富士山
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 1,838m
- 下り
- 1,831m
コースタイム
〜9:30 2780m 9:50〜13:00七合五勺13:30〜16:30太郎坊
天候 | 晴れの予報だが青空はほとんどなし 気温は、ほぼ−10℃位 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年03月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
通常の天気図や予報だと晴れだが、高層気象図で見ると風が微妙な所で15m/sec〜18m/secくらいの風が出そうだった。 太郎坊でではほぼ無風、次郎坊を越えた辺りから15m/sec〜20m/secくらいの風が出てきた。 雪はクラストしている所が多かったがラッセルも結構することになった。 |
予約できる山小屋 |
御殿場口七合四勺・わらじ館
|
写真
感想
3月も初旬が過ぎようとしている。
外へ出ると桜の蕾が膨らみ、風の匂いに春を感じる。
が、どうもこれから仕事が忙しくなるようで、当分山行に行けそうにない。
冬山が終わってしまう、、、ということで最後にテンション感タップリの冬山を目指し富士へ向かった。
天気予報もなかなか良さそうだが、高層天気図を見ると北へ大型の低気圧が抜けその余波の風がまだ朝方残ってそうだ。高層天気図の予想だと、終日15m/sec強位の風が有りそう。
前回の富士山行を思い出し、前日の夜から緊張のため完全に無口になってしまい家内が不機嫌になってしまった。帰ってから埋め合わせせんとあかんな、、
夜中に目を覚ますと外の風音が止み静まり返っている。思ったより好条件で望めるかもと期待が膨らむ。
しかし、前回の体力の違いが歴然とした山行から1ヶ月しか経っていない。その間の体力強化はしれているので、とりあえずタイムリミットを13:00に決めて行ける所まで行くモード、あわよくば頂上到達といった予定にて出発する。
3:40駐車スペースに既に2台の車が駐まっている。先客有り?
太郎坊から大石茶屋までは風が全く無い。しかし富士方面はガスっていて全く見えない。
数日前に積もった雪が残り、この時期にしては雪が多いようで前回よりも雪の層が厚い。
この2日位で雪もクラストしたようで二合八勺を超えた位までは非常に歩きやすかった。
が、しかし、この辺りから徐々に足首位まで埋まり、滑る層が出てくる。
視界はガスが濃く非常に悪い。先の方は全く見えない。
とりあえず斜面の上を目指しゆっくり登り、たまにガスが薄くなったときに前方の道しるべの柱を確認しながら登っていく。
今回の富士の斜面は前回の2月とは全く違うものになっていた。
アイゼンもしっかりと食い込み、もしバランスを崩して倒れたとしても、簡単に止めることができそうだ。ただ七号目五勺までの話なのだが、2月に感じた恐怖感は全く感じなかった。
宝永山の辺りでサイクルをもって風が当たってくる。急に来るのである程度はかまえていて、後は音で反応することになる。
一段と強くゴォォォォーと風音が近づいてくるとピッケルをすぐ雪面に打ち込み、もう一度押し込む。
今回はこれで根元まで入れることができたが、前回は2〜3cmしか入らなかった。
膝もついた耐風姿勢でひたすら耐える。ヘルメットに刺すような風と氷片が当たる。
ピッケルを持った手にどんどん氷片が積もっていく。1回に1〜2分位だが長く感じる。
5分の間にこれを2回繰り返し貰った時には真面目に「帰ろうかな〜」と思った。
深いところで脛の下くらいのラッセルなのだが、徐々に体力を奪いボディーブローのように効いてくる。
長田尾根の鉄柵まで来た所でもうフラフラだ。
「13:00七号目五勺、本日終了〜」
ここからはパッと見クラストして当面歩き易そうだが、ここからが薄い空気も身体に影響を与える高さで間違っても1〜2時間で頂上までは行くことができないだろう。
雪に半分埋まった小屋で、インナーダウンを着て少し休み、写真を数枚撮って下山を始めた。
‐10℃なのだが、富士の‐10℃は風が強いせいか、前回もそうなのだが明らかに他より寒く感じる。
一瞬だけ陽があたった時は、とても温かく感じた。やはり太陽は偉大だ。
登る途中に所々新しい踏み後が一人分有ったが、上を見上げても人影は無かった。
宝永山まで来て後ろを振り返ると一人下りて来ている。
次郎坊まで下りて来たところでインナーダウンや目だし帽を脱ぐ。先ほどから厚くて死にそうだった。
そうしている内に、追いついてきた。
2:00に太郎坊を発ち頂上を踏んできたそうだ。まだ大分若く二合八勺で遅い昼食のよう。
聞くと冬富士は数回チャレンジして今回初登頂だそう。
また、もう少し下った所でもう一人追いついてきた。この彼もとても若く初めから宝永山を目指していたそうだ。
富士山にとり憑かれた妖怪達(失礼)は何人もいるようだが、魅入られてしまったか、、やばい
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