笠ヶ岳(穴毛谷)
- GPS
- 09:23
- 距離
- 21.1km
- 登り
- 2,202m
- 下り
- 2,391m
コースタイム
04:10 四の沢出合
07:30 抜戸岳
09:20 笠ヶ岳
10:45 四の沢出合
11:20 新穂高ロープウェイ温泉駅
天候 | 快晴微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
左俣林道は下の方で一箇所雪切れ。その後穴毛谷は雪切れなし。渡渉も無し。堤防は大体左手から巻ける。 |
その他周辺情報 | 下山後の風呂は荒神の湯。食事は平湯MUSTACHE |
写真
感想
槍穂高や乗鞍、双六方面に登るといつも笠ヶ岳がランドマークのようにそびえ立っている。特に飛騨沢で振り返った時に見る笠ヶ岳は素晴らしい。好きな山だ。しかし笠には夏に一度しか登ったことが無い。冬の笠ヶ岳に登りたいとずっと思っていたらチャンス到来。春に穴毛谷から登ったことがあるよもやま君の案内で行くことになった。昨日は乗鞍スキー場でスキーを楽しんだらひらゆの森へ移動。長風呂でまったりしたらいつもの新穂高の駐車場で車中泊。よもやま君は既に着いて寝ていた。
8時間眠って元気いっぱい。1時起床の2時出発。平日よりも週末のほうがたっぷり眠っている気がする。あたりはものすごい濃い霧に包まれていたが大丈夫、標高を上げればどこかでスパッと抜ける。今日はバッチリ良い天気のはずだ。今週もまた左俣林道へ来てしまった。板を履いて少し歩いたら橋を渡って沢へ。去年、カタヤさんと兄ちゃんと3人で3月はじめに穴毛谷を滑ってきたがものすごい雪の少ない年だったのでラストは渡渉の連続、堤防ジャンプ、激藪滑降と大変だったのを覚えている。しかし雪の多い今年は激藪無し。どこでも歩ける。堤防も好きなように巻いてゆく。向かって左手、日当たりの良い斜面はデブリだらけだが先日の暖かい日で落ち切った感じがして今日はかなり安全に見える。杓子平まで標高差1,400mくらい。ひたすら沢を詰めてゆく。デブリはマジでカッチカチで板で通過するのは厳しく、途中で爪を履いてデブリの上を歩いたり板に戻したり。よもやま君はあまり眠れなくてペースが上がらないようだ。頑張ってくれ。四の沢を過ぎるといよいよクトーでも厳しくなってきて板担いで爪で杓子平を目指す。下は見ないほうがいい。いつの間にか霧を抜けて空には無数の星が輝いていた。目指す尾根もくっきりだ。じわじわ空が明るくなってきた。振り返ると乗鞍が見える。日の出ショーに間に合わなさそうなので杓子平まで先行してぶっ飛ばすことにした。お先。。苦しいが涼しくて汗をかかずちょうど良い。めちゃ気持ち良い。ガシガシ爪を効かせて杓子平に登り上げると槍穂高どーん。素晴らしい、今週もこれを見ることが出来てよかった。バシバシ写真を撮ってよもやま君と合流したらゴキゲンで抜戸岳を目指す。去年難儀した巨大雪庇は無く、あっけなく尾根に出た。抜戸岳からは360度どこを見ても山山山。大満足。ここで帰ってもいいが今日は笠へ行くと決めたんだ、もう少し頑張ろう。
シールを剥がして北斜面を高速トラバースして笠へ近づいてゆく。北側は新雪が降ったようで柔らかい。おかげでトラバースはあまりスピードが出ず結構手前で終了となった。大人しくシールを貼ったらもう笠ヶ岳はすぐそこじゃないか。クトーを効かせてガンガン登る。今日も2,900m近くて空気が薄い。身体が悲鳴を上げているがどこを見ても素晴らしい景色が広がっていて疲れは吹き飛び無限に力が湧いてくる。山頂に着いたらのんびり大休憩をした。白山がよく見える。あっちのみんなも今頃楽しんでいることだろう。山頂でシールを剥がしたらお楽しみタイム。頂上直下はカリカリでスピードが出て楽しい斜面だ。しかし楽しい斜面は一瞬で終わり、ここからは慎重に行く。カニで登り返したりトラバースしたりしながら抜戸岩の向こう側まで来たら南斜面をトラバースして杓子平に出る。ここのトラバースがなかなかの斜度でかなりシビれる。絶対に滑落は許されない。もしもエッジが外れたら六の沢に吸い込まれてゆく。下を見たらチビりそうだ。今まで一度もこういうヤバい斜面でエッジが外れたことはない。大丈夫だ。自分を信じて行くしかない。よもやま君が先頭を切っていった。幸いエッジは良く効く。緩みすぎて雪崩れるなんてことも無さそうだ。カリカリ斜面をスパーッと横切って杓子平まで来たらもう安心。縦溝が邪魔だが全面カリカリで概ね快適な杓子平スキー場は2人だけの貸し切りだ。もうやりたい放題。その後は穴毛谷にエントリーするが明るければどうってことない。デブリを右に左にひらひら躱し四の沢出合まで来たら斜度が緩んで沢の中央はまさかのシャウダー。ようこそシャバリパーク。モナカだったらどうしようと思っていたが杞憂だった。まさかのご褒美に大歓喜。沢は割れているところが一箇所も無いので堤防をしゅるしゅる突破してノーストレスで左俣林道へ帰還。時刻は11時過ぎ。太陽さんさんポカポカの駐車場でのんびり撤収したら荒神の湯で汗を流し、平湯MUSTACHEでスイーツ。一宮の渋滞に巻き込まれる前に自宅へ帰れるだろう。このくらいの山がサイッコーだな。怖いくらいに全てが上手くいった完璧な一日だった。よもやま君乙。どうもありがとう。
今日は笠ヶ岳、昨日みたいにモナカでないことを祈る
出だしはガスの中、砂防堤を越え、沢を彷徨うデブリが多くなってきたらシートラ、いつのまにかガスが抜けて、月夜に照らされる穴毛谷を進む
デブリの急坂あるきはしんどい、板を担いでるから尚更、
尾根に出ればやりその素晴らしい眺め
何回見ても飽きない
今日は抜戸に上る箇所の雪庇は極小、
上りあげたらシール剥がして西側を滑ってトラバース
雪が柔らかかったのもあってそこそこ高度を落としてしまった
でもシールを貼ればあとは山頂までひたすら登るだけ
風も強くなくのんびり登頂できた
帰りの滑りは小屋付近は雪硬め、途中も中に足を取られたがいい感じにトラバース開始点まで来れた
ここからは東側斜面をトラバースして杓子平まで戻る
雪は固かったがエッジ分はしっかり食い込んでくれるので行けた
カチカチならやめたほうがいい
岩とか障害物は下通過、でも高度は下げすぎない
杓子平からは硬めの雪だがまあ普通に滑れる
大滝手前のデブリ地帯はゆっくり慎重に、パクミンは早かった
デブリ地帯を抜ければ緩んだ春の雪、少々重いがモナカじゃないなら全然OK
もっかいデブリをこなしたら快適下山、しかし暑い、すっかり春です
このルートは抜戸岳ー笠ヶ岳の小屋下の間をロングトラバースできるので山スキーとしてコスパがよくとても気に入っている
ただし、冬は西側が柔らかく東側が硬い、春はその逆になると思われる
ピッケルは持って行ったほうがいいと思った
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