記録ID: 3307859
全員に公開
ハイキング
阿蘇・九重
九重山
2021年06月19日(土) ~
2021年06月20日(日)
大分県
体力度
4
1泊以上が適当
- GPS
- 10:49
- 距離
- 19.2km
- 登り
- 1,198m
- 下り
- 1,186m
コースタイム
1日目
- 山行
- 2:32
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:32
距離 5.8km
登り 362m
下り 117m
2日目
- 山行
- 6:19
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 8:02
距離 13.4km
登り 845m
下り 1,086m
12:20
ここ5年ほど、機会があれば行きたいと思っていた九重連山の登山。しかし天気が悪かったり、コロナ感染があったりして、なかなか行けずの日々。でもついにこうして1泊2日で登る機会を得られた。しかも梅雨の合間の晴天に恵まれ、素晴らしい山行となった。
1日目。フェリーで到着した新門司港から長者原までは思っていたよりも遠く、途中で宇佐神宮などに寄り道をしていたら、到着は2時半になっていた。しかしここからのぞむ九重の三俣山などの九重連山は迫力があり、多くの人を引き付ける景色だと思った。これまで2度、長者原へは来たことがあったが、こんなにも山がはっきりと見られるのは初めてではないだろうか。写真をたくさん撮ったり、ビジターセンターで情報を集めたりして、3時より登山開始。見晴らしのいいタデ原湿原を通り抜け、林の中の道をゆっくり進んでいく。昨日までの雨で少し地面は湿っているが、泥道ということはなかった。夏山ではあまり聞いたことがないセミやカエルの鳴き声がしばらく聞こえてきて、癒しのBGMのようで気分良く歩けた。1時間ちょっとで景色の広がる雨ケ池に着いた。カッコウの鳴き声も辺りに響き渡っていた。しかしそこから坊ガツルまでの道は湿地帯のそばということもあってか道に水溜りが多く、とても歩きにくかった。靴をあまり汚さないようにするため、慎重に歩いた。そのために坊ガツルまでは2時間半もかかった。でも苦労して歩いてきた分、広くて見晴らしの素晴らしい坊ガツルの湿原をのぞめた時は、思わずわーっと言ってしまった。湿原ならではの植物はアザミなど地味なものしか咲いていなかったが、天気がよかったこともあり、湿原の周りの山々がくっきりと、しかも360度見渡せるのがすごかった。暑い真夏だと、午後は雲がかかって山並みを見渡すのはなかなかできないが、今のように梅雨の合間だと気温も20度ないくらいで、晴れていれば朝から夕方まで景色を楽しめるのだ。梅雨の合間の晴れた日って、実はとっても山登りに適しているのだ。坊ガツルから少し高台に、今日の宿泊地である法華院温泉山荘はあった。意外と大きな山荘で、たくさんの人が山荘前のベンチや談話室で山の時間を楽しんでいた。信州の人気の山小屋にいるようだった。予約した個室は畳6畳で、1人で使うにはもったいないと思えるほどの広さだった。荷物を置いて少し山荘内を歩いてみた。まずはお風呂。露天風呂ではないが、お風呂場から景色を見渡せるデッキに出られるようだ。マンガ「山と食欲と私」でもここが登場したこともあり、たくさんの絵が張られていた。また、観音堂というお寺の施設もあった。もともとは修験道をする行者の修行の場であったらしく、その名残が残っているようだった。一応参拝させていただいた。6時より、お楽しみの夕食。全部で7品もあり、どれもあまり食べたことのないメニューで、どんな味なんだろうとワクワクしながら食べた。濃い目のおでんやネギなどがたっぷり入った豚肉の炒め物などが特によくて、筍の入ったスープ以外みんなも美味しかった。ご飯もお代わりできて、満腹になった。食後は入浴。温泉のお風呂は内風呂だけだが、展望デッキがあるので、お湯につかって暖まった後はデッキに出た。暑くも寒くもなくて、気持ちいい感じで暗くなりかけてきた山々を見ていた。石鹸やシャンプーはなかったが、気持ちよく入れた。こんな山の中で温泉に入れるなんて、何と贅沢なことだろう。7時半ごろ、日が落ちるか落ちないかという時間は、山荘入り口の看板の下で晩酌。そんな時間でもまだ明るくて、少し寒いと感じながらもハイボールを嗜んだ。8時くらいになると、山頂に雲がかかってきた。明日が少し心配だ。部屋に戻り、明日の準備をした後、今日の振り返りをして9時過ぎに寝た。
