燕岳、大天井岳〜初心者とともにまったり登山〜
- GPS
- 54:37
- 距離
- 32.1km
- 登り
- 2,646m
- 下り
- 2,651m
コースタイム
駐車場7:00-7:20中房登山口7:35-8:10第一ベンチ8:18-8:47第二ベンチ8:54-9:28第三ベンチ9:34-10:11富士見ベンチ10:23-11:00合戦小屋11:32-11:51合戦の頭11:55-12:48燕山荘13:40-14:15燕岳14:35-15:05燕山荘
14日
燕山荘7:20-8:24大下りの頭8:26-9:55切通分岐10:04-10:31大天荘10:40-10:50大天井岳11:15-11:20大天荘12:20-13:10東天井岳13:35-14:25大天荘
15日
大天荘6:55-7:15切通分岐7:15-8:30大下りの頭8:35-9:30燕山荘10:00-10:40合戦小屋11:18-12:47第一ベンチ12:52-13:18中房登山口13:20-13:30駐車場
天候 | 13日 晴れ時々くもり 14日 晴れのち曇り 15日 雨時々くもり |
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過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特にありません |
写真
感想
シーズン前から計画していたこの山行。
初心者の連れと一緒にこのコースを歩き、大天井岳からの大好きな景色を見るのが今年の第一の目標でした。
いつもの私の山行に比べればかなり余裕の日程。
最初が肝心ということで、なるべくよい思い出をつくり、今後につなげるためにも今回は無理はしません。
しかし、迫る台風の行方が気になる日程になってしまいました。
ただ、1日目は、くもり、一番景色のよい2日目は晴れ、そして最終日台風が接近し始めるという日程であったため、無理はしない程度に、でも何とかなるかということで予定通りに決行しました。
いつものように仕事終わりで、22時過ぎに家を出発。
睡魔と闘いながら高速を走らせ、かなりの眠さでつらいところでしたが、今回は一人ではないので途中で交代。
梓川SAまで車を走らせ、2時過ぎに到着。
ここで、5時まで仮眠することにします。
やはりSAは、コンビニ、トイレもあるので仮眠するには最適です。
13日
5時に起床ののち、朝食など最後の調達を済ませ、身支度も整え中房登山口へ向けて出発しました。
そして車を走らせ、中房温泉登山口に6時半に到着。
連休前の金曜日ですが、なんとか第二駐車場へ停められました。
最後の準備をし、いよいよ出発。
自分のことだけでなく、連れのことも考えないといけないのでいつもより気を遣います。
ゆっくりと中房登山口へ。
トイレを済ませ、準備運動も完了。
いよいよ本格的登山出発です。
まずは、合戦小屋のスイカを目指して…。
私には慣れた道のりですが、連れにとっては本格的登山は初めて。
ゆっくりゆっくり、慎重に、いろいろアドバイスをしながら進みます。
いつもの慣れた道ながら、この季節にしては気温も高いせいか、少し歩くと顔から汗が滴りおちてきます。
これで体力が消耗するのかなと思いながら、後ろから来た人にはなるべく先に行ってもらうように道を譲り、ゆっくり歩くように心がけます。
ゆっくりとは進みながらもコースタイムを超えることなく、第一ベンチに到着。
ひとまず休憩します。
いつも一人だとほとんど休憩せずスタートしてしまい、あとからバテてくるという最近の傾向から、今回は気を付けてゆっくり目に休憩していきます。
そして、第二ベンチ、第三ベンチ、富士見ベンチとポイントごとに休憩をし、息を整えていきます。
高度を上げていくと、ところどころの木の間から表銀座の稜線や大天井岳が見えるようになり思った以上の天気のよさにテンションが上がってきます。
富士見ベンチではやはり富士山は見えませんでしたが、おにぎりを食べゆっくり休みます。
