錫杖岳 本峰フェース 見張り塔からずっと
- GPS
- 12:26
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 2,392m
- 下り
- 2,385m
コースタイム
天候 | 高曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
写真
装備
個人装備 |
60m7.1ダブル2本
アルパインヌンチャク14本
カム#0.3〜#4 #0.5〜#1.120スリング5本
180スリング2本
ハーケン数枚
ソリューション
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感想
錫杖岳 前衛壁へ訪れる度に背後には存在感のある本峰が聳え、いづれ訪れたいと言う思いが常にあった。
今シーズンは夏、秋雨の長雨と有り更に今後の台風シーズン到来による天候不良に半ば諦めていたが,運良くパートナー、天候の条件が揃い錫杖岳 本峰フェースへ岩を楽しみに行ってきました。
取り付き日の出を目指し、ヘッデンにてアプローチ開始。通いなれた登山道に慎重に高度を上げ予定同通り取り付きにて日の出を迎える。
明るくなった天を望むと不安だった天候は好転気味の高曇り。天候への不安が消え準備を整え登攀開始。 ( )内は個人的な体感グレード ロープスケル
【本峰フェース 見張り塔からずっと】
『見張り塔は、大まかに分けると下部と上部に分けられるが、持参したトポは下部に関しては全く役に立たなかった。上部に関しては記載通り感じた。個人的な体感なのであくまでも参考に』
【下部区間】
1P (⁻ 60m)顕著なCSを目印に高度を上げる。事前の情報では残地は少ないと有ったが要所に有った。60mを持参したため、1Pの終了点を越し2P終了点である右岸よりの残置で切る。
2P(⁺ 60m)何処でも登れそうな形状。ルーファイ能力が試される。殆ど残置は無い。右上気味に高度を上げ残置支点で切るのが正解だったが、残置を無視し直上し悪い所で切ってしまった。
3P(⁺ 40m)出だしより短い藪を漕ぎ軌道修正し正規ルートへ。此処も何処でも登れそうな為ルーファイ能力の試される区間。スラブを上がり小テラスにて切る
4P(掘60m)幅の広いスラブの登攀。ラインは何処でも引けるがプロテクションが取れない。技術的には問題ないがランナウトが凄まじく快適とは言えなかった。
60mスケルに対し3本程しか取れなかった。終了点もブッシュで取った
5P(供50m)草付を詰め上部へ。此処も幅広の草付帯なのでルーファイ必修。終了点よりロープを畳みアプローチシューズに履き替える
6P(歩き 70m)草付を右上し中央稜の頭付近にて乗り越すと左方に上部の取り付きである大洞穴が確認。
7P(歩き 45m)笹薮に隠れた踏み跡をトラバースし小洞穴有るルンゼ基部まで
8P(掘70m)ルンゼを詰め上部ピッチである大洞穴直下まで
【上部区間】
9P(5.9 30m)大洞穴のすぐ左脇より高度を上げる。凹角気味に走ったクラックにジャムを決め中間部の立木よりフェースへとラインを移す。フェースもクラックシステムの登攀となる。凹角直下のテラスにて残置で切る
10P(5.9 60m)顕著な凹角にラインを取り高度を上げ上部が被ってきた付近より右のフェースへトラバース。ランナーを取れる場所が限られるので技術的より精神面で緊張を強いられる。トラバースを終えれば左上気味に走るクラックに導かれ上部スラブ帯へ。左端に残置の終了点が有ったが切らず上部岩壁基部付近まで伸ばし立木で切る。
11P(供50m)岩壁基部に沿い右ににトラバースしスラブ上部の右端まで
12P(掘35m)草付のルンゼ状に高度を上げ最終岩壁基部まで
13P(5.6 25m)ラインは複数取れる。エスケープラインもも有ったが論外。
上部スカイラインを目指しクラックに高度を上げれば錫杖岳ピーク近くへ突き上げ登攀終了。
錫杖岳からの展望は北ア南部の山並みが一望出来、素晴らしかった。一般登山道の無いピーク。多くの登山者に望む事が出来ないのが残念に感じた。
下山は明瞭な踏み跡から藪漕ぎなど踏まえ牧南沢目指しひたすら上部稜線を目視に入れながら西に進路を取り、牧南沢源頭より下降し錫杖沢へ合流。
(初見では、錫杖岳ピークから牧南沢までは日があれば対応できるが日没後では非常に困難に感じた)
変化に富む登攀からルーファイ必須の藪漕ぎ、沢の下降とアルパインの総合力を試される様なルートで楽しむ事が出来ました。
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