涸沢岳 相棒と登る3000m×21座(前穂〜奥穂〜涸沢岳〜北穂周回)

- GPS
- 32:00
- 距離
- 27.0km
- 登り
- 2,447m
- 下り
- 2,430m
コースタイム
6:00上高地バスターミナルー6:10岳沢登山路入口ー6:30風穴ー7:30岳沢小屋7:50ー10:00紀美子平ー10:20前穂高岳11:00ー11:20紀美子平ー13:00奥穂高岳13:15ー13:45ロバの耳手前コルー14:10奥穂高岳14:20ー14:55穂高岳山荘
11日)
5:40穂高岳山荘ー5:50涸沢岳6:10−7:00最低コルー8:15北穂高岳ー8:20北穂高小屋8:50−9:00北穂高岳ー9:15テント場ー10:20水場(ヘリポート上)10:35−10:50涸沢ー11:10〜11:30涸沢下の沢ー12:10本谷橋12:25ー12;50横尾13:10ー13:50徳沢14:30ー15:00明神ー15:40河童橋16:00−16:10上高地バスターミナル
| 天候 | 10日 晴れ昼過ぎからガス 11日 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
沢渡から上高地までタクシー4000円。 タクシー料金は定額なので相乗りすればバス(1200円)より安いです。相乗りの相手を探している方はたくさんいると思いますので始バス前はタクシー利用が良いと思います。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
穂高周辺は岩場の多い山域です。 整備の行き届いた登山道ですが慣れた人でもちょっとした油断で大きな事故につながる事もありますので油断はしないように。初心者は岩場や鎖場のある山を登ってそれなりに慣れてからの方が良いでしょう。 落石に遭わないよう注意する事も大事ですし、自分が落石を起こしてしまわないようにも注意して歩きましょう。 <上高地〜紀美子平(重太郎新道)〜前穂高岳> 登山ポスト、トイレは上高地バスターミナル下りてすぐのところにあります。 河童橋を渡り登山道へ。 前半は気持ちいい樹林帯歩き。岳沢小屋からも歩きやすい道ですが、途中から梯子、鎖場が何度かあります。人が多い場合は譲り合ったりしながら。 落石等には注意。 岳沢の登りはキツイという声を聞きますが、個人的にはキツイところは殆どなく、整備され緩やかで登りやすい登山道だと思います。急なところは梯子が掛かっていたり鎖があったりで登る分には楽だと思います。下りで使う方が苦労するのではないかと思います。 梯子、鎖場を抜け、岩が多くなってくると少し開けたところに出ます。ここが紀美子平。多くの方はここに荷物をデポして往復小一時間ぐらいの前穂に登ると思います。前穂までは岩場の急登です。 <紀美子平〜奥穂高岳〜穂高岳山荘> 吊尾根は稜線をトラバースするように歩くルートです。 こちらもとても緩やかで歩きやすい登山道です。普通に歩けば何の問題もないところですが、うっかりしていてルート以外の踏み跡に進んでしまいそのままルートに合流もできましたが、後にいたパーティーのガイドさんに声掛けてもらいました。 奥穂直下の最後の一登りはガレていて急です。岩場、鎖場あり。 奥穂山頂から穂高岳山荘までは意外と距離があります。 山荘付近は鎖、梯子が掛かっていますので慎重に歩けば問題は無いと思いますが、急斜面です。 コルに下りればそこには立派な穂高岳山荘。 小屋着が遅いと烈火のごとく叱られるかと思いましたが薄暗くなってから到着する方結構多かったです。常識的な時間の到着を心がけましょう。 <穂高岳山荘〜北穂高岳> 穂高岳山荘から涸沢岳までは特に問題なし。 涸沢岳〜北穂高間は槍穂の一般ルートの中では最も注意が必要だと思います。 (高度感はキレットの方があるかもしれませんが、今はかなり整備が行き届いているので歩きやすい。) 特に涸沢岳を下りに使う場合は岩場に慣れていない方は少し怖いかもしれません。 