小屋泊・船形山(北泉→三峰山→△→旗坂?)《失敗譚》
- GPS
- 11:44
- 距離
- 21.7km
- 登り
- 1,502m
- 下り
- 1,466m
コースタイム
- 山行
- 8:17
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 8:41
- 山行
- 2:30
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 2:49
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
これは失敗譚。とってもカッコ悪いが、自戒のため記録…。(拾得物情報あり)
金曜夜のてんくら・船形山は土曜はA、日曜は午前のみA。登山天気も土曜はA、日曜はD(だけど時間別でみると午前は曇り、午後は雨)。なので、前々からチャレンジしたかった泉ヶ岳スキー場〜北泉ヶ岳〜長倉尾根〜三峰山〜蛇ヶ岳〜船形山で小屋泊し、翌日戻ってくる縦走。
山行記録を見ると、私がアドバイスをいただく超人(いつもありがとうございます)が日帰り(深夜発)したり、ベテランさんがラッセルありで、行き7時間、帰り4時間で厳冬期に達成されている。この時期ならラッセルはなく、もう少し時間を掛ければなんとかなるのではないか、、、、というのが、、、甘かった…。
土曜にスキー場駐車場を出発するとまずはもう夏道。さらに水神の手前からは緩んだ雪が重くて歩きにくい。(あ、あと、水神の先、沢を渡ったところでスケジュール表を拾いました。落とされた方はご連絡を。)それ以上に小屋泊ザック(オスプレー70?)がずっしり重く感じ、なかなか前に進まない。圧雪時に2時間半弱で到着した北泉ヶ岳まで3時間弱。
北泉ヶ岳山頂では鳥海山がはっきり見え、晴天の展望は抜群。好事魔多しでコジローくんを落としてしまい、山頂にいたほかの方が声を掛けてくれたり、すっ飛んできて渡してくれたり。みなさん、ありがとうございました。二代目コジローくんまで遭難させるところでした(北横岳山行記録参照)。
このペースで、船形山まで行けるのか、ずっしり背中で主張するザック…。天気が抜群に良いので三峰山手前までいくと三峰山〜蛇ヶ岳〜船形山と稜線がきれいに見えるのではと、まずはそこまでは行こうと。長倉尾根を進んいると、三峰山まで行かれたトレランの方(三峰山はしっかりしたアイゼンがないと急坂が危険と教えてくれた)、日帰りで蛇ヶ岳まで行って戻る途中というおそるべき登山者(そのうち山頂小屋で泊まってみたいといっていた)とすれ違い。みなさん、足が速い。おそるべし…。
長倉尾根でアイゼンが不調になり、爪ありのスノーポンに交換。三峰山まで来ると、なるほどこれがみんながいう急坂か、、、と見上げる。青空を飛行機雲が一直線、ついつい思わず登ってみたくなる。一つ峰を登るともう一つもと…。肩で息してなんとか三峰山。ここで引き返せばよかったのに、その先の稜線の美しさと船形山山頂の小屋がちっちゃく見えると行けそうに錯覚する。時間はかなり押してるけど天気はまだ大丈夫、風もない…。
しかし、蛇ヶ岳をなんとか過ぎると風が急に強くなってきた。三峰山で感じた以上にそこから先の稜線歩きが遠い(コースタイム見れば一目なのだが)。登るのと止まって休むのとを繰り返し、例のごとくの強風の中、やっとこさ山頂小屋。思わず「やったーっ!」と声を上げてしまった(二度目。一度目も前回の船形山)。疲労困憊でなんとか小屋の中に。入口のドアが開け方がわからず先行者のご主人に「でっぱりを少し押し下げるの」と教えていただきました。
先行者はベテランご夫婦ですでに2階に。私は1階を利用。ちなみに室温は2度くらい。夜中はおそらくマイナスになったと思うけど、シュラフとダウンで過ごせました(2階のご夫婦はダウンパンツも。私は重さとかさばるのでダウンパンツはパスした。ハクキンカイロが大活躍!)
小屋内はCB缶の小型ヒーターがあるのでCB缶を持参。ほのかに暖かい感じ。もう1台の大きいのはガソリンストーブか?。バーナーでラーメンと尾西のおこわを食べ、コーヒーを飲んで早々に就寝、、、とはならず、とにかく風の音が大きく、たまにバーン、という破裂音がする(窓に何か当たった音?)。うとうとする、ビクッとして起きるの繰り返し。耳栓していてもはっきり聞こえる。「明日は帰れるのか…」と不安がどんどん募っていく。朝方までこれの繰り返し。
日の出の時間になっても爆風は変わらず、外を見るとホワイトアウト状態…。ヤバいぞこれはマジでヤバい…。
寝床を片付け朝ご飯をとっていつでも出られるように準備をするが、改善の見込みが立たない。朝のてんくらも午前はAだけど、実際は爆風。2階のご夫婦は「今日は升沢小屋まで下るつもりだったけど、やめて停滞する」とのこと。ただ、少し見通しはきくので升沢小屋まで下りられればあとはこんな状態ではないだろうと教えてもらった。
升沢に下りて旗坂に出てもクルマがないが、この状態で蛇ヶ岳〜三峰山の稜線を歩くことは私の力量ではできないと判断、前回の船形山山頂部も同じような爆風だったので、なんとか升沢小屋に下りて、そこから旗坂に出てタクシーで泉ヶ岳スキー場に移動することに決めた。
しばらく様子をみて午後は雨予報なので8時半過ぎにスタート。前回の船形山山頂のように薄っすら先が見える感じだけど、今回は升沢小屋までの直坂トレースが見つけらず彷徨うことしばし(軌跡をご覧ください)。トラバースしたり急坂を下ったりしながらなんとかなんとか升沢小屋まで。
そこからは一部トレースがわかりにくところ以外はなんとかトレースを踏み、途中で奥さん経由でタクシーを呼んでもらった(電話が通じなくLINEで依頼。)登山口でタクシーが待っていてくれてホッとするやら恥ずかしく情けないやら。
実際、二日目の天候がよければあのコースを戻れたかは体力的に微妙なところ。ザックの重さとコースの長さ、雪の感じから、帰り(今日のコンディションで私の体力だと推定5〜6時間)が歩けたか、わかりません。行き程ではないけど登り返しがあるので。ということは行きでどこかで引き返さないといけなかった。クルマ山行でスタート地点に戻れないのは失敗山行です。とにかく行きが長く、重く、しんどかった…。持久力、重い荷物への耐久力、ルードファインディング能力、まだまだ…。
誰も聞いてないとと思いますが、今回の授業料、旗坂キャンプ場から泉ヶ岳スキー場のタクシー代は、13,190円也。ちゃんちゃん。
コメント
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kopalchanさん、こんばんは。
アイゼンが故障した上に天気予報も外れるとは災難でしたね...