2日目。今日は九重連山をゆっくり歩くことにしていた。夜中にトイレで起き、ついでに夜空を見に行くと、これまで見た中で最高と思えるくらいの満点の星空。星がありすぎて、星座が全く分からなかった。ただとても寒くて、上着だけでは耐えられず、5分ほどで建物の中に入り、4時まで寝た。起きてからはすぐに用意をして出発。まだ辺りは暗かったが、東の空は明るくなりそうな気配。黄色いマーカーがあったので、それを目印に暗い中でも迷わず登っていけた。最初の分岐点であるすがもり越に向かって、岩場を標高差200mほど登ると、景色が一変。広いくぼ地の中に入り、そこは河原のようになっている。北千里浜と言われるところで、百名山の著者である深田久弥が絶景だと書いていた。まさにその通りで、三俣山や久住山、天狗ケ城など九重連山が正面にのぞめる絶景ポイントだった。しかもそこへ朝日が差し込んできて、山肌にモルゲンロートのような朝焼けが現れた。感動した。じっくりと見たいと思い、そこでコーヒー休憩。10分ほどで朝日のマジックは終わり、また歩き始めた。北千里浜から久住分かれまではしばらくの間平坦な道のりで、少し体が冷えてきてグローブをはめて歩いた。それからまた岩場を少し登り、景色が開けたと思ったら、今度は久住山と星生山が左右正面に現れた。日がすでに差し込んでいて、こちらも絶景。絶景続きで写真を撮るのに忙しくて、なかなか先へは進めない。歩き始めて2時間で久住分かれに到着。ここからは久住山や星生山だけの九重の山々を見渡せるだけでなく、これまで登ってきた北千里浜のルートと南側には阿蘇方面を遠く見下ろせるようになった。標高が1600mを越えたため、ミヤマキリシマがあちこちで咲いている。よく見ると、どの山肌もピンク色に染まって独特の風景を作り出していた。どれもこれもみな絶景で、嬉しいため息をつくほどの景色だった。九重という名があるように、たくさんのピークがあるのでどの山から登ろうかと思っていたが、ぐるりと周回したいと考え、まずは正面にある尖った異様の天狗ケ城に登ることにした。右手に御池をのぞみながら、岩場の多い山頂を目指す。ミヤマキリシマがコース上に咲き乱れる中をすり抜けるようにして進んでいった。7時前に山頂へ。これまで他の山に隠れて見えなかった最高峰の中岳や北側にはととろの耳のような双耳峰の由布岳がのぞめるようになった。次はその中岳へ。15分ほどで山頂に到着。ここは九州の最高所であり、南は阿蘇方面、北は由布岳、東は坊ガツルや大船山などが360度を見渡せた。よく見ると海も見えた。阿蘇くじゅう国立公園の緑と異様な山々が見渡せる中、山荘で用意してもらったお弁当をいただいた。絶景を見ながらの朝食はとっても美味しかった。明るくなってきてからはたくさん登山者が通るようになり、当然ながら人気の山なんだなあと実感。軽い目のザックで足速に進んでいくトレイルランナーらしき人も多くいた。朝早くに長者原から登ってきた人たちなんだろうか。次は3つ目の山、稲星山に8時半到着。そこからは東千里という湿地帯や阿蘇方面を見渡せた。次は九重連山といえば久住山!という感じのメインの山へ。久住山までは少しこれまでの山々よりも間隔が長くて、でもそれほどきついアップダウンはなく、楽しい尾根づたいのトレッキングだった。先ほど登ってきた天狗ケ城と中岳がこの場所から見るとトトロの耳のような双耳峰に見えておもしろかった(その奥に見える大船山もそう見える)。9時10分、久住山山頂に到着。最高峰ではないが、ここが1番たくさんのハイカーで賑わっていた。九重連山が1番見渡せて、全体像が分かりやすいのはこの山かもしれない。登り始めて5時間かかり、アップダウンが続いて疲れたが、元気な状態で到着できてよかった。久住分かれまで下り、最後に星生山へ登るか少し考えたが、最後の駐車場への下りで体力がなくなってはいけないので、登るのは断念した。ヤマケイに美しいと書かれていた西千里ヶ浜を通ったが、北千里ヶ浜や東〃と比べてちょっと地味で、その良さがあまりよく分からなかった。湿原は少しあるだけで、周りには九重連山らしい迫力のある山はなく、代わりにたおやかな山容の山にミヤマキリシマが咲いている程度だった。11時20分、牧の戸峠に到着。やはり連続の下りは疲れる。しかもこのルートは登山者が多くて、前が詰まって遅かったり、対抗者を待ったりで気をつかうのもしんどくなる一因か。売店でソフトクリームを買い、それでパワー充電。整備された自然道をゆっくり下って長者原まで1時間。朝4時半前に出発したから、約8時間ちょっと歩いたことになる。一泊二日、元気に帰って来られてよかった。
