シルバーウィークの超マイナー山梨百攻略(沢ジャブジャブ・岩稜ゾワゾワの鶏冠山:道の駅みとみよりピストン)
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,108m
- 下り
- 1,097m
コースタイム
- 山行
- 8:23
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 10:20
天候 | ほぼ終日快晴、視界良好(午後一時曇り、尾根上少し風あり) |
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過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・鶏冠谷出合の渡渉点、直前数日の降雨で水量が増す場合が多く要注意(今回は2日前に台風の大雨あり、夕刻まで水量多く渓流靴が威力発揮!) ・チンネノコル手前のトラバース区間、大雨等でコースが少し荒れている上、古い赤テープやロープなど残っており、ルートを外れやすいので注意 ・鶏冠尾根の岩峰のうち、クサリが3つ懸かる第2岩峰が実質的な核心部(尖った岩稜を猿飛風に渡り歩くゾーンあり;フェイスを強引によじ登る感じの鎖はしっかりしているものの、足場が見にくい上、少し鎖が短く下部まで届いておらず、特に帰路はビビりの方要注意…) ・新しい赤テープやホッコリする案内道標などは豊富ながら、コースタイムが長い上、緊張を強いられる区間が多く、早立ちは必須(休憩をこまめに取り、水分補給を欠かさぬこと推奨) |
その他周辺情報 | 市営三富温泉・笛吹の湯にて日帰り温泉入浴(山梨市外大人510円/男女共8名までの入場制限あり、入口で要検温、住所・連絡先登録) |
写真
装備
備考 | (水分消費量)PETボトル550ml×2(氷結ソルティライチ・午後ティー)、ポリタン水600ml、ガッツギア×1 |
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感想
秋のシルバーウィーク前半、台風一過で日・月と真っ晴れ予報のハイキング日和。首都圏のコロナ感染者数も目に見えて減少し、8月前半にワクチン接種完了の当方も山の虫がゾワゾワ騒ぎ出すのを抑え切れず、かねてよりの懸案であった山梨百名山 "最難関" の呼び声高い四天王の一座、鶏冠山へのソロ山行を実行に移すことに。復路の渋滞を考えれば日曜のツアーが理想的ながら、本ツアー第1の関門・台風の大雨による沢の増水を勘案し、連休最終日の敬老の日にツアー決行すべく、満を持して前日午後にヘルメット+沢歩き用の渓流靴など、日帰りにしてはいかつい装備を整え出撃、中央道PA+みとみ道の駅にて車中仮眠します。当日は放射冷却のため未明から冷え込んでやや寝不足気味ながら、車中朝食を済ませ、レインウェアの上を着込んで朝6時過ぎに駐車場を出発。同じルートの登山者がいると良いな、と期待しつつ、甲武信岳日帰りの雰囲気のトレラン風男性ソロのお兄さんをやり過ごし、しばらく河原沿いのルートを歩くと、前方にベテランの沢歩き風のソロの方が出現。すわ同好の士か、と期待するも、鶏冠谷渡渉点で依然増水状態の沢を目の前にして悄然と引き返されていき思わずガッカリ。当方は無敵のグリップ力を誇り、北海道・日高エリアの山行でも大活躍した渓流靴に履き替え、比較的アッサリと鶏冠谷コースへ突入します。
以降のコース状況詳細、要注意ポイント等は記事前半のメモ+写真キャプションに記載の通りですが、チンネノコルまでの区間、途中までは拍子抜けするぐらいの歩きやすいハイキング路ながら、トラバース路に入ると途端にバリルートのトラップが次々出現。古いロープ付きの斜面や色褪せた赤テープの亡霊!?に惑わされ、ルートを外しかけてはヤマレコマップの足跡データで本来のルートに復帰、ヘロヘロ状態で何とか鶏冠尾根最初のチェックポイント、チンネノコルに到着。ここでヘルメット装着、ストックもしまい込んで臨戦態勢を整えるも、暫くは再び平和で分かりやすい尾根道が続きます。鶏冠尾根恐るるに足らず、などと不遜な考えが頭をもたげた途端、第2岩峰の基部で眼前にそそり立つような岩盤にクサリが掛かる最初の難関が出現。快晴無風で四周の展望も開け、一層高度感が増す中で覚悟を決め、鎖に取り付くと股下が思わずゾワゾワ…。