私も"てんくら"を使う事がありますが、標高2000m以上の山へ行く時は信頼性の高い「ヤマテン」の天気予報を見ています。
有料サービスですが、関東近郊だと丹沢/奥秩父/八ヶ岳/富士山/谷川岳などのエリアがカバーされていて、的中率もかなり高い方だと思います。
ただ、東北地方は飯豊・朝日エリアしかカバーしておらず、蔵王周辺は「飯豊・朝日エリアの予報を参考にしてください」というような説明になっているので、泉ヶ岳や船形山辺りだとちょっと使いにくいかもしれません。
ardisiaさん、おはようございます。
アイゼンはモンベルの10本爪の軽アイゼンタイプだったので、荷物が重かったので耐えきれなかったのだと思います。荷物が重くて少しでも軽くしたかったのですが、ダメでした。
天気予報、本当に難しいですね。私もヤマテンは宮之浦岳に行くときに入ったんですが、上手く使いこなせなかったのと、おっしゃる通り東北はあまりカバーされていないのでやめてしまったところです。
船形山は天気がよくても山頂部は風が強くこの時期はホワイトアウトになりやすいところなのは、アドバイスをいただき知っていたのですが、希望的楽観視してしまいました。
以前にコメントいただいたとおり、単独行だと天候の悪化などの不確定要素に伴う気持ちの問題も大きく、特に三峰山以降は「がんばれ、がんばれ」とつぶやきながら登っていました。
長倉尾根、チャレンジしちゃったんですね。お疲れ様でした。
夏の長倉尾根も楽しいですよ。また一緒に行きますか、長倉尾根日帰りピストンで👍
ちなみに、夏だと北泉ヶ岳を下り切った所から少し進むと沢が有り、水がたっぷり確保出来ます。
つまり、ほとんど空で北泉ヶ岳越えが出来るんです。
沢、見つけられない人多いですけどね。
bakke3さん、若くないのに「若気の至り」をしちまいました…(赤面)。
片道14辧往復28劼瞭帰りですか。チャレンジしたいですねぇ。是非に。
水場ですが「水源」というところですかね。行政の登山マップに出ていましたが、この時期に水が出てるかわからなかったのと、「絶対に見つけられない自信」があったので(笑)、背負っていきました。水神の沢で給水しようかとも思ったんですが、そこから急に重くなるとかえってしんどいかなと思い、ずっと重い思いをしました。
いままで営業小屋泊しかしたことがなかったので、シュラフ、マット、食料、水などをこの時期に持ち歩くと、こんなにキツいんだ、と感じました。厳冬期にテン泊する人、縦走する人はやっぱり「変態」なんだろうな、と(笑)。
kopalchanさん、こんばんは。
ロングルート大変お疲れ様でした。
土曜日は晴天で風も穏やかでとても良い日でしたね。泉ヶ岳山頂からしばらく長倉尾根〜船形山を眺めていましたが、まさかそこにkopalchanさんがいらしたとは(≧∀≦)
長倉尾根は私もいつか歩いてみたいと思ってはいますが、日帰りピストンは長いし、泊まりでは荷物が重いし(笑)で、なかなか実行に移せておりません(^◇^;) なので、パンパンの70リットルザック担いであの道を歩かれたのだから決して失敗談などではないと思います☆ちょっと達人や師匠は変態さん(笑)だと思いますが、いずれ長倉尾根ピストンご一緒してください。
本当にお疲れ様でしたo(^-^)o
TNINNINTさん、泉ヶ岳の山行記録を見て、「速ぇ…」と羨ましく思っていました。
本当に初日だけならよかったんですが、夕方からの荒れようは小屋に泊まっていた何度も船形山に登られていたと見受けるご夫婦も「こりゃすごいね、今日は停滞しますわ」とおっしゃるほどでした。
パンパンだったザックのかわりに、いまは太腿がパンパン、肩と腰がバリバリです。
「変態」になるにはまだ経験が足りないようですので、師匠に「水源」教わりながら一緒に変態化しましょう。
毎回、こんな(若くない)若気の至りをしていると、財政破綻を生むのでやっぱり失敗譚ですよね。あのお金で「あぁ、欲しかったあれも買えた、これも…」と思わないように、この経験を活かしたいと思います(反省っ)。
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