宝永山(富士宮口から御殿場駅に下る) 自宅からの赤線が富士山に繋がった
- GPS
- 08:26
- 距離
- 25.9km
- 登り
- 484m
- 下り
- 2,402m
コースタイム
- 山行
- 7:39
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 8:12
天候 | 晴れ、前半は涼しく後半は猛暑 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
〈行き〉 水ヶ塚駐車場から富士宮口5号目までバス(1190円) 〈帰り〉 御殿場駅から水ヶ塚駐車場までバス(1190円) 終バスは3時50分発 それを超えるとタクシー(約5400円)か御殿場駅近くで宿泊か? |
写真
感想
参考山行記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-606147.html
(1+1=1? 国府津駅→塔ノ峯・明星・明神・金時→御殿場駅 今日は眺望の旅)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-483324.html
(準備を重ねて 富士山(富士宮口ピストン) 会心の山行)
かつて、富士宮口5合目から富士山に登ったことがある。この赤線を自宅からの赤線と接続したいと思っていたところではあるのだ。水ヶ塚駐車場、富士宮駅などと刻んで行くか、一気に行くか。いろいろ考えたところ。御殿場駅にある自宅から繋がっている赤線を活用することが一番近いと考えた。要するに、「富士宮口→宝永山→御殿場口→御殿場駅」というコースだ。富士山に登ったことはあるが宝永山に到着したことはない、それを含めて約20km弱と読んだ。
となると、課題はいかにして富士宮口5号目に早い時刻にたどり着くかである。三島駅から出る富士宮口5合目直行バスに乗れば、御殿場駅についてからそのまま帰宅となるが、登り始める時間的には遅い。
結局水ヶ塚駐車場で車中泊して1番バス(6:00)に乗るのが一番早いということになった。そうすると、時間勝負だ。御殿場駅を15:50のバスが最終でそれを逃したら水ヶ塚駐車場までタクシーを使うか、御殿場で宿泊するかだ。ホテルを見ると、5000円台のホテルはほぼなく、タクシーを使えば約5400円と出た。到着が遅れたらタクシーを使ったほうが得だと考えたのである。
それにしても富士登山はお金がかかる。駐車場に1000円、協力金に1000円、バスで往復だったら2000円だ。私は片道切符を購入、1190円だった。今日は晴天が期待できるため、非常に混み合っており、6時のバス2台は満杯、さらに待っている人もいた。帰ってきた時には、臨時駐車場にも車が駐めてあった。
富士宮口5号目では、普通は30分くらい高度馴致を行ってからスタートすることを登山雑誌やガイドブックでは奨励している。しかし、今日は高くても宝永山だ、ここで休憩することなくゆっくり登り始める。一呼吸で1歩が基本で、まずは休憩なしで6合たどり着く。ここで朝食休憩をとる。
ここからは、富士山頂への道を離れ宝永山頂に向かう。宝永山は富士山の宝永噴火による噴火口によりできた盛り上がりだ。一応「静岡県の山」「東京近郊の350山」に選定されているが「2500mを超える山」には選定されていない。道は一旦は降りながら砂礫に塗れ、火口の底にたどり着く。ここからが難所なのだ。
ここからは一気に登る、スコリアの道は踏むと沈み1歩踏むと半歩くらい滑る。それを繰り返しながら登っていくが、足元が不安定なので結構普段使わないような筋肉を使うようで足に疲労が溜まっていく。思うように進まないので気持ちも沈みがちだ。
それでも、前に進まないわけではない。これさえ登ってしまったら本日は登りはないのだと思って行くしかない。下ってくる人はみんな「ここを登るのは大変ですねえ」「ここを上りで使うもんじゃないよ」と口々にアドバイスをくださる。でもさあ、来ちまったんだ、これはもう登るしかない。というわけで、アリジゴクに捕まる前に斜面を登る蟻のように斜面を登っていった。そして、宝永山の馬の背までたどり着いたのである。
ここにザックをデポして宝永山頂に向かう。コースタイム5分の尾根道だ。足も滑らない。コースタイム通りに5分で宝永山に到着した。南側から東側にかけての眺望が美しい。山中湖から大洞山、御殿場、箱根、愛鷹
山に伊豆半島、富士川河口に美保の松原。山頂まで登った人に聞いたところ、北アルプスまで見えたそうだ。
様々な山から富士山は見えている。当然、晴れているのであれば富士山からもそれらの山が見えるわけだ。北アルプス、日光男体山、雲取山、甲武信ヶ岳、金峰山、丹沢、……。今日は、箱根より東側、伊豆方面は雲がかかっていて見えなかった。
