【轆轤山〜三十三間山】大パノラマの雪稜ウォーク&滝を愛でながら下山♫


- GPS
- 05:42
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 804m
- 下り
- 803m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
三十三間山・倉見登山口の駐車場 20〜30台駐車可、無料、トイレ有り(協力金100円) |
写真
感想
若狭の山、三十三間山に訪れようと思う。
以前、晩夏の季節に山頂から北尾根を辿る周回ルートを歩いたことがある。今回は南側の轆轤山との縦走を考える。美しい雪の稜線に期待したいところだ。
大津の自宅から若狭町倉見の登山口への道は分かっているのだが、朝、念のためカーナビをセットする。
推奨として選択されるのがR161から高島市今津でR303へ入るルートと、R367(鯖街道)からR303へ入るルート。その時々で違う。今朝はR161が選ばれた。所要時間は同じだが距離が3km長い。
まあ、どうでもいい話である。
どうでもいい話をついでに。
R303に入ると早朝6時台にもかかわらず明々と明かりが灯された大きな店舗が次々に2つ現れる。いずれも釣具店であり結構な数の車が停まっていて繁盛してそうだ。釣り餌を買い求める人達だろう。寒い季節に魚など釣れるのだろうか。
職場内に釣りが趣味の同僚が多い。登山同様にそこそこお金がかかるらしい。しかし彼らは言う。「成果を(釣果を)持って帰ることができて美味しく食べられる。でも登山は何も持って帰れないですよね〜、何で山に(山なんかに)登るんですか?」と。
「何で山に登らないんですか⁉︎」と逆に言いたくなる。
登山で得られる心の奥底に刻まれる感動は最高のお土産であり人生における財産だ。しかし山の素晴らしさは幾ら口で説明しようが、スマホで撮った絶景写真を見せようが中々理解してもらえないのを知っている。
だから何も言わずに「釣りもいいよな、また今度俺も誘ってな〜」と言う。
まぁ誘われても山を優先するのだが。
そんなことを考えながらR303からR27に入り道路脇の「三十三間山登山口」と書かれた大きな看板のところから右に折れて倉見の登山口駐車場に着いた。
ここまで比較的雪深い地域を車を走らせて来たのだが殆ど積雪が見られなかった。道路脇に少し残っていたぐらい。
駐車場から山頂方向を見上げても白くない。山上に雪はあるのだろうか。ワカンが必要になるか分かんないけど持って行こう。
重い荷物を背負って駐車場からスタートする。先ずはR27へと戻る。国道を暫く南進すると右側におとぼけビーバー(ラブホ)があるところから左手へと入る林道がある。付近は新しくスノーステーションを建設するため大規模な工事中だ。
林道を進むと正面右手に細い尾根が見えてくる。この尾根に取り付いた。
尾根は緩やかで少しずつ高度を上げてゆく。そしてやがて林道へと再合流する。ヘアピンになっている林道をショートカットしたような形だ。
日陰になっているからであろう部分に積雪が見られるようになって、そのあと大きくカーブする辺りで林道から上部の尾根(標高点369)に乗る為に緩やかな谷間に取り付いた。谷間は雪がやや深いので左の斜面から尾根に這い上がろうとするが、雪解けの柔らかい土壌に足を取られ滑って中々の苦戦を強いられる。今日一番の疲れた場所だ。ズボンがドロドロになった。
尾根に乗ってしまうと快適な道になったが、先ほどまで歩いてきたのとは別の南側からの林道の終点と合流すると道は急峻な植林の尾根道となる。
気温が高いので暑くてかなり汗をかいてしまった。冬山で汗は大敵だと言う。反射板のある広地を過ぎて傾斜が緩やかになったところで休憩をして、思い切って上半身裸になり地肌に来ていたシャツを脱いだ。するとそのあと快適になった。
着替えをした場所を境にようやく積雪が多くなりだす。緩やかな尾根上には恐らく50cm〜1m弱の雪が積もってるのだろう。しかし雪は固く締まっており殆ど踏み抜かないのでそのままツボ足で進む。
雪の平原のような広い尾根には所々に低い樹木が立っている。ふと樹と樹の間を俊敏に走るものがいる。あっ、こっちからも出てきた!仲良く追いかけっこをしている可愛い小動物はニホンリスのようである。
ニホンリスは比良や比叡山でもちょくちょく見かけるのだが、とてもすばしっこくて人馴れしていないので近くでじっくり見ることはまず出来ない。御池岳のシマリスのように写真を撮るなんて至難の業である。
その後も暫くニホンリスが数匹現れては逃げ隠れてゆく。こんなにたくさんのリスの運動会を見たのは初めてだ。可愛いね。