1日目。フェリーで到着した新門司港から長者原までは思っていたよりも遠く、途中で宇佐神宮などに寄り道をしていたら、到着は2時半になっていた。しかしここからのぞむ九重の三俣山などの九重連山は迫力があり、多くの人を引き付ける景色だと思った。これまで2度、長者原へは来たことがあったが、こんなにも山がはっきりと見られるのは初めてではないだろうか。写真をたくさん撮ったり、ビジターセンターで情報を集めたりして、3時より登山開始。見晴らしのいいタデ原湿原を通り抜け、林の中の道をゆっくり進んでいく。昨日までの雨で少し地面は湿っているが、泥道ということはなかった。夏山ではあまり聞いたことがないセミやカエルの鳴き声がしばらく聞こえてきて、癒しのBGMのようで気分良く歩けた。1時間ちょっとで景色の広がる雨ケ池に着いた。カッコウの鳴き声も辺りに響き渡っていた。しかしそこから坊ガツルまでの道は湿地帯のそばということもあってか道に水溜りが多く、とても歩きにくかった。靴をあまり汚さないようにするため、慎重に歩いた。そのために坊ガツルまでは2時間半もかかった。でも苦労して歩いてきた分、広くて見晴らしの素晴らしい坊ガツルの湿原をのぞめた時は、思わずわーっと言ってしまった。湿原ならではの植物はアザミなど地味なものしか咲いていなかったが、天気がよかったこともあり、湿原の周りの山々がくっきりと、しかも360度見渡せるのがすごかった。暑い真夏だと、午後は雲がかかって山並みを見渡すのはなかなかできないが、今のように梅雨の合間だと気温も20度ないくらいで、晴れていれば朝から夕方まで景色を楽しめるのだ。梅雨の合間の晴れた日って、実はとっても山登りに適しているのだ。坊ガツルから少し高台に、今日の宿泊地である法華院温泉山荘はあった。意外と大きな山荘で、たくさんの人が山荘前のベンチや談話室で山の時間を楽しんでいた。信州の人気の山小屋にいるようだった。予約した個室は畳6畳で、1人で使うにはもったいないと思えるほどの広さだった。荷物を置いて少し山荘内を歩いてみた。まずはお風呂。露天風呂ではないが、お風呂場から景色を見渡せるデッキに出られるようだ。マンガ「山と食欲と私」でもここが登場したこともあり、たくさんの絵が張られていた。また、観音堂というお寺の施設もあった。もともとは修験道をする行者の修行の場であったらしく、その名残が残っているようだった。一応参拝させていただいた。6時より、お楽しみの夕食。全部で7品もあり、どれもあまり食べたことのないメニューで、どんな味なんだろうとワクワクしながら食べた。濃い目のおでんやネギなどがたっぷり入った豚肉の炒め物などが特によくて、筍の入ったスープ以外みんなも美味しかった。ご飯もお代わりできて、満腹になった。食後は入浴。温泉のお風呂は内風呂だけだが、展望デッキがあるので、お湯につかって暖まった後はデッキに出た。暑くも寒くもなくて、気持ちいい感じで暗くなりかけてきた山々を見ていた。石鹸やシャンプーはなかったが、気持ちよく入れた。こんな山の中で温泉に入れるなんて、何と贅沢なことだろう。7時半ごろ、日が落ちるか落ちないかという時間は、山荘入り口の看板の下で晩酌。そんな時間でもまだ明るくて、少し寒いと感じながらもハイボールを嗜んだ。8時くらいになると、山頂に雲がかかってきた。明日が少し心配だ。部屋に戻り、明日の準備をした後、今日の振り返りをして9時過ぎに寝た。
