谷川 白毛門 湯檜曽川ゼニイレ沢
- GPS
- --:--
- 距離
- 6.9km
- 登り
- 1,046m
- 下り
- 1,035m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
途中から湧き水が混ざるため、上部は結構冷たかった。 雪渓があるのかというくらい冷たい。 滝中のホールドをしばらく探していると、手が冷たくなってくる。 |
写真
感想
Mさんに沢に誘われた。行先はゼニイレ沢。ちょうど一ノ倉の真向いにある、湯檜曽川から白毛門に一直線に突き上げる沢で、沢というよりはスラブが山頂付近まで続くちょっと変わったところだ。
さて前日、水上には大雨警報が出ており、ネットで調べると警戒水位ギリギリの状態だったが、予報では前線は下がるようなので、元から水の少ない沢だからまあ行けるだろうと踏んで出発する。
水上の道の駅に着くと雨は止んでおり、うっすら月が見えるほどだった。これは明日は期待できるな、そう思って、少し涼しい軒下で眠りについた。
翌日6時40分起床。前夜到着が遅かったので予定通り寝坊気味。
白毛門登山口の駐車場に車を止めて、湯檜曽川の右岸の林道を歩く。一ノ倉の手前から河原に降りて、ちょっと水量の多い湯檜曽川を渡渉する。
深いところでは膝くらいある。やっぱり水量は多めだ。
出合に着いてゼニイレ沢を見上げると、水がバシャバシャ流れている。
う〜ん、かなり多い。下調べでは、出合は水がない、という記述が多かったのに。
上の方のスラブも何だか水線が太く見える。まあだいじょぶでしょうと歩き出すが、ガレの岩がかなり浮いている。
小さいものだけでなく、長辺が1mくらいある岩の上に乗っても動いたりする。
えーこれが動くのかよってくらいの岩がゴロンと音を立てて転がるもんだから、ちょっと肝を冷やしたりする。
おそらく昨日のうちに、水がたくさん出て岩が動いたから、まだ落ち着いていないんだろう。
この沢は水量が多くないから、あまり沢登りっぽくないんだろうななどと思っていたが、ちゃんとした水量で普通に沢登りっぽい。
やがてナメっぽい岩が出てくる。岩の弱点を拾ってヒタヒタと登る。と、ここで足が止まる。
「やだ、ぬめってる・・・」 そう、8月下旬だし、ここのところのゲリラ豪雨やらで、そこそこにぬめりんこ状態なのだ。
ここで、今回初出場したおニューのモンベル沢グローブが活躍した。
今までキャラバンの渓流シリーズの沢グローブを使っており、これはこれで使いやすかったのだが、モンベルのグローブは違った意味で活躍してくれた。
このモンベルのグローブは手のひらに割と硬めのゴムのような補強が施してあるのだが、ぬめっているところをこの手のひらでゴシゴシすると、ぬめりが取れるのだ。
ちょっと怪しいところはゴシゴシして足を置くと、アクアステルスがバッチリ効くのである。
そんな小技を入れつつ、最近ジムでスラブの練習をしていたのも加わり、体重移動はバッチリで、難なくスラブを登っていく。
二人でハイペースで登っていくと、45分くらいで300mは登ってしまった。
水が流れて涼しげで、これは登山道より快適だ、なんて言いながらどんどん登る。
最初のスラブが終わると、沢幅がいったん狭まる。
途中の小滝は登るにはロープ出した方がいいかなというものもあるが、支流から小さく巻いたり、横の藪を小さく巻いたりで全く問題はない。
今日は水が少ない沢だから大して濡れないだろうと沢スパッツもつけずに出発したんだが、水量のせいかシャワーになる滝もあり、日が出ていないので、ちょっと寒げ。
小滝を何個か越すと、やがて二つ目のスラブが出てくる。
これも細かい凹凸は豊富なので、自分が登りやすいところを選んで登っていく。水流左が登りやすそうだったが、今回はほとんど水線沿いに行った。
このあたりになってくると、支流から湧き水が混ざってくるようで冷たい。先に雪渓でもあるのか、というくらい冷たく、細かいカチを掴む手がしんどくなる。
三俣を過ぎ、藪っぽくなってくると、豊富に水が流れる藪藪の右と、水がほとんどない左とに分かれる。ここを左に進むと、5分ほどで奥壁に行き当たる。
奥壁はドーンと20mくらいそそり立っており、その先も段になって続いているのがわかる。
このまま右へ藪を漕げば登山道らしいのだが、時間も早いしせっかくなので登る。ロープいる?いらないっすね。という会話がなされ、ガバガバの壁をテンポよく登っていく。
沢数回目の初心者でもいなければ、ロープは不要かと思う。途中に残置ハーケンは数本あったけれど。
さて、1段登ると二俣になっている。登りやすい左ルンゼを選んだ。さらに登ると、岩の小尾根を挟んでまた二俣になっている。
ここも左に進んで、すぐ先に見えているシャクナゲの藪に入った。いつものごとく木をひっつかんでモンキークライム。
やがて傾斜が緩んできて笹薮になったので右に登山道があるだろうと、トラバースを開始する。
自分がスパッツを付けていないせいで靴紐が3回ほどけたり、バイルを絡めとられて流れ止めが笹にこんがらがって、なんてことをやったので少し苦戦した。
小尾根を乗越すとルンゼがあり、その右にも岩の小尾根がある。その先に何かありそうだね、といいながら岩にとりついて回り込むと、すぐに登山道に出た。
途中で雨が降り出したが、藪漕ぎは20分弱くらいだったろうか。
やはりトポの記述通り、奥壁を登りつつも右へ右へ針路を取っていけば、最後はこのルンゼに出て、藪漕ぎ1分で登山道だったんだろう。
ルンゼの途中がどうなっているかはわからないけど。
雨が降ってガスっており、時折風がうなっている。こんな天気だから登山者は誰もいない。登山道を8分くらい上がると山頂に着いた。
写真を撮影し、さっさと下山する。
途中、登山道からは東黒沢のハナゲの滝が見えたが、水量が多くてフィーバー状態だった。あんなハナゲに取りついたら、水圧でふっとばされて命の危険があるくらいかもしれない。
途中休憩を挟んでゆっくり降りて、2時間弱で登山口に着いた。
駐車場は雨が降りしきっていたが、水上駅付近まで車を走らせると、夏の日差しが照り付けていた。谷川付近の天気は不思議だ。
トポによれば3級とあるが、それは絶対にないだろう。藪やら奥壁混ぜて、かなり甘くつけても2級上といったところ。
Mさんなんか、こんなの1級上だよ、と言っていた。たしかに簡単だった。
でも、奥壁と藪漕ぎがあって、まあまあ満足できた。
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