広い緩やかな尾根はやがて轆轤山への主稜線に合流する。福井と滋賀の県境尾根である。
展望が大きく広がった。南東方向の目前に高島トレイルの武奈ヶ嶽の雄姿。そしてその遥か先には比良山地の峰々とその主峰・武奈ヶ岳が、曇り空に霞がかかって薄っすらと姿を見せている。
轆轤山への稜線には雪が少ない。茶色い土の山肌が露わに出ている部分が多い。この稜線は常に風が強いのだろう、樹木が育たないハゲ山だ。比良で言えばホッケ山、マキノの寒風や大谷山もそうだ。鈴鹿なら竜ヶ岳か。
今日は風が無く穏やか。でも雪も無いからただのハゲ山歩きになるのか。ハゲハゲ言うな、ハゲ!(自分です)
しかし霞んでいるとはいえ南に若狭駒ヶ岳や百里ヶ岳など朽木の山々、東に武奈ヶ嶽、北東に三重ヶ嶽、さらに進むべき北には三十三間山、西には三方五湖と若狭の海・・大パノラマの絶景稜線である。
前回の寒波で降り積もった名残りの雪とはいえ、いい感じに残ってくれている。固く締まった積雪の上を心地よく緩やかに標高を上げながら北進する。気分も高揚してくる。
ハゲた山頂の轆轤山に登頂。四等三角点があった。しばし休憩して絶景を楽しむ。いつもの百均のスマホスタンドにiPhoneをセットして、セルフタイマーで自撮りをする。腰に手をあてる。毎度のパターンの写真になる。
轆轤山から次の小ピークを過ぎたあたりから明らかに積雪量が増してきた。しかも柔らかい。新雪の柔らかさではなく腐ってブヨブヨだ。一気に踏み抜く回数が増えてきた。
ワカンの出番だ。ここのところ毎回使っているので装着にも慣れて強く締められるようになり、シューズとのズレも起こらなくなった。歩き方もコツが分かってきた。
ワカン大活躍である。cananaさん有難う。
雪が増えてきたおかげで美しい雪稜歩きになった。素晴らしい稜線。快適。気持ちいい。景色も素敵。お天気だけ微妙。青空だったら最高だったけど。2.3日前まで快晴の予報だったのに、お天気は気まぐれだ。まぁ、贅沢は言わずにおこう。
下山路として後に使う倉見への分岐を見送り、そのまま三十三間山へとどんどん歩みを進めてゆく。夏期は緑の芝生の広地である辺りから、歩いて来た稜線を振り返る。いつも感じることだが、よくあんなに遠くから歩いてきたものだなぁ。
さあ、最後の急坂を頑張ろう。
斜面にたくさん生えている灌木を避けるようにしながら登り切ると突然に山毛欅の林が広がった。若い山毛欅が多いが美しい。そして山毛欅林に癒されながら三十三間山の山頂にたどり着いた。
展望の無い山頂だが静かで穏やかである。何より山毛欅がいい。そしてその山毛欅林は山頂北側の稜線へと何処までも続いてゆくことは、前回訪れた際に一度歩いて知っている。
今日は無理だが是非次回、霧氷の着いた美しい山毛欅の北稜を青空のもと歩いてみたいものだ。
登ってきた道を下る。
お腹が減ったので途中の絶景の芝生の広場あたりでランチにする。今日も山専ボトルのお湯でカレーメシ&ワカメスープ。食後はホットコーヒー&黒豆大福。
お腹いっぱい。景色も堪能。心が豊かになる。
やはり、なぜ山に登らない人がいるんだろうと思ってしまう。
倉見への下山道は夫婦松のあたりまで結構な積雪があった。そこまではワカンを履いたまま下りてきた。
その後はツボ足に戻して一気に下ってゆく。
最後の水場と呼ばれるあたりから渓流に沿って歩いてゆく。以前、上りで歩いた際には特段なんとも感じなかったのだが、今日はここの渓の流れの素晴らしさに感動する。次から次へと現れる小滝は水量が豊かで迫力がある。谷の下へ降りては写真を撮る。
そしてこの美しい流れは、やがて風神の滝へと繋がり勢いよく落ちてゆく。
大迫力の風神の滝に魅了される。
林道となった下山路は二手に分かれ、左に住吉神社への案内があったので行ってみる。道中には古い石垣跡などが現れ、昔の集落の暮らしの名残りを感じながら進んでゆく。そして斜面を少しトラバースした先に小さな古いお宮さんが現れる。地域の人々を長く見守り続けてきたことであろう住吉神社に、今日の登山の無事を感謝して手を合わせた。狛犬が、あ、うん、と頷いてくれた。
駐車場までは目と鼻の先であった。
帰路はカーナビを設定するまでもなく迷うことなくR303からR367に入り、比良や朽木や京都北山への次回以降の登山に思いを馳せながら、自宅のある大津へと車を走らせるのであった。
なお今回の山行をするにあたり、訪れる山域選びにご助言下さったyamaneko0922さん、そして具体的なルートに関して丁寧にご教示下さったnaojiroさん。お陰さまで素晴らしい山旅を体験出来ました。心より感謝!
