7歳児とゆく秋深まるコンパクトな菜畑山
- GPS
- 05:28
- 距離
- 6.0km
- 登り
- 693m
- 下り
- 688m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇りときどき雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
きれいに整った登山道 |
その他周辺情報 | 道志の湯 すぐそばの公営温泉 |
写真
感想
息子のケガはキズパワーパッドのおかげですっかり治った(と息子に言ったら、絆創膏じゃなくて俺がすごいんだ、そんなこともわからんか的なことを言われた)。
秋だし隙あらばおやまに行きがちな我が家、でも毎回どこに行くかでけっこう悩む。大月秀麗富嶽は完登した、次は何を集めよう。
山梨百名山。集めてみたいが、百個か。まあ気長にいこう。都留二十一秀峰、これは手軽でそこそこの山が集めてある。
というわけで山梨百名山と都留二十一の両方に入っている山にしようか。天気がぱっとしなさそうだから、やや地味目で高低差ひかえめの菜畑山がちょうどよさそう。
なばたけうら、と読むこの山は以前登りかけた赤鞍ヶ岳のおとなり、道志村役場のすぐ上にある。なんとなく雰囲気はわかる。人がぜんぜんいない、しっとり静か、など。
ねむたい息子をたたきおこすのに手間取ってしまい、うっかり出発が8:00を過ぎた。そしてどうも道志村は効率のよい行きかたを見つけられない。今回は相模湖東インター→三ヶ木経由で行ったが結局2時間以上かかってしまった。
やまのぼり開始、10:30。またこの展開か、、、でも今度は撤退はいやですよ。
国道「道志みち」から山方向にアスファルト道をしばらく登ると登山口がある。草原のようなところを抜けてシカよけゲートを開ける。このゲートをとめる鎖が微妙に知恵の輪のようになっていて、かわいい息子には解くことができなかった。
入山すぐは杉林。スギエダタケとニカワホウキタケが生えている。枝がたくさん落ちているので今回はみんなの杖を作った。
それからすぐのところに、動物の骨が散らばっていた。あまり大きくない動物、タヌキかテンあたりのものではないか。もういきなりこれっていうのが、さすがは人のあまり入らない道志村の山といったところ。
しばらくは沢にそって進み、岩の多い沢跡をわたって高度をあげると木がきれいに伐採されて若木が植えられたところに出た。視界が開けて、遠くの山まで見える。ここでひとやすみしよう。ポテトチップをあけたところ一気食いしてしまう息子であった。
尾根に出ると、男性おふたりがひとやすみしている。この先鉄塔があり、そこから長い林道歩きになるが、それをショートカットする道があるのだと教えてくれた。ただその入口がわかりにくいのだ、と。
進んでいくと確かに鉄塔があった。そしてその裏手、ススキを手でかきわけると踏み跡があった! これはかなりわかりにくい。おじさんたちありがとう、と感謝の心をもって、ヤマレコ地図上では林道でなくこっちが正規ルートとして記載されていることを胸にしまっておくことにした。
鉄塔まわりのススキ野原を過ぎると、落ち葉にうもれた尾根筋の道。ゆっくり登っていこう。ここで小雨が降り出し、妻が雨雲レーダーを見ろと詰め寄ってくる。息子がドングリ拾いを始める。雨が降る前に進もう。雨雲はたぶんまだ来ない。
ほどなくして林道にぶつかった。地図には尾根をそのまま進む破線が描かれているが、ここはどうにも登れそうにないガケのような斜面。オレンジのGPS跡がほぼついていない。ということで正規ルートのとおりに林道を歩く。
道の上に真っ赤な何かが落ちている。拾ってみると、ふたつに割れたドングリの、子葉になるところが絵の具で塗ったみたいに赤いのだ。こんなふうになるなんて面白いね、と家族3人で感動する。やはり森には何かしらの驚きがある。
林道の終点は小さな広場になっている。ここまで車でも来れるらしいがそれではちょっとね。テレビ塔、と呼ばれているらしいアンテナのようなものがあり、そこから木の階段が始まっている。またここで尾根筋に戻ってきたことになる。
そこから頂上まではほぼ一直線。カエデやモミジのカラフルな落ち葉のなかを登ってゆく。ルートを外れた妻が大量のシカのフンを見つけてギャーーと声をあげる。何かがたくさんあるのが苦手なのだという。息子は息子でルート上にタヌキのフンを見つけた。
山にはもう息子が好きなキノコも虫も少なくなったけど、それでも彼は愛してやまないオヤマボクチに飛びついて指でちょこちょこしたり、雪虫を捕まえたりして楽しんでいる。
山頂が見えてきたあたりにはリンドウがたくさん咲いていた。道は尾根筋からそれて少しジグザグする。そして、頂上。菜畑山に登りました!