何とか岩峰の頭に登り着いた時には、緊張で口の中がカラカラでした…。ところが、ここからの岩稜歩きは更にゾワゾワ度が増し、尖った岩の先端を跨いで時に四つん這い状態となりながら、猿飛ヨロシク先の見えない岩稜を慎重に進んでいきます。残る2ヶ所の鎖場もビビりながら何とか突破し、たどり着いた第2岩峰の末端から急降下すると、「神は乗り越えられぬ試練は与えない」のコトバ通り、ようやく平和な樹林帯の尾根道に戻ります。目の前に覆い被さるような第3岩峰も比較的しっかりした迂回路で無事に回り込み、程なく山梨百名山の標柱の立つ第3岩峰ピークに到達。眼前には険しい登降のご褒美ヨロシク、本日一番の「富士山ドーン」の絶景が出現し、達成感もハンパないものがありました。
既に予定のコースタイムを大幅オーバー、心身の疲労もマックス状態で、ここを本日のゴールとしても良さそうではありましたが、折角なので鶏冠山最高点までは行こう、と残る気力・体力を奮い立たせ、襲いかかる灌木のヤブをかき分け、匍匐前進のスローペースで何とか2115mの山名標立つピークに到達。余りの疲労に食欲も出ない中、残るPETボトルの飲料でおにぎり2つを胃袋に流し込み、そそくさと長い長い復路の下山にかかります。帰路も第2岩峰の通過で再び3回のゾワゾワ(しかも足許の見えない下りの高度感は登りの1.5倍…)を味わい、チンネノコルまで帰り着いた時には、心身の緊張が緩んで半ば抜け殻状態。ここで取って置きのフルーツ缶を食しリフレッシュ、トラバース区間の崩れやすいルートもストックを駆使してどうにか攻略し、後はクールダウン兼ねたハイキング気分で、意外にアッサリと鶏冠谷出合へ。ここで再びの渓流靴装着、両足がグッと楽になる中、依然として増水状態の東沢渡渉も難なくクリアし、後は家族連れや国籍様々な観光客もそぞろ歩く西沢渓谷遊歩道を渓流靴のままでのし歩き、思ったより早くゴールの道の駅に帰り着きました。
閉店間際の道の駅でいつになくタップリの土産品を買い込んだ後、三富温泉・笛吹の湯での日帰り入浴で悦楽のひと時を過ごし、着替えも終えて、後は山梨名物のほうとうなど食した後、渋滞の収まった中央道をひた走るのみ、と油断したのも束の間…。午後6時過ぎに最寄りの勝沼ICから中央道に入ると、「この先、調布ICまで断続渋滞60km」の戦慄の表示が…。所要時間も「高井戸まで6時間以上」と気の遠くなるような案内が出て、お盆休みや年末年始でも滅多に遭遇しない、凄まじい雪隠詰め状態。大月の手前で渋滞の尻尾に突っ込むと、このまま数時間トイレにも食事にもあり付けぬまま車中で過ごすのも耐えられぬ、と衝動的に甲州街道へエスケイプ。暫くは通い慣れた中央本線沿いの快調なドライブが続くも、上野原の手前で下道も再びの雪隠詰め渋滞に。思わず車の溢れる駅近くのコンビニに飛び込み、トイレと弁当チーンの侘しい夕食を済ませて、上野原ICからやむなく再び中央道へ。既に午後9時を回っていることもあり、ここからの渋滞は普通の土日並みの約15km強で終了、高井戸出口まで1時間余りで走り抜け、ヤレヤレこれでやっと自宅に戻れる、とホッとしたのも束の間…。今度は環八が時期外れの凄まじい工事渋滞(?)で、普段なら20分弱で走破できる自宅までの道のりが1時間半近くの苦行に…。日付が変わる前に何とか家に帰り着いた頃には、山での心地良い疲労に帰路の渋滞による心身のどんよりした疲れが加わり、汚れ物の洗濯と装備の片づけを終えた途端にバタンキュー…。翌日は当初出勤の予定ながら、さすがに心身の疲労はハンパなく、やむを得ず急遽テレワークに切り替える羽目となりました<溜息…>。
ともかくも最難関の鶏冠山をどうにか踏破し、これで宿願の一つ、山梨百名山巡りも「マジック1」となり、残るは大事にキープしてきた御坂山塊の王岳のみ。最後ぐらいはルーファイとも藪漕ぎとも岩稜歩きとも無縁な秋の紅葉狩りハイキングを楽しみ、雄大な富士山を眺めつつ、できれば家族や友人とともに目標達成のゴールインを祝いたいところです。コロナ感染状況が落ち着けば、折角なので泊りがけのツアーを組み、山梨県の観光振興にも少しは貢献したいと思います。ヤマレコハイカーの皆さんも、どうぞ安全で快適な秋の山歩きをお楽しみ下さいますように。
[※2021年9月21日作成]
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