霊仙山 榑ヶ畑コース 花には会えぬも樹氷に会った日
- GPS
- 05:00
- 距離
- 8.3km
- 登り
- 749m
- 下り
- 749m
コースタイム
10:16 山小屋かなや
10:23 2合目 汗拭峠
10:55 5合目 見晴台
11:21 7合目 お猿岩
11:40 8合目 お虎が池
12:08 9合目 経塚山
12:29 霊仙山 山頂 着
12:48 霊仙山 山頂 発
13:05 霊仙山 最高点
13:33 9合目 経塚山
13:56 7合目 お猿岩 (昼食休憩20分)
14:52 2合目 汗拭峠
15:07 榑ヶ畑登山口 着
天候 | 快晴 風が強く山頂では突風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
≪登山道の状況≫ ・全体的によく道標もよく整備されていて迷う心配はありません。 ・7合目から先の山頂台地は踏み跡がわかりにくい箇所もあり、ガスっていると迷うかも。 ・霊仙山山頂と最高点の間の谷に残雪有り。アイゼンは不要。 ・山頂台地では朝に霜がおりたりすると登山道はドロドロ。 ≪登山ポスト≫ ・榑ヶ畑登山口の休憩所の外側に有り。 ≪トイレ≫ ・山小屋かなやに有料の簡易トイレがある。使えるかどうかは未確認。 ・これ以外は登山口から山頂までトイレ無し。醒ヶ井付近で済ませておくのが無難。 |
写真
感想
2月初めに納古山に行って以来、一か月以上山に行けなかった私。
仕事が忙しくなってしまったり、山へ行こうとすると悪天候だったり…。
プチ冬眠している間に、周りの山はすっかり春山に。
諸兄のレコを見ると、霊仙ではフクジュソウが見れるとのこと。
これは家でぬくぬくしている場合ではない。冬眠から覚める時が来たのだ!
というわけで霊仙山へ出かけてきました。
早朝の仕事を終えて、いざ出発。
昨日までの雨も上がって、空は快晴。
しかし、今日は平地でもかなりの強風。
ガイドブックにも霊仙は強風時は危険と書いてあるので、少し心配でした。
垂井町付近から霊仙を望むと、山頂部は朝日に照らされて白く輝いています。
ありゃー、昨日の雨、山頂では雪だったのかも。
心配の種がまた一つ。でも、山頂まで行けなくてもフクジュソウが見れればいいかと思い、そのまま進んで10時前に登山口に到着しました。
準備を整えて、いざ出発。
まずは谷川の川床を歩いて山小屋かなやを目指します。
周りは鬱蒼としたヒノキの植林地。
日も差さない林の中に人は自分一人で、少し心細い感じです。
しばらく進むと道の左右に苔むした石垣が現れます。
榑ヶ畑の集落跡。
もはや家は残っていませんが、かつてはここにも多くの人の営みがあったのです。
山深いこの地での生活はどのようなものだったのか、そんなことにも思いをはせながら進みます。
集落が山に突き当たると山小屋かなやに到着。
小屋は休業中ですが、名物の飲み物無人販売は今日も営業中でした。
ここから本格的に登りが始まります。
杉の植林地をジグザグに登ってしばらく行くと2合目の汗拭き峠に到着。ここで落合方面の道と山頂への道が分岐します。
諸兄のレコやガイドブックによると汗拭き峠周辺でミスミソウが見れるとのこと。
目を皿のようにして探しますが、結局ミスミソウは見つからずガックリ。
観察力が足りないのか、まだ時期が早いのか…。
ここからしばらく尾根道。
まだ冬枯れした雑木林の中は野鳥の声と風の音が響くだけの静かな世界でした。
30分程登って5合目の見晴台に到着。
見晴台というだけあって、琵琶湖と長浜方面の展望が開けます。
暖かい光が差し込む森に花を探すもどこにも花は無し。やはり早すぎたのか。
まあでも山頂で福寿草が見れればいいやと思い、どんどん進みます。
しかし、ここからが大変。昨日の雪のせいか霜柱のせいか、足元がぬかるんでドロドロ。何気なく一歩踏み出すとズルッと滑るので歩きにくいことこの上なし。
転ぶと当然泥まみれになるので、いやが上にも慎重になります。
6合目で樹林帯を抜けると、風を遮るものが無くなり、冷たい北風が容赦なく襲い掛かります。
動いている間は良くても、立ち止まると凍えそうなほど冷たい風。
手袋が無いと手もかじかんで、寒いというより痛い感じ。
道端の灌木を見ると、あれなんか枝が白い…。まさか樹氷…!!