三十三間山は標高点369への這い上がりが一番疲れましたか?無雪期はトラバースする獣道みたいなのがあるんですが(笑)。
轆轤山の雪庇は消滅していましたか?私は積雪期に歩いていませんが、1/14に芝地から眺めたら立派なのが稜線上に続いていました。無雪期は荒涼とした◯ゲ山ですが何故か好きな所です。
ウリさんの手に掛かると、写真も文章も素晴らしい臨場感溢れる山行記になります。次回北陵をご一緒できるときは、圧巻の霧氷のブナ林を期待したいものです。
本日は平地で雪が10cmほど積もりました。山の雪が期待できそうです。
naojiroさん、こんばんは。
事前に教えていただいたおかげでスタートから細尾根への取り付きなど順調に進んで行けたのですが、標高点369への上り方をしくじりました。何せ気温が高くて斜面の足元がジュルジュル。滑ってズッコケました。残雪の上をそのまま歩いた方が良かった。
ロクロ山はいいところですね。開放感がよく眺望が抜群です。そう言う意味でだいたい○ゲ山は好きです。
とくに武奈ヶ嶽と三重ヶ嶽の眺めが最高ですね。どちらも昨年歩いているので感慨も一入です。
残念ながら稜線の雪庇はほぼほぼ消滅してました。先週末あれだけ暖かい雨の日が続いたので仕方ないですね。それでも初心者の私にとっては十分な雪山歩きを楽しめました。
やはり今日は敦賀は雪が積もりましたか⁉
あまりに雪深いのと新雪のラッセルはちょっと辛いので、積雪が落ち着いた頃の冷え込んだ快晴の日の朝に、モンゾリ返るぐらい素晴らしい霧氷を期待して北尾根ウォーキング、よろしくお願いします😁
タイミング良さげな時、お声掛けくださ〜い、休み多いんで👍😂
ウリさんこんにちは。
三十三間山は行きたかったところなんですよ。秋の風景を見ていて雪が積もるといい感じだろうな〜って想像しておりました。すこし雪は少なめなのかな。
そうそう風神の下の方だったか渡渉箇所があるって聞いてましたけど、積雪期はどうなんかな? って思っておりました。結構歩かれているルートなので整備はされているかな。
道に雪がない。登山口まで行くのに道路が白いと嫌だな…って思ってましたが、道路に雪がないけど山に上がると結構な雪っていいな〜
週末は荒れるって聞いてましたけど木曜日は、なんとか持ったようですね。
黒豆大福、美味しそうですね。一個売りの高いやつですね。わたしもこの季節とかには行動食によく持っていきますが、5個入りのやつを一つづつラップに包んで2個持って行くんですよ。残りの3つは行く前の晩に食われちゃいますけどね。
やっと一週間が終わった… 土日は電話も掛かって来ないだろうから、じっくり仕事が出来そうです。早く切りを付けて山へ行きた〜い。
ののさん、こんばんは。
以前からヤマレコやYAMAPの山行記録を見ていて、雪の三十三間山と轆轤山の稜線は素晴らしいなぁと思ってましたが、私には無縁だと思ってました。ようやくチャレンジ出来た次第です。
やはり素敵な雪稜でした。が、仰るようにもう少し雪の多い時、しかも快晴のもと歩きたいですね。
naojiroさんが仰ってましたが今日は新たに積雪があった模様ですのでチャンスですね。現地までのアプローチ道には雪は要りませんけどね。ののさんでしたら北回りの舞鶴から?
黒豆大福は・・残念ながらディスカウントドラッグストアで調達した69円のです。税込ですよ。餡子がたっぷりの吹雪饅頭も同じ。これがなかなかイケるんです😁
でも久しぶりに京都・出町ふたばさんの黒豆大福、食べたいなぁ😋
素人名人会みたいな私の雪山歩きですが少しずつ練習しておきますので、お仕事落ち着かれたら例のお山よろしくお願いしますね!
ウリさん、こんばんは。
山行お疲れさまでした。
今のウリさんだと、この程度の積雪では物足らなかったのでは?