次はスイカ。
富士見ベンチからゆっくり進んで行くと大天井岳や表銀座の稜線もよく見える地点に。
写真を撮ったり、すれ違いに聞かれた人たちにあれは大天井岳で、あそこに見えるのが大天荘でと指差して話をしていると、持っていたはずのストックが下へ落下。
2mほど下の木の茂みにさかさま向きに刺さり止まりました。
最悪あきらめなければと思ったもののとりあえず少し降りてみようということで、登山道わきの草につかまりながら恐る恐るおり何とかキャッチ。
無事回収しました。
こんなアクシデントもありながら何とか合戦小屋に到着。
座るベンチを確保し、早速スイカをゲット。
1カット800円ですが、それを2つに切ってもらい二人で食べます。
この甘さと水分、そして少しかけた塩がまた良しで心も体もリフレッシュ。
お昼を食べるにはスイカでおなかがいっぱいになったので、燕山荘についてから昼食にすることとし、先へ進みます。
しかし、徐々にガスがあがってきています。
合戦尾根の頭の手前、大下りの向こうに槍ヶ岳が見え始めましたが、ガスが迫っておりなんだか嫌な予感。
ここで写真を撮っておかないと次はない気がして、道の途中ですがしばし写真タイム。
この嫌な予感は当たってしまいました。
合戦尾根の頭に着くころには、槍ヶ岳はガスの中。
稜線もまったく見えなくなっていました。
少し休憩しながら待っていましたが、現れる様子もなく、再出発。
後は、姿が見えてきた燕山荘を目指しますが、やはりここからがなかなか足が進まなくなってきます。
足というより、体がしんどいという感じ。
前回のこともあるので完全にしんどくなる前に、休憩を入れてゆっくりと進みます。
そして、途中でサルにも遭遇しながら燕山荘に到着。
のども乾いて、ビールと行きたいところですが、一応この後山頂を目指す予定なのでここはおとなしくコーラで乾杯。
一気に飲み干してしまいました。
今日は混雑しそうなので、先に受付だけ済ませ、荷物を置いて、山頂へ向かいます。
身軽にもなり、さっきまでより快調に歩けます。
振り返れば槍ヶ岳もかすかには見えるようになっており、テンションアップ。
イルカ岩やめがね岩を連れに説明しながら山頂へ。
そして、燕岳山頂に到着。
先客がいてなかなか写真が撮れませんでしたが、しばらく粘って証拠写真をゲット。
かなりガスが増えているので信州側は全く景色が見えず、富山側もほとんど見えませんが、とりあえずよく見える北燕岳を眺めながらしばらく山頂でまったり。
しばしまったりした後はケーキセットと生ビールを目指して、燕山荘へ。
荷物を寝床に運び、少し着替えてすっきりした後に、喫茶室へ。
まずはケーキセット、そして生ビールセットでまったりとした時間を過ごしました。
小屋の外へも出てヘリポートで景色が見えるのを待ちますが、ガスが晴れることはなく、逆にかすかにブロッケンが見え、これもまた貴重な体験ができました。
燕山荘の夕食はいつもながら充実しており、おいしくいただき、恒例のオーナーのホルン演奏も聞きながら、小屋の夜の時間を過ごしました。
連れにとっては初めての小屋泊まりですが、かなりレベルの高い燕山荘で快適に過ごせたことで山のよい記憶がインプットされたに違いありません。
14日
この日は3日間の中で一番天気が良いはず。
4時に起き、まだ暗いうちに起きだし、ひとまず外へ。
外にはまだ星がきらめいており、ひとまず星を撮影ということでしばらく撮影し、寒くなってきたのでいったん中へ。
日の出時間を待ち、再び外へ。
徐々に光が差し始めており日の出を期待させますが、雲も広がっているため素直には太陽は上がってきませんでした。
日の出時間を少し過ぎ、ようやく雲から太陽が。
次第に槍ヶ岳のあたりがピンクに染まり始めて良い感じに。
染まる山並みと昇る太陽を交互に見ながら、感動的な山の朝の時間を過ごせました。
そのあと朝食。
今日の予定は大天荘まで。
コースタイムでも3時間ほどなのでかなりの余裕。
