朝日岳 蓮華温泉連泊 まさかのゴンドラ運休
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- GPS
- 51:19
- 距離
- 44.2km
- 登り
- 3,335m
- 下り
- 3,330m
コースタイム
- 山行
- 9:05
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 9:50
天候 | 18日(日) 終日吹雪 前日からの悪天候はここ白馬エリアでは回復せず、北西風が強く降雪強い。 蓮華温泉ロッジ前では30cm程の積雪。 19日(月) 朝のうちは雲が多かったが、雲の隙間から時折見える上空には、きれいな青空が確認できるくらい。 その後、午前10時ころからはすっきりと晴れ、ただし終日北西風は強った。 朝日岳山頂だけは、いつまでもガスがとれず隠れたままだったが、我々が登頂する頃にスッキリとガスが晴れた!さすがtooruohさんの威力は凄い! 20日(火) 朝から快晴、北西風は強めに吹いた。 三日間とも厳寒期に戻ったかのような風の吹き方だったが、気温はやはり4月の下旬なりで、初日の吹雪を除けば、それ程寒くは無かった。 |
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過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ゴンドラを利用する場合には、運休も視野に入れておかないと、計画がダメになる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
雪山にて日々刻々と状況は変化します、入山は万全の装備で臨んで下さい。 |
その他周辺情報 | JR小糸線の平岩駅から木地屋の林道始点まで約6kmの舗装道路。 |
写真
感想
2ヶ月ほど前に蓮華温泉泊の朝日岳登頂を思い立った。
tooruohさん(以降oさん)は以前に朝日岳に登頂した時の事を懐かしく話してくれた。
asakunaikawaさん(以降asさん)は、まだ訪れて事の無い山で、いつか登頂をと気にしていたらしい。
私と言えば、北アルプスのいつも通う山域に雪が無くなって来て、行く所が無くてどうしようかなと言う不純な動機で発案したが、力強い二人に力を貸してもらって、この山行を完遂できた、ありがとうございました。
朝日岳からの滑走動画です。
18日 日曜日
午前4時に我が家で待ち合わせをして、oさんとgraveltrek(以降g)のセレナで白馬へ向けて出発。
asさんとは、JR小糸線の平岩駅で待ち合わせをしている。
白馬の栂池スキー場ゴンドラ乗り場でoさんを下して、gがセレナで一人でJR小糸線平岩駅に向かい、そこで待つasさんと2台の車で木地屋地区へ行き、gのセレナをデポジットする。
asさんとgはasさんの車で、oさんの待つ栂池スキー場ゴンドラ乗り場へ戻り、3人が合流して、栂池のゴンドラと上部のリフトで、天狗原へ向かうと言う行動予定だった。
白馬の栂池高原スキー場には、ほぼほぼ高速道路を利用したおかげで午前7時40分ごろに到着出来て、さてoさんにここで降りて待って貰おうとしたその時、怪しげな人が車に近づいて来た。
てっきり如何わしい客引きかチケットの転売屋かと思ったら、栂池ゴンドラの係員だった。
「本日のゴンドラは強風のため全面運休が決まりました。」・・・ふ〜〜ん。
な、な、なんですと〜??