北穂側から涸沢岳を登りに使う方が楽だと思います。 最低コルまで下ると北穂の登りですがマーキング通りに登れば難しくはありません。しっかりと三点支持で登り下りすれば問題ないでしょう。 岩場のアップダウンが一段落すると涸沢への下山路の分岐を過ぎ、最後に少しだけ登れば北穂高岳山頂です。小屋は山頂のすぐ下にあります。テラスが素晴しい。 <北穂高岳〜横尾> 北穂高岳から涸沢へ下るルートはテント場からしばらく急ですがルートも明瞭で危険個所は殆どないと思います。 落石や浮石には注意。 水場、ヘリポートを過ぎれば賑やかな涸沢に到着です。 涸沢から横尾まではハイキングルートのような明るくなだらかな登山道です。ちょうど中間点ぐらいにある本谷橋が休憩ポイント。 こちらは危険個所、迷うようなところは全くありません。 <横尾〜上高地> 横尾から上高地までは長い長い林道歩きです。 登山道に比べれば大したことないアップダウンも、下山時長く歩いてきた最後にここを歩くと何とも・・・。 より長く感じるかもしれません。 徳沢、明神と中継点があるので一息つくのには良いでしょう。 猿の群れがずっと道の上にいましたが刺激しなければ問題なさそうです。 おまけ <奥穂〜西穂方面> 奥穂〜西穂感は岩場の難ルートです。 プロフェショナルのルートとまではいかないものの一般登山道(破線のルート)としては少々レベルの高いルートですので初心者のみの入山は控えた方が良いと思います。 馬の背は非常に細く、両サイドが垂直に切れ立った岩場です。 手や足を置ける場所は限られているので慎重にそれらを探して登りましょう。 ロバの耳、ジャンダルムの直下、その他垂直のスラブや岩場などは鎖等多少手が入っていて登りやすくはなっています。 奥穂側からだと怖いところを下りで使うケースが多くなるので西穂側からの方が少しだけ易しいかと思います。ガレで浮石も多いので慎重に歩きましょう。 |
| 予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
装備
| 個人装備 |
ヘルメット 1
|
|---|---|
| 共同装備 |
ザック 1
テント 1
マット 1
コンロ 1
ガスカートリッジ 1
クッカー 1
食料 日数分
水 2〜3L
シュラフ 1
救急セット 1
防寒具 1
雨具 1
ライト(ランタン) 1
ヘッドライト 1
コンパス 1
地図 1
トイレットペーパー 1
ゴミ袋(ジップロック大・中・小) 数枚
ウエットティッシュ 1
|
感想
今年登りたい山の一つに涸沢岳がありました。
特にこだわっていた訳じゃないけど気が付いたら相棒のペンギンを連れて3000m峰21座のうち20座に登っていたのですが、何故か涸沢岳だけ登っていなかったのです。
この山だけを目指して登る方は少ないと思いますが、槍でも、穂高でもなく涸沢岳を目指して登るってのも面白いんじゃないか?
そう思って登りに行ってきました。
もちろんたまにしか取れない連休ですのでお隣の山も登って来ましたけどね。
仕事を終えて帰宅し事前に準備していた荷物のチェックをして出発。
高速のPで仮眠し5時頃に沢渡の駐車場へ。
バスの始発前なので相乗りの方が簡単に摑まりタクシーで上高地へ。
バスターミナル前は多くの登山客で賑わっています。
届けを出し、トイレに寄って出発。
真っ直ぐに歩いて行く人ばかりの中、河童橋を渡って岳沢の登山道へ。
こちらを歩いている方は一人もいませんでした。
爽やかな樹林の登りを歩き天然クーラーの風穴を通過。
今日はお天気は良いけど朝から涼しいのでそれ程ここの涼しさは感じませんでした。岳沢のルートはキツイという声を耳にする事がありますが、岳沢小屋までは緩やかで登りやすい登山道です。あっという間に岳沢小屋に到着。
小屋で一息ついてすぐに先へ進みますが、ここからも歩きやすい登山道が続きます。次第に登りがきつくなるかなぁと思い始めた頃に梯子が現れます。