朝食を食べた後、ゆっくりと準備をし、そのあと喫茶でモーニングコーヒー。
のんびりとした時間を満喫し、7時半。
今回の最大の目的、大天井岳からの景色を見るために出発。
この日の稜線歩きは本当に最高でした。
360度、ほとんどの山々がよく見えます。
しかし、信州側の下のほうにはかすかに雲が湧いたり消えたり。
万が一、あれがあがってきて肝心な景色が見えなくなったらという思いが心をよぎり、ゆっくりまったりと進んで入るもののとりあえず景色の見えるうちに大天井岳へ辿り着かなければという気持ちで歩いていきます。
ただ、本当に景色が良いので写真ポイントが多すぎてなかなか進みませんが…。
蛙岩を過ぎたところで、一休み。
槍ヶ岳、大天井岳を正面に見ながら休憩です。
そして再出発。
大下りに到着しますが、さっきの休憩からそれほど歩いていないので、写真だけ取り先へ進みます。
ざれた下りを慎重に降り、登り返します。
結構、この登りも疲れますが、登り切ったら休憩ということでゆっくりと。
なんとか登り返し、登山道から少し離れたところで休憩。
景色を満喫します。
しかし、やはり少々の不安な気持ちもあり、先を急ぎます。
そして、今回唯一の鎖場、切通岩を慎重に通過し、切通分岐に到着。
大天荘までの登りは急ですが、30分ほど耐えてゆっくり進めば到着するはず。
一歩一歩ゆっくりゆっくり進みます。
そして、大天荘に到着。
ひとまずゆっくり休憩したい気持ちもありますが、景色が見えなくなっては、肝心な目的が達成できないので、土曜日ということもあり混雑してくるといけないので受付だけ済ませ、山頂へ向かいます。
10分弱で山頂に到着。
山頂手前ですでに、槍ヶ岳を中心とする表銀座の見える大好きな景色が見えており、テンションは最高。
連れにもこれが見せたかった景色だと説明し、写真におさめます。
山頂でも何枚も写真を撮り、かなりゆっくりと時間を過ごしました。
前日の燕岳とは違い山頂も混雑しないので、まったりと時間を過ごせました。
しかし、時間とともにやはり雲が増え始めさっきまで見えていた景色も、徐々に少なくなってきていました。
大天荘まで戻り、昼食に。
お気に入りのインディアンランチを食べ大満足。
荷物を寝床に運んでから、まだまだ時間があるので、依然常念岳へ向かったときにどこが山頂だかわからずスルーしてしまった東天井岳目指すことに。
思った以上にアップダウンはありましたが、程よい距離でこれでおいしくビールも飲めるだろうというくらいの距離。
進むうちにガスが増え、あたりも白くなってきましたが、1時間ほどで山頂に到着。
振り返っても大天井岳が見えなくなっていましたが、せっかくここまで来たので山頂でコーヒータイム。
しばしの時間を過ごし、大天荘へ引き返します。
時間とともに真っ白になりほとんど景色はなくなっていますが、時々景色がというくらい。
今日の行程を短くして、早い時間に大天井岳に到着して、素晴らしい景色が見れて本当に良かったと改めて思いながら、どちらかというと登りの多い帰り道をゆっくりと歩き大天荘に到着。
ほどよい時間になっていたので、生ビールをゲットし、小屋前のベンチで今日見れた素晴らしい景色に乾杯。
しばらくまったりと過ごしましたが、太陽がなくなるとかなり寒くなってくるので引き揚げ、談話室で温かくまったりと過ごしました。
そして、ここも燕山荘に負けず、おいしい食事に満足し、そのあとものんびりとした時間を過ごし、就寝前には雨が当たる音も聞こえてきましたが、翌日の天候が少しでも良いことを祈りながら20時眠りにつきました。
15日
朝起きだし、窓から外をのぞきますが何も見えません。
まだまだ暗い時間。
仕方ないもののどう考えても日の出が見えるわけではないのでゆっくり準備。
朝食の時間になってもなかなか外は明るくなってきません。
悪天候で太陽が完全に隠れているのに加えて、ガスもかなりあり視界がほとんどない感じ。
宿泊していた人たちも、朝食を済ませたら、まだ薄暗い中、台風が来る前にと早々に出発していきます。
