気を取られていたら違う尾根に下ってしまうという事象も十分有り得る。
それで到達した品箸脇辰謀庫召覆掘山頂ピークと南のピークの鞍部から県道37号線の方へ下る道を探そう。と思ってテクテク歩いていったのだが、下る道が見当たらない。と言うより下降点がよくわからない。地図上の道と実際の道がずれていることはよくあるので南のピークの先まで歩を進めてみるが、やはり駄目。そこで、山頂ピーク直前の不自然に開けた、下方へ下っていく道のようなものがあったことに思い至る。立ち返って見てみると稜線の道とは段違いに幅広の空間だ。試しに降りていってみると空間沿いに植林されているので、かつては軽トラックなど通していたのかもしれない。しかし、今では草や藪がぼうぼうに生えており、その高さも最初は膝くらいまでだったのがすぐに腰から肩の高さになる。医王山と同じパターンだ。藪漕ぎというのは燕岳に行ったときのように「今日は藪こぎやるぞ」と覚悟を持って臨んでやるのでなければ、あまり進んでやるものでもない。大人しく文殊峠へ戻ることとする。
※ただし、あとでGPSログを見てみると、私がピーク間を真っ直ぐ進んだのに対し、地図上の道は稜線のやや西側に外れたところに通っているので、私が見つけられなかっただけで道はまだ通じているのかもしれない。いずれにせよ道がはっきりとしていない山であるため、上から道を探しても容易には見つけられない。本当に降りていこうと思うのであれば、とりあえず数十m程度降りていって様子をうかがうのがよかろう。
あとは、道路を歩いて伊豆沢へ下る。この道路もあちこち落石が転がっている。車が通ることがあるのだろうか。結局、四阿屋山と両神温泉を端折って飯田八幡へ。
到着は遅くなったが鉄砲祭りを今年も楽しむことができた。真にありがたいことである。本当は花火を見てから帰りたいところなのだが、コートを着ていない身には寒さが凍みてくる。しかも花火が終わる頃にはバスが無くなっているので小鹿野町役場まで歩く必要がある。ということで今回は温泉に入ることを優先して早めに帰る。
次回の鉄砲祭りはコートを調達して(なかなか気に入るものがない)、四阿屋山も織り込んだ散歩をしたいものである。
〜おしまい〜
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