3月下旬、最近温かい日が続いていたので、まさか樹氷が見れるなんて思っていなかったので、意表を突かれてちょっと感激。
しかし、禍福はあざなえる縄のごとし。樹氷が見れるくらい寒いということは花は咲いていないということね…。
まあでも樹氷が見れたので良しとするか。
11時20分、7合目のお猿岩に到着。
目の前には霊仙山山頂がでーんと広がります。
しかし、まっすぐ登るのではなく、登山道は9合目の経塚山へ向かい、そこから霊仙山頂に至ります。
山頂部の台地はカルスト地形が広がっており、木もほとんど生えておらず広々とした草原の装い。
暖かくて足元には百花繚乱のお花畑、であれば気持ちいいのですが…今日は何も咲いていない。そして寒い。
ここで服装調整し、持っている服を全て着込みますがそれでも寒い。
止まっていると凍えそうなので、休憩もそこそこに先に進みます。
少し歩くと8合目のお虎が池。
道標にはお虎が池と書いてあるものの、立て看板には「ここはお虎が池ではありません」とのことでなんだか意味不明。
どこかに正真正銘のお虎が池があるのか…??真相はいかに。
時々生えている気にはもれなく樹氷の花が咲き、青空に映えてひときわ美しい姿を見せてくれました。
周りは典型的なカルスト地形。カレンフェルトや残雪がたまったドリーネなど、地理の教科書で見た光景が広がります。
30分程歩いて9合目の経塚山に到着。
見渡すと伊吹や濃尾平野が一望でなかなかの好展望地。
しかし、遮るものが無い山頂部では、風の勢いが半端ないー。
踏ん張って立っていてもよろめくほどの突風。
命の危険を感じる程の風というものを初めて体感しました。
霊仙山頂へはいったん下って登り返し。
足元の枯草が白い穂を揺らしていて、季節外れのサラシナショウマのようですが、全部氷の花でありました。
山頂への最後の登り。よく見ると残雪のない斜面にちゃんと道があったのですが、踏み跡が雪渓の方へ続いていたので私もつられてそちらへ。
雪はザラメ状で滑りはしませんでしたが、時々踏み抜きがあるので恐る恐る登りました。
雪渓から山頂の平坦地に戻り、少し歩いて、12時29分、霊仙山山頂に到達しました。
山頂の標識にはなんと海老の尻尾ができていて、寒さと風の強さを実感。
周りも360度の大展望。
北には雪がなくなってしまった伊吹山。雪が残りアルプス然とした山容を見せるのは金糞岳。琵琶湖の青い湖面。その向こうには比良の山並み。
東には濃尾平野。はるかかなたには乗鞍、御嶽も姿を見せてくれました。
南には藤原岳、御池岳。
西にはアルペンムード満点の西南尾根。そして鈴鹿山脈の山々。
天気も良くて、展望はバッチリでした。
しかし、ここも立っているのが危険なほどの強風。ここで食事をすると凍えそうなので早々に撤収することにしました。
強風のため危険なので西南尾根・近江展望台へ行くのも取りやめ。
でも、せっかく来たのだから最高点には行っておきたい。
ぬかるみに苦しめながらも、いったん登り返して霊仙最高点にも到達。
ここからも山頂同様に大パノラマが楽しめました。
少し下の斜面の木々は樹氷が張り付いてまるで桜が満開のよう。ちょっと寒々としていましたがきれいな眺めでした。
あとは元来た道を粛々と戻るのみ。
山頂台地には花はまだ何も咲いていませんでした。
花の百名山なんですがねぇ。今日は時期が悪かったです。
お猿岩まで戻って遅い昼食。
カップラーメンに魔法瓶のお湯を注ぐも、あまりの寒さで麺がもどる頃にはスープはぬるくなっていました。
帰り道、午前中ぬかるみに苦しめられた道は少し乾いて、まずまず歩きやすくなっていました。
樹林帯に入って、何か花が咲いていないか必死で探した結果…小さなネコノメソウとアセビの花を見つけました。しかし、ミスミソウも、セツブンソウも、そして一番の目当ての福寿草も無し。残念。
ひたすら下って、15時7分、無事に榑ヶ畑の登山口に戻りました。
残念ながら花にはほとんど会えませんでしたが、季節外れの樹氷を見れたのは収穫でした。
また秋になったらイブキトリカブトを見に来たいと思います。
53枚目の花は『アセビ(馬酔木)』だと
思います。
樹氷がきれいですね。
青空のもと、展望もすばらしいですね。
はじめまして、komakiさん。
コメントくださったのに、お礼が遅くなりまして大変申し訳ありませんでした。
花の名前、教えてくださってありがとうございます。
野草図鑑も買って、これから山野草の名前を覚えていきたいと思っていますので、教えていただけて助かりました!
やっと仕事も一山越えましたので、春は山野草を求めてどんどん山に出かけたいと思います。
また花の名前がわからなくて困っていたら、ご教示いただければ幸いです。
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