2日目。今日は九重連山をゆっくり歩くことにしていた。夜中にトイレで起き、ついでに夜空を見に行くと、これまで見た中で最高と思えるくらいの満点の星空。星がありすぎて、星座が全く分からなかった。ただとても寒くて、上着だけでは耐えられず、5分ほどで建物の中に入り、4時まで寝た。起きてからはすぐに用意をして出発。まだ辺りは暗かったが、東の空は明るくなりそうな気配。黄色いマーカーがあったので、それを目印に暗い中でも迷わず登っていけた。最初の分岐点であるすがもり越に向かって、岩場を標高差200mほど登ると、景色が一変。広いくぼ地の中に入り、そこは河原のようになっている。北千里浜と言われるところで、百名山の著者である深田久弥が絶景だと書いていた。まさにその通りで、三俣山や久住山、天狗ケ城など九重連山が正面にのぞめる絶景ポイントだった。しかもそこへ朝日が差し込んできて、山肌にモルゲンロートのような朝焼けが現れた。感動した。じっくりと見たいと思い、そこでコーヒー休憩。10分ほどで朝日のマジックは終わり、また歩き始めた。北千里浜から久住分かれまではしばらくの間平坦な道のりで、少し体が冷えてきてグローブをはめて歩いた。それからまた岩場を少し登り、景色が開けたと思ったら、今度は久住山と星生山が左右正面に現れた。日がすでに差し込んでいて、こちらも絶景。絶景続きで写真を撮るのに忙しくて、なかなか先へは進めない。歩き始めて2時間で久住分かれに到着。ここからは久住山や星生山だけの九重の山々を見渡せるだけでなく、これまで登ってきた北千里浜のルートと南側には阿蘇方面を遠く見下ろせるようになった。標高が1600mを越えたため、ミヤマキリシマがあちこちで咲いている。よく見ると、どの山肌もピンク色に染まって独特の風景を作り出していた。どれもこれもみな絶景で、嬉しいため息をつくほどの景色だった。九重という名があるように、たくさんのピークがあるのでどの山から登ろうかと思っていたが、ぐるりと周回したいと考え、まずは正面にある尖った異様の天狗ケ城に登ることにした。右手に御池をのぞみながら、岩場の多い山頂を目指す。ミヤマキリシマがコース上に咲き乱れる中をすり抜けるようにして進んでいった。7時前に山頂へ。これまで他の山に隠れて見えなかった最高峰の中岳や北側にはととろの耳のような双耳峰の由布岳がのぞめるようになった。次はその中岳へ。15分ほどで山頂に到着。ここは九州の最高所であり、南は阿蘇方面、北は由布岳、東は坊ガツルや大船山などが360度を見渡せた。よく見ると海も見えた。阿蘇くじゅう国立公園の緑と異様な山々が見渡せる中、山荘で用意してもらったお弁当をいただいた。絶景を見ながらの朝食はとっても美味しかった。明るくなってきてからはたくさん登山者が通るようになり、当然ながら人気の山なんだなあと実感。軽い目のザックで足速に進んでいくトレイルランナーらしき人も多くいた。朝早くに長者原から登ってきた人たちなんだろうか。次は3つ目の山、稲星山に8時半到着。そこからは東千里という湿地帯や阿蘇方面を見渡せた。次は九重連山といえば久住山!という感じのメインの山へ。久住山までは少しこれまでの山々よりも間隔が長くて、でもそれほどきついアップダウンはなく、楽しい尾根づたいのトレッキングだった。先ほど登ってきた天狗ケ城と中岳がこの場所から見るとトトロの耳のような双耳峰に見えておもしろかった(その奥に見える大船山もそう見える)。9時10分、久住山山頂に到着。最高峰ではないが、ここが1番たくさんのハイカーで賑わっていた。九重連山が1番見渡せて、全体像が分かりやすいのはこの山かもしれない。登り始めて5時間かかり、アップダウンが続いて疲れたが、元気な状態で到着できてよかった。久住分かれまで下り、最後に星生山へ登るか少し考えたが、最後の駐車場への下りで体力がなくなってはいけないので、登るのは断念した。ヤマケイに美しいと書かれていた西千里ヶ浜を通ったが、北千里ヶ浜や東〃と比べてちょっと地味で、その良さがあまりよく分からなかった。湿原は少しあるだけで、周りには九重連山らしい迫力のある山はなく、代わりにたおやかな山容の山にミヤマキリシマが咲いている程度だった。11時20分、牧の戸峠に到着。やはり連続の下りは疲れる。しかもこのルートは登山者が多くて、前が詰まって遅かったり、対抗者を待ったりで気をつかうのもしんどくなる一因か。売店でソフトクリームを買い、それでパワー充電。整備された自然道をゆっくり下って長者原まで1時間。朝4時半前に出発したから、約8時間ちょっと歩いたことになる。一泊二日、元気に帰って来られてよかった。
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