私たちも台風が来る前にとは思いながらも、ともかく燕山荘までの稜線歩きが過ぎれば何とかなるかという気持ちもあり、トイレなどの混雑が過ぎるのを待ち、ゆっくりと準備します。
天気が良ければ、もっとまったりと過ごしたい場所ですが、さすがに台風接近ということもあり、天気が好転することもないので、大天荘の支配人さんと一緒に記念撮影だけして、ほぼ最後になりつつも出発します。
このころには、朝よりなんだか明るくなり、雨具を着て出発と思いつつも実際雨は止んでいました。
ただ、いつ降り出してもおかしくないので雨具のまま出発。
無事歩き切ることを願いながら下山開始です。
夜の雨で滑りやすいところもあり、注意して歩きます。
大天井岳から降り、切通分岐手前になってくると、なぜか燕山荘に続く稜線がくっきりと見え始め、不思議な天気に。
よく見ると裏銀座の山々もあるライン上は黒い雲に覆われているものの稜線ギリギリあたりから下ははっきりと見えているという、ある意味幻想的な景色が広がっていました。
このチャンスを逃してはとカメラを向けしばし撮影。
また、先を急ぎます。
ただ、雨が降らない中の雨具はかなり暑く、上着を脱ぎ歩きます。
連れも、「きれいな景色が見れたし、あと雷鳥が見れたらいうことないのに…」、
「雷鳥はこんな天気こそ出てくるから期待できるかも」と話しなが進みます。
昨日は快適だった稜線歩きも、この日はあんまりですが、思ったよりは天気も崩れずゆっくりと進めます。
そして又雨が降り出し、雨具を着たりと。
そうこうしている間に、大下りを過ぎ歩いていると先に歩いている人たちが立ち止まっています。
もしかして…?と思い近づくとやはりその通り。
雷鳥発見です。
それも3羽一度に。
ゆっくり近づいてもまったく逃げる気配もなく悠々と毛づくろいしています。
しまっていたカメラをだし、しばし写真撮影。
10分近く眺めていたかもしれません。
連れもこれで大満足。
テンションも上がり、再出発。
ひとまずの休憩ポイント、燕山荘に向けて快調に足を進めます。
視界がないので、距離感がいまいちでしたが、それらしい雰囲気になってきて燕山荘に到着。
トイレをかりたいこともあったので雨具を脱ぎ、初日に食べなかったいちごミルクを食べたいと思い、喫茶ルームへ入り休憩。
こんな天気で先の予報もよくないので、日曜日なのにほとんど人はいません。
ここまで無事に来れたことで一段落という気持ちもあり、しばし温かい部屋でまったりくつろいでしまいました。
まったりした後は、再度雨具を着て出発です。
さすがに登ってくる人も少ないので、すれ違いのストレスも少なく歩けます。
ただ、雨に濡れて滑りやすくなっているところだけは要注意。
慎重に下っていきます。
合戦小屋に着くころにはまた雨もやみ、ベンチで昼食。
ゆっくりしていたらまた雨が降り出し、慌てて片付け再出発。
後は淡々と降ります。
それぞれのベンチを過ぎ、無事に中房温泉登山口に到着しました。
ここから、駐車場までの固い地面を歩くのが結構大変でしたが、無事車にたどり着きひとまず今回の山行終了。
車で有明荘に移動し、温泉で汗と疲れを流しました。
その帰りに有明の「くるまや」という蕎麦屋さんで、ノンアルコールでお疲れさまをし、天ぷらそばをいただき、帰路に着きました。
台風は結局、自宅近くに帰ってきてからひどくなり、私たちが通過した1時間後くらいに道路が通行止めになったりとかなり大変なことになっていましたが、何とか無事に家にたどり着くことができました。
今回の山行、初心者と一緒にということでいろいろ気を遣うところもありましたが、今年の目標と定めていた山行を無事決行でき、連れに一番見せたかった私の大好きな大天井岳からの表銀座の稜線と槍穂連峰の景色を好天の中で見せることができ、満足のできる山行となりました。
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