鳥海山 鉾立→外輪山周回 銀婚式記念 東北遠征
- GPS
- 07:18
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 1,423m
- 下り
- 1,404m
コースタイム
- 山行
- 6:06
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 7:16
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
銀婚式記念 東北百名山を巡る旅。
うっすらと百名山コンプリートも考えないではない妻の為に、夫が企画してくれた東北遠征。
東北遠征一座目は鳥海山。
登るのはもちろん私一人。
早朝5時30分、「必ずここへ帰ってくる!」と、手をふる夫に笑顔で応えて出発。
長い行程と予想される上に14時からは悪天候の予報なので、イスカンダルを目指すかのような悲壮感。
穏やかな天気のうちに行って戻ってきたい。
この時間は、鉾立展望台からはまだ山頂と思われる頂が見えていた。
午後に向かうほど天候が悪くなるので、先に外輪山を辿って山頂を目指す。
長い方のコースになるが、あれぐらいの距離感なら思ったよりは近いなと、少しやる気が出る。
石畳の快適な道。
ストックの威力が発揮できる道なので、グイグイ登る。
あっという間に賽の河原に到着。
登山口からここまでと同じぐらいの距離で、御浜に出るのか???
と思いきや、予想外の短い距離で御浜着。
御浜小屋もすぐ上。
小屋の裏手に出た頃、やや風が強くなり始める。
周囲を観察するが、ガスってはいるものの視界は十分に効く。
下界は晴れているようで明るい。
ホワイトアウトしそうなほどでもないので、先へ進む。
御浜小屋から七五三掛までは、一旦下って大きく登る。
進行方向左手に現れるであろう、千蛇谷への分岐を探すが、最初の「七五三掛」標識の辺りにはない。
そのまま進んで、2つめの「七五三掛」標識辺りにも下る道はない。
そこから少し稜線に上がったところ、3つ目の「七五三掛」標識が千蛇谷への分岐だった。
千蛇谷へ下る道を目視。ガスが濃くなり、見えなくなりつつある。
殆どの人が千蛇谷へと降りていく。
山頂のみを目指すなら千蛇谷ピストンの方が早いが、外輪山と七高山も行きたい。
風は強いが飛ばされる程でもなく、まだまだ視界も利くので外輪山方向へと登る。
やはり、風が強くなる前に稜線歩きを先に済ませておくべきと判断。
稜線を進むにつれて風は強くなり、周囲に人の気配も無くなったので少し不安になるが、万一停滞しても装備はきちんと持ってるし、今日の気温なら低体温症にはならないということは、今まで積んだ経験でわかっている。
とはいえ、ガスガスで薄暗くて人の気配も無く、進むに連れて時折り突風が吹く稜線を一人ぼっちで歩くのは心細い。
「厳冬期の北アルプスの稜線歩きに比べればなんてことはない!」と鼓舞して進む。いや、今日はソロなのだが?と気付いてしまってちょっと泣きそうになる(笑)
体が浮き上がるほどの強風に見舞われる事も無く、新山・外輪山分岐に到着。
新山への下り道を確認してから、再考ののち七高山へと進む。
七高山山頂も強風。
ふと足元を見ると、強風に耐えて咲く可憐な花畑を発見して励まされる。
新山へは、スノーブリッジとやらを利用しようと軽アイゼンも持参したが、なんせこの強風と、スノーブリッジがどこか目視できないほどのガスだったので、早々と諦めて新山分岐へと戻る。
分岐から下りきり、右手に雪の壁を見つつ進む所で、雪壁からの吹き下ろしでちょっとビビる。
石でも転がってきたら大変なのでそそくさと過ぎる。
新山へは反時計回りに登り、下った。
時折り突風が吹いたが耐えられる程度。
岩にはペンキでわかりやすく印があるが、途中、左手に巻きすぎてコースミス。
普段、もっともっと悪い所に行くのが災いしたなこりゃ、とか、一人でええカッコしてみる。
悪い所ではいつも泣いてます。チキン野郎です。はい!
周囲に人影すらなく、ガスと強風に内心怯えて慌ててたからミスをしたのだ。
落ち着きを取り戻す。
胎内潜りらしき所を通ったが、暗くて狭い岩の洞窟にある古びた祠の前を通るのが怖すぎて、途中で岩の天井の穴から出てしまった。
岩の穴から体を出した途端に吹き付ける突風。
目の前で逃げたから神様に怒られたのか?
結局、胎内潜りができず、産まれ変わり損ねたのだった。
山頂は独り占め状態だが、強風なのでそそくさと下る。
下りは、登ってくる人とたくさんすれ違った。
千蛇谷コースから登ると、新山の西側の道をピストンする方が早いのだろう。
帰りは千蛇谷コースを下る。
綺麗に整備された道で悪所も無く、雪渓を渡って外輪山へと取り付く。
外輪山への登りもたいしたことはなく、七五三掛分岐からは来た道を戻るだけ。
風はどんどん強くなるので、やはり先に外輪山を回っておいて良かったとほくそ笑む。
御浜小屋から下界の海岸線が見えたが、なんと下界は晴れている。
がしかし、天気予報では14時から雨なので、そそくさと下る。
石畳は下りも非常に歩きやすく、休憩も無しでスムーズに登山口まで下った。
予定してたより1時間以上も早く降りたので、夫のお迎えはのんびり待とうと思いきや、登山口に着いた途端に目の前を夫の車が通るではないか!
途中で連絡を入れておいたので、下界から急いで鉾立まで上がってきてくれた模様。
ホッとすると一気に疲れが出てきたので、すぐに車にザックを置いてゆっくり出来るのは助かった。
夫のファインプレーに感謝感激。
鉾立駐車場のレストハウスで食事をして、まだまだ早い時間だったので、象潟の道の駅まで温泉に入りに降りた。
ブルーラインを下る途中に、所々強風で引き千切られた生木の枝葉が落ちていたので、いかに今日の風が強かったかを知った。
強風&ガスガスだったけど、下界の美しい海岸線も見られたし、大変満足の行く山行だった。
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