その後も鎖、梯子、岩場が続きますが、急な所は梯子や鎖で登るので、結局歩くところはそれ程急ではなくそれ程苦労せず標高を稼げます。
多くの下山者とすれ違いましたが、ここは登りで使うより、下りで使う方が苦労すると思います。落石などには注意して歩きましょう。
前穂〜ジャンの間ぐらいをヘリが行ったり来たりしていて、ホバリングしたと思ったら人を吊り上げて行きました。事故でしょうか?心配です。
森林限界を超え、岩場が多くなってくると紀美子平。
休憩している方いっぱい。
みなさんザックをデポして空身で前穂を往復しています。
ボクもサブザックで前穂登ってきました。
ちょうど皆さんと入れ替わりだったのか山頂は貸切。
景色を眺めた後しばらく山頂でゴロリ。
そのうち登ってきた方がいたので写真を撮ってもらいました。
のんびりしていたら徐々にガスが沸いてきて奥穂が見えなく・・・。
あれま。
まぁ、奥穂が目的という訳ではないので良しとしましょう。
紀美子平に戻って再び重いザックを背負い登り始めます。
吊尾根は眺めも良く、稜線をトラバース気味に歩くルートなので苦も無く進めます。山頂直下の最後の一登りは鎖がかかった岩場で少し急な登りですが、そこを登りきれば奥穂高岳山頂。
ガスで周りの眺めはあまり無かったけど今回のルートで一番高いところに登頂です。
お天気良ければここからジャンダルムまで往復するつもりだったけどお天気が・・・。
少し休憩した後、宿に3時にまでに着くように計算して2時ちょっと過ぎまでにはここまで戻ってこれるところまで歩く事にしました。
奥穂からまず最初に訪れる難所が馬の背。
信州側、飛騨側共にスパッと切れたナイフリッジを歩く。
このルートを奥穂側から歩く場合はこの馬の背の下りが最大の難所かもしれない。
かなりの高度感。しっかりと手足の置き場を確認し慎重に下る。
そこを過ぎてからはガレを一旦登ってコルまで下る。
浮石には注意。
ロバの耳に登るコルのところまで下ったところでガスが濃くなり前が見えなくなり時間的にもそろそろタイムアウト。
ここまでで引き返します。
14時少し過ぎたところで奥穂山頂に戻りました。
と、ここで、途中追い抜いた方が奥穂に登頂。
写真をお願いされたところで??
追い抜いたときにも軽く挨拶を交わし何か引っかかるところがあるなと思っていたのですが・・・。
前回の山行で光岳に登った時に同じテント場にテントを張っていて、下山時少しの間一緒に歩いた方でした。
光で「またどこかの山で!」なんてお別れした方とまさかの再会。
お互いヘルメットをかぶり少しイメージが違ったのかすぐには気付かなかったけど、良く見れば。
感動です。
握手を交わし、しばらくお話しながら一緒に下りました。
あっ、奥穂山頂から穂高岳山荘までは意外と遠いです。
山荘の手前は梯子と鎖のかかった急斜面ですので慎重に。
15時少し前に山荘に到着。
テントの受付をして、テント場で空いている場所にテントを張り今日の行動は終了。
この日は結構気温が低く、テントを張り終えてしばらくして夕方になった頃には寒いぐらいでした。ゴロゴロしていて目が覚めた20時ごろの気温が5℃。深夜はもっと冷えたので湯を沸かしホットウイスキーを飲んで暖まって寝ました。
11日)
3時頃目が冷めて外を見てみると昨日のガスが嘘のように取れ、満天の星空です。
何と・・・。
コーヒーを淹れ、しばらく寒さも忘れて星を眺めていました。
この時間に起きてしまったので朝食を作り、少しずつテントを片付ける準備を進めます。山荘でテント場の借り札を返し、トイレに行ったり水を頂いたりした後(1L150円)テントを撤収。出発準備完了です。
日の出前に出るつもりでしたが、空が明るくなっている様子を見ているといつの間にか時間が経ち、テント場で多くの方と御来光を迎えました。
んん〜綺麗♪
光でお会いしたおじ様と写真を撮りあい、今回も「またどこかで!」と挨拶を交わしお別れ。今回の目的地涸沢岳に向かいます。
テント場からは10分程。
昨日登ろうと思えば登れたけどあえて今日まで取っておいた念願の山頂に到着!