山頂はちいさな広場になっていて、切り株状のイスが4つ設置されている。その真ん中には昔テーブルがあったのだろう、金属の太いポールが根元から折れていてその中にヤバい色の水がたまっていた。
さあおまちかねのおひるごはんだ。恒例のおにぎりはレギュラーのカツオ梅、そしてタコミートを使ったタコにぎり。そして仕上げに失敗して半生になった鶏ハムを焼いたもの。総じて肉メニューは息子には好評である。
山頂は到着時は雨がパラつき、やがて青空が出た。雲が急速に流れている。さっき妻に言われて雨雲レーダーを見たときは来そうだった雨雲は南の富士吉田方面にそれたらしい。
お湯を沸かして、カップヌードル。家では食べないけど、たまにはよいのだ。息子はすっかりシーフードヌードルを気に入ってしまった。こどもがカップ麺をすする姿はどうしてかものすごくかわゆい。
食後はコーヒーをいれて、都留文科大の学生たちによる「道志スイーツ」をいただく。これがものすごく美味しく、雲が消えたり流れたりの遠景を我々で独占するという最高のカフェタイムとなった。
雲の合間にわずかながら虹がのぞいている。さあ、雨が降る前におりよう。
ケガが治った息子、爆速くだりを再開。わさわさと落ち葉をかきわけながらおりてゆく。妻はこうした落ち葉にうもれたくだり道を非常に苦手としていて、ビャーだのヒギーだの言いながらゆっくりおりてくる。
地面にはいちめんの落ち葉、頭上にはなお残る赤や黄。こんな中を軽快におりていくのは、本当の本当に気持ちがいい。いまいち妻はその気持ちよさを満喫できていないようで残念である。
テレビ塔から林道に進む。ここを直進してくだれそうに見えるが、ヤマレコマップ上のオレンジはことごとく引きかえしている。やはり破線の道は無理らしい。
林道は大きくカーブし、尾根のところに戻る。ここからまた落ち葉に埋もれた山道だ。きれいなどんぐり帽子を見つけた息子、おやゆびにはめて遊ぶ。
前述のように妻は落ち葉の山道に弱いので、僕が使っていたつえを取り上げて2本ストックの作戦に出た。しかしそれでもツェーとかミァーとか叫んでいる。せめて転ばないことを祈るほかない。
この尾根のところで、息子にヤッホーをすすめる。大きくヤッホー、小さいながらきれいなヤッホーが返ってきた。なかなかのヤッホーポイントである。
鉄塔を過ぎて林に入り、伐採地のところに出る。うっかりおりる道を通り越し、へんなところを降りることになりそうだったがなんとか気づく。
この伐採地からとなりの山をみると、見事な紅葉のパッチワーク。こういうのを見にきたんだよね。
あとはゆっくりおりて、ゲートをあけて里におりる。駐車場につくころには青空が広がっていた。
下山のあとは「道の駅どうし」でみやげを買い、村営温泉「道志の湯」へ。やや塩素のかおりが気になるけれど、深い森にあるよき温泉だった。
藤野の奇跡の中国料理店・大和家で絶品の担々麺と鉄鍋餃子をいただき、恒例のいちやまマートで週末の買い出しを済ませて帰路へ。この日のいちやまマートは肉魚が爆安であり、妻はかなり長いあいだ戻ってこなかった。
道志村の山は、とても静かで心地がよい。この菜畑山も、朝遅めに入山しても大丈夫なサイズ感の山で、少しやまのぼりでもしようかという気分のときにぴったりだと思う。
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