お先真っ暗に成りましたよ。
さっきまで、蓮華温泉ロッジに着いたら「なにを飲もうかな〜?焼酎はまずはお湯割りからで、そのあとにビールで割って・・・あれ効くんだよな〜」って妄想星人真っただ中だったのに・・・全否定された気分だ。
「白馬47スキー場で滑りますか〜?」なんて言いながら、フル回転で考えた結果は、下山予定地にしていた「木地屋地区(新潟県)」から入山して、蓮華温泉ロッジへ向かうと言うナイスな案だった。
雪がいっぱい降るそうだから、またまたポンツーンを引っ張り出しちゃう?なんて冗談交じりにポンツーンまで持って来ていたが、まさかの伏兵が入山前に待って居たとは驚いた。
午前9時過ぎにやっと木地屋地区から歩き始める、それは苦しい行軍の始まりだった。
樹上でゴウゴウと音を立てて吹き抜ける風と、ジェットエンジンが隣でうなって居る様な雷の音、稲光までは見えなかったのが幸いだった。
吹雪で全身が凍り付きながら、午後5時近くに成ってやっと蓮華温泉ロッジへ到着。生きてて良かった。
せめて晩御飯は腹いっぱい食べようと決めて、おかわり3杯のご飯を食べた。
消灯前に就寝体制に入った合わせて180歳超えの3人だった。
19日 月曜日
昨日の疲れが残る180歳超えの3人は、午前5時半ころからゴソゴソ動いて出発の準備。
朝6時からご飯を腹いっぱい食べて、結局ロッジを出発したのは7時近かった。
最初の難関は、ロッジの目と鼻の先にある急斜面だった。
「シールは不要」と言うoさんの言葉に滑走モードで立ち向かった3人は、吹きだまった新雪に、朝から撃沈。
瀬戸川を渡る橋に下りる急斜面は北向きで、昨日の新雪が生きていて「パウダー滑走」が楽しめた・・一瞬ね(笑)
橋を渡ってからはシールを貼り、ひたすら高度を稼ぐのみ。
gは正直朝日岳にたどり着けないと思ってた。
しかし、他の二人の力強い歩きに引っ張られて、何とか朝日岳の肩まで来た。
ずっとガスが晴れなかった朝日岳だったが、oさんの霊力は凄い事にガスを霧散させてしまった。
ピッカピカの晴れなのだ!
氷化した斜面に成ってしまったので、装備を整える。
クトーのサイズを間違えて持ってきたoさんは、9合目半でブーツアイゼンに変え他二人はスキーアイゼンを装着して山頂へ。
午後1時20分、360度ぐるっと見渡せる朝日岳の山頂!ピークを踏めた。
oさん、asさん有難う、あなたたちが居なかったらgは此処に立てませんでした。
滑走準備をしてasさんとgは山頂から滑走開始。
ガリガリ斜面を横滑りで降りただけだが、なんだかやっと滑走できた事がやけにうれしかった。
少し標高を下げて氷化斜面が無くなれば、スキー天国だった。
帰りは、瀬戸川の橋までなるべく上り返しが無い様に、ルートを確認しながら滑走。
瀬戸川からは、再びシールを貼ってハイクアップ。
午後5時頃にやっと蓮華温泉ロッジへ到着した、今日は10時間ほども行動した、老人にはきつい一日だった。
20日 火曜日
例によって朝ご飯を腹いっぱい食べるぞ!と意気込んだが、老人には疲れがたまって食欲がわかなかった、おかげでご飯は2杯しか行けなかった。(笑)
今日は、入山に使ったツアーコースではなく、蓮華温泉ロッジ〜振子沢〜フスブリ岳〜風吹大池〜えびら岳〜下山口というバリエーションコースの予定だ。
asさんは聞きました 「行動時間は何時間ですか?。」
gは答えました 「6時間くらいだと。」
asさんは言いました 「そんなに?。」
gは言いました 「ひょっとしたら5時間くらい?かも?」
出発はやっぱり7時過ぎ・・反省。
振子沢の途中から、左手に見えるフスブリ岳に取り付く。
フスブリ岳の近くの稜線に登り上げた時には、すっかり生きる力を削がれた3人は、その稜線から滑り降りて、入山に使ったツアーコースの途中へ合流しようと言う楽な流れに方針をあっさり替えて、滑走準備をした。
日が当たり気温が上がって腐り始めた雪に、何度も転びながらやっとツアーコースへ復帰。
