直下敗退・塩見岳
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 35.2km
- 登り
- 2,485m
- 下り
- 2,474m
コースタイム
- 山行
- 7:12
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:12
- 山行
- 11:13
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 12:00
天候 | 全日程 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
冬期駐車場有。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
エアリアの『北斜面トラバース道』エリアはルンゼトラバース多い。 頂上直下が南斜面の急斜面で、結構ぐずぐずになっていたのでやめました。 岩稜直登ならピーク行けたか?_ |
写真
感想
2/23 誰にも会わないだろう…そんな予想の元、1月下旬にこのルートを登ろうと現地入りしていた。しかし、気持ちはモヤモヤ、天気もモヤモヤ、連休とって家にいれば妻がモヤモヤ。ゲート近くの駐車スペースで、ただひたすらに車の中で眠り、結果、帰宅中の道の駅でお土産だけを買って家に帰ってきた。
このモヤモヤは登らなければ晴れず、もう一度向かうことにした。自転車を持っていこうか迷ったが、結果はもって来ればよかったと後悔。
今回は晴天が続くようなので絶対に逃がせないが、双葉SAで寝坊。ゲートが開いているのではないかという淡い期待を抱いて現地入りするも、それはなかった。出パすると『土砂崩れ』の看板はあったが、落石ポイントがあっただけだった。傾斜が強い訳ではなく、ただ長い林道を進む。所々、ポイントとなる広場がある。休んだ所は『越路』直下の夏のバス停と思われる広場で、トイレや登山ポストもあったため『登山口』と勘違いしてしまった。ほとんど雪の上を歩くことなく本来の登山口に到着した。カラマツ林の山道は、薄くではあるが雪がついていたもののバリバリ雪、トレースはあるが、ズボるのも嫌なので早々にかんじき着用。
豊口山分岐から先は斜面の北側をトラバースしてゆくルートに変わる。沢状を何か所も通過するので、雪が多いときは雪崩に注意が必要だろう。塩川土場からの登山道を合わせたくらいで日没となってしまったが、幕営適地があるわけでもなく、ここまで来たら峠まで行こうと、気持ちも乗っていたのでさらに進んだ。
トレースに助けられて進んでゆくと、な、な、なんととレースがなくなってしまった。18:30、ヘッデンともしてここからラッセル大会の始まり。目印もなくここだと思うところを進んでゆくとやがて平坦になり、月の明かりに小河内岳方面が見えた。これは行き過ぎで小屋も確認できていないことから、自分の位置から左よりに歩いて行けばと進めばトレースが出てきた。『おー、やった!』…『ん、なんか新しくね?』…ものすごい狭い範囲でワンデリング達成。何やってんだと思いつつ、再び小河内の見える場所まで進み、地図と記憶をたどって進むと21時過ぎにようやっと小屋の屋根を発見した。
テントを張るのも面倒だったので冬期小屋を開けようとしたところ、どうやら昨年から継続して使用不能になっていたようで扉は開かなかった。整地されたところが1か所あったが、月明かりがあまりにも明るかったので天場に幕営した。消灯は0時だった。トレースに頼った完全なる油断だった。(しかし、復路に気が付くが、トレースは急に90度に曲がって続いていた…)
/24 夜はかなり気温が下がったようで寒くて何度も起きた。ベースにして戻ってこられる自信もなかったため、フル装備で塩見へ向かう。雪は締まり思いのほかラッセルがなく、登山道と思われるところを割と快適に歩く。近くなるごとにあんなに大きかったか?と思うくらい塩見がよく見えた。権右衛門山の巻道もテープが拾える。塩見小屋手前の樹林帯が切れるところに荷物をデポし、ピークを往復することにした。小屋まで登ると古い足跡が残っていた。岩場に入ると南面に夏道がつけられており、どの程度雪が安定しているのかわからなかったので、トラバースが増える上部に行くにつれて結構緊張する。ロープもないので冒険もできず、足を止めて考える時間が増える。結果15:30で行動終了とし、直下50mで引き返した。もう少し無理すればよかったかな?などとも思ったが、不思議と敗退感はなかった。
帰路はトレースを進めばいいだけ。権右衛門山を巻き終わった先の急に開けた平坦地に幕営、この日も月が素晴らしく、夜でも塩見がくっきり見えた。
/25 気持ちは温泉モード、ある意味核心は林道歩きだった。とにかくいい眺めで、小河内岳も寄ってこられたらよかったと悔やんだが、温泉が自分を呼んでいたので下山の気持ちはゆるぎなかった。風もなく静かないい眺めのトレースをたどり、三伏峠へ戻った。当然誰も上がってきていない。一ヵ所以前に整地された場所から埋まったトレースが続いていたが、まさかこれが往路で見落としたトレースの残骸とは思っていなかった。あのラッセル開始地点まで戻ると、きれいなトレースが峠方面に向かって続いていた。なんであんなに立派なものを見逃したのか、とても自分が恥ずかしい。
林道に出るとひたすらに記憶をなくし歩き続け、高遠の『さくらの湯』まで温泉は我慢、同じく高遠のスーパーで買ったお寿司がやけにうまかった。帰路はいつも通りの下道だった。
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