余市岳(ゴンドラ使用) 雨雲来襲との時間勝負
- GPS
- 03:07
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 415m
- 下り
- 408m
コースタイム
天候 | 曇りのち霧、最後に小雨。この小雨がどんどん強くなり道内大雨になる。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
その他周辺情報 | 倶知安第一ホテル ニセコ駅前温泉 綺羅の湯 |
写真
感想
前日余市の道の駅で車中泊した私は、昨日の温泉の影響かなんとか歩けそうという感覚を持っていた。そう、余市岳に登るのである。この日はキロロゴンドラがやっている、キロロゴンドラの終点から歩くのと最初から最後まで歩くのであれば倍以上の期間がかかることが予想されている。しかし、この日はゴンドラがやっているのだ。赤線繋ぎなどをしていないのであればゴンドラに乗って到着駅からのピストン一択である。
始発は9時、それに合わせて道の駅を出て、朝食を食べて、キロロに到着しようとするわけだが、札幌や小樽などの大都市圏を離れてしまうと朝食を摂ることができる店はほとんどない。牛丼屋は小樽まで行かないとない、駅そばもないことを昨日確認した。余市でなければ近くの駅には多分ないだろう。
となると、コンビニになる。赤井川村のセイコーマートは6時からやっているので(北海道の田舎では24時間営業のコンビニは結構珍しい)、100円パスタとソフトカツゲンの朝食、合わせて200円だ。朝から温めたチーズカレースパを食べキロロに急ぐ、駐車場には30台くらいの車があり、10組くらいのハイカーが車内に待機していたり外に出てきたりしていた。
私は行くつもりでいた。多少の雨など怖くない、トムラウシの下りの雷雨より酷くなることはあるまい。偶然私の車の隣に駐車していたアベックさんたちも行くようだ。
こういう時は時間勝負だ、雨が降る前に戻ってくる、降ってもいいが酷くならないタイミングで降ってくる。運が良く10分早く窓口が空き8時50分、チケットを持って空中の人になっていた。ゴンドラの中で登山届を書いた。この10分は非常に大きい。
山頂駅で係員さんに「1」とかかったタグをザックにつけられる。これで、登山者を管理するそうだ。「何番が戻ってきていない?」「登山届を見て携帯をかけてみよう(ドコモはそこそこ繋がった)。色々使えるんだろうと思う。
山頂駅から見晴らしまでの2.5kmは平坦な道、ギャップを気にしなければならない場所以外はできるだけ早く進む。時間は稼げるところは稼いでおいた方が良い。
見晴らしでGPSを確認、11時までには山頂に着きそうだという確信が生まれる。あとは、鞍部まで下ってから登り返す。250m登り返すのだが息もそんなに切れず大変だとは思わなかった。途中に出てくる岩場の足運びに少々難を覚えただけだ。
山頂が近づいてくると斜度は緩くなってくる。これはかつて火山だった証で、かつては山頂部のどこからかで噴火したらしい、よってその近くは平らになっている。
木の看板が見えた。「すわ?!山頂か!」と思うが、近づいてみると「山頂はあと300m」という看板。残念に思うがこの看板がなかったら結構な人がここを山頂として帰ってしまうのではないかと思われる。やはり、必要な看板なのだ。
ただ、ここからは基本平坦な道でレッドカーペットみたいな道だ。気楽な道を行くと余市岳山頂の看板と三角点が現れた。予定通り、10時台終盤での到着となった。持ってきたスポーツドリンクを300mlほど飲み、一連の撮影を済ませすぐに下山する。そう、時間勝負なのだ。
看板から山頂に向かう300mの中で「2」をつけたアベックさんたちとすれ違った。この人たちもかなりの健脚だ。
登ってきた道を下っていく、まだ雨は降らない。霧っぽく放っているが雨ではない。しかし、霧の水分がハイマツについて水滴となっているのが私のTシャツを濡らす、でも体温ですぐに乾く。セイコーマートパスタパワーはすごいぜ。
見晴らしへの登り返しを終えた所で「ああ、なんとか戻ってこれた」と思った。ここからは30分程度で戻れると思ったからだ。
最後の道で「3」をつけたご夫婦を追い越す。本日は見晴らしまでで止めたそうだ。挨拶をして私はさらに先を目指す。ゴンドラ駅まで300mという所で雨が降ってきた。でも、雨具を出して着る必要はない、駅まで全力で進むまでだ。
そして、私はゴンドラまで戻ってきたわけだ。雨具は使用せず、係員さんに「2」「3」のタグをつけた方とどこですれ違ったかを報告し、私はまた空中散歩の客となった。ゴンドラが地上駅に着く頃、地上は本降りになりかけていた。
腹は適度に空いている、昼食を摂りたいところだ。キロロリゾートは全て食堂はやっていない。私はニセコ方面に車を走らせた、倶知安あたりであれば食べるところくらいあるだろう。
で、今回食べたのは「豪雪うどん」、倶知安にあるホテル第一会館で供されるじゃがいもを原料として作ったうどんである。全国で食べられるのはここと、余市にどうやら一件あるらしい。
昔からあり、大学生時代に私が母を連れて墓参りに行った後で母が「一度食べてみたい」ということで倶知安に寄ったことがあった。当時はラジオではしきりにコマーシャルを打っていたのである。
しかし、時代が時代だ、カーナビもなければ携帯電話もない時代だ、ラジオのコマーシャルだけでたどり着けるわけもなく、何か別なものを食べて帰ったという記憶がある。そう、ずっと倶知安に根付いているうどんなのである。
今回は、カーナビだってAIPadだってあるので、ここに辿り着くのは難しくはなかった。ということで、豪雪うどん+天ぷらセットを頼んだのである。天ぷらセットにした理由は周りの目を感じたから、でも後で後悔した。天ぷらは冷えていて明らかに作り置きで、これでこの値段とは。「豪雪うどん単品」もしくは+大盛りをお勧めする。
でも、初めて食べる豪雪うどんは美味かった。ツルツルと喉の奥に入り、爽やかな余韻と共に胃に消えていく、清々しく潔いのだ。これは再訪の価値があると思った。でも、次回は豪雪うどん冷やし大盛り、これだけでいいと思った。
その後は、温泉に入り、道の駅「ニセコビュープラザ」にて車中泊。
次の日には、大きな選択を迫られることとなった。
19日に神奈川に帰ればいいいので、後半は東北を山登りながら南下しようと思っていたのだが、10日の道南、それからの東北はずっと雨の予報が出ている。道北は12日には雨が止んで晴れるという、道北を回って東北を一気に南下して帰宅するという選択肢が生まれた。
その決断を、次の日の朝にはしなければならない。悩みながら道の駅で眠りについた。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する