コット谷から大日岳


- GPS
- 12:13
- 距離
- 25.5km
- 登り
- 2,085m
- 下り
- 2,075m
コースタイム
天候 | 晴れ後曇り、後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
小又川沿いの堰堤越えは下から第4までは左岸側、第5は右岸で第4のみ石垣攀じ登り。コット谷はコルへの乗り上げ以外問題なし。尾根道は一貫して北東側の雪庇に要注意。 |
写真
感想
大日岳、早乙女岳とつながる尾根には北側のコット谷、西側の人津谷から何度かアプローチしたが、早乙女岳までしか行けてなかったので是非大日岳を達成したいと思っていた。この週末は爆弾低気圧の発達で日本全土で大荒れとの天気予報、しかし良く調べると北陸で崩れるのは土曜日の午後からで、午前中はなんとか持ちそうだ。なら早く出発するしかない。
伊折のゲート前には他の車は1台も駐車していなかった。小又川の橋まで3km、板とスキー靴を担いで自転車をこぐ。この区間は標高差100mで平均的には上り坂はきつくない。道路上には全く雪はない。星が綺麗で風もない。
林道分岐に自転車を置いて歩き出すが、雪は締まっているので板を担いだままツボ足で行ってみる。堰堤越えの多くはスキーを履いては行けないのでこれで良かった。第3堰堤までは特に苦労なく左岸を通れ、第4も左岸だが大分薄くなった雪の斜面を登り、残り3mほど石垣を攀じ登る。丸い石の石垣でホールド・スタンスが豊富にあるように見えるが、濡れて苔が生え滑り易いので緊張する。昨年は4月8日に来たが明らかにその時より雪が少ない。雪が減るほどこの場所は大変になっていく。
くし型のスリットダムは隙間に雪がつながっていて難なく通過。第5堰堤は左右どっちに行ったらいいのか、また大分流れが出ているその手前でどこを通ったらいいのか、少し彷徨い、不必要な渡渉もした。暗い内だとこういうところで手間がかかるのはしょうがない。右岸に移って土砂崩れ的な斜面を通過して越えた。
小又川とコット谷の出合まで来て、これで堰堤越えから解放されたがまだツボ足でも支障ないのでこのまま歩いていく。漸く周りが明るくなって行き、標高も上がっていろんな景色が見えてくる。少しずつ足元が沈むようになって来たので、板を履いてシール歩行に切り替えた。標高1500mのコルがだんだん近づいてくる。コルまでほとんどすっきりした斜面だが、コル直下は遠目に雪崩のデブリと見え、近づくと崩壊した雪庇の雪塊が沢山転がっていると判った。雪庇が落ちた跡は連続した雪壁になっており、コル最下部より向かって左手にずれて行って、弱点を見つけて稜線に乗り上がった。
早乙女岳への稜線登りではこれまでより雪も固くなり、急斜面もあることからクトーを装着。空には雲が増えて来たがまだ大丈夫。中斜面・急斜面を繰り返し、最後に緩くなって主稜線に達する。早乙女岳は見た目にどこがピークかよく分からないし北側に大きな雪庇が出来る所。GPSで2060mの緩いピークへの到達を確かめる。以後もGPSで主稜線の位置を確かめ、それより雪庇に寄らないようにする。
すっかり曇り空になったが視界は良く効き、薬師岳もはっきり見える。風も未だ強くない。天候が崩れればどこからでも引き返すつもりで来たが、これなら大日岳まで行けそうだ。雪面状況は登る限りではこれまでとそんなに変わらず、クトーで不安なく登って行ける。いよいよ大日岳が、正確にはその手前の2300m辺りだが、眼前に迫る。しかし足が大分重くなって来た。自転車部分も含めると今日の標高差はほぼ2000m、さすがに疲れて来たがもう少しだ、頑張ろう。
永年愛用の兼用靴が大分くたびれたので、先日新調して片足500gほど軽くなった。これだけでも随分登りが楽になったと感じている。靴がTLTビンディング対応になったので、板とビンディングに費用をかければさらに500gかそれ以上の軽量化が可能だ。と考えればとても欲しくなって来た。
ついに大日岳に、西側からは初めて到達。GPSを使って先ず2498mの三角点位置へ、次いで2501mの最高点に達する。GPSの高度計では2515mになっている。それより北東側にもう少し高い場所があるが、そちらには行かないようにする。風は相当強くなったが、ガスられなくて良かった。晴れてないので最高の景色ではないが、剱岳も、立山室堂方面も良く見える。悪天予測が出ている中ではここまで来れて満足だ。
さていよいよ天気が崩れる前にどんどん下ろう。山頂からしばらくはクラスト気味の雪面で曲がりにくい。早乙女岳を過ぎて主稜線を行きすぎないように注意してコット谷コルへの稜線に入る。ここはザラメ雪で快適に曲がれる。1700m辺りから谷に下りても良いのだが、雪崩の状況などよく分からないので今日はコルまで稜線通し下りることにした。コルから下のコット谷の斜面は湿雪になって若干は重いが割と曲がり易い。下部の緩斜面を快調に飛ばし、小又川と出合うとまた堰堤群通過になり、合理的なルートを見定めながら進む。堰堤通過の多くは板を外して歩くが、他は登った道筋通りなら滑って行ける。例の第4堰堤では板をロープで下しておき、石垣を攀じ下りた。
自転車デポ地に戻るとほぼ同時に雨がポツポツ降り始め、自転車に乗った時にはまともな雨になった。下りなのでものの10分足らずでゲートまで無事帰還。丁度いいタイミングで行動終了出来た。
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