後は惰性で下山地点の木地屋へ向かった。
午後0時20分ころ、下山終了。
オツカレシタ〜 (笑)
悪天の為、栂池からのゴンドラ運休ということで急遽、木地屋からの入山となった。木地屋からのツアーコースの雪はまだ豊富で、木地屋民俗資料館(閉館中)駐車場から歩き始めると直ぐにスキーを履くことができた。ツアーコースは林道をショートカットする形で白池を越えウド川右岸沿いをトラバースしていたが、マーキングは豊富で迷いようが無い。しかし、登るに従って風吹がひどくなり、雷鳴も聞こえてくる。気温がそれほど低く無いのが救いだった。それでも左側の斜面からの吹雪に度々耐風姿勢をとる。角小屋峠を越え林道に滑り込むと、後は蓮華温泉まで淡々と歩くのみ。相変わらずの吹雪には参ったが、やっとのことで蓮華温泉に到着、宿スタッフの温かいもてなしに感激。しばらくして後続の3人パーティーも到着、この日の宿泊客は物好き計6人であった。
翌日、風は少し強かったが、晴天の山スキー日和。出かける時には雲がかかって山頂が見えて無かった朝日岳も、山頂に到着する頃には雲もなくなり360度の大展望を楽しむことが出来た。流石に山頂は寒かったので直ぐに下山滑降モードで、往路の大斜面に3人で滑る込む。この斜面滑降が、今回のツアーのハイライトになった。朝日岳から台地に滑り降りると3人とも、もう一歩も足を上げたくはない感じだったので、下山ルートは台地の山側を等高線に沿うようにしてヒョウタン池まで滑る。登り返しが無いとスキーは速いし快適だ。瀬戸川を渡った後の急斜面は心を無にしてシールで登り上げるのみ。そして宿泊者も増えて賑やかになっていた宿に戻り、温かい温泉と食事をいただいく。もう天国!!! ガッツリ登ってガッツリ滑った充実の1日だった。
最終日の下山はフスブリ山方面に登りかえして、風吹大池、箙岳を経由して木地屋に戻るつもりだったが、なんと3人ともフスブリ山までで電池切れ。協議の結果、そのままウド川右岸のツアーコースに滑って戻ることとなった。まあ、アラカントリオはこんなもんです(笑)後は消化試合のようなものだが、ツアーコース下部はザラメになっていてそれなりに楽しんで下山できました。ツアーコースから見上げた箙岳、蒲原山はツリーホールが目立っていて、今回は結果行かなくて良かったな〜慰めあったのであった(笑)
楽しかった2泊3日のスキーツアー、こんな遊びに同行してくれるアラカンの仲間に感謝。
悪天で栂池ゴンドラが使えなく中止にするかと思ったら先輩お二人は出発地点を木地屋に変更して行くと言うからビックリ(こんな暴風雨の下、行くのかよ)
スタートすると雨も雪に変ったが風が強くなり途中飛ばされそうになりながら蓮華温泉ロッジに着いた時の安堵感と言ったら人生初モノでした。
2日目の朝日岳は風はあるが昨日と比べるとチョロいもんで、オマケに雄大な景色を眺めながらのシールハイクは強風なんか一息で吹き飛ばす
登ってる時、朝日岳山頂だけガスで見えないが僕らが頂を踏むとガスが切れて120%眺望を楽しむ事が出来た(やはり晴れ男が居る)
下山は雄大な斜面の好きなところを皆で滑走して笑いが止まらない、来て良かった。
3日目はフスブリ山方面に登りウド川へ滑走して木地屋へ帰る。
温泉付き山スキーは良いね。
また、行こう。
今回も先輩二人に道を切り開いてもらっての楽しい“山”でした。
ありがとうございます!
コメント
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ゴンドラなくても行けたんすね。さっすがー!!
chukiさんコメントありがとうございます。
標高は金で買うのが正しい道だと気がついた山行でしたね(笑)
下山ルートを、縦走で考えて居たお陰で、何とか朝日岳に行けて嬉しかったですよ!
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