竜ヶ岳
- GPS
- 07:42
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 1,880m
- 下り
- 1,864m
コースタイム
- 山行
- 6:48
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 7:43
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山者の少ないルートではあるが、赤テープのマーキングがきちんと残っていて迷う心配がない。 |
写真
装備
個人装備 |
靴下予備
ウインドヤッケ
レインウェア上下
救急薬品
ナイフ
折りたたみ傘
非常食
携帯電話
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
マグカップ
タオル
ティッシュ
財布
水
カメラ
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感想
海の見える山を歩きたくなって鈴鹿へ。
この時期に鈴鹿は敬遠する人が多いと聞くが、その原因のヒルは北鈴鹿の石灰岩の山に多い印象があり、そこを避ければそれほどではなさそうに思っていた。
滋賀県側からのルートを探して地形図を眺めていたら、歩けそうな尾根筋がいくつも見える。
ヤマレコのアプリでもちゃんと登山道として表示されている。
蜜とは縁のなさそうなルートで気を遣わなくて済みそうだ。
アユ釣りが解禁された川沿いの林道を歩き、焼野登山口から尾根に取り付く。
杉の植林帯の斜面は管理が行き届いているが、登山道の判別がしにくい。
歩く人は多くないのだろう。 下草の少ない地面はどこも踏み跡に見える。
ルートを示す赤テープは新しくはないがきれいに残っていて、数も多いので迷う心配はなさそう。
地形は複雑ではないので、視界の開けたところでざっと見渡し、ルートをイメージして歩けば大丈夫。
そこそこの急登が続く斜面は土がやわらかく、踏んばりにくいのが厄介だ。
尾根に出てほっとするが、そこからのアップダウンもかなりあって歩きごたえは十分だ。
山頂部の笹原に出ると一気に視界が開け、伊勢湾から名古屋方面が一望できる。
日差しは強いが風はまだ涼しくて気持ちいい。
数名の登山者が先着されていたが、その一人に指摘されて足を見るとふくらはぎから出血している。
両足ともソックスが染まるほどでかなり目立つ状況ではあった。
まだ足にくっついて吸血中のヒルがいたので払い落としたが、結局足と腕の4か所をやられていた。
その人がヒル避けのスプレーを貸してくれた。 ありがとうございます。
血がなかなか固まらないのは確かに面倒なのだが、ヒルそのものはあまり気にならない。
痛くも痒くもないし、感染症などのリスクもあまり聞かない。
以前御池岳で両足の靴周りに数十匹のヒルが付いたのを見てしばらくはトラウマになったが、数か所噛まれるくらいならそんなものかと思う。
30分ほど眺望を楽しみながら腹ごしらえを済ませたら、三重県側に下る。
尾根沿いに石槫(いしぐれ)峠が最短だが、一旦谷に下りてから沢沿いを峠に登り返す。
この季節でも雨は多くなく、谷川の水量が少なくて助かった。
何か所かの渡渉も無事にこなせ、滝と渓流の小景を楽しみながら遡っていく。
気が向けばいつでも顔を洗えて手足も冷やせるのはなんともいい気分だ。
沢沿いから旧R.421の峠道に合流し、石槫峠を越える。
ここの通り抜けた出来なくなって登山者用の駐車スペースになっている。
通りかかると満車状態。
確かにここからピストンすれば竜ヶ岳はすぐそこだ。
自分の車を停めたポイントまではこの旧国道の峠道を歩いて1時間半。
この間は歩けそうな山道を見つけられずに車道を歩くことになってしまった。
四方に見える山の緑の濃淡が素晴らしく、全然見飽きることがない。
峠から下りてきた車が自分を抜いて姿を消し、しばらくして戻ってきた。
運転していた女性、この先まだかなり長いからよかったら乗っていかないかと声をかけていただいた。
ありがとう、でも今日はこうして歩くのが目的なので、と丁寧にお断りして別れた。
そんなやり取りを頭の中で何度も反芻しながら歩いていた。
昔、歩く旅をしていたころはそんな声掛けをしてもらって喜んで乗せてもらったものだった。
知らない人との出会い、会話が楽しくてヒッチハイクの旅もした。
山を歩いていて思うのは、山頂に着くために歩いているのではないということ。
今この山を歩いていることを大切にしたい。
大汗かいて息を切らせている時間、何かを見つけて心を寄せている時間、とりとめのない妄想で遊びながらのんびり歩いている時間。
それは自分の山歩きの中でとても大切なもので、短くしたいと思うものではない。
人と言葉を交わすことでもらえる感動もある。
峠道で大きな捕虫網を持った人とすれ違い、何を取るのかと尋ねたことからの数分の会話。
山で過ごす人それぞれの楽しみ方、そのバリエーションの多彩さに心が動く。
「すごいなー」と口から出たことに相手が驚いていたが、ただそこにある山の懐の深さに驚いての感動。
コピーライターの糸井重里さんの本にあった言葉
「ブランコは『時間』に乗る乗り物」
そんな感覚で山を歩いていることに改めて気づいた。
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