カメラを構えた方が一名いましたので、声を掛けて写真を撮ってもらいました。
いつも連れている相棒ぺんたと登る3000m峰21座登頂です(^―^)
少しお話したり、素晴らしい景色を眺めてのんびりします。
今日はお天気も良く360度素晴らしい景色です。
さて、今日は上高地まで下山ですが、そのまま下りるのももったいないのでもうちょっとだけ登ります。前穂、奥穂と登ってきたのでお隣北穂まで。
涸沢岳〜北穂間は槍穂エリアの一般登山道の中では一番の難所だと思います(北鎌やジャンダルムは別)スリリングな岩場の連続です。
とりあえず、こちらから北穂へ向かっている方はこの時間殆どおらず一人で自由に歩けるので岩場を楽しみながら歩きました。
このルートだと槍ヶ岳がドーンと見えて格好イイ。どこから見ても絵になりますね。
長野側は日が当たって暑く、飛騨側は日影で吹き上げる風が強くて寒い。ウエアも悩むところです。
それに加えデカいザックにヘルメットだと重量もさることながらザックが頭の高さまであるので首が後ろに倒れなくて、上を向けないので岩場を登るのが大変。
景色を楽しみながらのんびり歩いたのもあるけど結構時間が掛かりました。
涸沢岳から最低コルまで下り、その後は再び登り、飛騨側から長野側に岩場を超え、最後の一登りで北穂高岳山頂。
こちらも360度の大展望。
目の前に槍ヶ岳、今通って来た奥穂からの稜線、先月登った笠ヶ岳、裏銀座から後立山素晴らしい眺めでした。山頂直下の小屋でテラスでビールでもと思いましたが帰りの運転を考えると・・・・・。
残念ですがここはぐっと我慢です。
今日は上高地からの最終のバスに間に合いさえすれば良いのでポイントポイントでゆっくり休憩したりお話したりしながらの下山。
北穂から涸沢までは登って来る方とすれ違う事が多かったですが皆大変そう。
ここでは、昨日の朝タクシーで相乗りした方ともお会いしてお話しさせてもらいました。涸沢のヘリポートの近くの水場で不要になったヘルメットを外し、思いっきり顔を洗いました。冷たい水が気持ちいい!
賑やかな涸沢はカールの景色を眺めるだけで通過して少し下の沢で一服。
あとはハイキングコースのような緩やかな登山道を上高地まで歩くだけです。
のんびり歩いて、ゆっくり休んで横尾へ到着。
横尾からは長い長い道のりですが時間もだいぶ余裕があるので急ぐことなくのんびり歩き。結構歩いてるので疲れてきた感もあるし。
お腹が空いたので徳沢でカレーを頂き(すっごく美味しかったです)猿の群れが遊ぶ道を歩いて上高地まで戻りました。
この天気だったらもっと長く山の中にいたいなぁなんて惜しみながらも声を掛けて頂いた方達とタクシーに相乗りし、上高地を後にしました。
いつも連れて歩いている相棒との3000m峰21座完登。
お天気にも出会いにも恵まれ楽しい山歩きでした。
まめぴょん
















3000m峰21座踏破おめでとうございます。
100名山制覇にはあまり興味がありませんが、
こちらの方は生涯で実現できるように
ひそかに狙っています。
涸沢岳、私も未踏です。確かに3000峰ですね。
お天気よくて良かったですね。
赤いヘルメットに日ノ丸。かっこいい。
お次はどこでしょうか。
makasioさんありがとうございます。
北穂も奥穂も登ってるのに涸沢岳が未踏で・・・。
それ程意識していた訳じゃないけど、いざ後一つだけ残っているとなると登ってみたくなっちゃって今年中に何とか、と思っていました。
登れるチャンスがあって良かったです
相棒も21座全部一緒です
さすがに3000m峰はそれぞれが魅力的です。
時期やルートを変えてまた楽しみたいと思います。
makasioさんも是非!
今週台風一過でお天気良さそうなのでどこか登るつもりです。本当は東北行きたかったんですけど、遠征続きで金欠気味で、秋は紅葉を求めて行きたいところがいっぱいなので近場(南ア)に行くつもりです。
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