今日・明日の寒波でもっと☃降ってくれるといいのですがね〜。
自分の周りでも、釣りバカ(悪口ではありません!)は結構いますが、結局はどっちも自己マンの世界だよね〜って話してますね。
まぁ自分の場合は、心のデトックスなんですがね
最近で言えば、ウリさんと一緒に観た、あの御池岳の霧氷や清水頭の稜線の感動的な美しさなんて、実際に自分の目で見ないと味わえませんからね〜。
でもさすがに釣果のマグロもらった時は嬉しかったですが・・・
ベジさん、コメント有難うございます。
釣りバカさんから貰われたというマグロはスシローという名の釣り堀でお金出して釣って来られたものでは無かったですか?下にシャリがあったりして😁
登山にしても釣りにしても健全で健康的な趣味ですね。自然を相手にしてるところも同じ。リフレッシュの仕方は人それぞれでいいと思いますね😊
雪山は前回で卒業の予定だったのですけどね、またついつい行ってしまいました😁
積雪量は、まぁ私にはこれぐらいで丁度いいかも。
今朝は北部は雪雲に覆われています。大津もチラチラしてますよ。鈴鹿の方はどうかな?
ウリさん、今日は三重側からは鈴鹿の山はほとんど雲に隠れて見えんかったので、雪の状況がよくわからなかったのです。
で、夕方頃に他の方のレポをチェックしたら北鈴鹿の雪が多そうだったので急遽、明日の山行は亀山の低山巡りから鞍掛橋〜御池岳に予定を変更する事にしました😅
いいね!ベジさん。
結構雪は積もったようですね😊
明日は天気も良くなりそうですが若干回復が遅れ気味みたいですよ。
また前回のように劇的に晴れてきて、今度はテーブルランドでドリーネなんか綺麗に見られるといいですね。いい山行になりますように。気をつけてね👍
仕事しながら御池岳眺めておきまーす😭
遅コメで失礼します。
木曜日は思ったほど晴天が広がらなかったようでしたね。果たして雪の状態はどうだったかと気になっておりました。
先週の日曜日、マキノの芦原岳の麓まで行きながら一向に降り止まない雨に諦めて帰って来たのでしたが、日曜日の様子からすると比良のあたりは雪はほとんどなくなっていたのですが、雨でも野坂の山は残っているのでは思っておりました。木曜日の時点ではかなりマシな方だということで、ご理解ください。
ただ、強風に苛まされない限り、展望と風衝草原の雪稜の魅力は堪能することが出来たのではないでしょうか?良く良く考えてみると、全国的に見ても手軽に風衝草原の雪稜を手軽に歩くことが出来る山というのはそう多くない筈なのです。
金曜日は敦賀は平地で10cmとのことですが、武奈ヶ岳でも新たな積雪はせいぜい10cm程度だったように思います。ちなみに本日は武奈ヶ嶽から眺めた轆轤山から三十三間山への稜線は遠くからでもわかるほどの大きな雪庇が発達していましたが、beggioさんへのレスの通り、天気の回復は午後からでした。
霧氷の期待できる晴天の日があればまたいらしてみて下さい。とは言っても、この北陸では一冬にそういう日はわずかしかないのですが。
ヤマネコさん、こんばんは。
丁寧なコメントのお心遣い、有難うございます。
そしてこの日の山行に至るまでに、私の無茶な計画を戒めて下さり感謝に堪えません。
行き先を考えるとき、いつも身の丈に合った安全な山行をと思うのですが積雪期となると益々選択が難しくなります。また的確なご助言をよろしくお願いします。
ご推奨くださった今回の稜線、丸みを帯びた美しい丘を幾つも越えつつ好展望を眺めながら次第に三十三間山へと登り上げてゆくのは心が弾みました。
昨年中に歩いた武奈ヶ嶽や三重ヶ嶽、駒ヶ岳などを観て、その時の事を思い出しながら歩く山行は、私の好きなスタイルです。
雪は少なかったとは言え、初心者がステップアップしていくには丁度よい経験になったと思っています。
風衝草原・・なるほどそのような言葉があるのですね。naojiroさんもお気に入りだと仰る轆轤山を、○ゲ山だと言う下品な表現をしたことを恥ずかしく思います。私もこのような山が好きな癖に。また雪庇が見られるうちに訪れたいものです。
本日訪れておられたという武奈ヶ嶽、この山は今年必ずリベンジしなければならない山です。そして三重ヶ嶽との縦走を、○ゲ山から眺めながら決意しておりました😁当然、無雪期ですよ。
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