馬の背に戻り連絡ルートから御殿場口に向かう大砂走りに合流する。富士山のスコリアと火山灰が混じってふかふかの道を下ってくるのだ。足で踏むと50cmくらい前に滑る。まるでスケーティングのように進むことができる。しかし、意外と足首に負担がくるのも事実だ。そして、靴の中に砂が入ってくるのも事実だ。座れるところで靴を脱いで中の土を出すが、歩いている間はそうもいかない。右足の裏が靴との間に砂が入り込んで痛くなってきた。結局後半はこの右足の裏の痛みをやりくりしながらの下山となったのである。途中から、登山靴の口を履いている靴下をひっくり返しガードした。それ以降は靴に土は入って来なくなった。
この大砂走りルートを来るならばスパッツなどで靴の入口をしっかりガードしなければならないということが身にしみてわかった。
大石茶屋で自販機のジュースを求めるが全然冷えていなくて美味しくはなかったが、良い糖分補給にはなった。
御殿場口の駐車場も満杯だ、大砂走り下山ルートの横を登りルートが通りひっきりなしに人が登ってきていた。これらの人々は宿泊して登るのだろうなあ。今日の夜はお楽しみでしょうか?まあ、富士山の山小屋ではお楽しみができるほど余裕はないか……。
私は、アスファルト道を下り始めた。もう、迷いはない。御殿場駅まで下るのみだ。
下り始めると、太郎坊という場所に英国旅客機遭難碑がある。かつて富士山上空を飛行していた旅客機が急な気流の変化を受けて分解し墜落した。ここに百十三名全員の命が失われたという。この年は飛行機の遭難が多く、5件もの事故があったそうだ。
私は手を合わせ、さらに下って行く。県道23号線にたどり着けば、あとはずっとまっすぐ下れば良いのだ。その半分以上は、自衛隊の東富士演習場の中を通る。ずっと、爆撃や機関砲の音が響いている。流れ弾が来たらどうしようと思うこともあるが、もしきたら大きなニュースになるだろうなあ。時たま日陰があるが、基本は日向の道を高度を落としながら歩いて行く。頭の中には、何時ごろに御殿場駅到着か、どこかで昼食を食べられる店や時間は取れそうか、そんなことばかりを考えていた。
東富士演習場の演習も12:15からは昼休みのようで砲撃は止んだ。そして、再び砲撃があったのは駐屯地の入り口である。そう、13:00からであった。昼食休憩であった。
あとは、市街地内を下っていく。まだ富士山の山体の上なのか、駅に向かっては若干の下りの道になっている。まずは、セブンイレブンで水分補給、クエン酸でパワーを入れる。右足の裏がまた痛くなってきたので、靴を脱ぎ綺麗に砂を取り出す。バス停のベンチにて両ふくらはぎの筋肉を揉む。そんなこんなで、たどり着いた御殿場駅、14:40位だった。駅のトイレで用を足し、駅の周りを歩いて慎重に赤線を繋ぎGPSを止めた。自宅からの赤線が富士山頂へ繋がった実感を噛み締めた。
明治時代から開業している立ち食いそばにて「冷やし月見そば」、メニューは「月見そば」だが、言えば同料金で「冷やし」にしてくれる。冷やしそばのつゆも全部飲み干す。冷水も4杯飲む、それだけきつい道だった。
上りは大したことないが、下り合計2400m超えは、やはり足に負担がきた。そして、予定よりも長かったこのコースを無事に制限以内で歩けたことに大いに満足した。
バスまで約1時間、待合室で少々うとうととしてしまった。バスに乗っても1時間うとうと。それでようやく水ヶ塚駐車場に辿り着き、ai車にたどり着いた。
道の駅「ふじおやま」にたどりつき、オールスター戦を見ながら不意に爆睡してしまった。
コメント
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aideieiさん はじめまして
写真9は山頂剣ヶ峰富士山測候所建物跡です。17日は景色を見るのには最高の天気でしたが、下山時標高が下がる程に暑さが身に沁みる暑さでした。
本日の山頂はいかほどに素晴らしかろうと思いながら歩いておりました。いろいろなところから見える富士山。逆にいうと富士山からはそれらの山々が見えるということですから。
富士山には登ったことはありますが、そういう眺望には出会えなかったので。いいなあと思いながら記録を読ませて頂きました。
ありがとうございました。aideieiでした。
ずいぶん空いてるという話でしたが
結構人が多くなってきたんですね〜
宝永山 僕も一度行ってみたいと思ってます
宝永山に登ったことがなかったのと、赤線繋ぎでこんなコースになってしまいました。結構キツイコースでした。
宝永山頂、ぜひ登ってみてください。いい雰囲気とズルズルのコースが待っていますよ。
aideiei でした。
aiさん 暑い中お疲れ様でした。
梅雨明け直後の土曜の混み具合、コロナ禍とはいえすごい人ですね。
私は前日、金曜だったのでそれほどでもなかったです。
次は(来年ね)御殿場ルートを歩いてみたくなりました!
tanamari
今回は大砂走り、初体験でした。私は抜かされっぱなしでしたが、速い人は本当に速い。あっという間に下っていきました。
バスは混んでいましたが、登山道ではそうでもなく、ソーシャルディスタンスを守って歩くことはできたと思います。まあ、「会ったかもしれない人」が50人くらいいまして、順次記録を巡っているところです。御殿場下りルート、面白かったですよ。来年はぜひまた娘さんとどうですか?
aideieiでした。
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